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No.25391の一覧
[0] 【チラ裏からきました】 「銀トラ伝」 銀河英雄伝説・転生パチモノ[一陣の風](2013/09/22 13:53)
[1] 「第4次 イゼルローン攻略戦   前編」[一陣の風](2013/09/20 15:12)
[2] 「第4次 イゼルローン攻略戦  後編」[一陣の風](2013/09/20 19:02)
[3] 「 28 Times Later  前編 」[一陣の風](2013/09/20 15:27)
[4] 「 28 Times Later  中編」[一陣の風](2013/09/20 15:30)
[5] 「 28 Times Later 後編  part-1」[一陣の風](2014/07/21 23:09)
[6] 「 28 Times Later 後編 part-2」[一陣の風](2013/10/09 23:13)
[7] 「 28  Times Later 後編 part-3」[一陣の風](2013/09/20 18:02)
[8] 「 28  Times Later   エピローグ 」[一陣の風](2013/09/20 16:52)
[9] 「 The only Neat Thing to do 」  前編[一陣の風](2014/07/21 23:47)
[10] 「 The only Neat Thing to do 」  中編[一陣の風](2014/07/21 23:52)
[11] 「 The only Neat Thing to do 」  後編[一陣の風](2012/04/29 11:39)
[12] 「The only Neat Thing to do 」 エピローグ[一陣の風](2012/04/29 13:06)
[13] 「銀河マーチ」 前編[一陣の風](2013/02/25 19:14)
[14] 「銀河マーチ」 中編[一陣の風](2013/03/20 00:49)
[15] 「銀河マーチ」 後編[一陣の風](2013/09/06 00:10)
[16] 「銀河マーチ」 エピローグ[一陣の風](2013/10/18 22:31)
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[25391] 「 28 Times Later  中編」
Name: 一陣の風◆5241283a ID:8350b1a5 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/09/20 15:30
俺はそのとき、憎悪の瞳に囲まれていた。

眼前には、俺がひっくり返した朝食の塩鮭定食の鮭を、頭に張り付かせた、ムライ・F・ローレンスが。
足元には、俺がひっくり返した朝食の漬物を必死に拾い集めている、リオン軍曹が。
側方には、俺がひっくり返した味噌汁で、その白いスラックスに染みを付けた、トリューニヒト中尉が。
そして背中にはー
 
 がぶっ

俺が腰を抜かしたせいで、パンツ(しましま)丸見せでスッ飛んでいったドールトン嬢が。
がっつりと頭にかぶりついたまま、みっしりと-張り付いていた。

皆、憎悪の瞳で、俺を見ていた。   ………しくしく



  第四話 【 28 Times Later 中編 】



「そうか、司令は中尉の叔父にあたるのか」
「叔父といっても遥かに遠い血縁で、自分も任官するまで名前くらいしか知りませんでした」
トリューニヒト中尉は、スラックスの染みをやたらと気にしながら答えた。
おかしい。 どうにもおかしい。

このヨブ・トリューニヒト。
まだまだ「ウブ」だった。

史実の……「銀河英雄伝説」の中で、ヤンのみならず、同盟そのものを喰い物とした陰惨で腹黒な怪物的政治家の姿はなく。
多少の尊大さはあるものの、普通の若手将校としての誠実さと、純粋さを持ち合わせた、
普通の青年だった。
しかも俺の記憶にあるトリューニヒトは、755年の生まれで、年上であるハズなのに、今、俺の前に座っている彼は、どうみても俺達より4・5歳、若い。
なんなんだコレは?

もしかして、歴史改変?


「ふーん。てっきり俺は貴様が父親の地位と権力を利用したのとばかり思っていたよ」
「おいおい、グエン。貴様……」
「いえ、グエン少佐の仰る通りです」
俺の無遠慮な、頭のネジ切れた発言に(もちろん、ワザとなのだお!)
苦言を呈そうとする生真面目なムライの言葉を、トリューニヒトが遮った。

「私は最前線を希望したんですが、どうやら父の圧力がかかったようです」
「ふむ」
「気が付けば叔父のいる、この惑星「ゴラス」で後方勤務。そして中尉昇進。
 なんの功績もなしに。
 最前線で命掛けで戦って、いまだに少尉な同期生が多数いるにもかかわらず……」
俺は思っていた。
 
 -なんとならんかな、コレ?

このヨブ・トリューニヒトという男が、このままの「素直な青年」で成長すれば、同盟はもうちょっとマシにならネ?
もしそれが可能であれば、ヤンもシャーウッドの森に逃げ込む必要はないかもしれない。
同盟もあんな無残な終焉を迎えることもないかもしれない。
まだまだ「if」の領域だが……

「私はここでの勤務が終われば、ハイネセンに帰還することが決まっています。
 そしてそのまま退役。 父の跡を継ぐことに……」
「政治家になるのかい」
「はい。ムライ少佐。 その通りです」
「将来が決まってるなんて、つまらないわね」
なぜか俺の膝の上に再び腰掛ながら、ドールトン嬢が言った。
俺のおごりの(つか、おごらされた)チョコパフェを食べながら。

「明日は何があるか分からない。 
 悲しい別れや惨めな失敗。 悲惨な死に出会うかもしれない。
 でもー
 新たな発見があるかもしれない。
 新しい出会いがあるかもしれない。 
 新たなる成果を得られるかもしれない。
 だからこそ、明日は面白い」

「なに言ってんの、この子」
「ママがいっつもそう言ってるの! だから未来は面白いんだって」
口のまわりにチョコクリームを貼り付けたまま、言い放つ。

「生意気な餓鬼だ」
「誰が生意気な餓鬼よぉ」
「お前だ、小娘! つかそのパフェ、俺のおごりなんだから、ちゃんと感謝しろ」
「あら。これはレディに恥をかかせたグエンくんの、謝罪の一部だと思ってたわ」
「一部って……お前、まだこの上、俺に何かさせようってのか!?」
「はあ? まさかこれだけで謝罪がすんだと思ってるんじゃないでしょうね?」
「てめっ、こら!」
「ムライさん。グエンくんが恐い」
媚媚な表情で、ドールトンがムライに助けを求めた。

「おいおい、グエン。こんな美少女を怯えさせてはいかんなぁ」

ちょっ。 おまっ。 なに頬を染めてんのん?
……分かった。 今日からお前は俺の中で、ロ〇コン・認定。

「ところで中尉」

 ーもう、アンタとはやってられんわぁ。 チャン・チャン。
  とばかり、俺は話題を変えた。

「この基地。 秘密の小部屋、一杯あるよねぃ……」
「またこの男は……単刀直入だな」
黙れ、ロリ〇ン。

「しょ,少佐はどうしてそれを……」
「俺達をあなどって欲しくはないなぁ」
俺はニヒルな笑みを浮かべる。

「グエンくん。顔、歪んでるわよ。 歯でも痛いの?」
黙れ、お子ちゃま。


「半日もあれば、それくらいのことは調べられる。 
 中尉。さあ、話してもらおうか。 この研究所の秘密を……」

半分はハッタリだった。
実は、なんの確証もなかった。
だが問い詰められたトリューニヒト中尉は、あからさまに動揺し、真っ赤になりながら汗をしたたらせ始めた。
うん、やっぱりコイツ、未だ「ウブ」だぞ。

「その質問には私から、お答えさせていただきましょう」
背後から聞こえてきた声に、トリューニヒトがあわてて立ち上がり、敬礼した。
振り返れば、相変わらずな、にこやか笑顔を浮かべた、アンドレアヌフス中佐の姿があった。


「おはようございます、みなさん」
俺達と爽やかに敬礼を交わすと、アンドレアヌフスはゆっくりと語りだした。

「もうすでにご存知のように、この研究所には秘密の場所があります」
「それは認めるんですか?」
「ええ。 別に特別、隠し立てすることでもありませんので」
「む……」

「いわゆる『 バレてしまっては、しょうがない。 わっはっはっ 』 って、ヤツです」
俺とムライは何のリアクションもできずに固まっていた。
対応に困ったのだ。

「確かに此処では今。 表には出せない秘密の研究を行なっています」
そんな俺達に構わず、アンドレアヌフスは言葉を繋げる。

「秘密なのは、もしこの情報が万が一にも帝国側に漏れてしまえば、それだけでこの基地は、
 破壊工作の標的になってしまうからです」
「そんなたいそうな……」
「いえ、グエン少佐。 それだけこの研究は、画期的なモノなのです」
一瞬、アンドレアヌフスの笑みが消えた。

「……具体的にはどんな研究を?」
「すいません。 それはまだ言えません」
再び笑みを張り付かながら言う。

「まだ言えない? ここまできて? 警備主任の私や、後方主任のムライにでもですか?」
「はい。 申し訳ありません」
ちっとも申し訳なくなさそうな顔で、アンドレアヌフスは答えた。

「ですが中佐」
「アンドレで良いですよ、ムライ少佐」
「いえ、中佐。 この基地は年内には閉鎖される予定なのでは?」

おいおい。
お前、俺よりタチ悪いなぁ……

そのムライの冷徹な言い方と質問に、アンドレアヌフスはまた一瞬、顔を歪める。

 おっ? もしかしてコイツ……

「はい。その通りです」
だがすぐ元の温厚な笑みを浮かべると、アンドレアヌフスは、ゆっくりと答えた。

「そのためにも、ぜひ、おふたりに協力していただきたいのです」


  
  ****

「どう思う?」
「情報不足」

朝食を終え、それぞれの部署に着くまでの間。
俺はムライに訊ねた。
返事は、まぁ、予想通りのそっけないものだったが。

「ああ。確かに。 いきなり無条件で協力してくれーと、言われてもなぁ……」
「私、あの人、嫌い」
何故か俺達の跡を、ちょこちょこと付いてくるドールトンが、ぽつりと言った。

「おーい、お子ちゃまが、また何か言ってるぞ」
「お子ちゃまじゃないわよ! ……だってあの人、顔は笑ってても目は笑ってないんだもの」
ドールトンは、なぜか俺の手を握ってくる。

「それにあの人、まぁくんに優しくない」
ぽつリと言った。

「まぁくん?」
誰それ? 今更、新キャラ?

「まぁくんは、私の大切なお人形よ。 
 ずっと前に、パパとママにプレゼントされた、私のとっても大切なお友達なの」
そういえば夕べ会ったとき、確かこいつ、変な猫のぬいぐるみ、抱えてたなぁ……

「アイツってば、まぁくんを蹴ったのよ! 自分で床に落としたくせに。 謝りもしないで!
 アイツってば、本当は笑顔なんか似合わない、とっても嫌な奴だわ!」
ムライを見る。
ムライは俺の顔を見返すと、無言で頷いた。

 やれやれ、こんなお子ちゃまと意見が合うなんてな…… 


あの後。
食堂で俺達と別れた後。
俺はトリューニヒトに何事かをつぶやく、アンドレアヌフスの姿を目の端に捉えていた。
そして、その言葉に、はっきりと動揺するトリューニヒトの姿も。
そして、もうひとり。
テーブルを片付けるふりをしつつ、こちらの話にじっと耳を傾ける、リオン軍曹の姿をも……


「とにかく、もう少し調べてみるか……じゃあまた昼に」
俺のセリフに、ムライは小さく頷くと何を言わずに歩み去った。
さて。 俺も、お仕事お仕事……うん?

「ミス・ドールトン」
「なに? グエンくん」
「……手を離せ」
警備室に着いたにも関わらず、俺の手を離そうとしないドールトン。

「ねえ、グエンくん」
「なんだ」
「に、睨まないでよぉ」
「睨んでなんかねぇよ! これが俺の地顔なの!」
失礼なっ。
これでも結構、傷付いてるんだよ?   しくしく。

「で、なんなんだよ」
「あのさ……」
もじもじと身をくねらせ、自分の爪先を見ながら言葉を続けるドールトン。
きっとムライなら「萌シュチュ」なんやろネ☆

「今夜もまた遊んでくれる?」
「はあ?」

ああ……これがもっと妙齢なお姉ちゃんだったら、誤解のしようもあるんだけどなぁ。

「も、もちろん、お仕事が終わってからでいいわ。 そしたらまた夕べみたいに遊んでくれる?」
夕べって、そんな遊んだっけ?
なんか歌聞いて、泣かれただけの気が……

「分かった、分かった」

 ー彼女に優しくしろよ

そう言う〇リコン後方主任の声が聞こえたような気がした。

「じゃあ、勤務が終わったらな」
「ほんと?」
「本当ぐわ!?」

 がぶっ

っと、ドールトンが、また俺の手を噛んだ。

「っふふんふぁ、ふぉんふぁ『フォファフふぉふぉーへん』……」
「何言ってるか、分かんねぇよぉ!」
「じゃあ、今夜『ゴラスの冒険』教えてあげる」
俺の抗議に、ようやく口を離しつつ、彼女が言い放つ。
……口から糸、引いてんぞ。

「『ゴラスの冒険』?」
「うん。とっても楽しいわよぉ。 んじゃ、グエンくん、またね!」
満面の笑顔で手を振りながら、走り去って行くドールトン。

その笑顔に、つい見とれてしまったのは、小部屋の秘密だ。
冒険ねぇ……

「アタック!」
俺はそうつぶやくと、親指を鳴らしていた。

 
 ****


結果的に、そのドールトンとの約束は、しっかりと果たされることになる。
残念ながら、想像していたものとは、まったく違う形でだが……



 -ズゴゴゴゴゴゴゴッゴオオォォォ


俺達がここ惑星ゴラスに着いて、ちょうど28時間後。
それは起こった。

「最深部での爆発を確認!」
「主電源ダウン。非常用電源に切り替えます」
「空気清浄機停止」
「温度調節装置、機能しません」
「大規模な火災発生の模様」
「隔壁、閉鎖不能」
「基地内与圧、低下していきます!」

 そしてー

 ヴァブラギャラブラアアアゥゲボヴぁぁぁぁ

死人の群れが動き出す……




キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーア!
キタアヨォ!
ヤバイヨォォォ!
イロンナ 意味デ ヤバイヨォォォォ!!
コリャ ドンナ死亡フラグ?


  
               -つづく 何処まで?








 待ちに待っていた時が来た!

PCの崩壊。 全データーの損失。
凹む心。 折れるやる気。
急激に暑くなる日々。
節電にうだる毎日。 とろける脳漿。
沸騰する緑色の脳細胞(カビとる、カビとる)
熱気に負け、まっ裸で徘徊するオレサマ(もちろん家中限定)
そんなオレサマに、うなる嫁の鉄拳!(痛)
手に入らぬ煙草(ちなみにゴールデン・バット)
上昇する血圧(200/100)

 そしてなりよりも、敬愛する声優さんの急逝……


多くの不幸が、無駄ではなかった証のために。
再び、SSの理想を掲げるために。
「銀トラ伝」成就のために。

 Arcadiaよ! 私は帰ってきたあああああああ!!




はい。すいません。 ごめんなさい。ごめんなさい。
調子に乗っておりました(土下座)

帰ってきました。 なんとか帰ってこれました。
できますればこれからも、生暖かい目のお見逃し、よろしくお願いします。


>抜刀隊さま
 「ゴラス冒険」パクらせていただきました(鹿馬)

>くろしおさま。 omega12さま。 Brendanさま。
 ムライのファーストネーム、改めました(でもやっぱり「あらあら・うふふ」大鹿馬)

>モモンガさま。
 ご指摘の件、一応、辻褄を合わせる方向で調整中。
 改定はまだですが、ちょっと思案中です(詳細は感想板にて)

>フッさま。
 ご指摘の件、調べました(詳細は感想板にて)
 おかげで面白いエピソード、拾えました。 感謝☆

のでー
モモンガさま&フッさま。
ご感想いただければ幸いです。


 それではみな様。 しばらくの間のお付き合い。
 ありがとうございました(礼)



 タイトル変えました(遅!)


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