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No.24667の一覧
[0] 【ネタ】一般人のモンハン生活(MHP3rd発売記念SS)[ねりきち](2010/12/04 15:10)
[1] プロローグ[ねりきち](2010/12/01 23:40)
[2] 01[ねりきち](2010/12/02 22:06)
[3] 02[ねりきち](2010/12/04 03:00)
[4] 03[ねりきち](2010/12/05 18:31)
[5] 04[ねりきち](2010/12/08 00:40)
[6] 05[ねりきち](2010/12/15 21:54)
[7] 06[ねりきち](2010/12/15 22:00)
[8] 07[ねりきち](2010/12/12 02:57)
[9] 08[ねりきち](2010/12/15 22:04)
[10] 09[ねりきち](2010/12/15 23:09)
[11] 10_ネタ[ねりきち](2011/01/01 08:04)
[12] 11[ねりきち](2011/01/01 07:38)
[13] 12_Marburg's Side[ねりきち](2011/01/01 07:59)
[14] 13[ねりきち](2011/01/06 03:21)
[15] 14[ねりきち](2011/01/17 02:33)
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[24667] 13
Name: ねりきち◆6ef99ad3 ID:9b1a9775 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/01/06 03:21
意識がはっきりしない。ぼぅっとしている。

目の前には横断歩道。
PSPから目を離し、右手に目を向ける。視線の先では一直線にトラックが突っ込んできている。
俺は逃げるように走り、跳躍。

トラックは何事もなかったように走って行く。危なかった。

家に帰るとただいまと呟き、自分の部屋の扉をくぐりベッドへ倒れ込んだ。

体が重い。まるで数日間森を走りまわったようなそんな感じ。何か大事なことを忘れているような気がする。

そこで俺は開けっぱなしの扉の前にある小さな段ボール箱に気がついた。

「ん?」疑問に思った時にちょうど良く母の声がする。

「宅急便、来てたから部屋に置いといたわよ。」

開けてみる。急いで開ける。中身を取り出しPSPに差し込んだ。

「キタ―!!!!!」

気だるげだったテンションは瞬時にマックスへ。もはや気になっていたことなど吹き飛んでいた。

楽しい毎日が始まった。家でも学校でも帰りの電車の中でも狩る。狩る狩る狩る。

俺は一般人だ。ある日モンハン世界へ行ってしまう。それはただの白昼夢。そうだよな。





目が覚める。
久しぶりの羽毛布団の中でぬくぬくと温かくて気持ちいい。なんてことはなかった。
丸一日以上寝ていた気がする。
長い夢を見ていた。

寝返りするとポケットに入っている物が押しつぶされ僅かな痛みとなる。

PSPがポケットが入っていた。
PSPの電源を付ける。

クエストクリアのファンファーレが鳴る。
画面の中では蒼レウスが落とし穴に嵌まって寝ている。

俺はやはりクエスト中に二死しているようだ。

「お、天鱗ゲットー!まあ、倉庫に余っているけどな。」

報酬は全部倉庫に送ってセーブ画面へ。
当然セーブを選択。
ロード画面が表示され、丁度良く電池が切れた。


現実逃避終了。
画面に向けていた目を周りに向ける。当然自宅ではなかった。

「そっかぁ。帰れなかったのかぁ。」

何日も前からいる森の中。
鼻に付く匂いは獣避け。

起きればマールブルグの仲間が使っていた布切れに包まっていた。

マールブルグに睡眠薬らしきものを嗅がされたことまでは覚えている。

地図のメモを見るに、俺に殺されると思ったそうだ。彼女を見捨てることはあっても自分の手で殺すつもりはなかった。この世界の人間は簡単に殺すのか。

長い夢はまだ続いている。いや、ただ現実が続いているのみ。

やっぱりここはモンハン世界なのか。







第十三話







突然だが、いま、俺は追われている。

辺りを探したり大声で呼びかけたりしたが、やはりマールブルグはいないようだった。蒼レウスは絶命していたが。狼などが死肉を啄みに来た様子もなかった。
その際に、ばったりと猪(ブルファンゴ?)と出会った。

豆やパンの切れ端をマールブルグからくすねた苦い水薬で我慢して流し込みながら、水の中を全力で走る。

蒼レウスを倒した後も、食事の際に体力やスタミナが上がるようで助かった。
しかし、回復薬は万能ではないようで、蒼レウスによって付けられた傷は消える気配がなかった。
体力回復といっても、リポビタン○やユンケル○帝液のようなものなのかもしれない。

とにかく、突進してくる短足野郎を回避するために、沢の中を進んでいる。

片手剣での迎撃は断念した。まるで勝てる気がしない。

ただ、体力スタミナはタップリある訳で、こうして逃げ続けている。

疲れれば普通ならば休まなければ動けないが、俺の場合食べれば元気になる。
重くなった手足は嘘のように軽くなり、進むペースは衰えることがない。

一体どこまで進めばいいのか、この沢を下った先には人里があるのか。
森にはモンスターが蔓延る以上、一刻も早く抜け出さないとならない。

川辺を並走していた猪の姿が見えなくなるまでは、木の根や石の上を悪戦苦闘しながらもペースは落とさない。


日が傾き、今日も森の中かと思われたが、沢と川の合流点に一件のボロ小屋を見つけた。
猪はいつのまにか消えていた。

中には様々な工具や壊れた武具、何に使うのかよく判らない道具類が乱雑に置かれている。

奥にはボロ布や汚い毛布が積んであり、寝具として使えそうだ。





小屋生活一日目
足の豆が潰れて痛かったが、小屋の周辺を探索。
沢と川の合流地点だけあって、魚やら草花が豊富なのか、時折馬鹿でかい節足動物が飛び回ったり、草食竜などが水を飲みに来たりと、超生態系をこの目で確認する。
遭遇の度に、小屋に逃げ帰ることしばしば。


小屋二日目
小屋で見つけた木製の丸盾を持って慎重に下流に向かうも村や街が見えず。
日が暮れない内に帰宅。二日目にしてボロ小屋に対して自宅意識を持ちはじめる。


小屋生活三日目
雨が降る。川辺は危険だったが上流を探索。やはり村を見つけられず帰宅。


小屋生活四日目
だんだんボロ小屋にも愛着を感じ始める。
釣り針を見つける。ボロ布から糸を抜き取って木切れに結びつけて、即席の釣り竿が完成。
獣や蟲を警戒しながら釣りに勤しみ2匹の魚を入手。
小屋にある携帯肉焼きセットで焼いてみた。
大成功。こんがり魚の効果を得られた。


小屋生活五日目。
唯一の釣り針を食われた。
替わりの釣り針を探していたら、壊れたボウガンと弾薬を発見。

弾丸は木の実の殻や骨を細長く矢のように加工した矢。ボウガンは引っ張られた弦に矢を引っ掛けて射出する機構を持つクロスボウ。
ゲーム世界にある大砲やライフルといった形状ではない。弾道を安定化のためバレルがあるが弩にカテゴライズできそうだ。

マールブルグ曰く、火力と軽さによってライトボウガンとヘビィボウガンに大別されるが、その差は曖昧。
ライトボウガンは剣盾槍と同時に携行することも多い。ヘビィは狙撃にも用いられる一方、持ち歩くことさえ難しく射撃時にはしゃがみ撃ちを多用する。
また、ボウガンには一般的なクロスボウや弩と違い、榴弾発射器(グレネードガン)として運用されるタイプも存在する。
運用には、繊細なメンテナンスが必要とされ、常に暴発の危険が孕む。よっぽどのことがない限り榴弾を持ち歩くことはない。

これは予想だが、ライフルは使用されていない。しかし、鬼ヶ島や神ヶ島に代表される火縄銃タイプの火薬式ボウガンは使われている。
弦を用いず、火薬式の発射機構を持つため弦を引く必要がない。
弩タイプに比べて火薬を使う分だけ割高であり、製作と管理も難しい。さらに雨天時には使用不可。
デメリットを補える火力がある訳でもないため、使用者は少ないだろう。

どちらにしてもゲームと同じようにメンテなしで数十発もの強化拡散弾を発射(拡散祭)した場合、ガンナーは自爆すること必至。
プレイヤーは、最高の鍛冶師が生産した武装を装備し、狩猟中に小まめに分解結合を行えるほどに銃やボウガンに精通し、完全に同一規格の弾丸を使用しているのかもしれない。





小屋生活六日目。
ナタを振っても魚は取れず。木の実で飢えを凌ぎスタミナを回復した。
しかし、疲労は回復しても空腹は解消できない。


小屋生活七日目。
ヤバい。腹が痛い。マールブルグが生水を飲んでいたから大丈夫だと思ったが繊細な現代人には許されざる所業だったか。それとも木の実が当たったか。
狼煙を思いつき、大量の薪と草木などを使い、これでもかと火を焚き煙を上げて助けを待つ。
手当たりしだいに草を食べてみた。俺の能力ならば、げどく草さえ食べればきっと大丈夫。
こんな意味の判らない場所で死にたくない。必ず生き残ってやる。


小屋生活八日目。
体調が悪化した。むしゃむしゃ適当に草を食べたからか。
水が飲んだ先から出ていく。寒い。
泣きたいけど水分が勿体ないから我慢。
薪を無くす勢いで火を焚く。色々燃やして黒煙を上げた。壊れたボウガンと弾も燃料にした。


小屋生活九日目
死ぬ。死んでしまう。死にたくない。


小屋生活九日目。
「おい!やっぱり誰かいるぞ!大丈夫か?」

「助けてください!!お願いします!!助けてください!!」

助けてくれるならば、誰でもよかった。誠心誠意地面に頭を押し付けて懇願した。

助かるならば、人だって殺せるかもしれない。
生き残ったら、とりあえず、マールブルグは殴る。タコ殴りにする。



「セイロガン下さい。なければ解毒薬をお願いします。げどく草でも構いません。」







(初稿:2011.01.04)
(修正:2011.01.06)






モンハン考察
爆薬について。
プレイしている限りでは、モンハン世界は火薬や爆薬の技術が意外に未発達なことが見て取れる。
大砲の射程距離を見ても判るが、200mも飛んでいないのでは?戦国時代の大筒でさえ飛距離1000m以上。
大タル爆弾サイズの爆弾が、至近で爆発しても人一人殺せない低火力。
一方で、現代兵装と思われる徹甲榴弾が存在する。名前から成形炸薬弾(対戦車砲弾)のような気がするが吸着地雷が近い。
しかし、これは勘違い。原作では爆発に指向性を与えるモンロー効果は未実装。接着機能を持つただの榴弾(グレネード弾)が正解。
さらに拡散弾の低威力は酷い。拡散祭と称して数十発から百発の爆弾を打ち込んでやっと殺せる性能。まるでロケット花火。
火縄銃(神ヶ島)で榴弾のバースト射撃が出来るのに対して、低威力の爆薬しか作れないことが不思議。
火薬草やニトロダケ等の植物由来が原因の一つかもしれない。

当作品でも、作中に出てくる火薬、爆薬その他爆発物も低火力設定を踏襲。爆殺系の作戦に必要な火力は多めに設定している。
手投げ弾1つ(小タル以下)ではモスの頭を吹き飛ばすことすら難しい。ちなみに、現代ならば戸建ぐらい吹っ飛ばせる。

爆薬から話はそれるが、アンチマテリアルライフルやレボルバー拳銃に見えるボウガンも、ちゃんと弓と弦がついている。火縄銃シリーズ以外は。
そのためボウガンは銃ではなく全てクロスボウ系武装となる。え?マズルフラッシュってなんですか?ただの発射エフィクトですよ。







モンハン日記
太古の塊マラソンでエンドレス火山ツアー。今話で、神ヶ島って連呼しているのはそのせい。
神ヶ島一番欲しいのに出ない。これも物欲センサーなのか…



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