深々と椅子に腰かける1人の少女が居た。
茶のショートカットを揺らしながら、自嘲気味な笑みを浮かべる少女だ。
その雰囲気は儚げながらも、どこか威厳を醸し出していた。
彼女は自分以外、動くものがなくなった部屋に居た。
そして、ただ天井を見上げて、呟く。
「これは、儂への罰か……」
血を流し、倒れ伏す者達を見て、少女は嘆く。
どうしてこんな事になってしまったのだ、と。
こんな筈ではなかった、と。
少女は嘆き続けていた。
○
第00話 【それは、この世で最も危険な魔法少女なの】
○
時は少し遡る。
時空管理局地上本部。
その頂点に立つ男の名は、レジアス・ゲイズ。
地上の正義の象徴とも呼ばれる男は、現在、眉根を寄せて険しい表情を見せていた。
「中将、ドクターSからこんなものが届きました」
白髪をオールバックにした初老の局員だ。
彼は無表情のまま、レジアスの目の前に、正方形の箱を置いた。
「……」
両腕の肘を机に乗せ、目の前で両手を組みながら、レジアスは"ソレ"を見る。
実に綺麗な正方形である。
実に真っ黒である。
実に怪しげである。
「なんだこれは。まさか爆発物ではあるまいな?」
「内部に金属反応はありましたが、調査した結果、特に問題はないとの事です」
「魔力反応は?」
「多少ありましたが、量も小量な上、攻撃性のものではないとの結果が」
「ふむ……」
腕を組み、目を閉じる。
レジアスが熟考する際に良くとるポーズである。
初老の局員もそれを理解したのか、目の前から人の気配が消える。
音から判断するに、どうやら部屋の隅に配置されたカップを動かしている様だ。
コーヒーでも用意してくれるつもりなのだろう。
思わず口元に小さく笑みが浮かぶ。
気の利く、良い部下を持ったものだ。
その信頼する部下からのお墨付きならば、問題ないだろう。
だがこの箱の送り人は、ドクターSこと、ジェイル・スカリエッティである。
一言で言うなら――絶対に信用出来ないでゴザル。
あの怪しさ100%の狂人からの寄贈品など、爆発物か奇妙な発明品と決まっている。
独断と偏見に満ちてはいるが、間違ってはいまい。
しかし、爆発物ではないと部下は言う。
……つまり。
奇妙な発明品か。
「よし、廃棄だ」
『それは少々酷くはないかな?』
唐突に目の前に通信ウィンドウが出たので、クローズボタンを連打。
だが閉じない。
何故だ。
『残念だが、そのクローズボタンは偽物だ』
「ふんぬっ!」
両手で通信ウィンドウを潰すが、すぐに復活した。
『無駄だというのが解らないのかね、観念したまえ』
「……」
げんなりとした顔で通信ウィンドウに視線を向ける。
その中に映る男は、紫色の肩程まで伸ばした髪を掻き揚げながら笑う。
効果音で表すならば、フサァ……とか、ドヤァ……とかだろう。
うわぁ、むかつく。
「なんの用だ、スカリエッティ」
『いやなに、例の物が届いたかどうか確認したいと思ってね』
「……"コレ"の事か」
箱を人差し指でコツコツと叩く。
すると、通信ウィンドウに映る男――スカリエッティは相変わらずの胡散臭い笑みを浮かべ、
『そうそう。それだよ、それ。ほら、早く開けたまえ。喜ぶから。私が』
「お前は何故そう、人のやる気を削ぐ事をわざわざ……」
『性分だ』
そうか、と箱を持ち上げ、投げつけ様と、
「む?」
振りかぶった瞬間に、空気の抜ける様な音が室内に響く。
見れば箱が己から、その身を開こうとしていた。
開く部分が見つからないとは思っていたが、自動的に開く様になっていたのか。
仕方がないので、手の中で開いた箱を目の前に運ぶ。
スカリエッティが凄まじく良い笑顔を浮かべていたので、通信ウィンドウの電源を引っこ抜いて消しておいた。
「なんだこれは」
本日2度目の疑問である。
眉根を寄せながら、箱の中心に鎮座する赤い玉を見る。
『おや、解らないのかね?』
舌打ち1つ。
もう復活したか、というかどうやって復活したコイツ。
電源を見る。
抜けている。
『隣の部屋から遠距離通信余裕でした』
「クッ、秘書室の通信ウィンドウか、これは……!」
なんというハッキング能力だ。
というよりも、秘書室などという機密も集まる場所をハッキングされるとは何事か。
後でセキュリティ担当に文句を言ってやらねばなるまい。
『そもそも私に情報戦で対抗しようと言うのが間違いだがね』
『8割方、私の仕事ですが』
『そういうのは言わぬが華だよ、ウーノ』
『そうでしたか、それは失礼を』
『フッ、解ってくれてお父さんは嬉しいよ、ウーノ』
『ところでウィンドウ上で私が見切れてるので、もう少し端に寄ってください、ドクター』
『ハハハ、これ以上横にスライドするともれなく私の腰がテーブルに食い込むよ?』
『そうですか』
『そうなのだよ、ハハハ。って、ちょっと待ちたまえ、ウーノ。何を普通に押し込んで、って、だから食い込ヒギィ』
通信ウィンドウの中で漫才やってる2人は放置。
何故かスカリエッティが口から泡吹いて白目剥いてるが放置。ザマァ。
「こんな宝石などで、私を買収でもするつもりか?」
『ドクターが何故か気絶してしまっているので、私が回答を』
通信ウィンドウ上で、スカリエッティに似た女――ウーノが頭を下げる。
ふむ、と頷きを返す。
戦闘機人という事だが、中々に礼儀正しい。
出仕はともかくとして、是非とも将来的には地上にも欲しい人材だ。
「で、これの正体は?」
『魔法の杖です』
コツコツと宝石を叩いていた人差し指を止める。
そして浮かべる表情は、眉根を寄せた訝しげなものだ。
「……なんだと?」
『ですから、魔法の杖です』
繰り返し無表情にウーノは告げる。
その横ではスカリエッティが地面に倒れる音がした。
が、気にせずウーノは、
『その形状は――言うならば、デバイスの待機状態と言ったところでしょうか』
「これはただのデバイスではないのか?」
『はい。ロストロギアです』
「おい待て。そしてハワードもさりげなく退室しようとするな。見捨てるつもりか」
「ハハハ、そんなまさか」
コーヒーカップを両手に持った初老の局員――ハワードは笑顔で一礼。
だが、足は出口に向いたままだ。
『ご安心を。暴走の心配はありません』
「レジアス中将、コーヒーが入りました」
この初老、実に良い笑顔である。
うむ、と頷きレジアスも笑みを浮かべる。
清々しいほど爽やかな笑顔だった。
ハワードが冷や汗を流し、ウーノが一瞬目を逸らすくらい素晴らしい笑顔だった。
そんな反応にレジアスは満足しつつ、
「ハワード、お前に後で話がある」
Oh...とハワードが天を見上げるが、説教は決定である。
しかし、とレジアスは通信ウィンドウの中で無表情を保つウーノを見る。
「何故、儂にこの様なものを送る?」
『是非ともレジアス中将に使っていただきたいから、との事です』
「儂に?」
疑わしげな表情を隠さず通信ウィンドウの端で引きずられているスカリエッティを見る。
『ドクターの泡を吹いてる姿も素晴らしいわね……ジュルッ』
『クアットロ、涎出てるよ』
『あら、ごめんなさい、ディエチちゃんうふふふふふふふふふふ』
『ウーノ姉、クアットロが危ない。というか、ドクターが危ない。貞操的に』
『放っておきなさい。きっとその内勝手に妄想で鼻血出して倒れるから』
それもどうなんだ、戦闘機人。
画面外に消えていくスカリエッティを余所に、ウーノがコチラへ向き直る。
『さて、話を切ってしまい、失礼しました。そのロストロギアは分析の結果、レジアス中将に相応しいとドクターは判断されたようです』
「どういう事だ……?何故儂が相応しい?」
そう言いながら、背もたれに身を預け溜息を1つ。
「魔力などない儂にデバイスなど無意味だろうに」
『それだそうです』
「む?」
通信ウィンドウの中で人差し指を立てたウーノは言葉を続ける。
『そのロストロギアは魔力のない人間が、魔法を行使する為の杖だそうで』
「魔力のない人間が魔法を……?」
そんな事が本当に出来るのか。
疑問は自然と表情に出ていた様だ。
『疑念が消えぬのは解りますが、ご安心を。信頼と実績のドクターの解析結果です』
「信頼という言葉が最も当てはまらぬ男の解析結果だろう」
だが、本当に魔力を持たぬ人間が魔法を行使出来る様になるならば、
……夢の様な話ではないか。
地上本部における、強力な魔法を行使出来る人員の不足。
ひょっとすれば、それを解決する糸口になるやもしれないのだ。
「では早速これを技術部に解析させてみるとしよ――」
『いえ、まずはレジアス中将がご使用下さい』
「何?」
レジアスの目が細められる。
「……言っている事が、良く解らんのだが」
声に険を持たせつつ、
「儂に"コレ"を使えと?」
赤の宝石を手に疑問を投げかける。
ウーノは肯定の頷きを返す。
『Exactly(そのとおりでございます)』
「ふざけているのか?」
地上本部の頭でもある自分に向かって、得体の知れない物体をいきなり使えとこの女は言う。
攻撃性ではないとはいえ、洗脳装置の危険性もあるのだ。
未来を切り開くかもしれない技術、とは言えど、不用意に手を出すなど愚の骨頂と言えよう。
そんな事を考えていると、ウーノは無表情のまま、
『私の辞書にふざけるという言葉はありません』
「スカリエッティにはあるだろう。奴が何を企んでいるかは知らんが――」
『騎士ゼストに関する情報と引き換えと言ったら?』
「――ッ!?」
瞬間、レジアスの目が見開かれる。
思考が止まる。
待て、目の前の女は、今、何と言った。
「今、何の情報だと、言った?」
『騎士ゼストに関する情報です』
「な……」
待て、と2度目になる自制で、乗り出しそうになっていた身を抑える。
「落ち着いてください、中将」
ハワードがコーヒーに砂糖を入れつつ、声をかけてくる。
だが、落ち着いていられる訳がない。
何故ならば、
「アイツは……ゼストは貴様らが何年も前に殺した筈だ」
『その筈だったのですが――どうやらかろうじて生きていた様でして』
「……」
信用ならん。
だが、もしかしたら、という思いもある。
事実、"あの事件"の後、ゼストの死体は発見されていないのだ。
そのレジアスの迷いを見透かす様に、ウーノは手元にあるコンソールを操作した。
『コチラがその証拠です』
「!」
限界まで見開かれたレジアスの瞳。
その視線の向かう先には、通信ウィンドウ上に表示された1枚の写真があった。
そこに映るのは、己が良く知る男と、良く知る女に似た少女。
「ゼスト……」
『更に彼らの居場所などの情報と引き換えに、我々を信頼していただきたく思います』
ウーノは抑揚のない声でレジアスに言う。
しかし、レジアスはその様な声など届いていないといった顔で呆然としている。
だが、室内ではウーノに対して動く人物がまだ、居た。
〇
初老の男性――ハワードは呆然とするレジアス余所に、通信ウィンドウを自分に向け、
「随分と無理矢理なやり口ではないかな、戦闘機人」
細めた目と共に咎めるが如く、言葉を放つ。
だが、ウーノの表情が動じる事はなかった。
彼女はハワードに視線を返しながら、
『無理ではないでしょう。その為に、封印・支援魔法特化の貴方に運ばせる様、お願いをしました』
「やはりか。何か胡散臭いとは思っていたが……」
『信頼性を上げる為ですので、ご容赦を』
随分と好き勝手やってくる、とハワードは苦笑する。
ハワードは、これでも地上本部内では上位の魔導師である。
それも、封印や解呪、回復魔法に特化した魔導師だ。
なるほど、確かにここまでお膳立てがされていれば、ほぼ問題はない。
自分が、妙な動きをすれば即座に封印する、と言えば危険度は激減するだろう。
そもそも、目の前の"魔法の杖"とやらの放つ魔力は微弱。
内に秘めている魔力もないと、ここに運ぶまでに解析の結果として出ている。
ならば、その気になれば洗脳などの仕掛けがされていても、即座に解呪出来る自信はある。
久しぶりに地上本部に戻ってきたと思ったら、挨拶ついでに渡された荷物にこんな事情があったとは、
……どこまでコイツらの手は地上本部に入り込んでいるのだろうな。
再びハワードの目が細められる。
ウーノは無表情を保つだけ。
考えが全くと言って良いほど、読めはしない。
さて、どうしたものか、とハワードは黙考する。
レジアスが、やるというならやっても良し。
彼を害する理由は、アチラには"まだ"無い筈だ。
では、なんの為か。
……道楽だろうな。
即座に頭に浮かんだのは、あの狂人科学者の笑みだ。
面白いものを見つけたから、面白くなりそうな人物に投げつけてみる。
奴が考えているのは十中八九、そんな事だろう。
危険度は恐らく低い、とハワードは結論を出した。
数十秒の黙考から意識を浮上させる。
目の前ではレジアスが片手で頭を抱え、片手で宝石を持ち、見つめている。
どうするか悩んでいるのだろう。
ハワードが出した答えは、
……レジアス中将の判断に任せるとしよう。
彼がかつての友人の情報を得る為、自分を信じて危険を冒すのか。
それとも己の立場を考慮した上で、相手の提案を蹴り、安全な道を走るのか。
長年彼の下に部下として居るハワードとしても、興味深いところではあった。
○
硬質な音が響く。
陶器が割れた音だ。
音の出所は、床。
そこには砕け散った茶碗があった。
それを見て、眼鏡をかけた女性――オーリス・ゲイズは何故か固まっていた。
胸に到来するのは、どこか嫌な予感。
「……」
気づけば彼女は、割れた破片もかたさずに走り出していた。
「お父さん……!」
呟きながら走り去る彼女の後方では、割れた茶碗の破片が揺れていた。
"レジアス用"と書かれた茶碗が。
ちなみに茶碗はレジアスの趣味である。
○
己の娘が地上本部の廊下を全力疾走している頃。
レジアスは神妙な表情でハワードへ視線を向けていた。
「ハワードよ、何かあったら、儂を撃て」
「承知しました」
対するハワードの回答は即座に来た。
ならば、何も問題はない。
再び通信ウィンドウに目を向ければ、ウーノが視線を返してくる。
彼女は無表情ながらも、満足そうに頷くと、
『決まったようですね。ではそちらの宝石を手に』
「うむ」
レジアスは部下を信じ、危険な道を行く事を決めた。
鬼が出るか蛇が出るか。
『セットアップ、とそれだけ言えば"ソレ"は発動します』
瞬間、宝石が光を放出し始めた。
「「え?」」
疑問の声と共に光り出した宝石に男2人の視線が向かう。
うおっ眩しっ。
その現象に対し、ウーノは冷静だった。
あぁ成程、と彼女は前置きをし、
『失礼、私が言ってしまいました』
「本当に言うだけなのか!?」
ハワードが思わず突っ込むがウーノは視線を逸らし、
『失礼、忘れてました』
「いや、コッチを見て言え、光が収まらんぞこれ、どうするんだ」
「放出されてる魔力は少ない故、恐らく危険はありませんが」
「そうか。ならば良いのだが流石に眩しいな、これは」
『案外冷静ですね、問題はありません。もうすぐ変化が起こる筈です』
「む?」
ウーノの言葉と共に、レジアスの衣服が光に包まれる。
『まずは、バリアジャケットの装備から始まる、とドクターは言っておりました』
「ほう、これも自動か」
身体に変化はない。
本当に魔法が使える様になるのか。
淡い期待だったものが、段々と大きくなる。
懸念のし過ぎであったか。
これはあの狂人科学者の、ほんの気まぐれ。
我らに益をもたらしてやろうというのだろう。
稀には奴も良い事を――、
胸に赤いリボン。
まるでどこかの制服の様な服装。
膝程まで伸びた純白のスカートが翻り、すね毛がどこからともなくやってきた風に揺れる。
さりげなく鍛えられた上腕二頭筋は、内側より服を圧迫し、パッツンパッツンだ。
所々にはフリルがつけられており、悪夢の様な可愛らしさを生み出していた。
勿論、それらを装着するのは、我らが中将レジアス・ゲイズであった。
知る人が見たならば、思っただろう。
管理局の若きエース、あの高町なのはのものと酷似した形状のバリアジャケットだと。
ただし中身に悪夢降臨。
慈悲も救いもありゃしない。
「ガハァッ!」
「ハワード!?」
ハワードが血反吐を吐いて、そのまま後方に倒れた。
まるで形容しがたい狂気の権化を見たかの如く、表情は恐怖に染め上げられていた。
何事かと鏡をレジアスは見る。
「トブハァッ!」
レジアスも血を吐いて身体をふらつかせる。
だが、まだだ!まだ倒れんよ!
必死に気合を入れ、震える足を支える。
……やはり、罠だったか!?
おのれ、まさか視覚的、精神的な攻撃を仕掛けてくるとは思いもしなかった。
なるほどこれならば籠められた魔力は少なくとも、ダメージは甚大だ。
謀ったな、スカリエッティ!などと言おうと通信ウィンドウに血走った眼を向ける。
相変わらずウーノは立ったままの姿勢でコチラを向いていた。
付け加えるならば、口の端から一筋の血を流して、白目を剥いて気絶していた。
見事な立ち往生である。
……。
うん、とレジアスは頷く。
どうやら罠ではなく、予想外の出来事らしい。
そっと通信ウィンドウを閉じる。
再び開く事は、暫くないだろう。
「お父さん!」
唐突に部屋の扉が開かれ、眼鏡をかけた女性が飛び込んでくる。
その姿を見て、レジアスは慌て、
「オーリス!?いかん、コチラに来ては――」
「お父さん無事だっ、ゴハアアアアアアア――――――ッ!?」
「オ―――リィイイイイイイイス!?」
何故かコチラに向かって涙を目尻に溜めた安堵の表情で駆け出そうとし、姿を視認した瞬間に吐血。
そのまま部屋の床にヘッドスライディングをかまして、動かなくなるオーリス。
外れた眼鏡は床に叩きつけられた瞬間、というか、コチラをレンズに再度映した瞬間、フレームごと粉々になった。
……。
誰も動く者がいなくなった空間で、レジアスは混沌を体現した姿で呆然と立ち尽くす。
もうどうにでもしてくれ。
ぶっちゃけ、今の心境はそんな感じである。
もう屋上から飛び降りちゃえばいいんじゃないかなー、とか思考が危ない方向に走り始めるが仕方ない事だろう。
だが、その時である。
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「誰が、中年親父だ!?というか勝手にこの様な格好をさせておいて、その言い様は流石に胸に突き刺さるぞ!?」
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「は?」
瞬間、光が、
「ぬ、お……っ!」
レジアスの世界に満ちた。
「ぬわ―――――――――――――――――っっ!!」
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▼あとがき
~そして冒頭へ~
ここまで見てくださった方々には最大限の感謝を。
うん。ついカッとなったんです。カッと。
すいませんしたァ――ッ!(ダッ)