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No.24667の一覧
[0] 【ネタ】一般人のモンハン生活(MHP3rd発売記念SS)[ねりきち](2010/12/04 15:10)
[1] プロローグ[ねりきち](2010/12/01 23:40)
[2] 01[ねりきち](2010/12/02 22:06)
[3] 02[ねりきち](2010/12/04 03:00)
[4] 03[ねりきち](2010/12/05 18:31)
[5] 04[ねりきち](2010/12/08 00:40)
[6] 05[ねりきち](2010/12/15 21:54)
[7] 06[ねりきち](2010/12/15 22:00)
[8] 07[ねりきち](2010/12/12 02:57)
[9] 08[ねりきち](2010/12/15 22:04)
[10] 09[ねりきち](2010/12/15 23:09)
[11] 10_ネタ[ねりきち](2011/01/01 08:04)
[12] 11[ねりきち](2011/01/01 07:38)
[13] 12_Marburg's Side[ねりきち](2011/01/01 07:59)
[14] 13[ねりきち](2011/01/06 03:21)
[15] 14[ねりきち](2011/01/17 02:33)
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[24667] 01
Name: ねりきち◆6ef99ad3 ID:9b1a9775 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/12/02 22:06
俺は死体に遭遇し剣や盾を見つけたんだが、途方にくれていた。

現在地も状況も不明。食料もなく。ケータイも財布もない。それらを入れたバック自体持ってなかった。

大体、トラックに衝突したはずなのだ。それまでやっていたモンハンのせいで気づいた時には手遅れだった。ぶつかったような気がする。

その次の瞬間には大自然の中にいた。唯一の持ち物はPSP。

ディスクが飛んでくギミックが付いている初期型モデルだ。使い初めて6年間ぐらいだろう。

大学に通いつつ授業中でも友人とモンハンをやる決して真面目な学生ではなかった俺。

モンハンは俺のキャンパスライフそのものかもしれない…メッチャ悲しいが。

(ライブでピンチだ…ってやつか…はぁ)

溜め息をつきながらも足を前へ動かす。

おっさんの死体の近くで見つけた何者かの痕跡。血の付いた足跡を俺は辿っている。

右手には剣を持ち肩にかけた袋を左手で支え歩く…怖い。この先には殺人犯がいるかもしれないのだから。そいつは既に『二人』も殺している。

殺人現場は謎ばかりだった。そこから離れた今も現状を把握できていない。





思い出すのはおっさんを目撃した現場。

剣と盾を持ち慎重に周りを確認した。幾つか血痕と血の付いた足跡を発見。しかし誰もいなかった。代わりに青年の死体がさらに一つ。おっさんは首の骨が折れたことが死因だろうが、青年の死因がわからなかった。血痕の元になった傷痕程度では死にはしないだろう。

(火傷らしきあとがあるようだけどこれだけで死ぬのだろうか?炎を吸い込んだ?肺を焼かれて死んだのか?)

奇妙な二体の死体の持ち物も調べてみた…気が引けるが。

地図、コンパス、食料(肉や米など)、小型ナイフ、布、縄、紐、かご(中には草があった)、糸と針、包帯、炭。他にも皮袋の水筒らしきもの。
大小の容器や薬のようなものが幾つかあるがよくわからない。さらに用途不明の小物が幾つか。
そして二人とも見たこともない文字列が彫られたドッグタグらしきものを首に架かけていた。
塗料らしきものをつめた玉も発見した。若い人は弓を持っていたが壊れていた。おっさんの鎖帷子も少し壊れていた。

この中で、俺が一番気になったものは地図だ。
地図に書いてある文字。日本語だ。一部は見たこともない記号のような文字列があるがほぼ日本語で書かれている。地図の内容はお粗末だ。まず手書き。道や川や山そしていくつかの目印などが書いてある。そして道や印が集中してる場所が一つ。
ポット村と書かれている。

(地図の所有者はこのポット村に住んでいたのだろうか?)

結局、地図を見ても現在地はわからなかった。

この状況でまさかと思うが、この人たちはレンジャー部隊で作戦行動中だったのだろうか。そうすると地図は暗号や符丁のようなもので書かれているのだろうか。
だが無線機など通信機がない。狼煙でも上げるのか。

テレビや本でしか兵士のことしらない俺にでも判ることがある。迷彩服の代わりに鎖帷子を着る兵士はいない。

見つけた地図で気になる点が一つ。大きく赤い×印があり下にはキケンの文字。そして

「…怪鳥発見報告地点。」そう書いてあった。


俺は死体の見えない場所へ移動し、彼らが持っていた食料を食べることにする。
硬い肉だった。保存食。燻製肉ってやつだろうか。死体の状態が良くてよかった。食欲はある。

(もぐもぐ。考えるべきことはたくさんある。)

まず二人の死体。殺されたのだろう。一人は多分炎を吸って。もう一人は凄い勢いで何かに叩きつけられた。
まだ死後硬直ってものも起きていないように思う。回りの焦げ跡もできたばかりだから死んでから時間だ。たぶん。

ふと頭に浮かんだものは馬鹿らしい中でもさらに馬鹿らしい。
(…飛んでいたデカ鳥。まさかレウスだったりとかね)

次に足元に転がる剣。装飾剣のような形状だが使い込まれている。そして良く切れる。太い枝などもスパッと。

この硬い肉も簡単に切れた。けれど明らかに包丁ではない。反りのある刃は刀のようだが重心を刃先へおくことで遠心力で叩き切る鉈のように使うのだろうか。
この鉈モドキは片手で振り回すようにできてるのか俺にも使えそうだったし持ち運びもたやすい。

ここでも馬鹿らしい考えがよぎる。
(…なんかハンターカリンガ系に似てる。初期武器はよく覚えてないけど装飾が控えめな気がする)
もしくはハンターナイフかな。初代MHP懐かしい。

さらに地図。このキケンと怪鳥の文字。
「はは…イャンクックのことだったりしてな…。」

結局、現在地も状況も不明だ。

選択肢は二つ。
一つ目は、ここで待機。彼らが持っていた食料を食べてれば4日は持つだろう。彼らの捜索隊が来るのを待つ。
二つ目は、血の足跡を追跡。足跡の主が殺人犯である可能性もある。危険だ。

(…どうすっかなー)

結論からいうと俺は追跡を選択した。しばらく進んでみて様子をみることにした。
死体から使えそうなものを取る。死体がいきなり起き上がりそうで怖い。
一般人である俺は死体など見る機会などない。じいちゃんが死んだときちょっと見ただけだ。それも化粧をされていた。
あまり見ないようにして作業を進める。

迷ったが盾は持っていくことは止めた。重いし。





歩く。汗が止まらない。やっと気が付いたが季節が日本とは違う。いまは冬だ。歩くだけで汗を掻くなんてあるわけない。
(…アメリカの南って亜熱帯だっけか?そんな気がする)
地理の勉強など高1以来やっていない。

俺は、地図のことを思い出しながらも歩き続きていたのだが、足場が悪い所でぼおっとしていることは危険に決まっている。
案の定、足をもつれさせ倒れた。

「うわっ!」ビタンッ!

「いてーよ。うぅ」

両手が塞がっていた俺は思いっきり顔から行った。ここまで来る間に汚れた服や顔は更に草やら土やらで酷いことになっていることだろう。

起き上がるのも面倒臭くなって仰向けになってみる。

(やばい、涙出てきた。ココはどこだよホント。)

360°周りを見回せば木、木、木。木しかない。完全な森にしか見えない。ここは朝から相変わらず虫やら鳥やらの音が聴こえる。







第1話







(…私は…ここはどこだろう?)

「おはよう。といってももう日が沈むがな。目は覚めたか?」

その声に顔を向ける。

「…キール!?状況は?」

彼にそう問いかけ起き上がろうとした

「…ッ!?」

その瞬間に激痛が走った。しかし顔をしかめることも眉を動かすこともない。

「無理に動かないで。傷が開くと大変だから。」

そう言って彼は私の傍に座った。木が生い茂り空は見えない。ここならヤツにも発見されづらいだろう。
彼の説明を聴きながら傷を確認してゆく。ゆっくりと。

左腕には添え木と包帯。肋骨にも包帯が。多分罅が入ってる。左大腿部には裂けたような傷。キールが縫ったそうだ。いまは出血は止まっていた。
関節も含め体中が痛い。頭も痛いし、熱もある。けれどどうやら内臓にダメージはないのは幸い。

ランポスの鱗を混ぜて作った鎧は役にたったようだ。彼の用意した粥も食べることができた。

ガーティとビックスは戦死した。

「状況は最悪ね。私は歩けない。怪我がなくても一番近いポット村まで丸一日かかるわ。」

大きく息を吐く。それだけで体が軋んだ。しかし苦しみを顔に出すことはない。

半日私は寝ていたらしい。キールが私をヤツから見つからないようにここへ背負ってきてくれたそうだ。

(この場合ショック死しなかったことを喜ぶべきなのかしら?)

彼を見る。所々包帯を巻いている。私に比べればマシだが満身創痍には違いない。

「…とりあえずゆっくり休め。」

そう言うと彼も布に包まり横になった。

しばらくすると彼の寝息が聞こえてきた。

私の状況はまさに最悪だ。足手まといだし、今の私では誰も抱く気にもならないだろう。利用価値ゼロ。キールは私を見捨てるだろう。私でもそうする。

考える。そもそも今の私には思考することしかできない。

今回のクエストはケチが付きっぱなしだった。当初のメンバーに欠員が出て土壇場でメンバーが変更、顔見知りなのはキールだけとなった。
ガーティはセクハラ親父だったし。でもここまではよくある話ね。
辺境でもないポット村でギルドからの支給品が遅れていた。こんなことは初めてだ。

極めつけが最後のアレだ。アレはイャンクックではない。そもそもクックの目撃地点は迂回した。私は空を飛んでいたクックを見たことがある。あれは鳥竜種ではなく飛竜種だろう。しかし蒼色の飛竜とは聞いたこともない。

あの絶望は簡単に思い出すことができる。





私たちは油断なくけれども適度に余裕を持って進んでいた。

空から滑空してくる蒼い飛竜に私が気づいたのと飛竜が火を噴いたのは同時だった。

ガーティは剣を抜く暇も回避する余裕もなく炎に包まれた。爆風に煽られキールは吹き飛ばされた。
ビックスは飛流の翼の放つ風圧で動くこともできない。セクハラ親父ガーティがしつこいので私は彼から一番離れたところを歩いていた。

だから私だけこの時、行動を起こすことができた。
けれど私は動くこともできず呆けていた。瞬きもせずただ見ていた。青いそして巨体、クックなどよりはるかに大きい。

ただ見ていたのだ。
飛竜ではなくその強靭な龍鱗に走る無数の傷を、斬り飛ばされた尾を、折られた翼の爪を。
脚も翼も体もキズつき頭は特にズタズタだった。その飛竜は間違いなく瀕死だった。そして怒り狂っていた。
その鱗に付いた傷は大剣より斬ることを重視した武器、例えば太刀かそれに類する武器で斬られた傷なのか。
名刀の中の名刀だろう刀によって強靭な鱗は弾く事も出来ず綺麗に斬り裂かれている。

この太刀を振るったハンターは間違いなく凄腕中の凄腕。唯ひたすらに攻めては回避しそしてまた斬りつけ、それを繰り返した。
ただただ冷静に作業のように繰り返したのだ、この凶暴な飛竜に対して、ありえないほど正確に頭部への斬撃を。

私は戦慄しそして理解する。そのハンターは敗れたのだろう。討伐目標につける目印のペイントはほとんど剥がれていた。ペイントボールを投げてから2日は経っている。

私たちにとっては一撃で必殺レベルの攻撃。最高の防具で固めていても何回も防げるものではない。全て回避したのだろう。
薄氷の上を歩くような状態で戦いそして力尽きた。あと少しで飛竜は討伐されただろうほどに弱っている。

その戦いを想い、目に見えぬハンターを幻視した。だから私は呆けていた。

その間にビックスが岩に叩きつけられた。風圧のせいで回避も出来なかったのだろう。首が背中を向いている。

飛竜は私に体を向けたが一瞬脚をひきづり、だから私は抜刀する余裕があった。それでも速い。

剣を右手にそして左手に持った盾を構えた瞬間に衝撃。

「…ッ!!」

防御など意味を成さないとばかりに私は吹き飛ばされ後ろの木にぶつかった。私の左腕の骨折はこの時のものだ。

(冷静になれ!それでもハンターか!)

亡き父の口癖を思い出しすぐに頭を切り替える。まだ剣も握れぬ子供のころから言われ続けた。今は違う。いまの私もまたハンターなのだから。

身体状況を確認。左腕は無理だろう。出血もひどい。枝が脚に刺さったがまだ動ける。

前転しつつ片手剣を納刀し、毒の塗ってあるナイフを飛竜の頭部に投擲する。鱗に当たるが浅い。
すでに構えていた二投目を放つ。傷つきすぎて肉が見えている頭部へ吸い込まれるように飛んでいき、命中。

たいした効果はない。しかし十分。ナイフへと意識を割いている飛竜に背を向け走る。走るたびに左脚が痛むが気にせず走る。

逃げた。逃げきった。そして私は気を失った。





(ホントに…よく生きていたものね私も。)

最初の一撃で意識を失わなかったのも、あの状況で投げたナイフが頭に当たったのも偶然。もしヤツが五体満足なら死んでたのは私だ。

ヤツもあの傷では遠くまで飛べないはず。まだ近くにいる筈だ。ヤツは怒り狂ってる。人間を発見すれば見境なく殺すだろう。

急いで村に知らせる必要がある。すぐに避難勧告と討伐隊の要請をしなくてはならない。青い飛竜が村に現れれば誰も助からない。
恐らくポット村を防衛拠点としている多数のハンターが派遣されてくる緊急クエストになる。もしかしたらドンドルマからも応援がくるかもしれない。
並みのハンターが何人いても被害が増えていくだけだろう。中央から凄腕ハンターが派遣されてくることもあるかも。ぜひ会ってみたかった。

キールもそれは考えているはずだし。明日の朝になれば彼は発つ。歩いて1日の距離でも今の彼では2日もしかしたら3日かかるかも。夜の番が出来ないほど疲弊しているのだから私を背負って行ける訳がない。

さらに村で私のことを伝えても救助にくるハンターなどいない。未知の飛竜がいるエリアに友人でもない小娘一人助けには来ないだろう。

私はここで死ぬ。歩くことすら満足にできない私は死ぬ。あたりまえだ。

(…死ぬのか私は)

ハンターなんてやっているのだから覚悟はできている。
それでも泣いた。

(…しにたくない)

私は隣のキールを起こさないように声を殺しながら涙を流し眠りに落ちた。





(初稿:2010.12.02)
(修正:2010.12.02)


モンハン日記

12月2日 晴れ
プレイ時間 6:37
ずっとソロ。友達買えなかったんだorz


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