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No.27393の一覧
[0] 悪魔との契約(なのはオリ主) 【チラ裏から】[悪役](2011/10/23 23:19)
[3] 第一話[悪役](2011/12/16 00:27)
[4] 第二話[悪役](2011/10/23 23:20)
[5] 第三話[悪役](2011/10/23 23:20)
[6] 第四話[悪役](2011/10/23 23:20)
[7] 第五話[悪役](2011/10/23 23:21)
[8] 第六話[悪役](2011/10/23 23:21)
[9] 第七話[悪役](2011/10/23 23:21)
[10] 第八話[悪役](2011/10/23 23:21)
[11] 第九話[悪役](2011/10/23 23:22)
[12] 第十話[悪役](2011/10/23 23:22)
[13] 第十一話[悪役](2011/10/23 23:22)
[14] 第十二話 <修正>[悪役](2011/10/23 23:22)
[15] 第十三話[悪役](2011/10/23 23:23)
[16] 第十四話  <無印編スタート>[悪役](2011/10/23 23:23)
[17] 第十五話[悪役](2012/01/05 16:09)
[18] 第十六話    <微グロ注意>[悪役](2011/10/23 23:24)
[19] 第十七話[悪役](2011/10/23 23:24)
[20] 第十八話[悪役](2012/01/09 23:30)
[21] 第十九話[悪役](2011/10/23 23:24)
[22] 第二十話[悪役](2011/10/23 23:25)
[23] 第二十一話[悪役](2011/10/23 23:25)
[24] 第二十二話[悪役](2011/10/23 23:25)
[25] 第二十三話[悪役](2011/10/23 23:25)
[26] 第二十四話[悪役](2011/10/23 23:26)
[27] 第二十五話  <無印完結>[悪役](2011/10/23 23:26)
[28] 第二十六話  【A’S開始】[悪役](2011/10/23 23:26)
[29] 第二十七話[悪役](2011/10/23 23:27)
[30] 第二十八話[悪役](2011/10/23 23:27)
[31] 第二十九話[悪役](2011/10/23 23:27)
[32] 第三十話[悪役](2011/10/23 23:27)
[33] 第三十一話[悪役](2011/10/23 23:28)
[34] 第三十二話[悪役](2011/10/23 23:28)
[35] 第三十三話[悪役](2011/10/23 23:28)
[36] 第三十四話[悪役](2011/10/23 23:28)
[37] 第三十五話[悪役](2011/10/23 23:29)
[38] 第三十六話  【修正】[悪役](2011/11/06 22:45)
[39] 第三十七話[悪役](2011/11/23 21:35)
[40] 第三十八話[悪役](2011/12/01 19:54)
[41] 第三十九話[悪役](2011/12/17 12:06)
[42] 第四十話[悪役](2012/01/09 12:20)
[43] 第四十一話[悪役](2012/02/05 11:56)
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[27393] 第十一話
Name: 悪役◆8e496d6a ID:2d3d82d8 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/10/23 23:22

みんなはどう思っているかは知らへんけど
私、八神はやての生活は彼との出会いで物凄い様変わりしてもうた
別に嫌じゃない
逆に物凄く嬉しい
今まで私は知らへんかった

友達といる楽しさ

友達と遊ぶ楽しさ

友達と話す楽しさ

どれも初めてな事で新鮮だった
そして本当に幸せな事だった
毎日目が覚めると夢だったんじゃないかと不安に思う
だから、いつも会う度に思ってしまう

ああ、夢やなかったと心の底から安心する

わかってはいるのだ
友達が出来たのは現実だという事は
それでも不安に思ってしまう
そう不安になってしまうのだ
余りにも幸せで怖いのだ
これを失った時

私はーーーー生きていけるんやろうか?

答えなんてないのはわかっている
そんなのその時にならないとわからない
出来れば『その時』なんか一生来て欲しくない
でも、私はわかってしまっている
この世に一生ーーーーいや、絶対なんてないという事に
家族と足をなくしたから
だからもしかしたらこの幸せも、もしかしたら無くなるのかもしれないのだ
どれだけ嫌と言っても現実は憎いほど望みが叶わなかったりする
勿論、反対の可能性もあるのはわかっている

でも、私はーーーーたまらなく怖い

そこまで思ってふと思い出す
あの私をこういう風な事を考えるようになった原因の少年の事を
異常なんてレベルを超越している無表情の少年を
自分と似たような境遇で、しかし決定的に違う少年を
風雷慧君
何だか変てこな苗字をしている彼
彼も私と同じで事故で両親を失っているらしい(詳しくは聞いていない)
それを切っ掛けに彼は無表情になったらしい
こう言ったら彼には失礼だけどやはり境遇は似ていると思う
違うとすれば

彼は自分も事故に巻き込まれ彼の両親の死を直接に見て

私は両親が死ぬところを見ずにただ不幸だけを聞いた

彼は事故の結果、表情が死に

私は事故とは関係なく足が動かなくなった

慧君はこの出来事をこう言うだろう

別にどうでもいいけどと

でも私はそんな簡単に割り切れない
慧君みたいに割り切れない
だから、彼に教えてほしいぐらいだ

何で慧君はみんなと一緒にいて怖くないんやと

問えるはずがなかった
問うたらこの幸せな関係が壊れてしまうんじゃないかと思うと言えるはずがなかった
八神はやては気づかない
それは相手を気遣っての遠慮ではなく
ただ答えを知るのが怖いので逃亡しているだけだと
彼女はまだ気づかない
いずれは知らなくてはいけないのに







今、私達は物凄い緊張状態になっとる
ここに集まっている誰もがそうなっとる
私の初の友達
慧君から、アリサちゃん、なのはちゃん、すずかちゃん
その友達の家族の
高町家、月村家の人達
どの人も真剣な顔だった
子ども組(慧君は相変わらずの無表情だったが、目が真剣だった)はおろか大人組も
唯一笑っているのは桃子さんだけだった
物凄い輝いとる微笑だった
にこにこと擬音が聞こえてきそうや
その表情にはただ楽しみましょうという意味しかなかった

………………この状態で笑ってるなんて…………………凄い人や………………

多分みんなも似たような感想だったと思う
誰だってこの状況を見たらそう思う
実際、この状況にあの屈強そうな士郎さんや恭也さんも冷や汗を流している
当たり前だ
ここは決戦場だ
ここは処刑場だ
ここは墓標になるかもしれない場所だ
一度でも気を抜けばーーーー二度と立ち上がれない
ああーーーー何でこんなことにぃ
確かに自分は面白かったら何だってよしを信条としているがこれは耐えられない
肉体というより精神が
今まで意図的に無視していたもの
元凶を忌々しく見る
それは




人生ゲームと王様ゲームを合体させたどうでもいい玩具だった







発端は何だったか
とりあえず今日の始まりはいつも通りだったはずだ
公園でみんなに出会い(慧君は美由希さんに鋼糸やったか?それで縛られていた。どうやら逃げようとして捕まったようだ。いつも通りや。あ、記憶の中でアリサちゃんが慧君の頭を殴って気絶させ取る)
その後、みんなでなのはちゃんの家に遊びに行ったのだ
OKや
ここまでは何のおかしなこともない(え?拉致している?違うで。あれは誘っただけや)
その後高町家のみなさんと挨拶して、少しの間他愛のない話をしていた
ここまでもおかしくはない
そう、問題はここからや
発端は忍さんやった

「みんなー。面白いゲーム持ってきたよーーー」

慧君が逃げた

恭也さんと士郎さんとアリサちゃんが追いかけ、捕まえた

「離せ!俺はまだ帰りを待っている食材たちが…………………!」

「あんた馬鹿ぁ!食材があんたの帰りを待っているはずがないでしょうが!」

「愛着を持てば誰だって聞こえる!あの愛らしい食材の声が!!」

「それはただの幻聴よ!もしくは幻覚よ!」

「頼むから帰らせてくれ!きっと、月村姉のことだ!凶悪で強烈なナニカを持ってきたんだ!!」

「そんなこと………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………きっとないはずとは言えない!!」

「アリサちゃん…………………そんだけ長考してくれたんだから嘘でもいいから忍ちゃん、フォローして欲しかった…………………」

「お、お姉ちゃん。しっかり!」

「そ、そうですよ、忍さん。元気出してください!」

「ふふふ、私の味方はすずかとなのはちゃんだけね…………………」

「「えっ」」

「……………………………………………………恭也ぁ~~。みんなが虐める~~」

「……………………………………………………泣け。今は大いに泣け。そして過去を振り返るんだ忍。そうすると自ずと答えが見えてくる。」

「ちっくしょー!この世に神も悪魔もいないーーーーーー!」

「いいから、月村姉。地面に頭を擦り付けて謝罪するがいい。そうすれば俺の中の評価がかわるかもしれぬ。-----手下ランクが」

「可愛い顔して言うセリフがそこらのやくざのセリフよりも外道や!もうちょいオブラートに包みーや!!」

「ふむーーーーこれでも大分優しく囁いたのだが」

「有り得ないくらいのドサドなの!いつか絶対慧君は言葉で人を殺す日が来ると思うなの!!」

「言葉で人を殺せるかーーーーービバ完全犯罪」

「なのは!駄目よ!!こいつにそんな事を聞いてもイカレタ回答しか返ってこないわ!だって考える頭がイカレテルもの!!」

「アリサちゃんも人の事が言えないくらい毒舌をかましている気がするのだけど…………………………」

「黙りなさい!ツッコむしかできない影薄キャラは!今の時代は文武両道(ボケとツッコミ)よ!!」

「はい、言ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!アリサちゃんがすずかちゃんの気にしていることを思い切り抉ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!すずかちゃんの怒りのボルテージが物凄い勢いで上がっとるーーーーーーー!!!例えるなら格ゲーでの必殺技ゲージが上がる感じでーーー!!」

「はやてちゃん!?解説していないで二人を止めてーーーー!二人から殺意が湯水の如く溢れている気がするのーーーー!!」

「さぁさぁさぁ!始まりました!!世紀末の大勝負!!片や見た目は清楚系お嬢様。しかし、その見た目からは想像できないぐらいの怪力と体力とスピードを持つ怪人、その名も月村すずかーーーーーー!!。片や金髪つり目。見た目は我儘なお嬢様系の典型的なツンデレ少女。しかし、放つ拳や蹴りは○ジラでさえ苦しむ、その名もアリサ・バニングスーーーー!!!さぁ、今宵はどちらが勝つのでしょうか!?勝つ方に五百円を入れて下さーーーーーい!」

「はい、そこぉ!慧君!どさくさに紛れて上手い事商売をしようとしないで!ーーーーって何でお父さんと忍さんは入れようとしてるの!?」

「前から思っていたけど…………………………アリサちゃんの言葉は少し戯れの言葉を超えているよね?だったらーーーーちゃんと躾をしなきゃ。----二度と歯向かう気が起きないように」

「へぇ、すずか。あんた、私に勝てると思っているの?それならとんだ自惚れね。じゃあ、私がちゃんと教えなきゃねーーーー猫の爪と牙では犬の爪と牙には勝てないって」

「吠えたね、アリサちゃん!!主人に尻尾を振るだけの動物な癖に!!」

「かかってきなさいよ!主人を放っといてそこらを散歩するしか能のない動物のくせに!!どちらが生態的に上か決着を着けて上げるわ!!」

「二人とも止めてぇーーーーーーー!!!」


しばらくお待ちください



「「「「で、何の話だったっけ(かしら、や、かな)??」」」」

「…………………………アリサちゃん、すずかちゃん、はやてちゃん、慧君。他人の話はちゃんと聞こうよ~。ほら、忍さんが泣いてるよ~。ーーーーペ○シ片手に」

「もういいもん。もういいもん。どうせ私は誰にも見られず、聞かれず、その内『え、月村忍?ああ、あのRPGで言うとやりこみ要素祖みたいな影は薄いキャラの』って言われるのよ!!」

「……………微妙なところでリアルだな」

「忍ちゃんも悩みある女の子というわけだな……………」

「あらあら、大丈夫よ忍ちゃん。」

「そ、そうですよ忍さん。いつか幸せな日々が来ますよ」

ちょっとからかい過ぎたようや
ちょっと罪悪感を感じる
見たところアリサちゃんやすずかちゃんもそうみたいや
慧君は相変わらずの無表情やけど、何となく考えていることがわかるような気がする
多分だがーーーーまだ言い足りないっていう感じの雰囲気がバリバリ出とる
鬼や悪魔というのはきっと彼みたいな人間への評価なんやと思った

「じょ、冗談ですよ。で、何なんですか?その面白い玩具というのは?」

「そ、そうですよ。何なんですかぁ。私とっても楽しみですよ」

「お、お姉ちゃん。みんなの言うとおりどんなものを持ってきたの?」

「いや、絶対ろくでもないものだから捨ててごふっ」

私とすずかちゃんとアリサちゃんの絶妙なコンビネーションアタック
流石の慧君も反応出来んかった

「…………………………聞いてくれる?」

「「「「うんうん」」」」

なのはちゃんも話に乗ってきた
niceエアリーディング

「…………………………話を逸らさない?」

「「「「うんうん」」」」

「…………………………急にボケない」

「「「「うんうん」」」」

「…………………………忍ちゃん嬉しいーーーー!」

「「「「うんうん(うわぁ、かなり面倒くさい性格ーーー)」」」」

皆の心が一致した瞬間だった
どうせやったら熱いシーンで一致したかった
ようやく忍さんの機嫌も治って本題に戻る
ちなみに慧君はまだ蹲っていた
どうやら見事に私らの拳がクリーンヒットしたらしい
みんな見事に無視してたけど

「今回持ってきたのはじゃじゃーん」

忍さんが取り出したものはボードゲームぽいものやった

「えっと、人生ゲームですか?」

なのはちゃんが疑問に思ったことを素直に聞いとる
まぁ、順当に考えたらそんな感じなんやけど

「ふっふっふ、そう思うでしょう」

その質問には忍さんは意味深な笑顔で答えるだけ
あれ?違ったんかいな
ならば一体それは何なんやろ?

「ん~。簡単に言えば人生ゲームと王様ゲームの合体版かな」

封を開けようやく姿を現す
確かに人生ゲームみたいに進むマスみたいなものがあるが、人生ゲームに必要なお金とかが入っていない
ただマスの所が細工されているらしく裏返しに出来るようになっている

「まぁ、基本的は人生ゲームと一緒でこのルーレットで前に進む。ここからが違うのだけどそのマスに着いたら裏返す。すると裏面には指令が書いているの。その書かれている指令をクリアしながら進んでいくゲームなの」

ふむ、なるほどなぁ
確かに面白そうやなぁ

「それ指令をやらなければどうなるんですか?」

おお、アリサちゃんが私が聞きたかった事を聞いてくれた

「それは勿論ーーーー知りたい?」

「「「「ノー、マム」」」」

一致団結
我等の結束力は鉄よりも固し

「うんうん、良い返事ね~」

忍さんはさっきまでいじられたいた人とは思えないくらい清々しい笑顔を浮かべている
恭也さんはそれに呆れて溜息を吐いている
士郎さんと桃子さんと美由希さんは苦笑している
ちなみに慧君はまだ倒れている
おかしいなぁ、何時もならここらへんで目覚めてイカレタ事を言うんやけど
そこまで上手く入ったのだろうか
みんな無視しとるけど

「うん、じゃあ、これで遊ばない?みんなで」

むぅ
確かに面白そうや
でも、ハイリスクな気がする
ああ、でも私の関西人?の血が!!
ああ、ああ、ああ!!!
もう、ど・う・に・も止まらない

「はいはーーい!私はやるでーーー!!」

「はやてちゃん!?死ぬ気なの!?」

「はやて!その年で人生を捨てるのは早いわ!!」

「そうだよ!はやてちゃん、思い直して!!」

「…………………………はーい、はやてちゃんと海鳴小学校三人娘は強制参加ね」

「「「!!!?」」」

わ、凄い顔

「恭也もやるよね~」

「…………………いや、忍。俺はこのゲームから非常に嫌な予感がビシビシ伝わってーーーー」

「…………………………(ニコ)」

「やろう」

うわ、一瞬で負けはった
恭也さんでも恋人の笑顔は怖いらしい

「士郎さんや桃子さんや美由希ちゃんはどうですか?」

「うーーん、じゃあ、俺はやろうかな」

「私は遠慮させてもらうわ。私は見てる方が好きだし」

「じゃあ、私も見てるだけにしきます」

「じゃあ、士郎さんは参加ね」

流石に大人グループに対しては自重したようや
さぁ、ゲームの始まりや

「あっ、そこで死んだふりしている慧君も強制参加だからね」

「この世に救いはねぇ!!」

あ、死んだふりやったんか








「「「「「「「「ひーとりもんから右まーわり」」」」」」」

順番は決まった
ついでだから座る順番もそれに応じて変えた
一番目から
アリサちゃん、なのはちゃん、慧君、すずかちゃん、恭也さん、士郎さん、私、忍さんの順番
色々と反乱が起きそうで少しわくわくしてくる

「まずは私からね」

アリサちゃんは少し緊張した顔でルーレットを回す

ガラガラガラガラガラガラ

「3ね」

少し少ないわねとぼやきながら自分の駒を進める
さぁ、裏面をオープンだ
どんなものが出てくる!
裏面をアリサちゃんが見た瞬間


時が止まった



物凄い笑顔でアリサちゃんは静止している
ま、まさか
いきなりの当たり
思わずみんな見る
内容は……………!

『メイド服でみんなをご主人様、お嬢様とゲームが終わるまで』

「「「「「「「……………………………………………………」」」」」」」

言葉はいらなかった
理解はいらなかった
後は行動で示すべきだと本能が察知した
すなわちーーーー耳を塞ぐと

「何でよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!!!」

物凄い大声に耳を閉じてもキーーンと耳鳴りがする
こ、こいつは強烈や…………………………!

「おかしいでしょう!こういう類の罰ゲームは私じゃなくて風雷とかもしくはなのはがやるべきでしょうが!私みたいなお嬢様キャラには完璧に似合わないわ!!」

「…………………どうやらバニングスは犬耳もつけたいようだな」

「…………………うん、そうだね。尻尾もつけて語尾にわんていうのもつけようね」

おう
慧君はともかくなのはちゃんの能面の顔がここまで恐怖を刻み付けるとは
恐るべし
アリサちゃんもそれを感じ取ったのか

「ひっ、あ、ああ、そ、そういえばメイド服なんてこんなところにないものねーーー。じゃあ、これは出来なーーーー」

「任せなさい、アリサちゃん」

「おっそろしぃーー!!」

何と見事に忍さんがメイド服セットを(犬耳、尻尾付き)
思わずアリサちゃんが奇声をあげとる
ええで!これがこういうゲームの醍醐味や!!

「さぁ、アリサちゃんーーーー指令を果たそうね」

「懺悔しなーーーー人間に生まれたことを」

じりじりと二人が近づいていく
アリサちゃんは逃げようとしてるけど足が恐怖で動かない
一瞬だけ時が止まり
そして

「い、い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

悲鳴でお楽しみくださいな





「しくしく、もうお嫁にいけない…………………………わん」

メイド服を結局着せられ語尾に犬言葉をつけられたアリサちゃんは隅っこで泣いていた
心に大きな傷を負ってしまったようやけど、代わりになのはちゃんと慧君がすっきりした感じであった
すずかちゃんは苦笑し(でも止めなかった。というか写メっとった。なかなか恐ろしい)、忍さんはつやつやした顔になった
私?
私も満足な気分になった
さぁて、次はーーー

「わ、私だね」

なのはちゃんの番や
くっくっく、次はどうなるやら

おそるおそるといった調子でルーレットを回す

ガラガラガラガラガラガラガラガラ

この音は成功へのラッパか
もしくは破滅に向かう太鼓か

「5…………………」

自分の駒を5歩進める
さぁ、オープン!!

「えとーーーー『このセリフを感情込めて言いなさい』」

ん?意外に普通やな
愛の告白とかやったら嬉しいんやけどなーーー
ごほんとなのはちゃんがわざとらしい咳払いをし、あー、あーと声を整え
一言

「お父さんなんて大っ嫌い!!!」

「なのはに嫌われたーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

命令が脳に伝わる前に士郎さんは泣いた顔を手で隠しながら走り去った
流石に不味いと思ったのか
恭也さんと慧君と美由希さんとなのはちゃんが追いかける

「お、落ち着いてお父さん!ほら、これは遊びだよ!!」

「なのはに弄ばれたーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

「ええい、無駄にネガティブシンキングなこと。いっそ最下層まで落としたら復活できませんか?」

「慧君。君の考えていることは傷ついている人間を心の廃人コースに行かせる悪魔の思考だから」

「そうだ慧。だからーーーー力づくで止めるしかない」

「恭ちゃんはは恭ちゃんで肉体的な廃人コースをお勧め!?」

「お、お父さん!な、なのははお父さんの事好きだよ!?優しいし、かっこいいし、頼りがいがあるお父さんでーーーー」

「なのは!nice assist!!」

「でも時々不必要なくらいお母さんと甘々な空間を作ったり、男の子と話しているだけで怒り出すとかそういうところはちょっとっと思うけど。そこを省けば物凄くいいお父さんだよ!!」

「なのはぁーーーー!!それ止め!!父さんに対しての最高クラスの最悪な止め!!」

娘に奥さんとの愛と親馬鹿を否定された士郎さんは悲しみのあまりスプーンで死のうとする
慧君は止めるべきか悩んだようやったけど、その後に集団自決用の手榴弾が出てきたら止めた
こんなギャグシーンで死ぬのは流石に嫌やったらしい


結局士郎さんを宥めるのに15分かかった
大の成人男性は実の娘の言葉に多大な被害をもらってしもうたということや
当のなのはちゃんは疲れ切った顔をしている
少し同情してしまう
ま、気を取り直して
さてさて、次は本命の

「……………………………………………………」

究極クラスの仏頂面の慧君の出番や
かなり嫌な予感しかしないこのゲームにかなりの危機感を覚えとるようや
だがここまで来たらもう引き返せへん
観念したのか相変わらずの無表情でルーレットを回す

ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ

「ふっふっふふふふふふふふふふふふふふふふふ。あーーーーーーはっはっはっはっはっははははははははははははははははははははははは!!!さぁ、ふら、ご主人様!!私と同じ目に合うがいいわん!!この屈辱を!!この悲しみを!!この絶望を!!思う存分味わうがいいわん!!」

思わずみんな目を背けてもうた
余りにもアリサちゃんが憐れになってしもうた
慧君を絶望させようとしてるんやろうけど、合間合間に『ご主人様』や『わん』が入っていて緊張感やら何やらが抜けてしもうてる。これじゃあ、ただのイタイ子に見えてしまうのだ
最もイタイ事は本人はそんな事を気にしていられるような精神状態ではなくなってしまったということやった
ようやくルーレットが止まる

「1か…………………」

運がない彼だった
無表情キャラは運がないのは相場であるという神の声が聞こえたような気がした
さぁ、オープンや!!

「…………………『地獄の料理をご堪能あれ』」

どういうことやろ?と私と慧君が首を傾げていたら
バッと他のみんながなぜか美由希さんの方を見た

「ちょ!地獄の料理で何故私の方を見るの!?」

「忘れはしないぞ美由希…………………………お前が生み出してしまった悲劇を」

「あの時は大変だったーーーーー何せ家族のみんながセイ○ガンを求めたからな」

「…………………………それでも駄目だったの」

「一体どうやったらあんな不可思議味になるのかしら…………………………。ある意味パティシエとして知りたいわ」

「「「ごめんなさい(ごめんね)、美由希さん(ちゃん)。フォローできません(できないよ)」」」

「酷い!余りにも酷い!もう少し慈愛の心で頑張れとか、次こそはとか言ってくれていいじゃない!!」

「お前の料理でその慈愛の心は壊された」

「恭ちゃんの馬鹿ーーーーーーー!!!」

「ぬおっ!美由希!貴様、俺の盆栽を壊すとはーーーー覚悟はできてるのだな!!」

「ふ、ふーーーんだ。いいもん!もう私には何も怖いものなんてないよ!!」

「よくぞ言った!!今日の修業は普段の3倍でーーー」

「ごーーめんなさーーーーーーい!!」

「土下座するの速いねぇ、美由希ちゃん…………………」

私は慧君と目を合わせる
どうやら美由希さんの料理はミラクル味みたいなようや
となると

「慧君ーーーー遺言は?」

「…………………………餃子が食べたかったです」

「ふ、二人とも!失礼だよ!ていうか慧君のその遺言はなに!?ふんだ!良いよ、そんだけ言うなら見せるよ!私だって頑張れば料理の1つや2つくらい出来るよ!」

20分後

「はい、出来たよ!」

「あれ?意外と見た目は」

「おかしくないな」

そこにあるのは普通のクッキー
何か変な色になっているというわけではなく、焦げてるとかいうわけではなく、何の変哲もないクッキーだ
臭いも嗅いでみたが別段変な臭いはしない
ということはさっきの美由希さんの言うとおり頑張ったのだろうか
それともその前のは単純に失敗しただけなのだろうか
慧君は意外にもそこまで警戒心を持たずに

「じゃあ、貰います」

と言ってひょいとクッキーを取って口に入れた
すると

バタン!!と明らかに重力を無視したスピードで倒れた

シーーーンと空気が凍った
みんながまずはこれは彼の体を張ったギャグかと疑うが、明らか彼の眼には冗談の色がない
倒れた足も痙攣している
これはーーーーーマジや

「け、慧君!?だ、大丈夫!」

「美由希…………………………今度は何の毒物を入れたんだ?」

「そ、そんな事はしてないよ!ただ隠し味にちょっと…………………」

「誰か美由希に常識を教えてくれ」

「…………………返す言葉もありません」

しゅんと気落ちする美由紀さん
流石に可哀想になってくるが、フォローのしようがない
と思っていると

「た、高町姉。さ、ささあさささ最高に上手かったです」

慧君が手足をがくがく震わせながら立ち上がった
いや、いくらなんでも

「む、無理しなくていいよ。美味しくなかったでしょう…………………」

「い、いえいえ、ととととっても美味しかったです。思わず天国に逝ってしまう程でした」

笑えない冗談だった

「で、でも手足が震えているよ…………………」

「感動です」

物凄い言い訳
でも、何故だか知らないけど恭也さんと士郎さんが感動している
漢だと

「顔が青いよ」

「生まれつきです」

「声が震えているよ」

「武者震いです」

「お腹から凄い音が」

「空腹なんです」

そう言って彼は残りのクッキーを全部食べた

「おおおおおおおおおおおおおおおおおいいいいいいしかtったでででででdっでえででででですすっすっすすすすううsっすうううすうすすすうすうす”#%$%&’%’*+¥&”#$%$」」

「あかん!人間の言語を忘れかけとる!!」

「しっかりしろ!慧君!君は勇者過ぎるぞ!!」

「ああ!尊敬できるくらいに!!」

何だか男同士で感じるものがあったらしい
二人は男泣きしている
ちなみに原因の美由希さんは

「わ、私は実は凄い料理上手なの…………………」

自分の固有結界に入っとった
目の前の惨状から目を背けて
ちなみに彼の回復には30分かかった

…………………あれ、このゲーム
遊ぶ心でやっとったら
死ぬ?

ようやく現状を理解したみんなであった
そして冒頭に帰るのである



あとがき
今回ははやてパートです
最初らへんはギャグパート
まだ続きます
応援、本当に、ほーーーーーーんとうにありがとうございます!!
出来る限り面白い作品にしたいと思っています


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