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No.27393の一覧
[0] 悪魔との契約(なのはオリ主) 【チラ裏から】[悪役](2011/10/23 23:19)
[3] 第一話[悪役](2011/12/16 00:27)
[4] 第二話[悪役](2011/10/23 23:20)
[5] 第三話[悪役](2011/10/23 23:20)
[6] 第四話[悪役](2011/10/23 23:20)
[7] 第五話[悪役](2011/10/23 23:21)
[8] 第六話[悪役](2011/10/23 23:21)
[9] 第七話[悪役](2011/10/23 23:21)
[10] 第八話[悪役](2011/10/23 23:21)
[11] 第九話[悪役](2011/10/23 23:22)
[12] 第十話[悪役](2011/10/23 23:22)
[13] 第十一話[悪役](2011/10/23 23:22)
[14] 第十二話 <修正>[悪役](2011/10/23 23:22)
[15] 第十三話[悪役](2011/10/23 23:23)
[16] 第十四話  <無印編スタート>[悪役](2011/10/23 23:23)
[17] 第十五話[悪役](2012/01/05 16:09)
[18] 第十六話    <微グロ注意>[悪役](2011/10/23 23:24)
[19] 第十七話[悪役](2011/10/23 23:24)
[20] 第十八話[悪役](2012/01/09 23:30)
[21] 第十九話[悪役](2011/10/23 23:24)
[22] 第二十話[悪役](2011/10/23 23:25)
[23] 第二十一話[悪役](2011/10/23 23:25)
[24] 第二十二話[悪役](2011/10/23 23:25)
[25] 第二十三話[悪役](2011/10/23 23:25)
[26] 第二十四話[悪役](2011/10/23 23:26)
[27] 第二十五話  <無印完結>[悪役](2011/10/23 23:26)
[28] 第二十六話  【A’S開始】[悪役](2011/10/23 23:26)
[29] 第二十七話[悪役](2011/10/23 23:27)
[30] 第二十八話[悪役](2011/10/23 23:27)
[31] 第二十九話[悪役](2011/10/23 23:27)
[32] 第三十話[悪役](2011/10/23 23:27)
[33] 第三十一話[悪役](2011/10/23 23:28)
[34] 第三十二話[悪役](2011/10/23 23:28)
[35] 第三十三話[悪役](2011/10/23 23:28)
[36] 第三十四話[悪役](2011/10/23 23:28)
[37] 第三十五話[悪役](2011/10/23 23:29)
[38] 第三十六話  【修正】[悪役](2011/11/06 22:45)
[39] 第三十七話[悪役](2011/11/23 21:35)
[40] 第三十八話[悪役](2011/12/01 19:54)
[41] 第三十九話[悪役](2011/12/17 12:06)
[42] 第四十話[悪役](2012/01/09 12:20)
[43] 第四十一話[悪役](2012/02/05 11:56)
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[27393] 第十五話
Name: 悪役◆8e496d6a ID:2d3d82d8 前を表示する / 次を表示する
Date: 2012/01/05 16:09
黒衣の少女の詰問を受けて、俺は完璧に臨戦態勢になった。いざという時に動く心構えも体勢も準備できた。

後することといえば、情報の入手だ。少なくとも、コミュニケーションはとってくれそうな感じがする子だ。

さっきは、また月村家で殺し合ったあの男みたいにプロが出てくるかと思えば、そんなことはなかった。

さっきまで気配はなかったが、今は普通に出てる。もしかしたら空中からいきなり出てきたからかもしれない。

とりあえず、素人目だが見たところ恭也さん達のレベルではないことはわかる。

ならば、多分だが対処できる………

とりあえず、さっきの考えを実行。

「ロストロギア?ジュエルシード?何だそれは?俺にはまったく心当たりがないのだが?」

これは本当。

そんなものに関わった覚えはない。強いて言うならジェエルシードを日本語訳にしたら宝石の種だが。

そんなものがあったら、俺は今頃金欠で悩んでいない。だから、もしかしたら勘違いという事があったらいいなぁ。

しかし、案の定

「………とぼけないでください」

という返事が返ってきた。

こうなるともう戦いは避けられないかもしれないが、それでも口は止めない。実力不足の未熟者である俺が使える武器はこの口先と子供という事で相手を油断させる先入観しかない。

だが、相手も同年齢なので後者は通じないだろう。

しかし、とぼけないでくださいと来たか。ということは、俺はとぼけるように見えるような事をしたとことか………。

だが、それでも思い当たることはないが………

「とぼけるというのはいきなりだと思うがね。大体ジュエルシードとは一体なんだ?それは一体どんな形をしているんだ?」

そこまで言い切ると少女のさっきまでの剣呑な雰囲気がいきなり霧散して

「???」

可愛らしく小首を傾げたのだ。

?何だ?

俺は今、何か変な事を言っただろうか?

金色の少女は?顔を維持したまま

「えと………その、本当に知らないんですか?」

「あ、ああ。まったくジュエルシードとかいうのは知らないし、聞いたこともないし、見たことも、触ったこともないと思うが………」

「………こういう事を初対面の人に言うのは失礼だとはわかっているんですけど………実はその言葉は私を騙す為の嘘という事は………」

「いや、全然。まったくもって知らない」

「………」

おやまぁ?

何故か急にだんまりになってしまったぞ?

ああ、それにしても、その子犬みたいな表情ぞくぞくするね?高町とはまた違う方向性でいじめ甲斐がありそうだ。

そう思っていたら

「ごめんなさい!!」

謝られてしまった。

状況はこうだ。

金髪の美少女に謝らせている男子小学生の図。

しかも、相手は冗談で言うごめんではなくマジ。

しかも、よく見たら相手の服装はレオタードみたいで少し目の毒。

しかも、男子小学生の方には何故謝られているのかまったく覚えがない。

これで罪悪感を覚えない人がいるだろうか?いや、いない(反語表現。俺レベルになるとこれぐらいできないと誰も認めてくれないのだよ。実力が有り過ぎるのも考え物だね)

更にそんな服装の少女を謝らさていたら誤解を受けてしまいそうだと思わない人間がいるだろうか?いや、断じていない!!

「いや、ちょっと待った。謝られる理由がないのだが………」

何だかグダグダな雰囲気になってきた。さっきまでの殺伐とした雰囲気は何だったのだろうか。

自分はシリアスをギャグの空間にしたことは一度や二度ではないが、やられたことはなかった。

少し反省

「だって、その………決めつけで貴方を襲おうとしたから………」

「?決めつけって………何か決めつけられるような何かを俺がしたのか?」

前言を繰り替えすが、まったく身に覚えがない。

はっ!

もしかしたら、ついに夢遊病の気が………!

高町達にやられている虐めというかもう殺す気満々の攻撃のせいで俺のストレスがマックスを超えたためについに現実逃避を………流石俺の体。生き残ろうという意思は一人前だね。

「で、結局何のかね?俺にはさっぱりだ」

「………」

すると少女は少しこう悪いと思いながらも指をさしてきた。

俺の手を。

その手には、さっき拾った珍しい青い石が握られている。

「ん?ああ、この石?珍しいだろう?」

「いや、あの、その………」

「青く光る石なんて滅多にないからさ。仕方ないから俺の知り合いにあげようかと思ってさっき、拾ったんだ」

「あの、だから………」

「まぁ、あの四人はそんな綺麗なものをか好きになるような感性を持っているかは知らないが少なくとも、弾除けになるだろうと俺は睨んだ」

「え、え~と………」

「で、この石がどうしんだい?まさか、これがジュエルシードとかいう変な名前の石とか言わないよな?」

「あ、はい!そうなんです!それがジュエルシードなんです!」

「なるほど、そうかそうか………俺の感性が現状を生み出した原因かーーーーーー!!」

OH,MY,GOD!!

まさか俺の高すぎる感性がこんなグダグダ空間を作り出す原因となるとは………

恐るべし俺

素晴らしい俺

少女がいきなり叫んだ俺に驚いてビクッとなっていたが無視。

はぁ、ともあれ

「成程、これが欲しかったのね」

こういう珍しい石を集めているコレクターかなと建前で思っとく。

詳しく聞くつもりもない。

別にどうでもことだからだ。

「あ、はい。だから、その。後から言っといて失礼とはわかっているんですが━━━それを譲ってください!」

そう言って少女は頭を下げた。その行為で彼女の性格が大まかだが理解する。
成程、彼女は物凄い生真面目なのだろう。高町達とは違うベクトルで珍しいタイプ
ついでに天然。

こういうタイプの人間はかなり世渡りが下手だろう。生真面目で生きるにはこの世は嘘だらけだからだ。

つまり、損をする性格だという事だ。

不器用なんだなと思う。

そんな頼み込むような事なんてしなくても、思いっきり力づくで奪えば良い事なのに。

それこそ、さっき浮いていた不思議な力で、その鎌みたいな戦斧で。


まったくーーーー馬鹿みたい。


しかしだ。

俺はそういう類の馬鹿は好きだ。

だから

「ほれ」

躊躇いなく彼女に差し出した。

「え?」

彼女は何故か驚き顔。

「何だその顔は?お前はそれを欲しがっていたのだろう?ならば、出てくるのは驚きではなく喜びの顔だろ」

「え!で、でも、いいんですか!?」

「いや、別に俺自身は別にどうでもいいものだったし。それなら欲しがっている人にあげるのが筋というものだろ」

「でも、さっき………知り合いに上げるって………」

「気にするな………手は幾らでもある」

さて

とりあえず八神には秘技ハリセンバズーカをくれてやる。

高町は今度はカーテンで動けなくして一時間ぐらい放置してやろう。

バニングスはそうだな………ドッグフードをやれば大丈夫だろう

すずかは………止めよう、貞操に関わる

「だから遠慮なく貰え」

「あ………」

無理矢理彼女の手に石を握らせる。彼女はいきなりの事だからか、驚いた顔でそれをボーっとした顔で見る。

「じゃあ、達者でな。二度と会う事はないだろう」

そう言って俺は家路につく。

え~と、帰ったらご飯と掃除。それをしたら寝るか。今日は調子が悪いし、授業も別に大丈夫だし。

そうやって今後の予定を即座に決めていく。切り替えの早さも既にプロレベルだ。御神の剣士でもこうもあっさり物事を切り捨てはしないだろう。

だからこそ次の言葉は彼にとって意外だった。

「あ、あの!お礼をさせてください!!」

「………ONE,MORE.PLEASE」

「えと、だからお礼をさせてください!!」

「OK。話し合おう」

「え?あ、はい!お礼の話ですね!」

「違う!まずは何故お礼の話になるかというお話だ!」

「え?だ、だって、良い事をしてもらったらお礼をしなきゃ………」

「話を整理しよう。まず俺はこの石を拾った。OK?」

「は、はい」

「次に君はこれを欲しがっていた。OK?」

「は、はい」

「そして俺は別にいらないからそれを君にあげた。OK?」

「はい」

「そして結論はこうだ━━━お礼などいらない以上。状況終了。じゃあ」

「待ってください!」

「ええい!何が不満なのかね!?君もちゃんとはいと答えていたではないか!!」

「結論が不満なんです!」

「何を言う!みんな幸せの御伽噺みたいなハッピーエンドだったではないか!!これで不満とは━━━欲求不満なのかね?」

「はい?何のですか?」

「………ごめんなさい」

思わず謝ってしまう。彼女の姿は自分の失くしてしまった姿。

そう、まさに純粋無垢。

真っ白な状態。

そんな彼女を見ていると自分の黒さが露骨に目立ってしまい、とてもじゃないが良心がもたない。

すいません………俺の心のダークマター。

「あ、あの!大丈夫ですか!?」

「いや、すまない━━━少し現実と理想の違いに心を打たれていたんだ」

「は、はぁ」

「では、そういうわけで」

「待ってください」

ちぃっ!

誤魔化しきれなかったか。ならば、見せてやろう。

西尾維○風なら戯言遣い。

ひ○らし風なら口先の魔術師と言われる俺の実力を………!


しばらくおまっちゃあください。

あ、間違えちゃったテヘ!


「ぐふぅ。こ、これがボケ殺しの最高の極致━━━天然か………!」

完敗だった。今まで口先八丁野郎と言われていた看板はここで完璧に壊された。

ありとあらゆる戯言も。

ありとあらゆるボケも通用しなかった。

空気を読まないのではない。二度繰り替えすが天然なのだ。

おお、この少女は汚れを知らない………!

「じゃ、じゃあ、お礼させてくださいね?」

「………ORZ」

死人に鞭打つとはこのことか。

「はぁ、わかったよ………ほら、これが俺の住所」

そう言って彼女に俺の住所を渡す。偽の住所を渡そうか考えたがその結果。危ない人のところに逝ったら大変なので自重した。

ちなみに誤字ではない。

「はい、わかりました!あの、それでは………」

「ああ、またな」

「………はい!」

諦めの境地に浸っていたらまさかの極上の笑顔。金色の髪と同じで輝いている。

夜の中。

地上でも輝く金色の太陽。

気障な言い方だが、彼女には似合っている表現だと思う。思わず何回でも見たくなる笑顔だ。

そういえば

「名前。聞いてなかったけど。名前は?」

「あ、そ、そうでしたね………。私の名前はフェイト。フェイト・テスタロッサです」

「フェイト(運命)?そいつはまた素敵な名前だな。名づけた人はいいセンスを持っているよ」

その瞬間

テスタロッサはさっきとは比べられないぐらいの輝いた笑顔を浮かべた。

太陽だってこうは輝かない。

運命を冠する少女は光色に輝く。

なるほど。

名前をつけてくれた親に対して物凄い愛情を抱いているのだろう。それはとてもいいことだ。

少し━━━羨ましかった。

それだけ愛せる親がいるのが………。

止めよう。こんなのただの感傷と嫉妬だ。

だからこそ

俺は言う事を言おう。

「テスタロッサ」

「?はい?」

「親は………大事にしろよ」

「………はい!」

そこで俺達は別れた。











そしてまたいつもの学校。

自分の教室のドアを開けると

「かかった!」

「何!!」

上から黒板消しが!

今時こんなトラップを使うなんて!

しかしだ。

「甘いわ!」

そんなの前に出たら効かん。

「すずか!」

「うん!」

「へ?」

何を目配せしたのか。

すずかが八神の車椅子を持ったかと思うと。

「そうりゃ!」

「ほわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!二度ネタかいなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

車椅子ごと投げられてこちらに飛んできた。

なるほど。

俺は前に移動したばかりですぐさま動けない。そこで車椅子(+八神)の大きさなら一歩二歩では避けきれない。

まさに物量作戦か。

だが、そうや問屋は卸さないぜ!

「ふんっ」

飛んできた車椅子に自分から両手を近づけ、触れる。俺には飛んできた車椅子を受け止めるような馬鹿力はない。

だが、力がなかったら技量で誤魔化すのが俺のやり方だ………!

こちらに力という圧力がかかる前に、そのベクトルを無理矢理逸らす。合気道みたいに力ではなく、技術で逸らす。

成功する確率は五分五分。

何せ俺は合気道を習ったわけではない。

これは自己流だ。

いけるか………!

そして

逸らした!

上に!

「天井が近いわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁあぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁあっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ドガシャ!!と何だかめり込む音が聞こえたが無視だ。八神はそんなに軟な人間ではないと実体験しているからだ。

だから今は

「いきなり奇襲とは━━━相当人間を捨てたねお前ら」

「失礼ね。あんたより人間性と優しさと容赦は捨ててないわよ」

「右に同じくだよ」

「そのセリフ、俺の後ろで天井から生えている物体を見ながら言えるか?」

「「うん」」

「OK。お前らは十分に鬼畜だ。来世からやり直せ」

ここまで酷い人間は初めて見た。人間とはここまで醜く、酷く、残酷な人間になれるものなのだな………。

実感した。

「あれ?」

おかしい。

ここで高町症候群の感染源の人間からつっこみが入るはずなのだが………。

高町の席の方を見てみると


ボーっとしているある意味高町らしい姿があった。


「………何やってんだ?あれ?」

「さぁ?私達が会った時には既にあの状態だったわよ」

「右に同じだよ」

「………(ぷらん、ぷらん)」

「ふむ、そうか」

昨日は特別変ではなかったし帰るときも(俺は戦線離脱したが)そうだ。

そうなると家に帰った後か。

何かあの家族で問題が………?

「有り得んな」

「有り得ないわね」

「有り得ないよね」

「………(ぷらん、ぷらん)」

あの万年新婚夫婦に仲良しすぎる兄妹。あの家族で問題を作る方が難しいだろう。

そんなことをするぐらいなら世界にとっての未曽有の危機を起こしたほうが簡単というものだ。

「絶対に逆だと思うよ………例え相手が高町家の人達でも」

無視した。最近はみんな反抗期だ。昔はあんなに可愛かったというのに。時の流れとは残酷なものだ。

「………慧君にだけは言われたくない」

再び無視。それにしても高町如きに無視されるとは。俺も舐められたものだ。意地でもこちらに振り向かそう。

頭を撫でる。

反応なし。

ほっぺを抓る。

反応なし。

デコピン。

反応なし。

耳たぶを引っ張る。

反応なし。

鼻を塞ぐ。

反応なし。

手を抓る。

反応なし。

胸を触る。

反応━━━。


「うにやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


あり。

やれやれ。

ようやくか。

高町の癖に粘ったものだ。

「なななななななななななななななななににににににににににににににににすすすすすするるうるのののにのお!!!!」

「何って、色々触っただけだが」

「その中に触ってはいけないところがあったの!」

「はて?まったく覚えがないが」

「ダウトなの!!さっき思いっきり私の、その、えっと」

「んん?どうしたのかね、高町?言えないのかね?自分がどこを触られたのか」

「うっ」

「自分では言えないような場所を触られるとは………高町はいやらしい子だな」

「ち、違うもん!私はいやらしくなんてないの!」

「では、堂々と言えばいいではないか。自分が触られた場所を」

「うっ」

「………俺の勝ちだ。たかごふっ」

「風雷?少し頭冷やしましょうか」

「何でだろう?助けてもらったのに、何故だか釈然としないよ………ってはやてちゃんが天井からぶら下がって愉快なオブジェになってるなのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

結局相変わらずの日常だった。昨日の事があってもそんなに変わらない。変わるにはまだ弱かった。











またいつも通り騒いだ後、直ぐに家に帰ると。

そこには、あらま

昨日の金髪少女が立っていた。

おやおや。

何だか近所に変な誤解が生まれそうな絵だぞ。

そう思っていたらポンと肩を叩かれた。そこには近所のおじさん。おじさんは不気味なくらい爽やかな笑顔を浮かべ、俺に何かを手渡してきた。

それは

コ○ドーム


………


おじさんはサムズアップし、そして颯爽と立ち去ろうとする。

とりあえず俺は拳大のコンクリートを拾い、おじさんの頭に70キロぐらいのスピードで投げつけといた。

今度から周りのはもっと気をつけよう。そう誓った日であった。








「ご、ごめんなさい。いきなり来てしまって………」

「いや、別に。ちゃんと時間を指定していなかった俺も悪いだろうし」

「でも………」

「はいはい。これじゃあ、無限ループに入るのでこの話題は終了」

あれから死体(おじさんの)を隠し、テスタロッサを家に入れた。流石に女の子をずっと家の外に置いとくほど鬼畜ではない。

それにしても

「テスタロッサ。お前、学校って知ってるか?」

「?はい、知ってますけど」

「………学校がいつぐらいまでやるか知っているか?」

「あ………いえ、知りません」

ふぅと溜息をつく。

やはりか。

この少女は聞くと昼からずっと待っていたらしい。よくまぁ、補導されなかったものだ。

「まさかここまで世間知らずとはねぇ。世の中色んな人がいるものだ(←二階から飛び降りたり、教室で女の子の胸を揉んだりする男)」

「う、うぅ」

こういう時はこういう格言が使える。

目くそ鼻くそを笑うと。

それにしても

学校が終わる時間を知らないか………

目の前の少女は明らか同年齢、もしくは一つ年上か年下だ。そんな少女が小学校の終わる時間を知らないはずがない。

それに

昨日

彼女は漆黒の服を身に纏い空を飛んでいた。

見間違いではない。

夢ではない。

幻ではない。

現に少女はここにいる。それこそが証拠だ。

やれやれ、今度は一体どんな厄介ごとだか………

少女はこう言った。

せめて事情を話しますと。別にどうでもいいのに。まぁ、こうなったら泣き言を言っても仕方がない。

少女にお菓子を渡しながら

「じゃあ、聞かせて貰おうか━━━君の動く理由を」

「………はい」

少女は深呼吸をし始めた。

スー

ハー

スー

ハー

まるで決心するかのように。一分ぐらい経った頃だろうか。

キッとこちらを見て、ただ一言。

「魔法って━━━信じれますか」











「なるほど━━━異世界というより並行している世界から来たのが君であり。魔法っていうのはその世界での技術か………」

「は、はい。そうです」

何だか凄い難儀な話だった。それはそうだ。

いきなり違う世界から来て、自分は魔法少女ですとカミングアウトされたら真っ当な人間なら優しくかつ強引に病院に連れて行くだろう。

それをしないのは簡単な事だ。

証拠を見ているからだ。

だが

「肝心なところを聞いていないのだが」

「………」

「何故あの『石』を集めている」

「………」

肝心なところ。

あの青い石。確かロストロギア、ジュエルシードとか言ったか。

あれを見つけた時、彼女の眼は人形みたいに冷え切っていたが、その冷気には鬼気迫るものがあった。

絶対零度の焔。

その焔の名は、使命感だ。

小学生の少女には似つかわしくない言葉。

それを聞きたかったのだが

「………」

「………だんまりか」

話してはいけないのか。

それとも

話したくないのか。

それはわからない。何せ会って一日だ。時間だけで言うなら一時間ぐらいだ。それぐらいで相手の事を理解できるはずがない。

理解する気もそこまでないのだが。まぁ、それなら仕方ない。

「わかった。じゃあ、聞かない。お礼はそれでいいよ」

「え?」

「だから、もうお礼はいいよって言ったんだよ」

「………!そ、そんな!たったこれだけでお礼だなんて………!」

「別に俺がいいって言っているんだよ。そっちの都合は関係ない」

「それは………でも………」

「そうだ。あの、えっと、ジュエルシードってあれだけなのか?」

「え?い、いえ、まだたくさんあります」

「ふぅん、それは厄介だな。じゃあ、見つけたら渡してやるよ」

「え!!そ、そんな!悪いですよ!それに危険な事があるかもしれません!」

ふぅん。

危険な事をやっているのか。

ま、この少女は自分でやろうとしているようだから止める気もないけど。

「じゃあ、尚更だ。そんなものが街中にごろごろあると迷惑だ。欲しがっている奴にあげるのが一番だろ」

「それは………」

「それにこれが一番合理的だ」

「でも………そんな助けてばっかりじゃあ………」

「ふぅ。じゃあ、こうしよう。一個拾うたびにそうだなぁ。何かご飯を買ってきてくれ」

「は?………そ、そんなことで………」

「そんなこと?馬鹿な!家計が赤字の俺にはこれは死活問題だ!!」

「は、はい!」

「生活の危機だ!命の危機だ!人生の危機だ!そのためにはご飯が必要なのだ!だからテスタロッサ!協力してくれ!!」

「わ、わかりました!」

よし、乗り切ったぞ。空気とは便利なものだ(同い年の女の子にご飯を要求するヒモの才能あり)。

とりあえず、俺達はお互い夕方からこの家に出来る限り毎日集まると約束した。

やれやれ

やっと堅苦しいのが終わった。そう思っていると。

「あ、あの。そういえば、私、貴方の名前を聞いてません………」

「へ?あ、そう。俺の名前は風雷慧。好きに呼んでくれても構わない」

「風雷慧ですか………何だかかっこいいですね」

この少女のセンスは大丈夫だろうか、そういえばさっきから気になっていたことについて言う、

「さっきから敬語を使っているけど、俺は別に敬ってもらうような人物でもなければ年上でもないと思うから、敬語はいらないぞ」

「え?で、でも」

「敬語で話して来たら………鼻の穴にピーナッツを突っ込む」

「!!!わ、わかりまし━━━わかったよ。その、ケイ」

「よろしい」

これで俺達の奇妙な関係が始まった。

あれ?

俺は、何で、この少女を手伝おうと思ったのだろうか?自分の事なのにまったく理解できない。

我ながらおかしなものだ。

まぁ、どうでもいいことだ。

その時

その場の誰にも聞こえず。

誰にも感じれず誰にも理解できない異形のコエが響いた。

それはこう言っていた………はずだ

━━━滑稽ねぇ。

━━━無の表情という仮面で素顔を隠しても。

━━━演じれるのは道化役だけなのに。

━━━相変わらず現実から目を逸らすのがお得意ね。

━━━まぁ

━━━それもいつまで続くかしら。

━━━せめて

━━━客が楽しめる程度には続くといいわねぇ。

そして

『それ』は、唇を三日月に歪めケタケタ嗤い出した、

それを誰も見ることも感じることも出来なかった。







これはその後のシーン。

「ただいま」

「あら?おかえりー、フェイトーーー。どこに行ってたんだい?せめてあたしに一言言って欲しかったよ~」

「うん。ごめんね、アルフ………」

「謝らなくてもいいんだよ、フェイトォ。ただ、心配しただけなんだよ」

「うん………ありがとうアルフ」

「お礼なんていいんだよ。フェイトは私のご主人様なんだから」

「うん。それでも、ありがとう、アルフ」

「うん。それで、どこ行ってたんだい?」

「それは………」

「それは?」

「………昨日知り合った男の子のところに」

「OK。フェイト。今から少し野生に帰るけど、許してくれるかな?」

「あ、アルフ!?いきなりどうしたの!」

「己、クソガキ!よくもフェイトに毒牙を………!」

「ち、違うから!アルフ!落ち着いて!」

「がるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる!!」

「アルフーーーーーーーーーーーーーーーー!?」

それは少女の何気ない日常。

しかし

その少女には笑い顔があった。

どこぞの少年とは違って。

とても楽しそうに。

「??今日のフェイトはいつもとは違うねぇ?」

「え?そうかな?別に私はいつも通りなんだけど………」

「いや、その何ていうか………いつもより元気に見えるんだよ」

「………そう、かな」

「何か良い事でもあったのかい?」

「………うん、あったよ」

「へぇ!それは良かったよ!で、何があったんだい、フェイト?」

「うん」

そう言い彼女は微笑んだ。アルフが言うならいつもよりも元気な顔で。


「友達が………出来たかもしれないの」


そう

幸せそうに。

大切そうに。

呟いた。







あとがき
すいません
楽しみにしていた人は遅くなって
でも、これからはもっと不定期になると思うのでそこらへんはどうかご了承してください
さて、ようやく話が進みだしてきましたが、なかなか進みません
そこで今回は我らが主人公について
この主人公のコンセプトは一度バッドエンドを迎えたです
例えば
FATEの衛宮士郎
例えば
リトルバスターズの理樹
これらの主人公と慧は境遇は結構似ていますが、決定的なところが違います
それは何でしょうか?
答えは次回に


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