このかやわ~。
ついに来たで~エヴァちゃんのログハウスや~。
中は原作通りファンシーやわ。
茶々丸ちゃんが、いないのに綺麗なんね。
エヴァちゃん自分で掃除しとるんやろうか?
お茶もいれてくれたんや。
しかも、このお茶、うまいで~
「もう、エヴァちゃんは家事だめやね~。しゃあないからウチがしたるわ」
「このか、いつもすまんな。」
「ややわ~、それはいわん約束やろ」
「このか」
「エヴァちゃん」
胃袋から落そう作戦は使えんぽいね~。
さすが、600歳はだてやないね。
むっ・・・ウチのさよちゃんが、不埒な気配がしよる。
なにか、さよちゃんを確認できるアイテムはあらへんか。
「エヴァちゃん、この水晶玉借りるで~。
さよちゃん、はあはあ、覗きはこっそりや、はあはあ。」
ピカ~
よし、水晶玉が光りよった、成功や。
むむ・・・じいちゃんとさよちゃんが二人きりやと
「なんだ、その気持ち悪い呪文は。
なぜそれで遠見の魔法が発動する。
しかも、どうして学園長室の結界を無視できる。」
「愛や。それに遠見やない、覗きの呪文や」
「そんな呪文はない。」
~さよ~
今まで、ずっと一人でいた孤独の日々。
世界樹に「孤独をなんとかして下さい、一人ぼっちは辛いです。」
と祈ったのはいつだったでしょうか。
このかさん、私が殺してしまった、ちょっと気持ち悪いけど不思議な人。
本当に転生して、私を迎えにきてくれました。
できれば、白馬の王子様よかったですけど、
このかさんは私に魔法かけてくれた魔法使いってとこですね。
そして、近衛くんと50年ぶりの再会できました。
50年で何があったので彼にしょうか?
頭が長くなってました。
でも、うれしいです。
私を知る人はもう誰もいないと思ってましたけど、こうやって残っていてくれて。
「さよちゃん、すまん」
えっ、近衛くん、なんで土下座するんですか。
「さよちゃんが、ここにいることはわしはずっと知っとった。
じっが、かつての友が、初恋の人が、地縛霊とはいえ残ってくれとる。
それがうれしくて、君がどこかに行ってしまう思い、手を出せんかった。
本当に、すまん」
「あっ・・・えっ、あやまらないで下さい。
私も近衛くんがここにいてくれて、うれしかったんです。
だから・・・あやまらないで下さい。
このかさんのおかげで、こうして話せるようになってから色々思い出したんです。
さっき妹の花壇を見て来ました。ずっと大きく綺麗になってました。
学園長が手入れしているって聞きました、近衛くんが守ってくれてたんですね。
それに・・・私も近衛くんのこと好きでした。」
「さよちゃん」
「近衛くん」
~一方、このか~
「じいちゃん~。さよちゃんはウチのや~
しゃあない、また、さよちゃん召喚や~
さよちゃん、来るん・モガ
もう、エヴァちゃん何しよるん。」
「黙れ変態。じじいの弱みだぞ。大人しく見させろ。
それに、何十年と囚われていた相坂さよがようやく見つけた光だ、邪魔をするな。」
む~。しゃあないな~。
ウチは変態やない、変態やとしても変態という名の淑女や。
真の淑女は人の幸せを祈るもんやしな。
「さよちゃん、幸せになり~や。
もう、ウチの式神やなくて唯の女の子やね~。
今度あった時はばあちゃんと呼ぶべきやかね~」
あれ?さよちゃんが光おった。
なんか、あったんかな?
じいちゃんも気にしとらんし大丈夫やろ。
~エヴァ~
近衛このか。どうしよもない変態で無茶苦茶だが、何十年と孤独だった相坂さよの心まで救いおった。
しかも、実体を持ったまま相坂さよを自由にしおった。
本当、無茶苦茶だ。
ふん、多少は認めてやろう。
無茶苦茶でも救う、ナギを思い出すな。
それに、近衛このかの力の本質も少しわっかたぞ。
こいつは唯膨大の魔力をもっているだけだ。
それで霊や道具を支配ているのか。
もっとも、それを適当で使いこなしているのが、恐ろしいのだがな。
うまく魔力の操り方を覚えさせれば、低級の神くらいなら支配できるかもしれん。
そして、私の呪いも解けるであろう。
よし、修行方法は決まった。
徹底的に魔力の運用を覚えさせよう。
ふっふふふ・・・覚悟しておけよ、近衛このか。
一ヶ月で魔力運用を完璧にしてやるからな。
「はっはははは~」
~また、このか~
エヴァちゃんも突然笑ったりして、情緒不安定なんかね~。
う~ん、でもやっぱり、さよちゃんは惜しかったやね~
それにや、お二人さん
ただ、見つめあって話すだけかい。
じいちゃんもさよちゃんも、じれったいやね~。
そんなじゃ、ウチも諦めきれんやろ~
「もう、行き着くとこまで、いっちゃて~や」
じいちゃんとさよちゃんのラブシーンか~。
う~ん、アブノーマルやけど、ちょっと見たいかも、はあはあ。
「バカ、そんな膨大な魔力垂れ流しながら、適当なこと言うな。」
~さよ~
あれ・・・なんか体が熱いです。
すごく、ドキドキします。
近衛くんも、少し目が火照っています。
私、今も近衛くんが好きなのかな。
「こっ・近衛くん、キ、キスしていいだすか」
「あっ、さっ・さよちゃん。」
ちゅ・・・
唇にカサカサがくすぐったいです。
コンコン
「学園長、失礼します。新田です。少し伺いたいことが・・・
って、学園長、何中学生に手を出してるんですか~」
「あっ、新田くん。・・・・この子はちょっと事情があっての~」
「事情ってなんですか!中学生に手を出して教育者失格ですよ。
大人しく警察に行きましょう。」
「あっ、だから、新田くん。まっ、待ってくれんかの~」
「ふふっふふふ~、ふふっはあは~、ははははっは~」
こんなに笑ったの、50年ぶりです。
私もう65歳になるのに。
やっぱり、この見た目だと問題があるんですね。
今度このかさんに相談にいきましょう。