やっとの思いで俺は自分ひとりの部屋を手に入れた。っていうのに。
「何でお前は俺の部屋に入り浸ってるかな」
「いいじゃないか、どうせ寝るだけの部屋だろう? それにモグハウスのほうが色々と話しやすいしね」
シグネットを受け取ってようやく自分のモグハウスを借りられるようになったと言うのに、今度はメルが俺の部屋に押しかけてくるようになってしまった。もちろん迷惑と言うわけではないのだが、メルの気安さは長年の友人のようで妙に落ち着かない。いや逆か、寝起きにいきなり部屋にいるような間合いに違和感がないのが落ち着かないと言うべきか。
臥竜の滝を訪れてから数日。
バストゥークに帰り着いた俺を待っていたのは冒険者登録受領の報せだった。大工房までシグネットを受け取りに行き、これまた面倒な登録作業を済ませて晴れて冒険者の一員となれたわけだ。今のところは駆け出しのぺーぺーだが、これで国の公認ミッションを受けることも出来る。こうしてモグハウスも利用できるし、便利尽くしだ。その分納税の義務も生まれてくるので、頑張って仕事しないとこの部屋も追い出されてしまうわけだが。
ありがたいことにゲームとは違って自国のモグハウスにも備え付けの家具が設置されていた。ベッドを購入しなくても固い床で寝る必要はないのは非常にうれしい。ついでにコーディネイトも自由だが、しばらくは無縁の話だな。
「今、何時だ?」
メルの買ってきてくれた朝食を口に運びながら尋ねる。今日のメニューはベークドポポト……ふかしいもである。ほくほくとしたじゃがいもにセルビナバターがからんで実に美味い。
「ちょっと前に10時の鐘がなってたから……半時くらいは過ぎたかな」
「う、そりゃ寝すぎたな」
「君は登録が済んでから頑張りすぎだよ。今日くらいはゆっくり休んだら?」
確かにシグネットを受け取ってからこちら、ちょっとはしゃぎすぎていたのかもしれない。
冒険者登録が完了した俺は、さっそく仕事を探してバストゥーク内を走り回っていた。
といっても、今は本当にひよっこ冒険者のこと、引き受けたのは子供のお使いのような依頼がほとんどだ。やれ火打石を持ってきてくれ、茸や玉ねぎを届けてくれだの。まあもちろんその辺のおばさんから突然頼み込まれるようなことはなかった、依頼主は大体商店主たちだ、彼らは冒険者の使い方を熟知しているらしい。今のところ一番お世話になっているのは、蒸気の羊亭のヒルダさんだったりする。あの人は意外とそそっかしいところがあるようで、時たま買出しを頼まれることがあった。
そんな感じで日々の食い扶持を稼ぎながら、2日前には北グスタベルグの歩哨小屋に物資を届けてほしいという仕事を引き受けた。これも立派な国のミッション……と言っても初心者冒険者の実力試しのようなものなのだろうが。そこで俺とメルは、小遣い稼ぎにトカゲや大ミミズを狩りながら丸一日かけて歩哨小屋まで行き、昨日帰ってきた次第である。
装備も少しだが整い始めている。最近身につけているのはトカゲの革で出来たスケイルメイルだ。涸れ谷で倒した間欠泉トカゲの革も入っているので、スチームスケイルというべきだろう。
しかしメルに言わせればこれでもまだ貧相なものだそうな。人々は冒険者の実力を、その身に纏っている装備から推し量ろうとする。武人であればその人の体の動きから力量を察することも出来るかもしれないが、大半の人間はそうではないのだ。だから彼は俺の実力に見合った装備をしきりに揃えたがっている。
俺としてももう少し上位の装備を着たいとは思うのだが、金属鎧にしようと思うと突然値段が跳ね上がる。なのでまだ結局剣と盾はメルにもらったものを騙し騙し使いながら、資金繰りに躍起になっているところだ。この世界での金策はゲーム以上に厳しいが、それも生活費があるので当然か。
それはそれとして。
「休みと言われるともう一眠りしたくなるな……」
「じゃあボクここで合成しててもいいかな。裁縫でもはじめてみようかなって思うんだけど」
「いや流石にそこで作業始められると気が散って仕方ない」
何故だかは知らないが彼の中に部屋を出て行くという選択肢はないらしい。思ったよりも図々しい奴である。
そうなるとこのまま部屋でごろごろしているのももったいない。モグハウスに娯楽は皆無に等しいし、暇をつぶせる物も読み終わったトリビューンくらいしかない。本はもってのほかだ、まだまだ製本技術や量産体制の整っていないヴァナ・ディールでは本は高級品なのだ。
インドア人間ではあるがただ寝ているくらいなら散歩にでも行くたちなので、ならでかけようかと思い立つ。
「そうだな……考えてみればまだバストゥークの街を回ってもいないか。よし、今日は何も依頼は受け付けないで、のんびり観光でもするかな」
「いいね、賛成。でもボクもそれほど詳しく案内できるとは思わないよ?」
それならそれで探険のようで面白い。それに大体の地理であれば、この数日で大体頭に入っているし、問題はないだろう。
バストゥークの街は大雑把に商業区、鉱山区、そして港区に分類されているのはゲームの通りだ。クラウツ橋や炎水の広場、競売に大工房と大体の施設の位置も俺の知ってるまま。
ただしその規模がどれもこれもゲームのウン倍はある、というのもよく思い知ったことだ。ゲーム中じゃ店が3軒しかなかったクラウツ橋もそれこそジュノの大橋のような有様になっている。バストゥークでこれなのだからジュノはどうなっていることやら。更に加えてゲーム中じゃ実装されてなかった居住区にも色々と施設がある。ほとんどは邸宅だが昨日も行った公衆浴場なんかは見所の1つだろう。
改めて考えてみると、知っている街だと思ってきちんと見ていなかったものも多い。町人の依頼であちこち足を伸ばしたので方向感覚こそ出来ているが、じっくりと街の様子を見て回ったことはない。
「そうと決まったら早速行くとするか」
「じゃあボク先に行って準備しているから、着替えたら来てね」
「あいよ」
ちょこちょこと部屋を出るメルを見送って、俺は残ったポポトイモを口に放り込んだ。
今日は仕事を請けるつもりもないということで、寝巻きにしていたシャツやパンツを脱いで古着屋で購入したチュニックを着ていくことにした。ブルーとベージュの、シンプルながら胸元を締めるストリングスやアウターベルトが洒落た、ヒュームが好んで着る一般的なデザインだ。
部屋を出ると、モグハウスの周囲はやはり冒険者たちが賑わいを見せている。冒険者のための施設なので当然と言えば当然だが、それにしても人気が多い。だがその大半はあまり場慣れしていなさそうな若い連中だ。男も女も、憧れだけで冒険者になった新米、そんな印象を受ける。
彼らがどんな思いでこの道を志したのかは分からないが、まだグスタベルグを出ることさえおぼつかなさそうなこの中の果たして何人が大成し、後世に名を残すような英雄になれるのだろうか。それとももしかしたら、どこかにいるのだろうか。俺と同じようにこの世界に迷い込んでしまい、他に手もなく冒険者にならざるを得なかった奴が。
そう思うとつい行き交う冒険者たちの顔をじろじろと眺めてしまう。目に入るのはほとんどがヒューム、あるいはいくらか減ってガルカの姿がある。エルヴァーンやミスラは10人に1人いるかどうか、タルタルは……意識して探さないと視界に入らないな。
ふとその中に思いがけず見た顔を見つける。あいつ、まだこっちにいたのか。
「あ、あんた」
「よう。まだバストゥークにいたんだな、ジジ」
この間一緒に滝つぼまで行ったジジが、こちらに気づいて近寄ってくる。
ジジとは涸れ谷から戻って以来だ。てっきりもうセルビナに引き返したものだと思っていたのだが。
「あたしがどこにいようが勝手でしょう。それともバストゥークにいられると都合が悪いの?」
「本当に愛想がないよな。お前ウィンダス目指してただろう、とっくに出発したものだと思ってたんだよ」
「そ、それは……バストゥークは初めてだもの、少し街の中を見ていこうかと思ったのよ。でもダメね、慣れないところで案内もなしじゃ何がなんだかさっぱり」
どうやら結局観光もはかどらず、無為に数日ぶらぶらして過ごしていたらしい。しかし彼女はもう1つ計画性を持ったほうがいい気がするのだが……もしかすると母親と揃って行き当たりばったりな性格なのだろうか。もっと慎重なタイプだと思っていたのだが。
「けどじゃあ丁度いいな」
「丁度いいって?」
「俺も今日は観光だ。多分ジジよりは慣れた街だし、何なら一緒に行くか?」
そう持ちかけてやると、彼女は何故か返答に詰まる。なんだろう、もう街を出るところだったとかだろうか。
だがジジの返事は全く俺の予想外のものだった。
「それは、その、メルも一緒なの?」
「え? そりゃ一緒だけど」
俺の返事を聞いて、今度はほっとした様子を見せている。メルのことが苦手なのかとも思ったが、そんな感じではなさそうだ。
「もしかして、そんなに胸をなでおろすほど俺と2人はいやか」
「べっ……別にそんなことはないわ。ただ……」
「ただ?」
「なんでもないわよ! それで、そのメルはどうしたのよ?」
露骨に話を逸らされるが、あえて突っ込んで噛み付かれても面白くないので、とりあえずは気にしないでおくことにする。
しかしメルはどうしたのだろうか。モグハウス棟の入り口で待ち合わせていたはずなのだが、彼はなかなか姿を現さない。
結局メルが来たのは、それから10分ほどしてからだった。
なにやら羊皮紙を広げて読みながらこちらに歩いてくる。読み入っているのか俺たちの姿にも気づいていないようだ。
「メル! 遅かったじゃないか」
声をかけるとそれでやっと気づいたようで、羊皮紙を懐に仕舞いながらころころと転がるようにして駆け寄ってくる。
「ごめんごめん、遅れちゃった。やあ、久しぶりだねジジ、まだこっちにいたんだね」
「えぇいたわ。全く、2人して同じこという」
ジジは心外だと腹を立てているようだが、彼女は目的を前に足踏みするような人間には見えないし、俺たちが意外に思うのも自然なはずだ。
口に出すとまたむくれそうなので黙っているに限るが。
「はは……今日はジジも一緒に行くってよ。それよりさっきのは、手紙か何かか?」
「まあそんなところ。それより早速行こうよ、今日はどこから周るんだい?」
居住区はバストゥーク渓谷の東半分ほどを占めている。そこから北に港区、西に商業区、南に鉱山区と面しているつくりだ。構造さえ把握していればどこに抜けることも可能だ。
いくらか話し合って、俺たちはまず港区に足を向けることにした。
最初に、港区と居住区を繋ぐ巨大な絡繰仕掛けの橋を見に行こうと言う結論に達したからである。
「跳ね橋が上がるぞーーー!!!」
居住区を出てすぐに聞こえた声に、思わず波止場に向けて走り出してしまった俺は絶対悪くない。早速お目にかかれるとは、これは幸先がいいかもしれない。
波止場の縁のギリギリまで駆け寄ると、丁度居住区への道と対岸のベリゲン広場の間を繋ぐ大きな橋が中央から真っ二つに割れるところだった。2つに別れた橋はそのまま門を開くように起き上がり、気がつくと橋の入り口には巨大な壁がそびえている。
その下を巨大な船が通過していく。大きい。全長は50mほどか、俺の知っている貨客船のサイズとしては小さなほうだが、ブルーの船体に施されたシルバーの装飾が船全体の印象を強く引き立たせる。その美麗さは俺の知るどの船より見事だ。そして船体から突き出て回転している六つの翼……ただの船ではない、飛空艇だ! 港区からバストア海へと流れ出るダルハ川を、飛空艇が今まさに飛び立っていこうとしていた。
ゲームじゃ広い船室がぽつんと1つあるだけだった飛空艇だが、そもそもは冒険者ではなく荷物と、そして富裕層を乗せて運ぶ豪華客船だったはずだ。あの様子だとそれなりの数の船室や、あるいは食堂などもありそうだ。航行時間はどうなのだろう、ゲーム中じゃヴァナ時間で片道2時間と新幹線並みの早さだったが、実際はもう少しかかるのではないだろうか。ヴァナ・ディールは想像以上に広い。
「すごい……橋が割れている。見て、飛空艇が橋の門を潜っていくわ!」
同じように駆け寄ってきたジジが感極まった声を上げる。
内心は俺も同じだ。これは本当に、なんというか……すごい。
いかにも重そうな船体は橋の門を潜り外洋へ抜けると、プロペラが回転を早め、ゆっくりとその身体を水面から引き上げ始める。離水を始めたのだ。船が浮かぶ。知識として知ってはいてもその様子はとてつもなく異様で、たとえようもないほど力強いものだった。
そこからはもうあっという間だ。見る間に宙に浮かび上がった船体はそのまま大きく旋回していき、東の空へとその姿を消していく。
気づいたら、跳ね橋がゆっくりと降り始め、もうもとの一本橋に戻るところだった。
「はー…………ありゃとんでもないな。船を空に浮かべようとか、シドの奴、ホントはバカだったんじゃねえか」
「さらっととんでもないことを言うなよ君は」
もう飛空艇は見慣れたものだったのか、のんびりとした様子でやってきたメルが呆れた顔で言った。これは失言。
俺の世界じゃ船を飛ばすよりも、最初から飛ぶための機体を作ったほうが早かったのだ。空飛ぶ船なんて……まさにファンタジーだ。
「メルは乗れるのか? 飛空艇」
「まさか。乗船料はたいしたことないけどね、パスが馬鹿に高いんだ。乗れるのは冒険者なんかよりもっとずっと裕福な人たちさ」
確かに、冒険者は言い換えれば定収入がないのと同じだ。ゲームじゃ何百万、何億と溜め込んでる奴らもいたが実際にそうはいくまい。それに俺たちはモグハウスで家賃がかからないとはいえ日々の食事やもろもろ、駆け出しは日々の生活でいっぱいいっぱいなのだ。
ある程度ストーリーを進めればパスをもらえるなんてこともない。いつしか代替手段の充実によって見向きもされなくなっていった飛空艇は、みなの憧れのままであり続けるわけだ。
「そういえば、飛空艇ってバストゥークで開発されたのよね。あたしあまり詳しくないのだけど、どうやったらあんな風に飛べるのよ……」
「大部分の動力になってるのはクリスタル機関だろうなあ。揚力はプロペラで得てるって話だけど、いくら特殊な設計でもあのサイズじゃ航空力学的にありえん。多分風のクリスタルあたりの力を応用してるんじゃないか?」
詳しいところは分からんが、と付け加えておく。
ファンタジーの世界に航空力学なんて言葉を持ち出すのは無粋かもしれないが、この世界が現実になってしまった以上そうでも考えないと自分の頭の中でつじつまが合わせられない。もしかするとヴァナと地球じゃ物理法則が異なるという可能性もあるかもしれないが……そこまで考えるだけ無駄だろう。
「そもそも飛空艇は大戦当時、連合軍の秘密兵器として開発されていたんだ。ジュノ大公カムラナートが古代文明の遺産から復活させたっていうクリスタル機関と、バストゥークのシドの設計によってな。試作された一番艇は現行のものよりさらに大柄で、倍以上のプロペラに大砲まで積んでたって話だ」
結局大戦の早期終結により戦闘艇として開発されていた一番艇は日の目を見ることなく、飛空旅行社の設立と民間型の開発によりジュノ-バストゥーク間に最初の定期便が就航した10年前、初めて飛空艇は歴史の表舞台に姿を現したというわけである。
ちなみにだが、先日ダングルフの涸れ谷で軒を借りた遺跡が発見され、古グスタベルグ文明の存在が立証されたのも確かこの頃である。
「ウィンダスに飛空艇が来るようになったのは……あ……うん、その少しあとだったかな。そのときはやっぱり大変な騒ぎになってたよ」
「あたしもサンドリアに来たときにはものめずらしくてしょっちゅう見に行ったわ。バストゥークの人はずいぶんおかしなことを考え付くものだと思ったっけ」
ご挨拶なことだが、俺も同じことを考えていたので文句は言えないな。
まあ考え付いたのはバストゥークの人間というよりも、シドだろう。
実際バストゥークがヴァナの技術大国として知られている一端は、もともと鉄工業で成功したという面もあるが、今日の躍進にはやはり天才技師シドの活躍が大きい。
クォン・ミンダルシア両大陸間を結ぶ定期船に、それまで利用されていた帆船に取って代わる『機船』を開発したシドは、それらの功績によってバストゥーク大工房の工房長に就任。現在では大統領にも直接意見できるほどの国の最重要人物として知られている。
まあシド=天才技術者というのはFFシリーズのプレイヤーにはもはやおなじみの設定だろう。
IでこそGBA版に名前が登場するにとどまっているものの、それを含めればナンバリングタイトルには皆勤というチョコボに並ぶシリーズの名脇役だ。またその大半の作品で飛空艇に関与していることから、シド=飛空艇の認識も強いはずだ。
ヴァナ・ディールのシドはやはり技術者肌で豪放磊落なオヤジというシリーズで馴染み深いイメージのキャラクターをしている。ミッションによってライターが違うため話によって別人に見えるということもあったが、さすがにここじゃそんなこともあるまい。
ただ……気になるのはあれだ、格好だ。やっぱり裸エプロンなんだろうか。
なんてまだ見ぬ著名なキャラに思いを馳せていると、ジジがポツリと呟いた。
「いつかあたしも乗れるかな……」
いつか、か。いつか乗れる日が来るのだろうか。
考えてみるとカザムへの定期便もやはり飛空艇だった。飛空艇そのものの敷居が高いとすると……ジジには辛い道かもしれない。
ただ確か昔読んだヴァナ・ディールトリビューンには、ウィンダスの港町マウラからカザムへ渡る男の話もあった。なら道はひとつではないはずだ。ウィンダスについたらそれを探すのを手伝ってやるのもいいだろう。
さてバストゥーク北門から入ってすぐのところにあるベリゲン広場は、跳ね橋や飛空艇の発着を見られる絶好のポイントとして観光客にも人気だ。
広場の中心にある噴水は大戦後に作られ、四方から囲むように配置されたモニュメントがアルタナ四国の協調を表している……らしい。この辺は設定資料集の受け売りだ。最も四国間の関係が徐々に大戦前のようにぎこちなくなりつつある今としてはむなしいと思うべきか、こうあれかしと思うべきかは複雑なところだが。
そんなことを話しながら跳ね橋を渡るとベリゲン広場が妙に騒がしい。
何かと思ったら、バレリアーノ一座が訪れて芸を披露しているらしかった。広場には露天が軒を連ね、その間を子供たちが楽しげに駆け回っている。ちょっとしたお祭りのような様相だ。
昨日はそれらしい様子がなかったのに気づいたらこれだ。彼らのフットワークはすさまじい。
バレリアーノ一座は団長のバレリアーノ率いる人気の旅芸人の一座だ。吟遊詩人の奏でる音楽に合わせてジャグリングや火吹きや、何故かパントマイムを披露している。俺の知ってる限りじゃただ突っ立っているだけだったバレリアーノも、陽気に笛を吹き奏で精力的に観客を集めている。
人気はともかくとして規模は小さいものだが、もともとは楽団や踊り子をも抱える一大サーカスだったらしい。ところがこの十年ほどの間に起きた火災で天幕を焼かれ、団員も解散。再結成したのが現在のバレリアーノ一座ということだ。
メルによるとやはりゲーム通りコンクェストで優勢に立っている国内をめぐっているらしい。上位国のほうが物流も人の行き来も盛んだからだろう。実際広場の盛り上がりはたいしたものだ。
「コンクェストか……」
「どうしたの?」
「いや、これも奇抜な政策を思いついたもんだよな、とな」
コンクェスト政策は天晶暦883年、カムラナートが提唱し、翌884年に各国首脳が中立都市セルビナに集まった『セルビナ協定』にて承認された言わば疑似戦争政策とでも言うべきものだ。
中立国としてその裁定にあたるジュノ大公国を除いたバストゥーク共和国、サンドリア王国、そしてウィンダス連邦によって行われるこの領土争いは、各国の戦力同士の避けるため冒険者たちがその中核を担っている。冒険者奨励の意味も持つこの政策では、当該地域の支配権をその治安維持に最も貢献した国に一定期間与えるとされている。早い話が獣人や危険な魔物を相手に、どの国の人間が一番活躍したかによってポイントが与えられるということだ。
その集計に使われるのが冒険者登録のときにも出てきたクリスタルだ。モンスターや獣人の体から零れ落ちるこの石を納入することでその国のポイントとするわけである。これによって冒険者の活動も活発になり、国同士の大々的な衝突も避けられるわけだ。
一定期間ごとに更新されるリージョン支配権や各国の順位は国内の情勢に直結する。ある地域を他国に取られると、その地域からの物流が大きく制限されるからだ。ゲームじゃリアル1週間で順位ががらりと変わっていたりしたが、こちらではもっと長いスパンで集計しているようだ。他にも細々とした規定はあるのだろうがその辺は俺たちにとっては余禄か。
とまあ実にゲーム的なルールだが、これがまかり通ってるから俺たち冒険者がどの国でも大手を振って歩けるようなものなのであまり深くは突っ込むまい。政策の中では領土争いの駒として振舞っておくのが無難なところだ。
強いて言うなら、クリスタル戦争後の疲弊した国力で獣人のみならず他国まで相手にしなければならない状況を回避するためには、この色々と問題のありそうな政策もお互い飲まざるを得なかったと言うところだろう。
実のところこの政策のことなど知らずに冒険者になりたがる奴も多いようだが、ジジはよく勉強しているらしくコンクェストの概要はしっかりと覚えていた。
「けど本当にうまくいくのかしら、戦争をせずに皆で獣人をやっつけようなんて……大戦の頃とはもう違うのに」
「確かに、耳障りのいいところを抜き出すとな。効率よくクリスタルを収集しようとか色々思惑はあるんだろうけど……」
「実際この政策で街道や村々の治安が回復したって面はあるからね。正規軍も時々遠征軍や討伐隊を組んでるみたいだし」
その辺でガス抜きをして国内勢力の安定も図っているわけだ。
「ま、冒険者は自分が頑張れば国が有利になるくらいに思っておけばいい。と俺は考えてるけどな」
つまりこのコンクェスト政策、冒険者が『軍規に縛られない兵士』とされる所以だ。
しかしこうしてみると、ヴァナ・ディールの冒険者は国々にとって割と複雑な立ち位置にいるものだ。同じ冒険者でもフォーセリアとかのがもう少し気楽な気がする。
「あんたってお気楽ね。でもそうね、政策に縛られてる冒険者なんていないわね」
「そういうことだ。お、串焼き売ってるぜ」
難しいことを考えるのを放り出して屋台に飛びつくと、メルには笑いながら、ジジには呆れられながら「子供っぽい」なんていわれてしまった。祭りの雰囲気に当てられれば男はみんなこんなものだ。今からあますず祭りが楽しみである。
屋台で売っていた串焼きには、肉やにんにく、たまねぎを豪快に焙ってソースとカラシをまぶしたワイルドな一品で、いかにもな大味だったがちょっとした祭りのような喧騒の中で食べるには乙な一品だ。惜しむらくはラム肉だったのでミスラ風山の幸串焼きではないと言うことか。焼いてるのガルカだったし。
串焼きにかじりつきながら山串全盛期に思いを馳せる。あの頃は馬鹿みたいに高い値段の串焼きを買っては前衛みんなで食べていたものだ。その後にスシブームなんかあったのも今ではもう懐かしい思い出である。
「んぐ、んむ……どうしてこうガルカやヒュームの作るものって大きいんだろう、食べにくいったらないよ」
「ああこらメル、串焼きを縦にくわえるやつがあるか。横にして食うんだよ、横に」
「こう? でもやっぱり……上手く噛み切れない……」
「がぶっといけがぶっと。ったく口の周りべたべたじゃないか」
口元についたソースを指で拭ってやると、子ども扱いしないでくれるかな、と抗議された。
いやメルは確かに年上っぽい気はするんだが、やっぱりなりがタルタルなのでどうしてもそういう姿を見ると小さな子供を相手にしているような気になってしまう。
「ま、だったら大きくなるこったな」
「タルタルに無茶を言うね君も」
ぺろりと指についたソースを舐めとる。んー、やっぱちょっと辛口。
「あんた……時々信じられないようなことするわよね……」
「何だやぶからぼうに」
「…………別に、なんでもないわよ」
そんな軽口を叩きあいながら、俺たちはベリゲン広場を抜けていった。
バレリアーノ一座の出し物を楽しみながらベリゲン広場を西に抜け、ダルハ川に沿うようにして続く港通りを進むと、右手に倉庫が立ち並んでいるのが見える。
この倉庫、港湾区にあることからも分かるとおり海運や空運に頼った商人たちが利用しているものと思われるが、倉庫街=犯罪組織というイメージはヴァナ・ディールでも通用するらしく、そのうちの1つをちょっとヤバイ組織が利用している。
天晶堂と銘打たれたその組織は、ヴァナ・ディール全土を舞台にかなり後ろ暗い品々の取引を主眼に置いたちょっと特殊な商業組織だ。彼らはジュノに本部を置き、遠く南のエルシモ島に巣食う海賊たちとも取引をしながら希少価値の高い品々を売買している。店舗を表通りにおかず、さらには完全会員制を取ってることからも、売りさばかれる商品のきな臭さは鼻を突かんばかりだ。実際ご禁制の品もかなり取り扱っている。
ゲームではメインシナリオの進行と共に割とお世話になることもあり、プレイヤーには印象深い。またとある事情から頭目であるアルドについて思い入れのある人も多いのではないだろうか……まあびんjげふんげふん。
とりあえず今のところ天晶堂に用はない……いや、いずれはコネクションを作ることも考えておいたほうがいいかもしれないが。天晶堂のネットワークは馬鹿にしたものではない。が、とにかく今は下手に接触するべきではないだろう。いきなり亜鉛鉱を持っていくわけにもいくまいし、そのうちどうにか紹介状を手に入れたいところだ。
倉庫街を横目にさらに西へ進むと、ヴァナ・ディールに来てからすっかり行きつけになった蒸気の羊亭が通りの突き当たりに見えてくる。
ここの看板女将のヒルダさんには既にちょくちょくお世話になっている。腹具合的な意味で。
しかしヒルダさん、一体今いくつなんだろうか。おっとりと優しい雰囲気の女性だったが、どう見ても30代も前半にしか見えなかった。確か旦那さんが亡くなったのが大戦中に鉱山で起きた落盤事故だったはずだが……もしみたままの年齢だとしたら10代で既に結婚していたことに。
(ってそうか、中世程度のイメージならそのくらいで結婚するのが普通なのかも)
ちょっとしたカルチャーギャップだ。亡き夫の遺した店を女手1つで切り盛りする若き美人女将……うーむ、すさまじい破壊力だ。
そういえば工房長のシドやその助手もよく店を訪れるらしいが、それがヒルダさん目当てだという噂は下種の勘ぐりだ。もともとこの店を開いた旦那さんはシドの後輩であり、先述の落盤事故の原因となった新型火薬を開発したのが……つまりそういうことだ。
余談だが『蒸気の羊』という屋号は、ヒルダさんの亡き夫が『ソーセージの美味い店』を捩ってつけたものだとか。なるほどこの店のソーセージは絶品なのだが、バストゥークに来てからソーセージばかり食べているのでさすがに少し飽きてきたのが正直なところ。バストゥークってほかに何か美味いものあっただろうか、石のスープ以外で。
もう昼過ぎだがさっきの串焼きでそれなりに腹は膨れてるし、今日は別の店を開拓してみようか、と3人で結論付けて俺たちは商業区へと足を伸ばす。
商業区へはダルハ川上流のライ麦橋を渡っていくことになる。開門のために軽量化を求められ木で作られていた跳ね橋とは違い、どっしりとした石造りの大きな橋だ。
ライ麦橋を渡りきると、市外のどこからでもよく見える巨大な煙突の突き出た建物が目の前に迫ってくる。大工房だ。バストゥークの技術の粋が集まってると言っても過言ではないこの建物は、外から見ると白い石造りの蒸気船を思わせるシルエットをしている。外に突き出ている煙突がそれを助長しているのだが、あれは内部にある鍛治ギルドの炉に繋がっている。以前にも見た通りの巨大な炉だ。
大工房に関しては、ジジも俺がシグネットを受け取りに来るのに付き合って散々中を見て周っていたので今回はスルー。大工房の前を通り過ぎて炎水の広場へと入る。
炎水の広場はこちらもやはり噴水広場で、バストゥークの市場のほぼ中央に位置している。
西には先日訪れた競売所、北には大工房、南には先にも挙げたメインアーケードともいえるクラウツ橋が、東には彫金ギルドや宝石店などの各種店舗や、比較的裕福な市民の暮らす黄金通りが伸びている。ここは商業区のみならずバストゥークのど真ん中だと言っても過言ではないだろう。
中央の大きな噴水は建国の祖・マイヤーをたたえたもので、「昼はみなの喉潤す水を、夜はみなを指し示す灯火を持って」というマイヤーの演説になぞらえ、夜には自動的に火が点る仕掛けが施されている。
ただ追加ディスク・アルタナの神兵で訪れられるようになった20年前のこの広場では、噴水の場所に大きな見張り塔が建っていた。戦時中ゆえに一時的に撤去されていたのかも分からないが、ここが今日の噴水広場になったのは割と最近のことだろう
「大きな噴水ね……」
ものめずらしげにジジが噴水の中を覗き込んだりしている。こうやって喜ばれるのはこれを作ったバストゥークの技師にとってもうれしいことだろう。
サンドリアにも噴水はあったはずだが、技術大国として仕掛けのこだわりでは引けをとるまい。
「でもベリゲン広場の噴水よりこっちのほうが大きいかしら」
「向こうは四国の調和を、こっちはバストゥークの誇りを象徴してるからな……自国贔屓なのはどこも同じだろ」
20年前の大戦は歴史上初めてヴァナ・ディールの四国が、アルタナの5種族すべてが互いに手をとった瞬間だと言われている。
しかし喉もと過ぎれば何とやらと言うべきか、結局20年の時を経て四国の関係は大戦以前に逆戻りしつつある。アルタナ同盟も結局誰にとっても苦肉の策でしかなかったのか、外敵が現れない限り人は団結できないのか。それでも大戦を経て俺たち冒険者が生まれたことは、多分無駄ではない。
俺たち、って言っていいものかな。俺は完璧に外様だ。
ただまあ……。
「こっちはいい景色ね、商業区が一望できる」
気づくとジジが、今度は広場の端に駆け寄り、塀に身を乗り出してバストゥークの町並みに目を躍らせていた。
炎水の広場は高台に位置しており、一段低い場所にあるクラウツ橋や黄金通りを見渡すことができるのだ。大工房の屋上のほうが眺めはいいだろうが、あそこは塀が高くてとても下を見下ろせるような場所はなかった。もともと砦として作られたために設置されている砲台からであれば、それこそ街中を視界に入れることができたであろうが、さすがにゲームとは違う。ほいほいとそんな場所に入れてもらえるわけがない。
「ああ……いい眺めだな」
俺も並んで眼下に広がる街並みに目をやる。見下ろす視界に広がる景色の印象は白い。石でできた通りと一体化するような建物に、スレート葺きの丸っこい屋根が並んでいる。
黄金通りにもクラウツ橋にも人並みが絶えない。傾向としては黄金通りにはこの街の住民と、彼らが利用する生活に密接した商店が。クラウツ橋には旅人や冒険者と彼らに向けた品々を扱う店……例えば武器屋だったり……が並んでいるように見受けられる。
いずれにしろ。
そこに行きかう人々を見ながら改めて思う。
この街は生きている。
ゲームでも街を歩く人々はいた。
でもそれはどれも冒険者たちばかり。街に暮らす人々は全てプログラムで管理されたNPCたちだった。それを張りぼてと言うつもりはないが、やはりこうして息づく街とは違う、バーチャルなものだったのだと強く実感させられる。
噴水の水の音、石畳を鳴らす靴の音、足の下を流れる黒灰河のせせらぎ、そしてゲームでは決して聞こえることのなかった人々の喧騒。
楽しげな囁きが、子供たちの笑い声が、女性たちの噂話が、男たちの張り上げる声が。
ポリゴンとテクスチャで構成されていた世界にはなかった住人たちの息遣いが。
喩えようもなく、この街の生を実感させる。
それがなんだかとてもとても喜ばしい。
俺は全く、どこまで能天気なんだろう。
異世界にきてしまったというのに、しかもゲームの中にしかなかったはずの世界にいるというのに。
かつて一緒にいた仲間は見当たらない。みんなログインしなくなったり引退してしまったりした。それがどうしても寂しくて。
もしかしてだからだろうか? 俺がこっちに来てしまったのは。
酷く今更のように実感する。
こんなにも俺は、この世界を愛していたのだなぁと。
「いーぃ眺めだなあ……」
「そんなにいいものが見えるのかい?」
足元のメルが不思議そうに首をかしげた。
「見えるぜ。生きてる街が、本物の街がある」
「なに、それ? 街に本物や偽者があるみたいに」
ジジも首をかしげる。まあわかるわけはないか。
そう1人で結論付けたが、しかしメルは何故か俺の言葉に深く思い入ったように答えた。かすかに俯き、フードに隠れた表情はうかがえない。
「そうか……それはすばらしいね。どれ、ボクにも見せてくれないかな?」
顔を上げたメルはいつものように笑っていた。そうか、タルタルの身長じゃ塀の向こうが見えないか。
仕方ないので、よいせと抱え上げて塀の上に乗せてやると、メルはそのままちょこんと腰を下ろす。
「うん、これはいい景色だね。みんな生きている、平和な街の顔だ」
満足げに頷きながら、俺たちと一緒に町を見渡す。ジジはそんな俺たちに不思議そうにしながらも、また景色に視線を戻した。
空は青く抜け、頂点を過ぎた太陽が西に僅かに傾いている。
いい天気で、いい景色で、いい眺めだった。
だがその景色の中に見えた人影に、そんな感慨は俺の中からすっぱり抜け落ちてしまった。
行き交う人々の間をすり抜けるようにして歩く細い人影は、こちらに背を向けて黄金通りを進んでいる。
あいつは……見間違えか? いやだがあの髪の色はよく覚えている。
「悪い、ちょっとここで待っててくれ」
「え!?」
「ちょっと、リック!?」
「すぐ戻る!!」
2人の声を背中に聞きながら俺は駆け出した。
広場の階段を一段飛ばしで駆け下りて、危うくぶつかりそうになった人におざなりに頭を下げながら走る。人通りは多いというほどでもないが、小柄な影を見失わないように追いかけるのはなかなか難しい。
だがあの緩やかな青い髪、ちらりと見えた眼鏡。
間違いない。着ているものはだいぶ変わって、俺と同じようなチュニックを着ているが、先日居住区でひと騒動起こしたあのヒュームの少女だ。
彼女は黄金通りを抜けると、ガルカ橋を渡って鉱山区へと入っていく。俺もそれに続いた。
鉱山区に見られるのはかつての栄華の名残だ。
その昔はバストゥークで最も人の集まっていた区画だったが、都市の発展が進むにつれてここに住むのは労働階級のガルカたちばかりになってしまった。ヒュームとガルカの確執、バストゥークの影を表す貧民街だ。
石と泥の匂いに満ちた鉱山区に、商業区や港区ほどの煌びやかさはない。まあバストゥーク全体がもともと質実剛健な街づくりをしてはいるが、ともかく。ただ活気はあった。寂れていて、笑顔も笑い声も少ないが、ここにもまた街の息遣いがある。
それについては鉱山区内にツェールン鉱山が拓かれたことによって、また開発の手が入ろうとしていることも少なからず関係しているのだろう。最近ではチョコボ厩舎が出来たのもこの鉱山区だ。徐々に冒険者の利用も増えることだろう。
しかしそんな鉱夫たちの街を小さな女の子が闊歩しているというのはいかにも不似合いだ。時折ちらちらと少女に、そして俺にガルカの視線が飛ぶ。果たして彼女はどこに向かおうとしているのか。
少女はそのまま人気の少ない鉱石通り……ガルカたちの居住区へと足を踏み入れた。角を曲がったところで一瞬その姿が視界から消える。
逃がすか……!
俺はやっとの思いでその少女に追いつこうと足を速め、
────ぶぉぅ!!
「ぉわぁ!?」
あわや耳元を掠めた巨大な拳に咄嗟に後ろに跳んだ。
「貴様、彼女に何の用だ」
角の先にいたのは、青い髪の少女を庇うようにして立ついかついガルカだった。
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ガルカってどうしてこうおいしいんだろう。
>FF11は分からないけど面白いです。
・予想外に『FF11やったことないけど』『ブロントさんしか知らないけど』という声をいただいてびっくりデス。
ただ私自身出来るだけエンドユーザーだけでなく、やったことない人にもヴァナを知ってもらいたいと思っているのでそういう声はうれしい限りです。これからも頑張る。
>ホーリーはネタ魔法。
・私もロンフォールでウサギいじめるのにしか使ったことがない。
>リア充自爆しろ!
・彼らはリア獣ですけどぬ。HAHAHAHAHA!
>オティヌス持ちか。身包み剥ぐんだ!
・彼らのレベルだと返り討ちになるだけな気も。
>プロマシアの呪縛は通用するのかなあ。
・まさかもうそこに目をつける人がいるとは。これはそのうち取り扱う予定は未定です。
>ルイズのドヤ顔が浮かんだ私は大丈夫か?
・大丈夫だ、問題ない。
>勢いでFF11はじめてしまいました。
・ちょ、おま、こういっちゃ何ですが考え直したほうが……い、いや、ここは私が駆けつけるべきところか!? よし、サーバを教えてくださりやがりなさい!
追記:作者の名前は是非『カニ』とお読みください。