おまけ:その2
もう10年を越える昔の話じゃったかな。
ナギの奴がエヴァがしつこくて困ると相談してきおった。
まあ、やつの言い分は分かるがの。
何せ、すでに嫁さんが居る状態じゃ。
浮気と言って家庭内問題に発展する可能性もあるじゃろう。
そこで、ワシは力を貸すことにしたんじゃ。
何、登校地獄の呪文を教えたのと、その対象をマホラ学園、そして学園の生徒にすると約束しただけじゃ。
もちろん、闇の福音に呪いを掛けるのを手伝うようなことはせん。
そんな恨みをかう、返り討ちに会うような危険な事するはずないじゃろ。
ナギに教えた登校地獄はいくらでも変更可能じゃ。
解くことも、永遠に解かない事も、術式に追加条項を加えることもな。
それにエヴァを取り入れるデメリットよりも、メリットの方が大きい。
メリットの1:
ナギに貸しを作る。
唯人ならともかく、英雄ナギじゃぞ。
その借りが帰ってきたらどれほどの物となるか想像もつかんわ。
メリットの2:
学園の警備員として使う。
術式で適当な力に落としてこき使ってやるかのう。
メリットの3:
これが大きいのじゃが、何かまずい事が起こった時の生贄じゃな。
600万ドルの犯罪者じゃ。
これが何を言おうと学園長のワシがエヴァのせいじゃと言えば、どちらを信用するかのう。
もちろん、状況がエヴァが悪いという形に整えるのは当たり前じゃ。
ふぉっふぉっふぉ。
これで少しはおふざけもできるかのう。
そして、そしてじゃ。
ワシは過去の自分を褒めてやりたくてたまらん。
このためにエヴァを囲ったのじゃと言いたくなるほど素晴らしいメリットができた。
そう、ネギ君をエヴァに育てさせるのじゃ。
英雄を教える者にここの教師を当てる?
馬鹿な凡人が英雄を育てられるか。
では英雄を招く?
英雄にまともな者は少ないわ。
教師として向いているとは思えん。
ならばエヴァは?
600年の経験。
戦いに勝つための無数の方法を知り。
卑劣な罠の存在も知り。
甘さなど無用と厳しく教えるじゃろう。
これ以上の適任者などない。
なによりも、登校地獄でワシの思いのままじゃしのう。
笑いが止まらんわ。
ワシは飛び回って嬉しさを表現した。
他人が見たら狂ったのかと思われるじゃろうが、それほど歓喜に狂っておったのじゃ。
つづきますw
エヴァの登校地獄の裏話ですw