ノリで書いたネタです。
現実からリリなの世界への転生となります。ついでに性別変換されています。
注意事項。
・TSなので、多少一見同性愛的な表現が出ます
・ネタです。
以上の内容に問題ないと判断された方は、引き続きスクロールお願いします。
皆様へのお願い。
感想をいただけるのは嬉しいのですが、修正を行うかどうかの判断をするためにも、
指摘などはどの部分がどうなのかを記載していただけると助かります。
厳しい意見も真摯に受け止めたいと思っておりますので、
お気持ちは大変ありがたいのですが、どうか感想コメントへの感想はおやめくださいませ。
よろしくお願いいたします。
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やあ、皆さんこんにちわ。
元サラリーマン(25歳)現在幼女(8歳)の宮本真澄だ。
今日も元気に電波を受信しているだろうか。
聞こえていなくても愚痴るがな。
「宮本さーん」
よくある王道な事故死で25年の生涯を閉じた俺だったが、これまた王道で転生したらしく、性別を変更して現在8歳という状態だ。
新たな人生の主に前半の説明は省かせてほしい。
老人になる前に人間の尊厳について考えるとは思わなかった、とだけ言っておこう。
「あれ、宮本さん?帰っちゃったのか?」
すくすくと成長し、小学校に入学したあたりで、ただの転生じゃないと気がついた。
またまた王道で、異世界転生を果たしていたらしい。
しかも、「魔法少女リリカルなのは」という健全なのか大きなお兄さん向けなのか微妙なアニメの世界だ。
俺は見たことがないが、二次創作という形で作品を知っている。
「でも上履きなかったしな・・・」
運よくなのか、運悪くというべきか分からないが、「高町なのは」等原作キャラと同じクラスになった俺だが、物騒なものには関わりたくないということで、なるべく彼女らに近づかないようにしている。
愛想のない言動(常に淡々とした敬語)に地味なメガネ、長いみつあみと明らかに逆に目立つような格好で日々本を読んでいれば、話しかけてくるのは本好きの「月村すずか」くらいである。
この一年さえ上手く過ごせば、原作に関わる可能性はぐっと減るとなれば、多少クラスで浮いていても気にはしない。
曲がったことが大嫌い、な「アリサ・バニングス」がいるので、いじめも発生しないしな。
「んー、まだ近くにいるか?シェリー」
『はい。どうやら隣の教室の外にある、木の上にいるようです』
「へ、なんでそんなところに?」
ところがどっこい、最近新たな問題が発生してきた。
異世界転生をした奴が、俺以外にもいることがわかった。
「原作」は殆ど男キャラが登場しない上に、初期は恋愛ごとがほぼ発生していなかったことが理由だ。
しかもそいつは「オリ主特性」「主人公属性」が付いているらしく、先ほどあげた三名の原作キャラ達が揃って惚れているようだ。
容姿は銀髪碧眼で端整であり、大人っぽい雰囲気と来ればこの年の少女たちにはあこがれの元だろう。
少女たちの将来の姿を想像すると、実にもげろと夜な夜な呪いを掛けてやりたいくらいである。
「あ、宮本さん見つけた」
上履きのまま木に登り枝に腰かけていた俺の横に、ひょっこりと幼くて非常に整った顔が出てきた。
白い頬をピンクで染め、やわらかな笑みを浮かべるそいつの名前は「神城天馬」。
「一緒に帰らねぇ?宮本さん」
どうやら、俺に惚れているらしい。
きっかけはとても些細なことだった。
神城天馬はその端正な顔立ちと落ち着いた雰囲気で非常にもてる。
まあ、もて過ぎて常に修羅場状態なのだが、本人は同年代(小学生)に興味がないらしく、いつも困った顔をしていた。
ここら辺は俺も同意する。ロリは愛でるものであり、恋をする対象にはならないのだ。
その日も、いつものように少女たちが神城天馬を取り合っていた。
いつもなら無視して本を読み続けるか、教室を出て静かな図書館などに移動するのだが、その日の俺は非常に機嫌が悪かった。
前日に、その、大人の女性になるための、転機が訪れていたのである。
8年女として生きれど、心は男。
徐々に女の体として育っていく自分に、心が打ちのめされていたのだ。
不安定になっていた俺は、やかましい教室の騒音に大人げなくキレてしまったのであった。
読んでいた本を思いっきり机に叩きつけると、その音に驚いたのか喚いていた少女たちが黙り目を丸くして俺を見ていた。
「先ほどから聞いていれば、随分と頭が足りないことを仰っていますね」
「あ、頭が足りないってなによ!」
真っ先に反論したのはやはり「アリサ・バニングス」だった。
まあ、一番気が強そうだしな。
そして女というものは、この年齢でも恐ろしいものらしい。
彼女の眼光ははっきり言って恐ろしいものだった。
しかし、その程度じゃ俺の不機嫌は納まらない。
「どうやら貴女方は神城君の所有権を主張しているようですが、彼は貴女方にとってモノなのですか?」
「な!?んなわけないじゃない!!」
「そうは思えませんね。彼の意志を無視して自分の思う通りに進めようとする様子を見ていれば」
「う・・・」
「さらには想う相手の心へ気遣いをしないとは・・・どうやら貴女方の想いとはその程度。
ただ彼を自分の人形としたいだけの所有欲のようですね」
かみついてきた「アリサ・バニングス」も淡々とした俺の言葉に徐々に勢いをなくしていく。
横で怒りの表情をしていたほかの少女たちも、次第に俯きだした。
「彼はモノではありません。一人の人間です。人形とは違い感情もあり、意思もあります。
自分の気持ちに応えて欲しいという思いは分かりますが、相手を無視してはいけませんよ。
選ぶのは彼なのですから」
暗い雰囲気になってしまった辺りで正気に戻ったが、言い過ぎたと思えど出てしまった言葉は戻せない。
「それと、教室では静かに。自分たちだけが居るわけではないのですから、場所を考えましょう。
女性が大声で喚くのも、はしたないですよ」
無理やりそう言って話を閉め、我関せずで読書の続きを始めた。
聞こえなーい、何にも聞こえなーい。
思えば、その日からだ。
神城天馬の俺を見る目が、熱を帯びるようになったのは。
どうやら俺の説教する内容と姿が落ち着いたものだったために、彼の恋愛対象としてランクインしてしまったらしい。
「な、いいだろ?方向も同じだしさ、一緒に帰ろうぜ」
こんな風に、度々帰るときや休日、昼休みの弁当タイムなど真っ先に俺を誘いに来るようになった。
その度に強烈な嫉妬の視線が俺に突き刺さるので、断りたいのだが・・・何しろ同レベルの会話ができる相手は非常に貴重だ。
知識レベルなら「アリサ・バニングス」や「月村すずか」も同じレベルだが、何分性別の壁はすさまじいものがあり、どうしても付いていけない。
「神城天馬」はその点、親友となるのに最適な人物だったのだ。
まあ、そんな俺の目論見も、奴に告白されたせいで瓦解したのだが。
友人としか思えないと答えた俺に、奴はいつまでも待つと言いやがった。
「俺は、宮本さんって存在に惚れたからな」
とか主人公っぽいクサいこと言いやがった。
「ほら、行くぞ」
「・・・って、返事していませんよ!?」
「無言は肯定、ってねー。おりゃ」
「ひっ!」
「神城天馬」に引っ張られた俺は、木の枝からバランスを崩し、重力に引かれて落下する。
奴は器用に俺を抱きかかえ、華麗に着地しやがった。
もちろん、お姫様抱っこと呼ばれる形で。
「は、放してください神城君!」
「慌てる宮本さんも可愛いなぁ」
「んな!?」
満面の笑みで幸せそうに俺を見つめる奴。
向こうの木の陰や校舎の影から物凄い視線を向ける彼女たち。
そして深いため息をつく俺。
頼む、俺を巻き込まないでくれ。
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ノリで書いた。
オリ主じゃない転生者(男→女)←テンプレオリ主な転生者(原作知識なし)←オリ主に惚れる原作キャラ