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No.24294の一覧
[0] [習作・若干ネタっぽい超短編]マブラヴAL×ゼオライマー[柿の種](2010/11/14 01:24)
[1] スーパーチートロボット大戦(小ネタ集)[柿の種](2010/11/16 21:55)
[2] マブラヴAL×ゼオライマー(完結編)[柿の種](2010/11/27 02:14)
[3] 主題歌の似合う二人がマブラヴ世界に(マブラヴAL×???)[柿の種](2010/12/03 04:17)
[4] 完結編裏話(+星界,ハルヒetc)[柿の種](2011/04/10 19:34)
[5] 無敵の呪文(マブラヴAL×???)[柿の種](2010/12/17 21:53)
[6] たまにはこんな転生者(設定ほぼ全改訂版) IS×オーガン[柿の種](2011/04/12 11:11)
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[24294] [習作・若干ネタっぽい超短編]マブラヴAL×ゼオライマー
Name: 柿の種◆eec182ce ID:5a731e18 次を表示する
Date: 2010/11/14 01:24
注意書き:いきなりクライマックス近くからスタートします。基本シリアスですが、若干ネタが混じってます。後、独自解釈が混じっています。



 無限に限りなく近い数存在する平行世界。その中の一つの世界で“冥王”を名乗った少年が居た。彼はクローンとして生まれ、そのオリジナルである存在の記憶を植えつけられた少年であった。植えつけられた記憶に少年の人格は浸食され、体を奪われた彼は自らを“冥王”を名乗ったのである。



 だがそれは錯覚に過ぎなかった。記憶とは所詮どこまで言っても記憶でしかなかったのだ。人格に影響を与えることはあっても、記憶自体が人格となることなど所詮はありえなかったのである。植えつけられた記憶の持ち主の名を名乗った彼は決して肉体を奪われた訳ではなく、そう思いこんでしまった少年の意思でしかなかったのだ。



 それに気付いた時、少年は自らの死を選んだ。事実に気付いた所で、それはオリジナルの記憶を切り離せると言うことでは無かったからだ。寧ろ、オリジナルの記憶によって生まれた人格と自分自身が15年という人生で形成した人格、この二つが完全に別人格であった方がまだその可能性は高かったかもしれない。しかし二つの人格は決して切り離せぬカードの表裏でしか無かった。それを理解することは彼に希望を失わせ、己の運命に抗い続ける気力を失わせてしまったのである。



 そして少年は彼のオリジナルであった存在が産みだしたもの自分自身全てを消し去ることを選んだ。そう自分自身や彼のパートナーであった少女を含めた全てを。






 だが、彼は死ななかった。






 死んだ筈の少年が次に目を覚ましたのは、異星からの存在に侵略される彼が生まれたのは別の平行世界、別の地球だった。そこで彼は一人の少年と出会った。少年の名は“白銀武”。少年と彼の境遇には似通った部分があった。二人は共にある日唐突に“平穏な日常”から引き離され、“過酷な日常”に放りこまれた同士、元居た世界は同一ではないが、共に異世界で産まれた異端な存在同士だったのである。今ではそこにもう一つ大きな共通点が加わっている。







 そして彼、“秋津マサト”は今、白銀武と共に人類の敵、異星からの侵略者BETAと戦うために戦場に立っていた。







「ここまで来たんだな」

「うん」

 マサトと武、二人は共に巨人の中に搭乗しながら会話する。
 武の乗る機体はXG-70d 凄乃皇・四型、全長180メートルを超え、ML型機関を搭載し、ラザフォード力場や荷電粒子砲と言った強力な兵器を装備したこの世界最強の機体。
 一方マサトが乗る機体、そのサイズは全長50メートルと2体の周りに並び立つ戦術機に比べれば3倍近いが、スサノオと比べれば3分の1以下でしかない。しかしその機体に秘められたポテンシャルで言えばスサノオを遥かに上回る真の最強の機体である。
 2機の圧倒的な性能は劣勢であった戦況を覆し、人類は今、地球におけるBETAの本拠地であり、絶望の象徴であったオリジナルハイブを攻め落とそうとするところまで辿りついていた。

「マサト、もう一回礼を言わせてくれ。純夏を救ってくれてありがとな。それに一度は逃げ出した俺が今日まで戦って来られたのはお前のおかげだ。ほんと、感謝してる」

 本来であれば、00ユニットとなった純夏は活動停止を免れない筈だった。しかしマサトの努力によってその未来は既に無い。他世界の純夏の因果を寄せ集めることによって、彼女は人間としての機能を補い、00ユニットの能力を残したまま、人間と00ユニットの中間的な存在という反則的な存在へと昇華し、迫った死を免れることに成功したのだ。
 次元連結システムのちょっとした応用である。

「僕だって武がいなかったらきっと今頃生きていなかった。僕のほうこそ礼を言うよ、ありがとう」

 武の感謝の言葉に対し、マサトが礼を返す。境遇の近い者同士の連帯感からマサトと武はお互いを支え合ってきた。彼が彼のオリジナル“木原マサキ”の呪縛から真の意味で逃れられたのもその支えがあったからというのが大きい。勿論、それは武も同じだ。最初は傷のなめ合いに近かった友情、しかし数多くの絶望を共に乗り越えることで二人は真の友情で結びつき、戦友にして一番の親友へと変わって行ったのだ。

「まっ、お互いきっちり生き残ろうぜ。んで、この戦いが終わったらダブルデートとかどうだ?」

 マサトの言葉にあるいは自分自身が言った言葉に少し照れたのか冗談めかした口調話を変える。
 その言葉こそ二人に加わった最後の共通点が含まれていた。二人はお互い人の心はあれど人間の体を持たない者を愛する者同士なのだ。そして二人は決意している、愛する者と一緒に戦い、そして生き抜いて見せることを。

「うん、いいかも」

『ええ、楽しそうね』

「ほんと!! 武ちゃん、ちゃんと約束守ってよ」

 頷くマサトにそれまで空気を読んで男同士の会話を邪魔しないでいた美久と純夏が歓声をあげる。ただし、マサトの恋人である美久は彼の乗る機体の主要パーツである次元連結ユニットの一部であるため、複座型のコックピットに乗る純夏と違い、機体と一体化しているためその姿は見えない。

「分かってるって。純夏、ちゃんと約束守るから楽しみにしてろよ。さてと、私語はここまでにしとくか。流石にこれ以上は伊隅少佐に怒られそうだしな」

 作戦開始時刻まで後、少しと迫っていた。ここまでは目こぼしが許されたが、流石にこの先はそうはいかない。
 彼等は会話を切り、真剣な表情になって始まりの時をじっと待つ。
 そう始まりの時だ。この戦いが終わりでは無い。本来なら純夏が死んだ時点で武は因果導体から解放され、強制的に元の世界に引き戻される筈だったが、既に彼女は死を逃れているし、仮に彼女が別の要因で死亡したとしてもループすることも元の世界に引き戻されることも無い。彼の存在は既に完全にこの世界に定着させられていた。
 これも次元連結システムのちょっとした応用である。
 そして作戦開始の時刻が訪れた時、その開始を告げたのはハイブに向かって放たれたのは凄乃皇・四型の荷電粒子砲であった。

「「「「「「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」」」」」」

 その一撃で吹き飛ぶ数千のBETAとハイブの地上構造物、その光景にその場に居た兵士達全員が雄叫びをあげる。しかし、彼等はまだ動かない。何故ならば、まだ、この後に本命の一撃が残されているのだから。
 
 凄乃皇・四型の横に並んでいた巨人の姿が消える。そして次の瞬間、半壊した地上構造物の真上に出現した。テレポート、マサトの乗る巨人。最強の機体“ゼオライマー”の持つ機能の一つ。
 そして移動した宙に浮かぶゼオライマーの足元にハイブ地下から這い出してきた大量のBETAが現れる。そしてその中に混じる光線級、重光線級が一斉にゼオライマーに向かってレーザーを放射した。

「そんなものゼオライマーには効かない!!」

 だがそれらは全てマサトの言葉が示す通りにゼオライマーが張った障壁によって完全に阻まれ、その機体にまで届かない。そしてゼオライマーはその機械の腕を両手に作った拳をくっつけるかのような動きでゆっくりと近づけて行く。それは、G弾すらも凌駕する威力を持ち、これまでに3つのハイブを文字通り跡形も無く消滅させたゼオライマーの最強兵器、メイオウ攻撃。

―――天―――

 そしてゼオライマーの胸から放たれた金色の閃光が全てを飲み込むのであった。




(後書き)
マブラヴ世界に入れて一番違和感の無いスーパーロボットって何だろうとふと考えて、ゼオライマーが思い浮かびました。(主人公周りの)世界観的なハードな所とロボットのデザインと次元連結システムの設定が割としっくりくると思うんですよね。
そう思いついたらつい書きたくなり、我慢できずに書いてしまいました。目茶苦茶短い上に色々とご都合盛りだくさんですが。
誰かちゃんとしたのを書いてくれないかなとちょっと期待してたりします。


PS.書いた動機の8割は<次元連結システムのちょっとした応用である>を言いたかっただけだったり。


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