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No.27726の一覧
[0] 【習作】神様 = In QB(かみさまはいんきゅべーたー)【魔法少女まどか☆マギカ】[ZACK](2011/05/11 03:24)
[1] 序章 - 前編 - 【投稿日:2011/05/11】[ZACK](2011/05/20 05:54)
[2] 序章 - 後編 - 【投稿日:2011/05/12】[ZACK](2011/05/20 05:56)
[3] 第1章 - 魔法少女達の出会い - 第1話 【投稿日:2011/05/13】[ZACK](2011/05/20 05:57)
[4] 第1章 - 魔法少女達の出会い - 第2話 【投稿日:2011/05/20】[ZACK](2011/05/22 06:17)
[5] 第1章 - 魔法少女達の出会い - 第3話 【投稿日:2011/05/25】[ZACK](2011/05/26 08:10)
[6] 第1章 - 魔法少女達の出会い - 第4話 【投稿日:2011/05/25】[ZACK](2011/05/26 08:11)
[7] 【NEW!!】第1章 - 魔法少女達の出会い - 第5話 【投稿日:2011/05/26】[ZACK](2011/05/26 08:21)
[8] 番外編 その1 - 神様 ≠ In QB - 【投稿日:2011/05/15】[ZACK](2011/05/20 05:58)
[9] 番外編 その2 - 世界で最も美しい奇跡(前編) - 【投稿日:2011/05/22】[ZACK](2011/05/25 07:16)
[10] 番外編 その2 - 世界で最も美しい奇跡(後編) - 【投稿日:2011/05/22】[ZACK](2011/05/25 07:17)
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[27726] 番外編 その1 - 神様 ≠ In QB - 【投稿日:2011/05/15】
Name: ZACK◆b2515568 ID:5be0c2e0 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/05/20 05:58
■注意
この番外編は、本作序章にて主人公が転生する際に、神様がQBさんみたいな外道ではなく、
完全なテンプレ神様だった場合のIF物語です。
本編ではありません。
本編に煮詰まってしまったので書いた息抜きみたいなものです。
ご了承ください。


以下の点にご注意下さい。

・完全なテンプレ転生です。
 基本的な流れは以下のとおりになります。

 主人公死亡 → 神様謝罪 → 転生させてあげる → チートもあげる

・テンプレですが、やっぱりテンプレ通りにはなりません。
 テンプレ転生に対する1つの疑問を掘り下げてみました。

・シリアスにはなりません。

・序章 - 前編 -から分岐します。
 そのため、最初の方の描写は省略しています。

以上の点をご了承して頂けるかたは、↓にお進み下さい。






魔法少女まどか☆マギカ 二次創作小説
 神様 = In QB   番外編 その1 - 神様 ≠ In QB -





「ボクは神だ」


その声を聞いたその時に、俺の未来は確定した。




そこは光1つささない場所だった。
自分の身体さえも見えない闇の中で、俺は得体のしれない存在と話していた。

『そいつ』曰く、俺は二次創作のテンプレよろしく、女の子をかばってトラックに轢かれたらしい。
確かにそんなことがあったような気がする。
かすれた記憶の片隅に残っていた情報を掘り返してみたが、間違いはなさそうだ。


(…なるほど、俺は死んだのか。)

「そう。君は死んだ。
 でもね、本来君はまだ死ぬ運命ではなかったんだ」

(………?ならなんで死んだんだ?)

「申し分けないけど、こちらの不手際としか言えないね。
 まあ、でも安心して。
 生き返らせることは出来ないけど、君の本来の寿命までは生きれるように、転生させてあげるから」


――うわぁ、テンプレだ。

とってもわかりやすい展開だ。
・・・だが、望むところだ。
こう見えて(…何も見えないが)俺は生粋のヲタクだ。
ありきたりのテンプレだって構わず食っちまう男なんだぜ――ッ!!


「それじゃ、そろそろいいかな?
 質問とかがなければ、転生処置を始めるよ」

(ちょっと待ったぁ!!)

「ん、質問かい?」

(チートはどうした?)

「は? ………なんの話だい?」


顔を見ることはできないが、どうやら相当あきれているようだ。
『神』にあるまじき、といってもいいくらいの呆けた感じの声がした。

どうやら全く理解できないらしい。
ここまでテンプレを用意しておきながら、それは故意ではなく偶然だったようだ。
だが、ここまで来ておきながらチートなしなんてのはゴメンだ!!


説明した。あふれんばかりの気持ちを抑えて、切々と説明した。
ここぞとばかりに、畳込むように、日本が世界に誇るヲタク文化では、
少女を助け、トラックに轢かれ、そして転生する人間には、神様が素敵な能力を提供する義務があるのだと――。


「ふうん――。
 やっぱり理解できないなあ、人間の価値観は」


30分は話続けただろうか。
ようやく納得してもらえたようだ。理解はしてもらえなかったが。
全く。『神』を名乗るくせに情けないやつだ。


「ふぅ。
 君の思考くらい読めるってことを忘れてるね?」

「まぁいいよ。
 そこまで言うなら、ボクが君の願いを叶えてあげる」


――マジカ!!


言ってみるものだな。と、ひっそり思いながら、
脳内の記憶領域から、叶えてほしい願いリストが即座に引っ張り出してくる。


「ただし、叶える願いは1つだけだ。
 それ以上は世界に負担を掛けてしまうからね」


むぅ、それじゃしっかりと吟味して…


「それと、もう転生処置は始まっている。
 後5分くらいで、君は転生する。だから、それまでに決めてね」


5分かよ――ッ!!


さすがにそりゃ短いぜ。
焦る。焦る。
焦りすぎて思考がまとまらない。
残り時間が刻々となくなっていく。


「ちなみに、君の転生する世界には、どうやらファンタジー要素があるみたいだね」


――何?
つまり、…………バトル物か!!?
それならば戦闘能力か?無限の魔力とか?
でも魔法がない世界だったら、魔力だけあっても無駄だしな。
そもそも本当にバトル物なのか?
バトルのないファンタジーだって……、ないかな?
あったとしても、どうせ人気がなくてテコ入れされるんだろうし、って、これは現実なんだった。
ジャ○プとは違うか。
それなら…。


(決めたぜ!!)

「そうかい。
 なら早く言ってくれるかい? 後15秒しかないよ」


うぇ!!?
もうそんなに時間がたっていたのか。


(よし。俺が欲しい能力は、――)






   - 無限の剣製だ -




そう、『神』に告げたのを最後に、俺の記憶は途絶えたのだった。






*






そして今、俺はここにいる。



俺が転生した世界は現代日本。
ファンタジー色の全くないこの世界で生きていた。

転生といっても俺は今17歳。
生まれてからこれまで生きてきた記憶はあるが、前世の記憶がよみがえったのはつい先ほど。
妹と妹の友達と一緒に、年下の友人に送るCDを買いに向かっているときだった。
どうやら今日、この日、この時。
俺が前世で生まれてから死ぬまでの時間分生きた今、ようやく前世の記憶が戻ってきたらしい。


「お兄ちゃん、急に立ち止まってどうしたの?」


そんな俺の様子に疑問を覚えたのか、妹が聞いてくる。


――急に前世の記憶が蘇って呆然としてたんだよ。


(言える訳ないだろそんなこと)


「ごめん、なんでもないよ」

「なんでもないなら、早く行くよ」


妹の友人も急かしてくる。
彼女の想い人でもあり、俺の年下の友人でもある少年に送るCDを、早く買いたくてしかたないようだ。
微笑ましくて、思わず口元がにやけてしまう。


「なによ!なに、ニヤニヤしてんのよ!?」

「なんでもない。なんでもない。
 愛しい彼のために、早く買ってあげたいんだろうなぁ。
 なんて思ってないさ」

「――なっ!!」


彼女は一瞬にしてりんごのように顔を真っ赤にした。
妹は、俺と同じような顔で、こっそりニヤニヤしている。
焦っているのか、怒っているのか。
妹とはしゃぎながら俺に文句を言ってくる彼女を尻目に、俺は歩き出した。



この平穏な世界で、チート能力も手に入れて、
前世は事故で死んでしまったけど、今度はきっと幸せになるだろう。
――そう思った。


「いつまで遊んでんだよ。 早く行こうぜ。」





――――まどか。さやか。





俺の名前は鹿目カズヤ。
妹1人、弟1人を持つ平凡な男子高校生だったが、
今日、この瞬間から魔術師となり、魔法少女達と激動の人生を駆け抜けていくことになる男である。




*




I am the bone of my sword.
(体は剣で出来ている)


お菓子で作られたような空間で、俺は詠唱を始めた。









あの日から、俺の日常は一変した。

まどかとさやかと一緒にCDを買いに行った日。
魔女と遭遇し、魔法少女と遭遇し、非日常に日常が塗りつぶされた、あの日から。


そこで出会った少女。――巴マミは言った。


この世界には、魔女と呼ばれる異形の存在がいる。
それだけでなく、その魔女と戦う存在がいる。

そして、彼女。巴マミは、キュゥべえと契約し、魔女と戦う人生を歩むと決めた、
『魔法少女』なのだと。


俺達。
俺とまどかとさやかは、あれから何度か彼女が戦うところを見た。
彼女曰く『魔法少女体験コース』とのことだ。


『無限の剣製』というチート能力もあったので、慢心していたのかもしれない。
魔法少女になれるわけもないのに、俺もマミを押し切って、体験コースに参加していた。
妹が心配だからと、それらしい理由をつけて。
なぜか、キュゥべえを見ることができた俺に、条件付きでマミは同行を許してくれた。

マミが付けた条件。
それは、「無茶をしないこと」「1人で魔女と戦おうとしたりしないこと」「まどかが魔法少女になる。あるいは、魔法少女にならないと決めたとき、カズヤは同行をやめる」という3つ。


今俺はその条件の内の1つ「無茶をしないこと」を破ろうとしている。


病院で見つけた、孵化しかかったグリーフシード。
それを見張っている内に、魔女の結界の奥まで迷い込んでしまっていた。

俺と一緒にいたキュゥべえの案内で、俺の元まで辿りついたマミは、
凄い勢いで、敵の使い魔を倒していた。



I am the bone of my sword.
(体は剣で出来ている)



戦闘はマミが優勢で進んでいた。
しかし、何が起きてもいいように、俺は詠唱を開始した。



Steel is my body, and fire is my blood.
(血潮は鉄で、心は硝子)


まどかとさやかが白い目で見てきた。
仕方がないと思う。
端から見たら、マミが真剣に戦っている横で、いきなり訳のわからない言葉を口走っているようにしか見えないだろう。


I have created over a thousand blades.
(幾たびの戦場を越えて不敗)


だが俺は真剣だ。


Unknown to Death.
(ただの一度も敗走はなく)


この力は気軽に使えるものではない。
使うとしたら魔女の結界内だけだろうと思っていたが、
・・・使うのは初めてだ。


Nor known to Life.
(ただの一度も理解されない)


そうこうしている内に、マミは魔女と戦い始めていた。


Have withstood pain to create many weapons.
(彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う)


最初の内は、マミが放つ銃弾もかわされていたが、
どうやら本当に今日のマミは絶好調のようだ。
すぐに魔女を追い詰めた。


Yet, those hands will never hold anything.
(故に、その生涯に意味はなく)


そして、


「――ティロ・フィナーレ!!」


マミが必殺技を放ち、・・・。



その時は訪れた。



すべてがスローモーションで見えた。
ティロ・フィナーレで魔女を打ち抜き、リボンで拘束したその瞬間、
ファンシーな姿をした魔女の口から、ピエロの顔をした、蛇のような、芋虫のようなモノが、
大口を開けてマミに向かって伸びてきた。





――今しかない。


俺は長い詠唱を終わらせ、その力を解き放った。


So as I pray,UNLIMITED BLADE WORKS.
(その体は、きっと剣で出来ていた)




――瞬間、世界が切り替わった。
いや、塗りつぶされた。


カズヤを中心に炎が走る。
炎が通りすぎた場所から、世界が一変していく。
剥き出しの大地。赤茶けた砂。赤く燃え上がる空。
どこかから歯車の軋む音が聞こえてくる。


――そう、これこそが固有結界『無限の剣製』。


もっとも魔法に近き魔術にして、魔術師の到達点の一つ。
術者の心象世界をカタチにし、現実に侵食させる結界。

そしてその結界内の大地には、無数の『剣』が突き刺さっていた。



「―――――――――――――へっ?」



間の抜けた声が聞こえた。
辺りを見回す。
まどかも、さやかも、マミも、魔女ですらどこか呆然としていた。
さっきの声は誰のものだろうか?
いや、俺か?

辺りを見回す。
見間違いではない。

結界内の大地には、無数の『剣』が突き刺さっていた。

俺はおもむろに一番近くにあった『剣』を『ひろった』。
手のひらサイズのそれは、俺の手にフィットしてとても使いやすそうだ。
それにはとある文字が印字されている。





――KOKUYO






…とても切れ味の良さそうなカッターナイフだった。


「なにそれこわい」


俺は努めて慌てず、冷静に、もう一度辺りを見回した。
やはり、見間違いではない。
視界には、突き刺さった無数の『剣』が入っている。


――カッター、……鋸切、包丁、彫刻刀剃刀爪切りバターナイフチェーンソーハサミ缶切りペーパーナイフ十徳ナイフ etc etc



どうしてこうなった…。
どうしてこうなった!!?


あの時、確かに俺は願った。
無限の剣製を使えるようになりたいと…。
1つしか叶えられない願いを、チートのために使ったじゃないか!!?




その時…!絶望的閃きっ…!! 黒い、闇の如き閃光…暗黒の光が…俺の脳を刺す…!
閃く…!閃いてしまう…!! なぜ!! …なぜこんなことになってしまったのか…!!
その、回答を!!!




よくよく考えて見れば、確かに固有結界は展開できているのだ。
少なくとも願いが叶えられなかったわけではない。
そこまでわかれば後は簡単!!
…無限の剣製は、

『視認した剣の構成や本質を捉え、複製し貯蔵する』という能力を持つ。


――そう、俺は見てない。

約束された勝利の剣も、勝利すべき黄金の剣も、偽・螺旋剣も、
原作ではランクが低いとされている干将・莫耶すらも見たことが無いのだ。
それどころか、本物の剣なんて見たことが無い。




――だからって、………文房具はないだろ。



「――ティロ・フィナーレ!!!!!」



俺が呆然としている間に、マミは復活し、魔女の顎から抜け出し、魔女を殲滅していた。



言葉が出ない。
確かにマミを助けることはできたが・・・。

・・・これはひどい。


「・・・なんだかよくわからないのだけれど」


俺の固有結界も、魔女の結界も消えて、マミもいつもの制服に戻っていた。
なにが起きたのか理解できないが、いきなり俺が落ち込んでいて、マミ達も混乱しているのかもしれない。


「とりあえず、あなたがやったのよね? アレ」


力なく、頷いた。
本音では認めたくなかったけど。


「とりあえずありがとうでいいのかしら?
 ・・・・・・、でも」






「あんなに刃物とかいっぱい集めて、お金とか大丈夫だった?」






――ズゥーーーン!!


そんな音が自分の身体から出てきたような気がした。

違う。なんか違う。
こんなはずじゃなかった。
助けることが出来たのは素直に嬉しい。

でも、もっと、・・・こう。なんかあるだろ?
チート能力もらったオリ主が、その力で女の子をたすけて。
・・・なんでお金の心配されなくちゃいけないんだ?



――世界は、いつだって……こんなはずじゃないことばっかりだよ!!






*





こうして、俺のオリ主ライフは始まった。
神からもらったとてつもなく微妙な能力と、妹達魔法少女の力を借りて、
この世界に降りかかる困難に、どれだけ立ち向かえるのだろうか?


――この物語の結末は、まだ誰も知らない。









■あとがき


どうしてこうなった。



これしか言えません。
本編の続きを書いていたら、欝展開が難しくて煮詰まってしまったので、息抜きに始めたのですが、
なんかいつの間にか、こんなになってました。


一応コンセプトとしては、神様が普通のテンプレ神様として、どうやって読者の期待を裏切るかでした。
当初この構想を練っていたときに、よりシリアスにするため、テンプレ神様をやめてできたのが、本編です。

えらい長くなってしまいましたが、本当はこの番外編は息抜きです。
見づらいようでしたら、分割して3話くらいにしようかと思います。



本編は現在製作中です。もう少しお待ちください。



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