<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

チラシの裏SS投稿掲示板


[広告]


No.27882の一覧
[0] 【一気に逝ったよ~ッ!】永遠のほむら(魔法少女まどか☆マギカ)【本編アフター再ループ】【完結】[ゴールドアーム](2012/01/07 01:52)
[1] プロローグ[ゴールドアーム](2011/06/20 04:38)
[2] プロローグ・裏[ゴールドアーム](2011/06/20 04:28)
[3] 真・第1話 「私はなにも知らなかった」[ゴールドアーム](2011/07/13 00:05)
[4] 真・第2話 「次は、絶対助けてあげる」[ゴールドアーム](2011/07/13 00:05)
[5] 真・第3話 「先輩、よろしくおねがいします!」[ゴールドアーム](2011/06/20 04:40)
[6] 裏・第3話 『契約は成立したよ』[ゴールドアーム](2011/07/13 00:06)
[7] 真・第4話 「これからよろしく」[ゴールドアーム](2011/06/20 04:41)
[8] 真・第5話 「ケーキ、おいしいです」[ゴールドアーム](2011/06/20 04:41)
[9] 真・第6話 「行くわよ」[ゴールドアーム](2011/06/20 04:41)
[10] 真・第7話 「あなたを知りたい」[ゴールドアーム](2011/07/05 03:05)
[11] 真・第8話 「とっても恐い。だけど」[ゴールドアーム](2011/06/20 04:42)
[12] 真・第9話 「魔法少女の、真実よ」[ゴールドアーム](2011/06/20 04:42)
[13] 真・第10話 「私のあこがれでしたから」[ゴールドアーム](2011/06/20 04:42)
[14] 真・第11話 「聞かせて。あなたの、お話を」[ゴールドアーム](2011/07/05 03:04)
[15] 裏・第11話 「それ、どういう意味なの」[ゴールドアーム](2011/06/20 04:42)
[16] 真・第12話 「なんで、ここに」[ゴールドアーム](2011/08/29 20:52)
[17] 裏・第12話 「ごめんなさい……先輩」[ゴールドアーム](2011/06/23 02:26)
[18] 真・第13話 「だから信じるわ」[ゴールドアーム](2011/06/24 15:32)
[19] 真・第14話 「どうしてこんなことに」[ゴールドアーム](2011/06/25 15:49)
[20] 真・第15話 「お姉さんになって貰います」[ゴールドアーム](2011/06/28 05:00)
[21] 真・第16話 「私が迷惑なんです」[ゴールドアーム](2011/06/28 05:00)
[22] 裏・第16話 「ただ一人彼女だけが」[ゴールドアーム](2011/06/28 05:00)
[23] 真・第17話 「全てが冗談ではないのですよ」[ゴールドアーム](2011/07/05 03:11)
[24] 真・第18話 「それが私の名前」[ゴールドアーム](2011/07/12 01:27)
[25] 真・第19話 「なんであなたが魔法少女なんですか」[ゴールドアーム](2011/07/17 16:20)
[26] 真・第20話 「もう引き返せない」[ゴールドアーム](2011/07/24 05:14)
[27] 真・第21話 「人違いですね」[ゴールドアーム](2011/10/30 14:36)
[28] 真・第22話 「私は……知りたい」[ゴールドアーム](2011/07/31 19:24)
[29] 真・第23話 「甘い事は考えない事ね」[ゴールドアーム](2011/07/31 23:33)
[30] 裏・第23話 「それじゃ、駄目なんだよ」[ゴールドアーム](2011/08/07 19:46)
[31] 真・第24話 「ここは、私の望んだ世界ではない」[ゴールドアーム](2011/08/17 19:42)
[32] 裏・第24話 「早く気がついてね」[ゴールドアーム](2011/08/17 19:42)
[33] 真・第25話 「変な夢って言うだけじゃない」[ゴールドアーム](2011/08/28 17:52)
[34] 真・第26話 「もう私は、決して……ならないわ」[ゴールドアーム](2011/09/19 10:33)
[35] 真・第27話 「とっても恐くて、悲しくて……でも」[ゴールドアーム](2011/09/14 10:02)
[36] 裏・第27話 「これで潰してあげる」[ゴールドアーム](2011/09/19 10:47)
[37] 真・第28話 「ひとりに、しないで」[ゴールドアーム](2011/09/27 12:33)
[38] 真・第29話 「絶対、これ、夢じゃないよね」[ゴールドアーム](2011/10/11 13:54)
[39] 真・第30話 「そんな他人行儀な態度だけは、とらないで」[ゴールドアーム](2011/10/23 19:09)
[40] 真・第31話 「あたし……恭介が好き」[ゴールドアーム](2011/10/30 14:37)
[41] 真・第32話 「これが、あたしの、力」[ゴールドアーム](2011/11/06 22:49)
[42] 真・第33話 「その性質は飢餓」[ゴールドアーム](2011/11/28 00:24)
[43] 真・第34話 「ゆえにその攻撃は届かない」[ゴールドアーム](2011/11/28 00:25)
[44] 真・第35話 「「あきらめてなんてやるものか!」」[ゴールドアーム](2011/12/04 21:45)
[45] 裏・第35話 「全てを知るというのも、つらいものよね」[ゴールドアーム](2011/12/04 21:45)
[46] 真・第36話 「希望は、どこから生まれると思いますか?」[ゴールドアーム](2011/12/11 20:04)
[47] 真・第37話 「それはきっと、素敵な世界なのでしょうね」[ゴールドアーム](2011/12/18 23:54)
[48] 真・第38話 「悪いけど、その願いは通せないのよ」[ゴールドアーム](2011/12/18 23:55)
[49] 裏・第38話 「わたしを見ていてくれたんでしょ」[ゴールドアーム](2011/12/18 23:55)
[50] 真・第39話 「私も考える」[ゴールドアーム](2012/01/04 20:39)
[51] 裏・第39話 「僕たちに出来るのは、信じることだけですからね」[ゴールドアーム](2012/01/04 20:39)
[52] 真・第40話 「お願い、します」[ゴールドアーム](2012/01/06 00:13)
[53] 真・第41話 (……わかんないよ、ほむらちゃん)[ゴールドアーム](2012/01/07 01:48)
[54] 真・第42話 「契約しよう、キュゥべえ。私の祈りは――  new![ゴールドアーム](2012/01/07 01:30)
[55] 真・第43話 「これが、私の答えだよっ!」 +new![ゴールドアーム](2012/01/07 01:39)
[56] 神・第0話 おまけ的なエピローグ Last![ゴールドアーム](2012/01/07 01:48)
[57] 謎予告[ゴールドアーム](2014/07/18 17:39)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[27882] 裏・第16話 「ただ一人彼女だけが」
Name: ゴールドアーム◆63deb57b ID:d108ff8c 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/06/28 05:00
 「私、太るのはいや。ご飯食べられなくなるのもいや。ご飯うんと食べても、それでちゃんとスタイルが維持できるなら、魔女だってなんとだって戦ってもいい!」
 
 「私、人付き合い苦手だから、注目浴びるような力はいらない。でも、そんな私でも、人の役には立ちたいの。あみちゃんの役に立つ、そんな力が欲しいの! 私、なんにも出来ない自分なんて嫌い! そんな新しい私をちょうだい!」
 
 
 
 「おめでとう。君たちの祈りは、エントロピーを凌駕した。さあ、君の魔法を試してごらん」
 
 
 
 その日、この地に、また新たに二人の魔法少女が誕生した。
 
 新宮あみ、銀城かおる。
 
 あみの力は重力制御。かおるの力は感知不可。
 あみの振るう巨大なハンマーは、信じられない威力で魔女を叩きつぶし、
 かおるの振るうエストックは、ことごとく魔女の死角を突いた。
 
 
 
 友達も出来た。御国やちる。地元スーパーの一人娘。
 
 「へえ、すんなり契約できたんだ」
 「って、あれ? やちるちゃんは契約大変だったの?」
 「うん。願いのかけ方が悪かったんで。キュゥべえも、参考意見は述べたいけど、それをやると君の祈りを阻害しちゃうからって、どうして駄目だったのしか教えてくれなかったし」
 「結局どうなったの?」
 「最初は、泥棒をいなくして欲しいっていったんだけど、それだと『泥棒』の定義が曖昧すぎて、願いが拡散しちゃうって言われた。それに泥棒って言ってもいろいろいるでしょ? それこそ紛争地域で一日のご飯を何とか盗んだって言う子供も、お金有るのにスリルがあるからって万引きする馬鹿も、みんな同じになっちゃうから」
 「ああ、そういう意味で、自分の中の『泥棒』が固まってないから、契約に至らなかったんだ」
 「うん。地域限定とかも考えたけど少し変だし、で、最終的に叶ったのは、『どんな泥棒でも捕まえられる力が欲しい』だったの。これなら私の目の届く所にいる泥棒は一掃できるし、その判断も自分で付けられるから」
 「考えたね~。でもなんか落ち込んでいるみたいだけど」
 「うん、実は一つだけ見落としがあって」
 「見落とし?」
 「そう。私の力は願いによるものだから、実のところ同じ魔法少女には通じるとは限らないんだよね」
 「っていうと、魔法の力を泥棒に使っている悪い子がいるの?」
 「うん。なんとしてでも止めさせたいんだけど、これがまた逃げ足速くて」
 
 たわいもないお話。戦う事も楽しかった日々。
 だが暗雲は、確実に迫る。
 
 「最近の魔女、強いね……」
 「単純な力押しじゃ勝てないやつもいた」
 「いろいろ工夫しているけど、ちょっときついね」
 「どうにかならないかなあ……」
 「当てにならない噂だけど、試してみる?」
 
 それは一つの噂。見滝原と滝の上の中間あたりにある白滝女学園の近くに、一人の巫女がいるという。その巫女は悩める魔法少女に助言を与え、その使いこなせていない、秘めた力を解放してくれるという。
 
 「だめもとでいってみようか」
 「うん!」
 
 白滝女学園から、開発地区へと向かう道。その開発地区の境目あたりに、一軒の占い館が立っているという。その名を『救世の希望』。
 そして三人は、それぞれ白き巫女から、助言の言葉を授かった。
 それは自分でも気がついていなかった、自分の力の側面だった。
 
 『ただ、負担もその分大きくなるから、使い方には注意してね?』
 
 そんな言葉もなんのその。彼女たちは頑張って魔女を狩った。
 まあやちるは今度こそ例の万引き魔法少女を捕まえてやるって息巻いていたのだが。
 
 
 
 だが遂に破綻の時は来る。
 ある日、やちるの姿が消えた。
 そして数日後、不安を覚えつつも有る魔女と激闘を繰り広げた後、それは起こった。
 あみが、魔女になった。
 切っ掛けはたった一言。健康診断の時に出た、ちょっとした女の子同士の噂。
 
 ――新宮さんって、以前はもっと太っていたんでしょう?
 ――え、激やせじゃなかったっけ。
 ――過食と拒食を繰り返して、体がひどい事になっていたそうよ。
 ――最近は落ち着いたみたいですけど、またいつか太るかやせるかするんじゃないかしら。
 
 それはスタイルのいい彼女に対する嫉妬の言葉だった。だが、それを聞いて以来、あみは体重の変化を病的に気にするようになった。
 人間生きていればプラスマイナス1㎏位は、食事やなんかで変動する。体重の変化を記録するのなら、そういう環境をある程度統一して計らなければ無意味だ。
 だが、そういう微細な変化すら気に掛けるようになったあみのソウルジェムは急速に濁りはじめ、いくら浄化しても追いつかなくなった。
 そして遂にグリーフシードが尽き、補給のための戦いが終わった時、あみは限界を超えた。
 かおるの目の前で。
 しかもその時倒したのは使い魔で、グリーフシードを持っていなかった。
 これが切っ掛けで、かおるのソウルジェムも濁りが激しくなった。
 もしグリーフシードが切れたら、自分もまたあみと同じになってしまう。
 その恐怖を紛らわせようとしている時、ふといつか行ったあの場所の事を思い出した。
 
 
 
 白い巫女様は、今回も助言をくれた。グリーフシードを、確実に確保するための方法を。
 試してみたら、実に効果的だった。
 今の自分のポシェットには、たくさんのグリーフシードがある。こまめに使わないとすぐソウルジェムが濁るのが困りものだけど、ちゃんとその分の当てもある。
 だがちょっとだけ困った事もあった。せっかく一人で倒せる魔女を増やしたのに、他の魔法少女がその魔女を狩ってグリーフシードを取っていってしまうのだ。
 でも考えたら簡単だった。そんな魔法少女はいらないのだ。
 
 
 
 でも、そんなかおるにも破綻の時が来た。一番効率のいい『あみ』を、三人の魔法少女が狩りに来たのだ。いつものように不意を打って一人を倒すも、二人目は心臓を一撃で潰したのに死ななかった。
 再生能力持ちの可能性が高い。どうしようかと思っていたら、そいつは『あみ』の牽制に回った。
 なら今のうちにもう一人を討つ、かおるがそう思った時、突然右手が吹き飛んだ。
 どうして。
 自分の位置は、誰にも見つからないはずなのに。
 そう思ったとたん、今度は頭に衝撃が来た。何か鈍器のようなもので頭を叩かれたのだ。
 鉢金状になっていたソウルジェムにまで衝撃が走り、かおるは気絶した。
 
 
 
 彼女は知らなかった。魔法少女は、自覚が有ればソウルジェムさえ無事ならそう簡単には死なないという事を。
 
 彼女は知らなかった。添田ちえみには、見抜くものである彼女には、隠蔽系の能力が全く効かないという事を。
 
 彼女は知らなかった。暁美ほむらは佐倉杏子を囮にして、彼女の注意をそらした事を。
 
 彼女は知らなかった。暁美ほむらは、死んだふりをしていたちえみを通じて、彼女の位置を把握していたことを。
 
 
 
 そして彼女が目覚めた時、『あみ』は既に倒されていた。
 もはや自分にはグリーフシードを確実に確保できる手段はない。
 たったそれだけの事で、彼女は折れた。
 
 
 
 
 
 
 
 白滝女学院の近くにある占い館には、白い巫女がいる。
 もし暁美ほむらがその巫女を見たら、大いに驚愕する事だろう。
 彼女はこう叫ぶはずだ。
 
 
 
 「美国、織莉子……」と。


 
 そしてそれは、この世界で、ただ一人彼女だけが知る名前。
 そう、ただ一人……


前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.046833038330078