前書き
タイトル通りこのSSは魔法少女まどか☆マギカとDies irae ~Acta est fabula~ のクロスものです。詳しくいうとDies側の設定のクロスによる、最終回時のほむほむが別のループに介入したらという話になります。
また両作品のネタばれ及び二次ネタ、独自解釈等が含まれていますので嫌いな方は回避を推奨します。
拙い作品ですが読んでもらい、感想や突っ込みなど頂けたら幸いです。
以降は一発ネタとして投稿したもの
「あれが、彼女の祈りがもたらしたソウルジェムだ。その壮大過ぎる祈りを叶えた対価に、まどかが背負うことになる呪いの量が分かるかい? 」
「一つの宇宙を作り出すに等しい希望が遂げられた。それは即ち、一つの宇宙を終わらせるほどの絶望をもたらすことを意味する」
「当然だよね」
私は、暁美ほむらは今回もまどかが魔法少女になることを防げなかった。それどころか、まどかの背負うその呪いの量を直接見てしまった私はこれまでのループの中で最悪な結末を招いてしまったと理解したと同時にそのあまりの結末に絶望しそうだった。
そんな時、まどかと声と共に魔女が祓われて、私は光に包まれた。
本来ならばこの後にまどかとの僅かな会話を経て、改変された世界に戻り、これまでとは異なる魔法少女として生きるはずだった未来。しかしある人物と出会いにより新たな選択肢が生まれる事となる。
「いやはや、人の身でここに来れるとは。思いもよらぬ出来事さえ起こる。これだから未知は素晴らしい」
いつ間にかまた別の場所に移動していた上に、目の前のボロボロのマントを身に纏う奇妙な男がいた。奇妙というのは目の前で男と顔を合せているのに、次の瞬間には男の顔を上手く認識できないからだ。例えるなら夢の中で逢ったような……朧げにしか覚えられない、そんな風に感じる男から問いかけられる。
「もう一度やり直したいとは思わないかね? 君は後悔していないかね?」
後悔なんて、あるわけないとは絶対に言えない。だけど、まどかが望んだ魔法少女(わたしたち)の救済という願い。それを想えば、多分やり直しを望んじゃいけないと思う。
「ああ、いけないな、本当に。君の勘違いを正さねばなるまい。そも、人とは皆もっと身勝手で単純なものなのだよ。君の胸に秘めた渇望とは、原初の願いは何故生まれたのか思い出してみたまえ」
私の願い――魔法少女になる切欠となった祈り
『鹿目さんとの出会いをやり直したい。彼女に守られる私じゃなくて、彼女を守る私になりたい』
それを望む理由なんてあんな結末を許容できないから。だって彼女はワルプルギスの夜との戦いの後にはいつも――
そんな考えが即座に浮かび、そこで目の前にいる人物が何を言わんとしているか分かった。ワルプルギスの夜の打倒という事に囚われて為に何時の間にか見失ってしまい、そして今だからこそ気付くことが出来た事。
「つまり、これはそういうこと。故にもう一度問わせてもらおうか。君が本当に、切に望んで止まない願いとは何かね?」
私が願った望みの本質、そしてあの瞬間に生まれた望み。それはあまりに自分勝手な願いできっとまどかの思いを踏み躙ることだし、まどかが聞いたら多分怒るだろう。だけどやっぱり私は…
「然り然り、ならばこそこれは君に贈るに相応しい。受け取ってくれまいか?」
「第九位、勝利、人馬宮。相性はそれほど悪くはない。これは君がかつて必要と感じた“力”だと思うよ」
私は本当の願いを胸に秘め、あの男に与えられた力と共に再び歩き出す。今度こそ必ず望む結末を手に入れる為に新世界へ。そして物語の歯車が動き出す。
二度と逢えないと思った私の最高の友達との再会に涙を流し、災厄ばかりもたらすウザい奴には色々と叩き込んでやった。
この世界の変化に困惑しつつも、結末を変えるべく私は動き続けた。ループにおいて暁美ほむらの行動次第で状況が変化していった経験から違いが出て当たり前だと思っていたのだが――
「まどか…ハァハァ……かわいいよ、まどか……ハァハァ。抱きしめて、ギュっとして、ほむほむしたい」
「数多の銃弾による舞踏(ワルツ)を存分に楽しんで頂けたかしら? 不満でも次のこれは中々のものだと自負しているから、きっと満足して貰えると思うわ。だから、受けなさい――全てを撃滅する究極の砲撃(アルティマ・シュート)」
「フフフ、アハハハハハハハハ。あたしって、ホントばか。私が殺しちゃえば、誰からも絶対に奪われない。永遠に恭介は私のモノ。なんだ、こんなに簡単なことだったんだ」
「フン、勘違いすんなよ。前々からテメエの事が気に入らないからブン殴りたかっただけだっての。別に心配して顔を見にきた訳じゃねーからな。本当だぞ」
おかしい、わけがわからない。
色々と思う所はあるものの、かつてのループでの彼女達は基本的にまともだった。敢えて言うなら若干恥ずかしい人がいたくらいで、こんなことは初めての体験だ。そんな事よりもなんだアレは。同じ暁美ほむらなのに理解できない。同じ存在でもアレの本当の気持ちと向き合えますか? とか聞かれたら、断固無理だと即答できる。寧ろ「こんなの絶対おかしいよ」と心の底から叫びたい。
自分の中の何かが崩壊していくのを感じながら、調査を進めることにより一つの仮説『この世界の魔法少女には顕著な変化が起きている』を得ることで、戦う理由が増えた。まどかを魔法少女(変人)にしてはいけない。そんな決意を新たに秘め、私は思う。
――つまり私が来たのは新世界なんかじゃなくて、珍世界だったというわけね
そんなこんなで来たる審判の日、ワルプルギスの夜。
私にとって全ての始まりと終わりである運命の日であり、絶望を私達に幾度となく与えてきた忌まわしい敵。どのループでも常にあいつが立ち塞がり、その結果として『まどか』達が犠牲になった。
あの最後のループで当時の私が出しえる最大限の事をしても勝てなかったことを考えると、未だにあいつの実力の底が見えない。だけどあの時とは色々と違う。この力だってあるし、かなりアレだけど仲間だっている。だから――もう何も恐くない。
運命を変えるべく魔女たちの狂騒の夜が幕を開ける。
「私は絶対にまどかを守る。もう二度と失わない」
最初から分かっていた。こいつをまどか抜きで倒すことがどんなに困難であること、この世界の魔女たちが私の知っているものに比べて強くなっていることも。それでもこれだけの戦力があればきっと勝てると思っていた。
でもその考えを嘲笑うかのようにあいつは暴れ回り、それにより一人また一人と倒れていく。あいつもまた初めに比べて明らかに弱っていることから私たちがしている事は無駄じゃない、だけど倒すにはまだ足りない。私の最後に残った道しるべ……
「だって私の願いは――」
要らない、もうあんな結末なんて要らない。例え世界中の人達があの結末を望んだとしても、そんなの、私が許さない。
要らない、私の願いを邪魔するモノなんて要らない。邪魔をするのであれば、なんだって排除してやろう。
より強く、より深く、己の渇望の成就を願う。そして、傲慢とも言える狂信の果てにそれは発現する。
「まどかと一緒にいたい。これから先もずっと一緒に歩いていきたい」
徐々に顕在していく暁美ほむらだけの『世界』。その『世界』はかつての所有者――ザミエルと呼ばれた者が作り出したモノと酷く似ていた。
自らを焦がす黄金の輝きに永劫焼かれていたい、黄金を追い続けたいという渇望。その渇望を具現化した忠誠と言う歪んだ恋慕の一振りの剣(世界)。神話の時代に世界を焼き尽くした炎の魔剣とも勝利を与える剣とも言われたモノ。そして使い手の身すら焼き、激痛の罰さえ与えるモノ。その銘――
『焦熱世界(ムスペルヘイム)・激痛の剣(レーヴァテイン)』
”素晴らしい。凡夫ではあるものの加護がある故に或いはとは説いたものだが、本当にそれを成すとは。誇りたまえ、暁美ほむら(ブリュンヒルデ)。君は呪いを超越したのだ。ならば新たに書き換えられた脚本に不粋な役者は不要。須らく退場するのがよかろう”
これまではもう誰も頼らないと思ってたけど、今は違う。皆でワルプルギスの夜を越えることが出来たら、それはとっても嬉しいなって思うのだから。
魂に刻まれた詠唱(うた)の終わりと同時に、完全に顕在する逃げ場無き焔(ほむら)の世界。
「だからあなたは邪魔よ、消えなさい」
魔砲少女ほむほむ☆マギカ
ニート「奇跡も、魔法も、あるのだよ」
QB「だから、僕と契約して魔法少女になってよ」
始まりません
あ…ありのまま今起こった事を話すぜ! ほむほむに幸せをとか中二全開のマミさんとか書こうと思っていたらいつの間にかこんなのになってしまった。
何を言っているのかわからねーと思うが俺もどうしてこうなったのかわからなかった…。きっと色々あって頭がどうにかなりそうだったからついカッとなってやったんだと思う。今は反省している。でも自重しない
実際のところはまどマギとdiesの両方の設定の親和性が意外に高いお陰で妄想大爆発しちゃったっていうオチ。このSSの設定はもしほむほむがまどかの代わりにマリィルート後のニートに会うことで、もう一度ループに介入するように誘導されたらっていう話です。
とりあえず言いたいのは
QBとメルクリウスは死ねばいいと思うよ