おまけ:その1
ナギ・スプリングフィールドの故郷であり、その息子のネギ・スプリングフィールドが居る村が襲われた事件は衝撃を持って関係者に伝わった。
多くのものがネギ君の安否や安全を叫ぶ中で、ワシは別のことに気を取られておった。
なぜ、ネギ君の村が襲われたのじゃ?
ナギへの復讐?
その息子であるネギ君への八つ当たり?
その可能性は高い。
じゃが、そのための規模が桁違いじゃ。
あの村はネギ君を受け入れていたこともあり、並みの魔法使いの村を越えるだけの戦力が集められておった。
それを全滅させ治療すら拒むほどの石化を有する悪魔の使役をするなど、赤き翼クラスの有名どころでもなければ不可能じゃ。
じゃが、そんな有名どころが動いたという話は聞かん。
ふむ。
ちと弱いな。
アリカ様の生存の証であるネギ君を消そうとMM元老院が動いた?
これも×じゃな。
ナギと共に行方不明というのは裏の事情通ならば、誰もが知っておる。
本人が世間に顔を出してしまえば終わりじゃろう。
では何が・・・・・・。
・・・・・・・英雄の息子か。
ふと、頭に電撃が走りおった。
名馬の生んだ子馬が名馬になりうるのは誰もが知っておる。
競馬などその為に莫大な金が動きよるからな。
もしや、ネギ君は将来、ナギのような英雄になるのではないか?
そして、それによって不利益を被る輩が存在しており、そやつらが今回の事を企んだのでは?
ワシら魔法使いにとって占いとは得意分野じゃ。
強者は決してそれに頼ろうとはせぬが、未来予測といえるほどの精度を誇る占い師もおり、政務にそれを利用しておる者も普通におる。
その占いが、英雄ネギ君によって破滅させられるとMM元老院や帝国の有権者に知らされたとしたらどうじゃ?
ふむふぬ、これが正しいかは分からぬ。
分からぬが面白い。
英雄の卵か。
ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉ。
ワシも色々な若者を教育してきた。
その中には高名な学者になった者も、国の指導者になった者も、有名なスポーツ選手になった者もおる。
しかし、しかしじゃ。
英雄になった者はおらん。
英雄ネギ・スプリングフィールドを育てた教育者か。
ふぉっふぉっふぉ、良い、実に良い。
そうとなれば早速プランを練らねばな。
ふぉっふぉっふぉ、この年になって血がたぎるか。
人間長生きはするものじゃのう。
続きますw
短いですが、これが始まりです。
ネギ君をまつわる物語、それを作ろうと画策する人物の目的であり動機となります。