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No.25606の一覧
[0] [ネタ]ある魔法先生の手記:(ネギま)おまけその6アップ[tune](2011/01/26 02:55)
[1] [ネタ]ある魔法先生の手記(ネギま)前編[tune](2011/01/24 03:06)
[2] ある魔法先生の手記 中篇[tune](2011/01/24 04:00)
[3] ある魔法先生の手記:後編その1[tune](2011/01/24 03:46)
[4] ある魔法先生の手記:後編その2[tune](2011/01/24 16:36)
[5] ある魔法先生の手記:ある吸血鬼の手記その1[tune](2011/01/24 21:08)
[6] ある魔法先生の手記:ある吸血鬼の手記その2[tune](2011/01/25 01:57)
[7] ある魔法先生の手記:おまけその1[tune](2011/01/25 16:13)
[8] ある魔法先生の手記:おまけその2[tune](2011/01/25 17:04)
[9] ある魔法先生の手記:おまけその3[tune](2011/01/25 17:53)
[10] ある魔法先生の手記:おまけその4[tune](2011/01/25 20:38)
[11] ある魔法先生の手記:おまけその5[tune](2011/01/25 21:52)
[12] ある魔法先生の手記:おまけその6[tune](2011/01/26 03:42)
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[25606] ある魔法先生の手記:ある吸血鬼の手記その1
Name: tune◆dc9bdb52 ID:a634d081 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/01/24 21:08
ある吸血鬼の手記:



○年×月△日

 馬鹿弟子が魔法を暴走させた挙句、生徒の命を奪った。
 自分の守るべき生徒を逆に殺したのだ。
 坊やの落ち込みようは、底すら見えないように見える。
 しかし、何で暴走するのだ?
 坊やが行使する高位魔法は、馬鹿でかい魔力があれば誰でも出来るような物ではない。
 それこそ繊細な力の行使出なければ成功など覚束ない。
 優秀な野球選手がただ歩くだけでこけるような物か、どうなっている?。
 それが何度も繰り返されるなど、どこか欠陥があるとしか思えない。
 まあいい。
 所詮は坊やの未熟さが起こしたことだ。
 勝手に落ち込んでいろ。
 もっとも、修行に手は抜かんがな。
 いや、こんなことの無いようにもっと激しい物を用意してやる。

 「ご主人。ワルソウナカオシテルナ。」

 「ふん。未熟者の修行を考えていただけだ。」

 「面白ソウダナ。オレモヤラセロ。」

 「いいだろう。
  腑抜けに活をいれてやれ。」

 「アイアイサー。」

 茶々ゼロが嬉しそうに坊やに向かっていく。
 ふん。いつまでも落ち込んでいられると思うなよ。
 この闇の福音の弟子が。





○年×月△日

 あれから何日か経った。
 坊やの従者の慰めによって坊やは落ち込みから回復した。
 もっとも、影はあるし影響は残っているがな。
 ふと読んでいた本から顔を挙げ、別荘の庭を見た。
 そこには坊やの従者が集り、何やら会話をしていた。
 その内容に興味が沸いた。

 「だから、一番怖いのはエヴァでしょ?」

 神楽坂の馬鹿が何か言っている。
 ほほう、良い度胸だ。
 修行内容の過激度アップだ。

 「いや、姉さん。
  真祖の吸血鬼は味方でしょう。
  だったら、やっぱり、フェイトに決まってますぜ。」

 「ええ!?
  フェイトさん。
  途中から味方になってなかった?」

 「いやいや、ネギの兄貴と戦ってたし、完全な味方ではなかったでしょうに。」

 「それならフェイトさんのコピー?が一番怖かったけどなぁ。」

 「デュナミスさんが一番怖かったとか?」

 「ないない。それはない。」

 「だよねぇww」

 「面白そうな話をしているな。」

 私は会話に口を出した。

 「げっ。
  エヴァちゃん。」

 「馬鹿レッド。
  お前は倍の修行を科すからな。」

 「えええええ。
  それは無いよ。」

 泣いているが知らん。
 師匠に悪口を言うからだ。

 「今、誰が一番怖いか話し合っていたんですよ。
  貴女は誰が怖いですか?」

 「誰だと思う?」

 刹那の質問を質問で返す。

 「うーん。やっぱり神様とか?」

 「十字架を克服した真祖が神に特別な恐怖を抱くか。」

 「だったら、フェイトとか?」

 「ドールマスターが人形を怖がってどうする。」

 「これならばっちりでしょう。
  非常識の塊ラカンさん。」

 「頭まで筋肉のどこを怖がれと。」

 「造物主とか?」

 「あの辺りと戦うことなどありえんだろう。
  交通事故よりも少ない確率しか戦うことの無い相手を怖がるか。
  第一、あの馬鹿が勝っているんだぞ。」

 「あ、それならこれでしょ。
  サウザンドマスター。」

 「ナギか・・・・・・・・。」

 私はナギを思い出す。
 淡い思いを抱いた相手。
 私をここにくくり付けた憎いはずの相手。
 私は奴をどう思っているのか。
 好意と憎悪が混じりあい自分でもどう思っているのか分からん。
 私を怖がらずに受け入れながら、封印して置き去りにする。
 さて、どうなんだろうな?

 「ピンポーン。
  ナギさんで正解。
  やったね。」

 「はっ。
  残念ながら外れだ。
  今ならあいつくらい問題なく倒せるわ。
  大体油断して罠にかからなければ・・・・・・ブツブツブツブツ。」

 「おーい。
  帰ってこーい。」

 「はっ。
  何の話だったか?」

 「だから一番怖い物。
  エヴァちゃんに取ってそれってなにかなぁと。」

 「一番怖い物か。
  そうだな。
  死を覚悟した弱者の群れほど怖い物はなかったな。」

 「はあ!?
  弱者って弱いって事だよね?
  まさか一般人が怖いとか。」

 「ふん。
  これだから馬鹿は困る。
  英雄? 神? 悪魔? 
  強いし万能かもしれん。
  だがな。
  良く聞け。
  最も怖いのは一般人が敵に回ることだ。
  そして、その中でも恐怖を与えるのは死すら覚悟した奴だ。
  こいつらの恐怖に比べたら、それらなんぞ比べるのもおこがましいわ。」

 「えーーーー。
  アスナとか刹那さんとかの方が強いし、簡単に倒せるじゃない?」

 「ふん。
  それが分からんのはお前らが、ちょっと力を持った未熟者にすぎんからだ。
  もっと、精進しろ。」

 不満顔の弟子どもを置いて私はその場を去った。






○年×月△日

 「くそ。」

 起きるなり私は悪態を付いた。
 夢見が悪い。
 目覚めの気分としては最悪だ。
 先日の話の影響だろう。
 私は夢見た。
 昔の悪夢を。



 
 元々少女の姿をしているという事で、旅をしていると周りの人たちは優しかった。
 当時は日光を克服していないので、夜にしか行動できなかったが吸血鬼としての力と魔法を覚えた事で誤魔化すことが出来た。
 しかし、そのような優しい人も私が吸血鬼だと分かると、途端に態度を豹変させた。
 大丈夫かい?
 困って無いかい?
 の優しい言葉が、
 この化け物!
 汚らわしい!
 に変わる。
 何度も正体がバレ、逃げ出しながらも、私は懸命に生きてきた。
 そんな悪夢の一つは、

 「おやおや小さいのに大丈夫かい?
  これをお飲み。
  私にも孫がいてね。
  お前の世話をするって事は、孫の世話をしているようでねえ。」

 「ありがとうございます。」

 私はありがたく飲み物を頂いた。
 しばらく孫の話で盛り上がる。

 「うっ。
  何!?」

 「おやおや、やっと効いてきたのかい、」

 「お婆さん。
  何をしたの?」

 「これをお茶に混ぜたのさ。
  私の孫は教会に勤めていてね。
  その同僚が伝えてくれたのさ。
  アンタが孫を殺したってねえ。」

 お婆さんの口が裂けるかと思えるくらいに広がった。

 「幼い姿の吸血鬼が世間に紛れ込んでいる。
  俺はそれを退治するんだって。
  私は反対したよ。
  危険なことはおよし。
  危ないよって。
  案の定、孫は死んだって。
  だけどね。
  教えてくれたんだよ。
  敵の相手がもうすぐここに来るって。
  そして、この薬をくれたのさ。」

 お婆さんは得意そうに薬を振りかざした。
 それからは吸血鬼殺しの臭いがした。
 間違いない、このお婆さんはバチカンのクルセイダーに唆されている。
 クルセイダーは吸血鬼を殺すことが目的であり、その為なら過激なことも辞さない。
 孫が殺されたってあるが、それもどこまで本当か。
 ただ、分かることがある。
 身体が動くうちにこの人を殺さないと私が死ぬ。
 
 「ごめんね。
  お婆さん。」

 「ひっ!?」

 私は吸血鬼の身体能力を開放し、爪を伸ばすとその喉をかききった。
 血が辺りに散らばる。
 それを無視して自らの腹を割き、焼け爛れる喉や胃を手ぬぐいで拭いて薬を少しでも抜く。
 人間には不可能、いや、吸血鬼としてこのような事態を何度も経験していたからこそ可能な動作だ。
 応急処置をした後で喉から血を噴出すお婆さんの血を吸い、身体を回復させる。

 「ふう。
  一体何度こんな事を繰り返さないといけないんだろう。
  いつになったら終わるの?
  死ぬまで?
  うううううううううううう。」

 ただただ泣き続けた。


 

 場面は変わり、収穫祭が始まったある村に滞在していた時の光景が浮かぶ。
 村中が浮かれ、私もその熱に浮かされていた。
 笑顔に溢れ、楽しさを共有する。

 「待て。
  そこの幼子。」

 掛けられた声に振り向く。
 神の僕がそこにいた。
 
 「いかに隠そうとその邪悪な気配は隠しきれんぞ。
  正体みせい!」

 「何をいうのです。
  私はただの子供です。
  道を開けてください。
  祭を楽しんでるだけなんですから。」

 「とぼけるか。
  しかし、これでどうだ。」

 神父が皮袋を振りかざし、その中身を振りかけた。
 
 「ああああああああ。」

 あまりの痛さに絶叫した。

 「見ろ。
  溶けてるぞ。」

 「悪魔だ。
  人間じゃない。」

 「そうだ。
  敬虔なる神の僕たる村人よ。
  幼子の姿に騙されるな。
  これは悪魔。
  殺さねばならぬ。」

 それまで笑みを浮かべ祭を楽しんでいた村人の顔が怒りと恐怖に歪んだ。
 その後は村人総出のリンチだ。
 殴る蹴るの暴行。
 石の投擲。
 その挙句の張りつけと火あぶりだ。
 私は灰になり、大地にばら撒かれた。
 再び復活するまでどれだけの時間がかかったか、もし、村が盗賊に襲われその血が灰の上にばら撒かれなければ永劫の時がかかっていたかもしれない。




 それからは一般人こそがもっとも、恐怖となった。
 ばれなければ愛すべき隣人。
 なのに、吸血鬼とばれればもうおしまいだ。
 殺すか殺されるかしかない。
 だから、自分の正体を知るものを殺した。
 正体がばれそうになったら、殺した。
 殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した
 殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した
 殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した
 殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した
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 殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した
 殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した
 殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した。殺した
 村一つを氷の海に沈めたことすらあった。
 あいつらは知らない。
 回り全てが敵になる怖さを。




 「ふん。
  昔のことだ。
  今は違う。
  そう、私はエヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。
  最強の魔法使いにして誇りある悪の真祖だ。
  はっはっはっはっはっは。」

 『マスター。
  聞こえますか?』

 目の前に鏡が浮かび茶々丸の姿を映す。

 「なんだ?」

 『ガンドルフィーニ先生と田村先生がお越しです。
  話があるとか。』

 「なんだと?
  何用だ?」

 『それがマスターに直接話がしたいと。』

 魔法先生が私に話しだと?
 ふん。
 愉快な話になるとは思えんな。
 
 「よかろう。
  ただし、この別荘の中でだ。」

 『了解されました。
  そちらに向かうそうです。』

 私は二人の魔法先生を迎えるにわたって茶々ゼロを呼ぶ。
 坊や達は呼ばない。
 そのまま修行を続けさせた。
 さて、私を毛嫌いする魔法先生の話か。
 ふん。
 想像は付くがな。




 「私はガンドルフィーニです。」

 「私は田村正和です。」

 二人は名乗ったが、私は名乗り返すつもりはない。
 私の名前などこの二人からしたら知りすぎてるくらいだろう。

 「で、何の用だ?」

 「ネギ君についてです。」

 「ふん。
  想像がつくわ。
  どうせ、坊やの師匠を辞めろってところだろう?」

 「そうです。
  貴女が教えることで弊害がある。
  それは今回のことで明白になったのではありませんか?」

 「はっ。
  所詮坊やの未熟さが招いたことだろうに。」

 私は鼻で笑った。
 強くするとは約束したが、道徳の先生になった覚えは無い。
 それはあのじじぃも知っている。
 三下はひっこんでろ。
 
 「なっ!?
  弟子の罪は師匠の責任が当たり前じゃないですか?」

 「貴様ら。
  闇の福音になにを期待している?
  まさか、私に魔法使いとしての道徳を教えろとも?」

 その言葉に二人の顔が憤怒に染まった。
 おお、赤い赤い、笑えるな。

 「ふざけるな!!!!!!!!!」
 
 ガンドルフィーニが怒鳴る。
 それを隣りの田村とやらが止める。

 「それではせめて修行の様子を見せてもらえませんか?
  それとも見せられないほど無様な修行をしているとか。」

 (心の声あるいは念話、エヴァには聞こえません:
  落ち着いてください。
  腹は立ちますが、まだネギ君たちの様子すら伺ってません。)


 「挑発してくるか面白い。
  お前らの温い修行とは違う、強くなるための本格的な修行を見せてやろう。」

 その挑発に乗ることにした。
 大きな鏡を二人の前に持ってくる。
 そして、その鏡が修行中の坊や達を映し出した。

 「ほほう。
  丁度良い。
  神楽坂の修行か。」

 鏡が神楽坂の修行の様子を映し出す。
 鏡の中では神楽坂が刹那・忍者娘・拳法娘の三人を相手に一人で相手をしている。

 「なっ!?
  三人相手ですか。」

 「おまえは戦場でタイマンしてくれというつもりか。」

 「それはそうですが・・・・・・。」

 (落ち着きたまえ田村君1対多はそれほどおかしなことじゃない。)

 (すいません。あまりこのような修行はした事ないもので。)

 何やらこそこそと、念話の傍受も可能だが手間を考えて止めにした。
 どうせ、内容など決まっている。
 ふん。
 偽善者どもめ。
 そうこうしている内に、忍者に後ろに回られた神楽坂。
 忍者娘の白刃が煌めき、神楽坂の手が宙を飛ぶ。

 「「なっ!!!!!!!?」」

 間抜け面が面白い。

 「どうした?
  たかが腕が飛んだだけだろう?」

 「何を言っているんですか?
  これでは修行ではなく殺し合いです。」

 「殺し合いだと?
  腕が飛んだだけで?
  だから、貴様らは甘いのだ。
  あそこにはこのかもいる。
  そのAFで一瞬に元通りだ。
  痛みや身体の欠損を抱えて戦うこと。
  戦場ではそれが出来んと死ぬぞ。」

 「やりすぎた!!!!!!」

 画面では忍者娘が神楽坂の様子を見て手を止めようとしている。
 
 (どうした?
  次はお前が修行するか。
  同じ物を)

 その念話によって忍者娘が攻撃を続ける。
 ふん、馬鹿レッドめ。
 これに懲りて師匠を敬うことを覚えるが良い。
 私は微笑んだ。

 (この状況を見て微笑むだと!?)

 「やりすぎだ。これ以上は止めろ。」

 ガンドルフィーニが突っかかってくる
 うるさい奴だ。

 「修行だぞ。どんな事をするかは私が決める。」

 「修行ではなく虐めだ。
  生徒はお前の物(道具)じゃない!!」

 「違うな。
  あいつらは私の物(弟子)だ。」

 私達は睨み合った。

 「ふん。
  私を相手にその気迫か。
  なかなか面白いではないか。
  よかろう。
  相手をしてやる。
  茶々ゼロ。」
 
 長年の相棒を呼ぶ。
 腑抜けたやつらしかいないと思ったマホラの魔法使いだが、骨のあるやつもいたらしい。

 「これ以上、生徒を好きにはさせん。
  ネギ君達は連れて帰る。」

 「修行というにはやりすぎです。
  私の信念にしたがって生徒は連れて帰ります。」

 「やってみるがいい。
  この闇の福音から奪えるというのならな。
  はっはっはっはっは。」

 久しぶりの高揚感に私は酔うのだった。




続きますw
次もエヴァの手記です


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