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No.27745の一覧
[0] 【ネタ・習作】魔砲少女ほむほむ☆マギカ(魔法少女まどか☆マギカ×Dies irae)[ぬこ](2011/05/24 01:53)
[1] プロローグ[ぬこ](2011/05/24 01:44)
[2] 1話[ぬこ](2011/05/24 01:48)
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[27745] プロローグ
Name: ぬこ◆d0f30961 ID:0c96cb41 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/05/24 01:44

「あれが、彼女の祈りがもたらしたソウルジェムだ。その壮大過ぎる祈りを叶えた対価に、まどかが背負うことになる呪いの量が分かるかい? 」

「一つの宇宙を作り出すに等しい希望が遂げられた。それは即ち、一つの宇宙を終わらせるほどの絶望をもたらすことを意味する」

 私は、暁美ほむらは今回もまどかが魔法少女になることを防げなかった。それどころか、まどかの背負うその呪いの量を直接見てしまった私はこれまでのループの中で最悪な結末を招いてしまったと理解したと同時にそのあまりの結末に絶望しそうだった。

「当然だよね」

 そんな時まどかと声が聞こえたかと思うと同時に、まどかの弓による一撃で呪いの集合体は祓われ、私は光に包まれた。







「ここは…」

 私の気が付いた時、いつ間にかまた別の場所にいた。さっきまでは宇宙とも言えるような場所にいたのに、今はオレンジに染まる浜辺だった。

「そうだ、まどかッ」

 辺りを見回してまどかを探してみても、ただ一面に広がる浜辺しか見当たらなかった。まどかもあの呪いの集合体と言えるもの、あの地球らしきモノも何もない。

 途方に暮れそうになった時、私はその声を後方から聞いた。誰も、何もないと確認した直後だというのに。

 きっと忘れることはないだろう。この出会いによりまた全ては始まるのだから



「いやはや、人の身でここに来れるとは。思いもよらぬ出来事さえ起こる。これだから未知は素晴らしい」

 私は声を聞くや否や振り返ると、目の前にはボロボロのマントを身に纏う男がいた。それを視認すると同時に奇妙な違和感を覚える。男性のようにも女性のようにも見え、若者とも老人とも言える人物。それよりも目の前で顔を合せているのに、次の瞬間には上手く認識できないからだ。例えるなら夢の中で逢ったような人物、見たとは思うのにその顔を朧げにさえ覚えられないと言えばいいのだろうか。

 しかし、今はそんなことはどうでもいい。

「まどかはッ、まどかを知りませんかッ? 」

「まずは落ち着きたまえ。君の言う少女が鹿目まどかだとするならば知っているよ」

 慌てて問いただす私に対して、その人物は緩々と諭すように答える。

「と言っても無理なものか。よろしい、答えよう。彼女は人と言う存在を超越した。陳腐な言い回しになるが神になったと言えば解るかな」

 その答えを聞いた私は固まった。解らない、神? 何を言っているの。

「君も聞いただろう。一つの宇宙を作り出すに等しい希望と呪いを背負う、そんな領域に至る者などもはやヒトではない。まぁ、彼らの言に沿えば一種の概念と化したとでも言うべきか」

「つまり、鹿目まどかは君の知りうる全ての世界から消えたのだよ。誰も彼女を認識できない。出来るとすれば己が存在と同格以上の者だけ。」

 理解したくない、否定したい。でも私の心の何処か、魔法少女としてのカンとでもいうべきモノ、それが正しいと冷静かつ残酷なまでに告げている。『呪いの集合体はまどかの魔女化したもの(Kriemhild Gretchen)すら超えている。そんなモノに容易く勝つことは特別な魔法少女でも不可能だ』と。永い間、私が信頼してきたそれを否定することは無理だった。

 最悪の結末だと思っていたが、そんな考えの比じゃなかった。私がまどかを消してしまった、魔女すら超える存在にしてしまったという事実が重く圧し掛かる。体から力が抜けて地面に跪き、声にならない呻きを上げて泣いた。私を支えていた何かが完全に折れてしまったのを感じたながら、暫くの間泣き続けた。

 そして、一瞥していたであろう人物は私がある程度落ち着いた瞬間を狙ったかの様なタイミングで話しかけてくる。

「さて、自己紹介が遅れたね。私の事はメルクリウスとでも呼びたまえ。ああ、君の名など知っているから言わなくてよろしい」

 彼は一方的に名を告げた後、さらに問いかけてくる。

「君に問おう。もう一度やり直したいとは思わないかね? 後悔していないかね?」

「…………無理よ」

後悔なんて、あるわけないとは絶対に言えない。だけどもう無理だ。あの言葉が真実だとしたら、私の力ではもう二度とまどかに逢えない。そもそも心が折れてしまったのだから。

「では、もう一度やり直せるとしたら? まだ鹿目まどかが存在する世界、それがあるとするなら君はどうする? 」

 根拠も何もないその言葉、だけどそんな悪魔の囁きと言えるそれに私は希望を持ってしまう。それでも、まどかが望んだのは魔法少女(わたしたち)の救済という願い。それを想えば、多分やり直しを望んじゃいけないと思う。

「ああ、いけないな、本当に。君の勘違いを正さねばなるまい。そも、人とは皆もっと身勝手で単純なものなのだよ。君の胸に秘めた渇望とは、原初の願いは何故生まれたのか思い出してみたまえ」

 私の願い――魔法少女になる切欠となった祈り


 『鹿目さんとの出会いをやり直したい。彼女に守られる私じゃなくて、彼女を守る私になりたい』


 それを望む理由なんてあんな結末を許容できないから。だって彼女はワルプルギスの夜との戦いの後にはいつも――そんな考えが即座に浮かび、そこで目の前にいる人物が何を言おうとしているか分かった。ワルプルギスの夜の打倒という事に囚われて為に何時の間にか見失ってしまい、そして今だからこそ気付くことが出来た事。


「つまり、これはそういうこと。故にもう一度問わせてもらおうか。君が本当に、切に望んで止まない願いとは何かね?」

 私が願った望みの本質、そしてあの瞬間に生まれた望み。それはあまりに自分勝手な願いできっとまどかの想いを踏み躙るだろうし、聞いたら多分怒るだろう。だけどやっぱり私は…

「私はまどかと一緒にいたかった。あの日より、いや、もっとずっと。どうでもいい事を話し合ったり、遊びに行ったり、もっともっと一緒に色んな事をしたかったの」

「然り然り。ああ、君の魂の叫び、痛いほど胸に沁み入る。ならばこそこれは君に贈るに相応しい。君の為に調整したのだ、受け取ってくれまいか?」

 感情が高ぶって叫びにも近い私の答え。折れてしまった心にこれまでとは違う、本当の芯が入る。

 それを聞き、満足気にくつくつと笑いながら彼は返す。

「法則を超越し、破壊する為に編み出したモノ。聖遺物、そしてそれを操る複合魔術たる永劫破壊(エイヴィヒカイト)を」

 同時に目の前で空間が歪み、現れ始めた何かに対して私は身構える。これまで無風と言えたのに、圧迫感さえ覚える突風が急に吹きつけてくる。

「第九位(ノイン)、勝利(シゲル)、人馬宮(サジタリウス)。相性はそれほど悪くはない。これは君がかつて必要と感じた“力”だと思うよ。」

 いや、そんなもの生易しいモノじゃない。このままでは体が吹き飛ばされると思うほどに強くなっていく。分かることは途轍もなく大きいモノが目の前でせり出してことで突風が発生していることだけだった。

 完全に現れたその巨大な姿に圧倒される。そして現代の兵器を運用してきた私でなくとも、誰もが馬鹿げていると思うだろう。理解しがたいソレ――運用性を切り捨て、火力を求めた一種の要塞

「80cmドーラ列車砲を素体とした聖遺物。極大火砲・狩猟の魔王」



 



「さて、私に出来るのはここまで。ここから先は君次第だよ」
 
 あの後、私は彼から教えを受けた。色々と理解できない事ばかりだったが、要するに魂で感じて扱えとのことらしい。ますます訳が分からないが、とりあえず経験を積むことが大事らしいという点には同意出来た。

「最後に魔名を贈ろう、“神に反逆する者”(ブリュンヒルデ)。君だけのオペラを作れることを願っているよ。さぁ、女神の新世界へと往きたまえ」

「待って。なんでここまで手を貸してくれるの? あなたが得る物なんて何もないのに」

 ブリュンヒルデ――神話や歌劇で出る人物だったかしら。そもそも神に反逆するなんて物騒なあだ名を付けられたわね。まぁ、これまでやってた事を考えたらそうだと言えなくもないか。それに今もそうしようとしているし。

 そんな物思いをしつつ、彼が別れとも言える言葉に待ったをかけた。私が一番疑問に思っている事をまだ聞いていないから。

 彼がどんな存在からおおよそ見当は付いていた。まどかの行方を知っている、こんな力を与えられる、別の世界に送れる――魔法少女である私が足元にすら及ばない存在。つまりまどかと同じで神と呼べる存在なのだろう。だけど、私を手助けする理由なんてないはずだ。

「なに、私もまた永劫歩き続けたのだよ。君の感じる怒りや嘆き、無力感が手に取るように分かるとも。理由としては不服かな? 」

「教えてくれてありがとう。この力に関しても感謝しているわ」

 彼の答えに一応納得する。というのも他の方法、例えば、まどかが絶対に魔法少女にならない運命すら作れたんじゃないかと。そうすればこんな手の込んだ事をする必要もない。そんな風に思ってしまうが即座に考え直す。元々どうしようもない状況だったのを好転してくれたんだ。その事だけで十分感謝してもし足りない。そう思えば彼は機会と力は与えたのだから、望みは自分で掴みとれと言外しているのだろう。

「では、良き旅を」




 私は本当の願いを胸に秘め、メルクリウスに与えられた力と共に再び歩き出す。今度こそ必ず望む結末を手に入れる為に新世界へ。そして物語の歯車が動き出した。



 



「これで良かったかな、マルグリット」

「うん。ありがとう、カリオストロ」

 私の頼みを終えただろう彼は私に聞いてくる。なんだかいつもに比べて機嫌が良さそうに感じるのは気のせいだろうか。

「なんだか嬉しそうだね」

「愚問だよ、マルグリット。愛しい我が女神と逢えたのだ。私はね、二度と逢えぬとさえ覚悟していたのだよ。その上君から頼られる、これ以上の喜びなどあるまい」

 あいも変わらずこんな調子な彼を疑問に思う。私がした事をなんとも思ってないだろうか? あの時とは違って、感情をそれなりに学んだ今だからこそ思わずにはいられない。恩を仇で返すような真似をした私に愛想を尽かさないのかなって。普通だったら顔も見たくないと思うはずなんだけど。

「どうかしたのかな、マルグリット。何か悩みでもあるのかい」

 そんな私の様子を気にしたのか、カリオストロは心配そうに聞いてきた。顔にでも出てたのかなと思いつつ、どう考えても答えが分からないから素直に聞いてみる。

「どうして助けてくれたの? 私がした事を考えたら避けられてもおかしくないって思ったから。」

「それも愚問だよ。あなたの前に跪くと言った。全霊をもってあなたを解き放つとも。あの誓いは今もこの胸に、消えず在り秘めている。君がどんなに厭おうとも、私は君の幸せの為だけにある。例外があるとすれば――」

 その事を言われる前に私は遮る。これは私の誰よりも愛しい彼との誓い。

「前にも言ったでしょ。私にはレンがいるの。だからフリンはしないの」

「くく、ははははははッ。本当に妬けるよ、君たちには。この辺りで邪魔者は退散し、見守るとしよう。また困ることがあれば呼んでくれたまえ。喜んで助力させて貰おう」

 そう言って彼は消えていき、黄昏の浜辺には私一人になった。消えていった彼は本当に相変わらずだったけど、憎めない所もあるかなと今は思ってしまう。せめて私に向けてくれるモノをほんの少しでも他の人達に分けてあげたらいいのにとも。でも、即答で無理だねと言う彼の姿が簡単に想像出来て、思わず苦笑してしまう。

 波打ち際で波の音を聞きながら海を眺めて、彼とまた逢う切欠となった彼女達を想う。抱きしめたいと思った片方、暁美ほむらの行く先はどうなるか分からないし、もう干渉も出来ない。でも幸せになってほしいなと願いつつ、きっと遠くない未来に逢える残りの彼女に想いを馳せる。早く友達になって色んな話をしたいなと思いながら。













 以下、一話冒頭でQBにニート成分が混入したらというネタ。セリフのみですみません



「ひどい」

「仕方あるまい。彼女では届かない。尤も彼女もまた理解した上での愚行だよ。」

「そんな……あんまりだよ、こんなのってないよ」

「諦めるかね? 君にしか出来ぬ事、君だけが出来る事。君ならばあの運命を変えられるやもしれぬのに」

「本当なの?」

「君にはそれを為せるだけの才はある。だが、もう時間がない。見えるだろう? 彼女の姿が。ああ、死ぬな。もう死ぬな。君が助けなければ終わりだな」

「私なんかでも、本当に何かできるの? こんな結末を変えられるの? 」

「然り。故に私と契約して、魔法少女になってくれないか」











後書き
 まだプロット組み終わってないのに続いちゃったZe。一応中盤ぐらいまで組んだのですが、ヤンデレさやかさんの存在が強力すぎるYo 。
 今回の内容は一発ネタの前半を引き延ばした説明話になってしまい申し訳ないです。やっぱりプロローグなので雑には扱えない、でも既知感がと苦しみました。なるほど、これが副首領閣下の方術なのね。恐ろしくなる、本当に。

 基本的にほぼ設定のみクロスで進めるつもりだったんですが、最近はせっかくだから魔女繋がりで彼女を投入しようぜと思考の繰り返しに。なるほど(ry






 以下はDiesキャラ紹介。Diesを知らない人用に書いたものですが、プレイする予定の方は回避を。やっぱりネタばれや二次ネタが含まれます。





メルクリウス

 まどか様みたいな存在その1。詐欺師カリオストロ。全ての元凶。究極の14歳。通称ニート
 マルグリットを解放して、その上で自分を殺して貰うという願いの基に本編で暗躍する。そこら辺は長いので省略するが、マリィルートでは神である彼が彼女にその座を明け渡すだけに終わった。しかも肝心のマリィの祝福から一人だけハブられる。ニートざまぁ。
 一言で言い表わすならばウザい。悪意を持った上で全てを仕組んで実行する、それに足掻き苦しむ者達を嘲笑うとQBすら越えかねないウザさである。ファーブラで追加されたルートにおいて、ニートの汚名返上どころか働いたら勝ってしまうのだよと言わんばかりの活躍っぷりの結果、そのウザさは天井知らずとなる。
 このSSではマリィルート後の為ある程度満たされた状態で一応きれいなニート。でも相変わらずウザい。やっぱり黒幕の一人。



マリィ

 まどか様みたいな存在その2。マルグリット。新世界の女神。
 まどかと違い、先天的にそうなれるだけの存在として生まれた少女。その為に世界から永遠に外れ続ける存在だった。偶々彼女を見たメルクリウスはその在り方に打ちのめされ、彼により女神と讃えられる。そんな彼女を解放しようとニートが決意したのが本編の切欠。
 人とは次元が違う存在の故に人間らしい感情を持たなかったが、ある一連の出来事を通じて獲得、自分の「抱きしめたい」という渇望によって、世界を包む女神となったのが本編における彼女のルート。マリィマジ女神。
 このSSではきっと遠くない未来にまどか様と友達になるに違いない。というかマリィルート後の結末を考えたら、それくらいの役得はあげたい。何気に黒幕の一人だったりする。


レン(藤井蓮)

 まどか様みたいな存在その3。超越する人の理。至高の14歳。通称練炭。
 このSSでは名前だけしか出て来かったがDies Iraeの主人公。マリィと同じく先天的に(ry。というかニートが願いを叶える為の手駒としてそういう風に創り出した存在なので当たり前と言える。ニート死ね。
 ニートと顔も声もそっくりらしいが全然ウザくない。
 マリィルート後は万年単位でいちゃついているとの事。もう永劫やってろよ、バカップル。
 さやかさん並みに尽くしてくれる幼馴染をスルーして、別ヒロインを選ぶ姿はかみじょー君を彷彿とさせるが、エロゲだからしょうがない。彼とは違い、ちゃんと彼女を大切な存在として扱ってますヨ。




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