はじめまして、もしくはお久しぶりです、やんやです。十年前以上前の大学ノート。そこに書かれていた黒歴史。まだ漫画やアニメが社会的地位を得ていない時代。オタク排斥が今よりも強かった時代。二次小説書きが今ほど居なかった時代。そもそも一家に一台PCがあるわけがない時代。そんな、お手本がいない時代に書き殴ったネタをサルベージして書いてみました。今でこそ皆さまにとっては当たり前としてあった設定、ネタ、言葉。教本と仲間がまだ少なかった時に、どこにでもいる子供が書いた夢物語。それが本作の原点です。まあ、「昔っからこういうネタってあったのね」と思いつつ生温かく読んでください。皆さんよりちょっぴり先輩な私は昔っからこんなことばかりやってたんだよー?皆さんは本当に良い時代に生きているんだよー?だって、こんなにも仲間がいるんだから。あと、これはもう片方の【習作】とは違い、一発ネタなので続かない可能性が高いです。オリジナルのあちらをメインで進めていますので、はい。主人公の容姿(作・姉)をTINAMIにて投降しました。search/list?prof_id=33741----------------------------------------プロローグ:久しぶりに介入人の妄想(ユメ)の数だけ世界がある。たゆたうなゆたの夢の果て。根源の海から一番離れた場所に僕は居た。そこで僕は世界の残滓から目当ての物をサルベージする。端末を起動。デスクトップから新着フォルダ選択。フォルダ内はダウンロードファイルで埋め尽くされていた。根源世界から新たに開発された世界と概念。そこから生まれる新たな異能。それを一つ一つ丁寧に解析して行く。「また扱いに困るスタンドが生まれたね」この世界の異能は少々クセが強すぎる。今のところ【ザ・ワールド】と【クレイジーダイヤモンド】しか常駐させていない。「あらま、【黄金の力】は結局改名も解明もされなかったか」世界線(アトラクターフィールド)を手動で選択するこの異能はまだ未熟だった頃、何度となく重宝したものだ。言うなれば、攻撃が当たるという「確率」をゼロにするのではなく、当たらなかった世界を無理やり現在の世界線に上書きするのだ。確率変動よりも扱いは難しいが、僕のような≪渡り≫にとっては逆に馴染み易い。過去の栄光でインストールしたままだが、そろそろアンインストールしても構わないだろうか?「いやいや、もったいない。やっぱ消すのは止めよう。懐古主義と言われようが構うものか」検索が重くなろうとも、こいつは必要だろう。うん、必要だ。「≪賢者≫の異能もそろそろ消したいよなー。無駄に容量食うし。シャオリンのとか条件厳しすぎるだろ……」あらゆる異能存在を絶対服従させるなんて能力は無用の長物だ。一度発動してしまえば、その世界全ての精霊を問答無用で奴隷化してしまう。神だろうが魔王だろうが関係ない。その世界の物質が神の恩恵を受けていたりすると目も当てられない。「でも消すと、いざ襲われた時困るからなー」指名手配犯の辛いところである。次に見たのは何度も訪れたことがある世界パターン。「【無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)】も【王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)】と被るんだよね。どっちか消すか?」異能として宝具が登録されている時点で、どちらの異能も見栄えしか使いどこが存在しない。おっと、ついついデフラグに入りそうになってしまった。それはまた今度にしよう。今は新着異能の吟味だ。必要な物をフォルダから見繕い、実際に使用した後インストールするかどうかを決める。やってもやっても終わらない。無限に湧き出る人の妄想。そこから生まれる知恵を盗む僕は何と浅ましいのだろう。他人の努力と閃きを我がもの顔で使って弱者を蹂躙する。「僕がおそらく全てのキャラにとってのラスボスなのだろうね」相対することは叶わない。ただ強いだけではここに辿り着くことすら不可能だから。世界最強を超え、平行世界のイレギュラーとして無類の強さを見せたとしても、まだ足りない。二次元の存在とは結局情報量が違うのだ。三次元の存在は二次元を完全に俯瞰できる。これはこれを読んでいる人間ならばすでにしていることだ。だが二次元の存在がそれを行うためんは正気でなんていられるわけがない。越えなければならない。超越しなければならない。二次元キャラという枠をブチ破り、作者という神の手から逃れなければならない。そうやって、他の存在全てを蹂躙し尽くして、「それでも、結局、≪賢者≫の篩にかけられて99.9999999999……%は殺される」その程度だ。よしんば生き残ったとしても、彼らの≪力≫を目の当たりにした後に強さを追い求める奴は居ないだろう。≪渡り≫とは≪賢者≫に存在を許される程度に強い"だけ"の存在でしかないのだ。それ以外はただのバグとして処理される。拳一つで世界を終わらせようが鼻で笑われる。神を殺せる程度では傷を付けることさえ叶わない。不死身なんてあってないような物だ。奴らの前では各世界でチートと呼ばれた存在ですら等しく弱者でしかない。少し分かりやすくするために喩え話をしよう。AというキャラがBというキャラを殺すにはどうしたらいいか?AがBを刺す。しかし、Bは鎧を着ていた。AがBに毒を盛る。しかし、Bは毒に耐性があった。AがBを星ごと壊す。しかし、Bは超人だった。AがBを殺すには多大なる労力が伴う。さて、僕らがAに代わってBを殺すとなるとどうしたらいいと思うだろう?簡単である。Bが書かれている紙を破ればいい。はい、お終い。そいつがどこに居ようがそれでBは死ぬ。その紙以外に居るBはBであってBではないのだ。≪賢者≫の攻撃を防ぐとは、つまり読者が紙を破ることをキャラクターが阻止するということだ。≪賢者≫を倒すとは、つまり二次元キャラが読者を殴るということだ。そんなことが可能だろうか?まさか、目の前の絵からキャラが飛び出して来て、自分を殴るなんてことがあり得ると思っている者は居ないよね。そんな幻想を持つ奴は病気だ。心の病を患っている。素直に病院に行くことをお勧めしよう。まあ、現在その二次元に居る僕が三次元の諸君を心配するのはお門違いなのだろうけどね。さて、これほど強い強いと≪賢者≫を称賛した後で言うとアレだけど。僕は不幸にも≪渡り≫になってしまう程度には強かった。三次元の存在でありながら、能力を持ってしまっていたから。たとえ指の先から火が出る程度だとしても、一度二次元に落ちてしまえばそれは無二の業火と成る。三次元を二次元に。それこそ次元が違うのだ。まあ、僕は指から火を出す力なんて無かった。僕の能力は、僕らの世界では弱すぎた。三次元の世界においてはゴミ。超ゴミ。あえて言おう、カスであると!異能も何も存在しない。僕らの世界において、僕の能力はあってもなくても変わらない能力。だから、なのだろうね。落ちたのは。堕ちてしまった。しかし、こんなゴミみたいな、使いどころのない、最弱な能力でも。二次元では異能だった。≪力≫だった。蹂躙するには十分だった。そんな僕はとある理由から≪賢者≫に追われる日々を送って居る。もう気付いている読者も居るだろうが、あえて語ろうとは思わない。勝手に考察でも何でもしておいてくれ。正直自分でもどんな能力だったのか思い出せないのだ。僕がこちらへ下ってから体感時間で一万年が経っている。マルチに存在を散らばらせ、異能収集のために世界を渡り歩いている分身の活動時間を加えると……。軽くウン億年は経ってないか?全ての分身を把握しているわけではないし、その全ての記憶をフィードバックしたらさすがに容量が無限に近いと言っても限界がある。主に入り口的な意味で。処理能力が追いつかない。こんなことなら妹の言葉に従ってトレーニングしておくべきだった。まあ、今更である。一万年か……。長いようで、やはり長い。超長い。一万年だよ?記憶だけなら一億年分だから、途方も無さ過ぎる。軽く人格崩壊を百回くらいしちゃったよ。まあ、それでも目的のためには狂ったまま居続けるわけにはいかないのだけどね。僕の目的が達成される日は来るのだろうか?何だか少し挫折気味である。何かね、最近やけに甘々でラブラブな世界が多くてお兄さん困ってるんだ。学園ラブコメディのくせに異能出すなよ、と。戦闘物で頑張ろうぜって話しだ。もっと有用な異能考えてくれよ。これ読んでいる少年少女(おじさんでも僕からすれば若いのだ)も是非新たな世界を構築してくれたまえ。そして僕に新たな異能を供給してくれ。その度に僕は強くなる。賢くなる。ハッピーエンドを見て鬱になる。……。まあ、純粋に世界の逃亡者を自称するだけあって、僕は世界が新たに生まれることを歓迎するよ。逃げ場増えるもの。≪賢者≫は管理に追われて僕を捜す暇なんて無いんじゃないかなーとか最近思ってきた。て言うか、そろそろ引退しようかな。世界に介入するのも飽きた。一体何度、ヒロインを助けたか……。涼宮遙を交通事故から救ったよ?観鈴治したよ?ニアとカミナの兄貴生存ルート確立したもんね!誠を入学式前に殺した回数は片手の指じゃ足りない。音無響さんの夫は今も無事だろうか?最後は古かったかな?作者の年齢バレちゃう?まあ、そのほかにも僕なりに可能性を広げて行ったよ。助からない人間を助けたし、逆に助かるべき人間を殺したりもした。感謝と怨みの言葉を他世界同一存在から交互に受けたこともある。頭がこんがらがるね。でもクリリンとナランチャだけは結局死ぬんだよね。何でだろう。とまあ、こうやって介入を繰り返した僕の人生もそろそろ限界が見え始めている。気の遠くなるような時間をかけて集めた異能を分解、合成して、再構築して、さらに合成する。その結果生まれた有象無象の異能。刃物を投げると、運命ねじ曲げてでも死点に突き刺さるとかアホかと。クー・フーリンもびっくりだ。時間の止まった世界の中でさらに時間を止めてさらに超加速して時間を引き延ばす三重時間停止なんて必要あったのかと。≪賢者≫相手だと平気で素のスピードで追い付いてくるし……。相手が消滅した時に発する光や音などのエネルギーを前借りすることで、世界収束を利用して百パーセント攻撃を当てつつ消滅まで確約なんて。いや、それはどこかの変身ヒーローが本当に使っていたな。世の中進み過ぎである。圧倒的な演算能力を機械に搭載することで願望機を創り上げた時は焦ったね。上条さんの右手意味ないし。でも、これもすでに≪外≫では実用化されてるから妬ましい!だが、そんな数々の異能も、僕の願いを叶えるまでには至らなかった。僕が欲しいのは最強の強さではないのに……。どうしてもそちらの方面に偏ってしまう。追われ、逃避し、戦う日々。その中で僕の生存本能が戦闘主体の異能を創り上げてしまうのは仕方がない。が、あえて言おう。僕が堕ちてから≪外≫でどの程度時間が流れたかは知らないが、これだけは諸君に言っておきたい。もちっと僕のニーズも聞いて下さい。戦闘用以外の異能を募集中!もうお腹いっぱい!戦いたくない!そもそも≪賢者≫の異能で全部事足りちゃうじゃない。燃費は悪いけど。そうそう、驚くことに最近は僕の娘達が暴れ回って居るのだそうだ。驚きである。いくら僕の子供と言えど、簡単に≪渡り≫になれるとは思っていなかった。だから置いて来たというのに。その世界で普通の人間として生きていて欲しかった。こんな生産性のない世界に来てほしくなかった。あと、全員娘らしい。確かに、僕の一族は女性が多いよ?僕なんてたった一人の男子だけど、親戚っぽいのには男も居たよ?でも全員女の子ってのは何かの悪意を感じる。ああ、咲さん、それと先生、まだあなた方は僕を許していないのですか?僕の代で許してくれたのではないのですか?これを読んでいたらお返事下さい。いや、やっぱいいです。本当に返事が来そうで怖い。会いに来られたらヤバイ。長女が率いる僕の娘達。皆僕に負けず劣らず独特な能力を持っている、らしい。子は親に似ると言うが、そこは似て欲しく無かったかな。置き去り……いや、捨てたとは言え、娘は娘である。危険な目に遭って欲しくないのが親心だった。だったら会いに行ってやればいいと思うかも知れないが、僕は指名手配犯。彼女達と会うということは、彼女たちも≪賢者≫に追われる存在になる。来るならばエカテリーナとコウ辺りだろうか?エカテリーナなら僕と娘の見せる「親子の情」で情けくらいかけてくれるだろうか?コウはロリコンだし、娘の中にロリが居れば案外スルーしてくれるかも知れない。問題はシャオリンとガイツだが……あいつら馬鹿で職務放棄してるからなー。そもそも来ないかも。ジェンドは真面目だが、コウと違った意味で子供に甘い。問題は長であるジオだけど。あいつは説得も交渉も無理そうだ。て言うかあいつだけじゃね? 必死なの。能力も直接戦闘型じゃないし。あいつの異能は僕には意味が無い。効かないではなく、意味がない。案外娘達に会っても問題無いかもね。今度折を見て連絡をしてみるか。作業と並列して手紙を認める。前略、娘達へ。僕です。はい、僕です。名前を書くと≪賢者≫にバレるので匿名で書いてます。そもそも皆にはそれぞれ違った名前で認識されているから名乗るだけで行数食っちゃうね。で、本題。イリヤは長女だ。しっかりと妹達を支えるんだよ? イリスとは仲良くしているかい?イリス、お前はお姉ちゃんっ子だったけど、それでも五千歳くらいなんだからいつまでも甘えん坊では居られないぞ?ユズリハはお母さんに似て一年中蜂蜜食ってんのかねー? それとも伯母さんみたいに薬師になったとか?ラジィ、お前はまだ僕を倒す気なのか? そりゃ母の死に目に会いに行かなかったのは僕も悪いと思うけどさ。しつけーぞ!スィンはなぁ、ほんとおおおおに食べるの好きだったよな。いっぱい食べて育てよ。あ、チチの語尾に「ニャ」が無いのは種族的なアレだから。イルミナ、ごめんな、お父さん死んだことにしてて。だから高町さんを怨むな。ヴィヴィオとは友達だったんだろ?シャルナは私のことが嫌いだなったな。まるで現代の少女そのままじゃないか。そうそう、お母さんは元気だったか?華炎…………印象ない。料理はがんばってくれ。あとお前のお母さんはちゃんと人間だったぞ。マジに。紅玉、お母さん譲りの美人さんになったか!? お母さんは胸に期待できなかったからね!! あと魔王の娘だからって魔王になる必要はなかったんだぞ、気にするな。ヘルガ……お前の母さんは僕が殺したような物だ。お前はお母さん譲りの可愛さを前面に押し出して行け。たぶんお前異能持ってないだろうし。お父様×2、父さん、クソ親父、チチ、お父さん、遺伝子情は父親ですが赤の他人です、父親、父上、ヘルガに呼ばれたこと無いや……、は元気です。こんなにたくさんの呼び方を考えてくれたことに感謝しています。シャルナは仕方がないとして、でもラジィのクソ親父は許せません。陰でパパと呼んでいたことを今ここに暴露いたします。ひひひ、このファザコンが!最後に、僕は、私は、俺は、皆のことを愛している。お母さん達のことも皆愛している。……ニャ。やっぱり転生するなら人間が一番だよな。とりあえず生存報告はこれでいいかな。後は無事に届くことを祈るばかりだ。さて、新着情報のチェックも済んだことだし、休憩でもするかな。端末を消し去り、部屋に備え付けたベッドにうつ伏せに倒れ込む。「マスター」それと同じくして、部屋に女性の声が響いた。「レイスか」声だけで分かる。むしろ気配だけでわかる。て言うかぶっちゃけここにはレイスかもう一人しか来ない。それ以外が来たら本気でビビる。マスターなんて呼ばせているが、僕らの間に主従関係はない。彼女は僕の補助機能として"自然発生"した、謂わば半身である。女性型をしていたのは僕が母性を求めたからなのか。それにしては見た目は二十歳前後と若い。白く、腰まで届くストーレト髪と、翠の瞳。僕と同じ瞳の色だ。あとおっぱいデカい。≪渡り≫の瞳が全員血の色なのに対し、僕が元の色を保ち続けているのは未だ残る謎のひとつだった。レイスがここに来たというこは、介入先が決まったということだろうか?「今回はどこだい?」レイスは僕の半身だ。だがレイス本人は僕に忠誠を誓っている。僕の言うことならば何でも聞く。たぶん死ねと言ったら死ぬ。いや、死んでも僕の中に戻るだけで消滅はしないけれど。たとえそうでも死ねなんて言うはずがなかった。だって美人だし。萌えるし。メイド服だし←ここ重要ね。「リリカルなのはです」「何度目だリリカルなのはあああああああああああ!!!」「も、申し訳ありませんっ!」いや、レイスの所為じゃないよ?たぶん今回決めたのあいつの方だし。てか僕が丸投げしてるのが悪いんだしね?でもリリカルなのはって……。最近魔法少女的な世界がやけに多くないか?人気の世界が増えると自然介入先に選ばれる回数も増す。でも供給過多なことも多い。たまに他の介入者とカチ合うだけど。僕は他者と違い正規の手順を踏んでいるわけではないので、相手に一方的に迷惑がかかるのだ。昔同一世界に十人くらい介入者が集まって大変な目に遭ったことがある。僕たちの世界で言うと七年前くらいだろうか?大変だった……。チート能力持ち同士の殺し合い。一撃で世界消滅。≪賢者≫介入。その結果、カップルが何組か出来上がった。え、なんで!?僕一人身で終わったけど!まあ、僕の所為だしね?だいたい「またお前か」って言われるしね。僕そんなに問題児だったかな……。決まってしまったものは仕方がない。介入しますかね。本当に気乗りしないんだよ。リリカルなのはの世界。と言うかエ○ゲが元ネタの世界。泣きゲーなら死亡フラグ叩き折ればとりあえずクリアなのだけど、とらあんぐるハートは無理。変に戦闘要素入れられると困る!一度お父さん助けたらとらハなのにリリカルなのはにスピンオフして、アリサを始めとしたキャラがエロゲ的展開になったとかあったし。せめておもちゃ箱にしておけと!ギャルゲー的世界も困る。選択肢ひとつであそこまで未来が変わる世界で、人一人増えるということがどういう危険性があるか皆ちょっとわかってない。一度ダ・カーポ2で桜内 義之ルートに入りかけたからね?!凄いよ?あいつマジ天性のジゴロ。義理の祖父並み。危うく強制的に子作りさせられるところだった。ある日自然体で家に呼ばれて、僕の脚が動かないのを良いことに押し倒されて……ってところで介入終了せざるを得なかった。その反動で次のスクールデイズでは、誠が生まれた瞬間産湯の代わりにガソリンに浸してやったくらい。そのくらい怖かった。その次にリベンジしようと、もう一度ダ・カーポ2に介入したら、今度は委員長と茜が攻略キャラになってて焦った。どう焦ったかと言うと、無印がプラスコミュニケーションになってたくらい。うん、そのままだったね。とりあえず義之と委員長くっつけようとしたら、あいつ委員長の弟とくっつきやがった。意味がわからない!!ホモが許されるのは渡良瀬準までだろ!?もしくは桜庭優か千早。いや、まあ、あいつ(義之)がそうなったのは僕の所為でもあるのだけどね。何か無理にヒロインとくっつけようとしたらハーレム状態になったんだけど、女性陣のアタックがアレすぎて義之が女性恐怖症になった。どうしたものかと思ったところで、同じ「弟君」同士引き合わせたら弟君が義之を上手く癒しちゃったのよね。その瞬間だよ。あいつが目覚めたの。もう一瞬だったね。次の日いきなり、「なあ、男の娘ってイイよな」とか言いだした時はお前中身「板橋 渉」じゃね?って思ったものだよ。杉並ですらドン引いてたからね。あの杉並がですよ。ダ・カーポならともかく、ダ・カーポ2の杉並がキャラ崩壊しかけるとか、サ○カスが逆立ちしたって採用しないよね。上手くないか。とまあ、ギャルゲー世界はキツかった。だからあんまり介入したくない。ギャルゲーでもフェイトみたいなガチ戦闘物も、それはそれで困ることが多かった。まず絶対巻き込まれる。学校の生徒全員殺そうとするようなバカ慎二──エヴァのアスカ風に言ったわけじゃないよ?──がさ、術式発動中に僕がぴんぴんしてたら勝手に騒いで大変だった。思わず【天地乖離す開闢の星(エヌマエリシュ)】ぶちかましてしまった。ウザ過ぎて。衛宮士郎と遠坂凛には感謝されたけど、その後聖杯戦争に強制参戦させられた。サーヴァントは言わなくてもわかると思うけど、アーチャーね。我と書いて「オレ」と読ます方の。出会った瞬間喧嘩した。でもあいつ宝具の真名解放できないからガチでやると僕が勝つんだよね。所詮「所有者」でしかないアイツが、「担い手」の特性を持つ僕に……って、これを言っちゃったからプライドズタズタで性格崩壊起こしたんだよな。いや、僕も調子に乗り過ぎた言われても否定できない。さすがに一人称を「僕様ちゃん」にまで落としてやったのはやりすぎだった。……。とまあ、戦闘はいけない。アルクェイドを人間にしちゃったくらい介入過多だ。でも僕はクリリンと誓ったんだ。「俺の代わりに人間になりそうな奴がいたらそいつを人間にしてやってくれ」と。妖怪人間ベンベラベロとどちらにしようか迷った末の行動だった。妖怪人間の最終回放送中止はトラウマだっての。結局、遠野志貴とアルクに感謝されたっぽいから良しとしたけど。タイミングが不味かった。その後、「MELTY BLOOD」に参戦せざるを得なかった。アルクェイド一人なら参戦不可でもよかったけど、志貴が強制参戦しそうになったらアルクが「自分も出るー」とか無茶言ってね。結局志貴の直死の魔眼を封印しちゃいました。ええ、もう、二度と発動しないし。ついでに傷も治した。あれ絶対百歳まで生きるね。だから二人の代わりに僕が参戦。さっちん強かった……。それに妹キャラが弱点の僕としては秋葉には終ぞ勝てなかった。あと、スクライドで君島助けちゃった。あそこまでその後の展開変わるの!?ってくらい変わった。どのくらいかってーと、最終回後に劉鳳とカズマが笑顔で酒飲んじゃって何かしんみり終わっちゃったくらい。それを君島とシェリスが「やれやれ」って顔で見守ってるの。それからクーガー兄貴は実は生きているからね? 死んだように見えて実は生きていたっていう小説版設定は本当だったらしい。一応全員治しておいた。マーティン・ジグマールも死んでない。だって誰も「向こう側」見てないし。か、代わりに「もっと輝けええ!」ってやっておきました。さすがに無常 矜侍を助けらるほど人間出来てないよ僕だって。あと常夏三姉妹は美人でした。来夏月 爽は思ったよりもイイ奴でした。おしまい。……。だから、えーと、つまり戦闘はいけない。戦闘物でやってはいけないのが、火力過多ではなく回復過多。アンパンマンが無限に顔取り替えられたら強いでしょ?ベルセルクでシールケがチートだと言われる理由からもわかるでしょ?つまり、僕のドラゴンボール無限回使えるレベルの回復は戦闘物において存在しちゃいけないってわけだ。だからしばらく物騒な世界からは遠ざかった時期もありました。タッチでカッちゃん助けたり。クロス・ゲームで若葉助けたり。この辺りで遙を二百回くらい助けてが気がする。アホみたいに。狂ったように。あれ助けても一番地味だから好きなんだよね。でも、結局そんな「誰でもできる」介入に僕が参加し続けるのは無理があった。その頃すっかり忘れていたけど、僕ってば≪賢者≫に追われていたのよね。コウに見つかった。あれはヤバかった。あいつ容赦無い。ロリコンだから男に容赦無い。一太刀で世界真っ二つにしやがった。地球じゃないよ? セカイね。危うく死に掛けたね。さすがに威力が三次元の野太刀で斬られたら死ぬ可能性大。まず視えないし。抜刀から納刀までを省略しやがった。ノーモーションで何億光年も先まで斬り裂かれるって何だよ……。何とか逃げ遂せたから良い物の、その後しばらく弱すぎる世界に介入不可に陥って泣いた。その後は適当に戦闘世界に介入して、この隠れ家でサルベージする日々が続いている。たまには日常系の世界に入ることもあるけど、そういう世界では結局何もすることがない。あずまんが大王で大阪の弟に生まれた時はどうしようかと思った。結局「姉と違ってしっかりしているわね」と言われる人生を送りました。でも何も特別なことしてないよ……。そうそう、僕という存在が思わぬキャラ崩壊を引き出すこともあったね。らきすたの世界で母子家庭で育っていたところ、ある日、泉父と母が再婚した。何があってそうなったかと言うと、僕が小さい頃母に「働くなら趣味を活かせばいいよ」と言ったところ、何を思ったか編集者になりやがった。ええ、つまり仕事で知り合ったんです。さすがに小早川ゆたかが卒業するまで待てよって思ったけど、母と泉父は結婚。母ともども泉家に引っ越しました。とても気不味かったです。だって、ゆたかだけじゃなく、パトリシアまで居たんだぜ?さすがに見た目ロリな少女二人なら何とかなるけど、相手は外国産の最終兵器ですよ。お約束イベントは極力起こさないようにしてました。かな~り、こなたに絡まれた記憶がありましたけど。あいつ僕のやってたネトゲのギルドメンバーだった。黒井先生もそうだった。とりあえず気付かれる前にギルド抜けた。だがそれが逆に感づかれるきっかけだったね。それまで泉家の人間とはあまりお近づきにならないようにしてたのだが、僕がギルメンだと知るや否や、こなたの構ってオーラが凄かった。後光が見えるほど。実はかなたの怨念だったんじゃないかと思ったのは内緒。あと、全世界共通かわからないけど、こなたやばいかも。あいつ中学時代の卒アル持ってなかった。本人は「買うの面倒」と言ってたけど、確実に写ってないから購入しなかったんだろうなって思った。だから、なのだろうか……変に構ってしまったのは。それがいけなかった。柊かがみに見せていたような甘えっぷりを向けて来た。同性にする様な行為を男にするとは良い度胸だな! ってなくらい。さらに大学生の大人(?)の魅力(!?)を見せて来やがった。その時すでに精神年齢五百歳くらいだった僕は「世の女性全部ロリにしか見えないならアリじゃないかな」とかトチ狂ってしまった。……。あー、そうそう、五百年の経験の差か、つかさよりも料理上手かった自分。黒井先生とゆい姉さん美人だし、パトリシアはネイティブだと綺麗な言葉使いだし。かがみは美人さんになるね。ゆたかと達とは同じクラスになれた。普通別にするものじゃないかなと思ったが、黒井先生がギルメン特権とか意味不明なこと言ってたので一応納得した。田村ひよりと岩崎みなみは生で見ると目立たなかった。それよりも委員長やばいね。アレ隠せてないよ。隠れオタとして終わってた。ちゃんと話すと皆いい子で、良い事ばかりでしたよ。……。え? 何か忘れてないかって?知らん。歌姫なんて知らない!話しがだいぶズレてしまった。本題に戻ろう。「それで、リリカルなのはの世界で僕は何をすればいいんだ?」あの世界は多様すぎて予想が立て難い。介入するにしても、かなり地味なものから主役級まで幅広いマニュアルがある。一度端役として病院勤務をしていたら、手が滑って八神はやての足治しちゃったことあるし。ヴォルケンリッター登場後で、蒐集開始間際だったからえらい感謝されてしまった覚えがある。その後はやての主治医になりました。途中業を煮やしたグレアムの指示で猫二人が襲ってきたけど、元より──僕としては不本意だが──戦闘こそ本分である僕の相手ではなかった。捕まえた猫達に「闇の書だけ殺しておくから」と言って飼い主に返してやりました。もちろん闇の書を再構築。リィン・フォースとリィン・フォースⅡ生存です。対外的には闇の書は消滅したことにしてもらいました。グレアムも落とし所がわかっていた分、まあ原作よりもまともな人間だったと思う。その後はストライカーズに介入することなく、はやての主治医として人生過ごしました。最後まで八神家は独身だったなー……。大人ヴィータ美人だったなー……。ハッ、いかんいかん。僕にはレイスが居るのだった。「今回は特に何もないようです」僕の浮気心には気付かず(たぶん)、レイスは今回の方針を告げる。指定なし?珍しい。あの世界はバタフライ効果が起きやすいので有名である。分析に分析を重ね、明確な方針を決めてから赴かないと痛い目に遭うのだ。なのは魔王化とかね。「ま、珍しく他者の介入も無いような完全オリジナルベースで安定しているってことかな?」それならば下手に突かず、細かな修正を加えるだけでクリアしそうだ。「いえ、どうやらかなり破綻しているようです?」「……どういうベクトルで?」「主に、固有人物における潜在意識の祖語……いわゆるキャラ崩壊です」「あっちょんぶりけ!」一番関わり合いたくないタイプの世界だった。嫌だよ、なのはに出会った瞬間、九歳にしてすでに魔王でフェイトそんラブとか。はやておっぱい魔人とか。スカリエッティがショタ好きとか。特に最後はストライカーズ始まらないくらい破綻するからね。何度かヴィヴィオが男の娘になってて、スカリエッティがそのあまりの可愛さに改心しちゃって、一日中イチャラブしてたらナンバーズが管理局に泣きながら出頭したなんてあるんだから。本当に地獄でした。何もしてないのにフェイトにホームラン食らってましたよ彼。「はぁ……とりあえず、介入後に検討しよう。本当に何も情報ないのね?」「はい、ありません」せめて依り代に適性があるのか、最初から作成するのか、それくらい知りたかった。依り代──つまり、元から居る人間に入り込む。憑依とも言うらしいが、僕は幽霊ではないのであんまりこの言葉を使いたくない。最初から作成する場合、調整が難しい上に孤児扱いなので行動の幅が狭まるのが問題だ。「申し訳ありません。これも全て、あの雪兎の所為です」「清々しいまでに他人の所為にするね。まあ、実際その通りなのだけど」兎野郎は怒られるのが嫌で逃げたんじゃないだろうな?意外にメンタル弱いからなーあいつ。「わかったよ。とりあえず介入しよう。いいじゃないか、たまには何もわからなくたって。そんなに珍しいわけじゃないんだし?」あまりあいつを責めると見えないところで、レイスが大義名分を振り翳し殺し合いするから気を付けないと。それに、久しぶりの真っ当な介入だ。何年ぶりだろうか?作者はやり方を覚えているのだろうか?本当にリリカルなのはで始めてよかったのか?もうひとつのオリジナル作品は続き書かなくていいのか?まあ、僕には知ったことではないな。「さーて、いっちょ派手に行きますか!」「さすがマスターです。登場シーンだけで時空震が起きるでしょう」たまに、こいつはわかっていて言っているのではないかと思う時がある。「……やっぱりこっそりするか」「縁の下の力持ち。マスターの謙虚さに敬服いたします」いや、こいつは本気で言っている。本気で僕を褒めている。とりあえず介入の準備。慣れたもので、起動からセットアップまで全省略できる。「あー、最後にレイスとちゅっちゅすればよかった」「い、今すぐ一時中断を! そこまで急ぐ介入でもありません!」とかやってる間に介入開始である。レイスの残念顔に萌えた。--------------------------やんやは昔、エロ専門の物書きでした。ある日、友人と友人の妹をモデルにした作品を書きました。しかし、当の友人に見られてしまいました。その後やんやを部室に呼び出した友人は言いました。「合意の上だからな!?」やんやは今でも彼と友人です。