<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

チラシの裏SS投稿掲示板


[広告]


No.21854の一覧
[0] 【リハビリ】のび太の0079 (ガンダム1st←のび太のみ) TS注意[まだこね](2010/09/12 02:47)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[21854] 【リハビリ】のび太の0079 (ガンダム1st←のび太のみ) TS注意
Name: まだこね◆160a3209 ID:947fcd6f
Date: 2010/09/12 02:47


「・・・ぁ~たぁまてっか・・・てぇかぁ・・・

 すぁえてぴっかっぴーか」

東京のある町のある家のある部屋の中で、
多少・・・、多少音程が外れた歌を無意識のうちにこぼしながら
一人の丸いめがねをかけた少年が机に向かっていた。

少年はつまらなそうに上唇と鼻の間に緑色のHB鉛筆をはさみ視点の定まらない目を
真っ白なノートや教科書が広がる机の上ではなく窓の外へ向けている。

ぼうっと数分前から見上げつづけた窓の外はまるで絵の具の「そらいろ」を水で薄めてそのまま伸ばしたかのような馬鹿青い空が広がり、その空を漂っているのか静止しているのかわからないぐらいゆっくりと白いふわふわの綿雲がこちらを見下ろしている。

そんな空を眺める少年の頭の中には視界から入る色の情報と時折、

あ、あの雲ソフトクリームみたいでおいしそう、
いやドラえもんの雲固めスプレーで固めたら寝心地よさそうかも

等と言う至極どうでもよい思考が漂っては消えていた。

そして本日12回目の脳内雲論争を終えた後、彼は突然ぐてぇと上半身と頭を机に預けた。
下敷きになったノートがぐしゃぐしゃになろうが教科書のページがしわになろうがかまいやしない。
「だはぁ」と肺の中のすべての空気を吐き出そうとするかのごとく大きなため息をついた彼は部屋の南にある出窓をにらみつけた。

開け放たれ、とめ忘れたレースのカーテンがたなびく様子を見た彼の頭の中に親友の声がよみがえる。

「なにが『じゃあね、のび太君!ぼくはミーちゃんとデートの約束があるから!ちゃんと明日のテスト勉強するんだよ?帰ってきたら見てあげるから・・・でゅふふふ』・・・だよ。僕がこんなに必死に勉強してるのに一人だけ遊びに行ってさー・・・。」

自分以外誰もいない部屋の中で物まねをして一人で勉強することの理不尽さ(本人視点)に憤るが、誰からも「君はまだ教科書を開いただけだろ?」という突っ込みがくるはずも無く、再びため息を出して体を机に突っ伏しながらグルグルと腰を椅子ごと半回転させて気を紛らわす作業に戻る。

「しずかちゃんは水曜日のヴァイオリン教室だし、ジャイアン、スネオは勉強してるわけないし・・・僕が一人で勉強できるわけなーいじゃん!」

もちろん一人じゃなくなったら勉強じゃなくて遊びに走るだろうがと脳内の青狸が馬鹿にしたように口を尖らせるがすぐに頭の中から追い出した

まったくこんなときまで頭の中で生暖かい目で馬鹿にしてくるとはなんてデリンクス(デリカシーと言いたい)が無いやつだ。ついでにこんな緊急事態にデートだなんてぬかす薄情ものだし、
だいたい僕の為に未来から来たんならせめて教科書の内容が頭の中に書き込まれるような・・・
っていったらまぁた僕が馬鹿みたいにだらだらと説教されるかな?
だったらせめてとなりで勉強を教えてくれるぐらいしてくれたらいいのに・・・。

ハァとほんの数分のうちに3度目のため息をつきかけたその時、
ふとおなかの部分に何かが引っかかるような感覚を覚えて彼はふと視線を移した。
そこには服が引っかかったのか机の引き出しが少し顔を覗かせている。
引っかかった自らのトレードカラーの黄色い服の端をはずして引き出しを閉めるという無駄な労力をせねばならないことにまたため息をつこうとした瞬間。

ティンと頭上に白熱電球が煌いた

「そうだっ!タイムマシンでドラえもんが帰ってきた時間に行って勉強を教えてもらえばいいんだ!勉強を教えてもらうんだったらドラえもんもグチグチいわないだろうし僕ってあったまいぃい!」

唐突に彼はそう叫ぶとワキワキと上体を揺らしながら早速椅子を跳ね除け引き出しを大きく開け放った。
冷静に考えればタイムマシンで返されたテストを見ながら勉強したほうが効率的なのだが
既に彼の頭の中には自分に数時間後の薄情者の狸形ロボット猫風味がしぶしぶと勉強に付き合う姿で満たされており他の思考が露ほど入る隙間が無かった。

具体的にどれほど満たされているかと言うと、

机の上のノートと筆箱、教科書を抱えて先ほどもらした鼻歌を上機嫌にこぼしながら机の引き出しとつながったタイムトンネルに頭からもぐりこもうとするぐらいだ。

「ん?」

服の引っかかりをはずし忘れたまま。
いつものタイムトンネルと雰囲気が違うことにも気づかずに。

突然体がぐいっと引き出しに引っかかり引っ張られる感覚。

「あれ・・・?」

頭の中が体の予想外の動きに一瞬フリーズを起こす。
あ、服が引っかかったままだ、と気づいたころには重心の半分以上が既に引き出しの中に入り込んでいた。

「・・・あ」

口から思わず感嘆符がこぼれた頃には既に体はタイムトンネルに投げだされており、
思考がフリーズから再起動を始めたその時にはすでに

「ふぎゃっ!!??」

彼の石頭とタイムマシンのサイドについた筒状の装置が目を瞑りたくなるような酷い音を立てて垂直に激突したのだった。

こういった出来事はもはや彼のいつもの不幸体質といつもの不注意で始まりタイムマシンの上で気絶した姿をデートからホクホク顔で帰宅した彼に発見されて説教されて終わるはずだった。

「・・・ほへぁ」

ぐらり

突き刺さるように落っこちた彼の体がゆっくりと傾いてタイムマシンの端から零れ落ちなければ。



~~



「ただいまぁ~。いやいやいや、ごめんねのび太君ミーちゃんたらもうちょっと一緒にいましょうって離してくれなくて、もうでゅふふふふふってあれ?のび太君?」



「まったくのび太君まぁた勉強サボって遊びに行ったなぁ!?
 ま、どうせ帰ってきたら『どぅらうぇもぉうぅんテスト勉強がぜんぜんすすまないようぉぅ』って泣きついて来るんだろうから、それまでドラ焼きでも食べて・・・ってあら?のび太君たら引き出し開けっ放しじゃないか、タイムマシンが出っぱな・・・あれ?タイムトンネルが塞がってる・・・?」



「そうか昨日から22世紀でタイムトンネルの調整とかで使えないんだった・・・・・・」


ふふーんきちんと道具はおとといのうちにドラミがそろえてくれたから買出しに行く必要もないし二、三日使えなくてもだいじょぶでしょ。
さ、どらやっきどらやっき~♪


========


UC0074

地球から見て月と正反対の位置、月と地球の引力関係が安定するラグランジェポイント野中のL3点と呼ばれる空域は数年前から何百何千と言う人口の光が飛び交っていた。

そして飛び交う光が増えるとともにそこにはぽつんと小さな影ができ始めた。
それはどこからか運ばれてくる影と重なり徐々にひとつふたつと巨大な筒状の姿へと変貌していく。

何も無かった宇宙空間に直径6km、長さ30km以上の人工物がいくつも完成していく姿はまさに圧巻であり、この果てしなく厳しい環境である宇宙空間を新たな生活の場とする事はまさに宇宙世紀における人という存在の文明の進歩を象徴しているかのようだ・・・


「・・・そうは思わないか、アム・・・ん?」

・・・くー。

頬がこけつつもぶ厚い眼鏡の置く目を輝かせた一人の男の語りに返されたのは賞賛の声でも同意の声でもなく、まだ幼げで健やかな寝息だった。
今まで熱く語っていた自分は何だったのだの肩透かしを食らった気分の男は口をへの字にゆがめた。

「はぁ、まったくコイツめ。人がせっかく新たな人類の進歩の象徴について語ってやっていると言うのに・・・。おい、アムロ・・・えぇいアムルテア!起きないか!?」

L3、新たにサイド7と呼ばれることとなる宙域を航行するシャトルの客席シートの上で
アムルテアと呼ばれた少女は親の声にもぞもぞと体を揺らして赤くなった目を擦った。

「なぁに?とおさ・・・ぁ・・・ぁはふ。もう家についた?」

手で隠すそぶりも見せずに大きな欠伸をひとつする寝ぼけた娘に呆れた様子でテム=レイはため息を吐いた。

「はぁ、これだから・・・。家に着いたもなにも私たちはまだサイド7に行く途中だぞ?」

「そっかぁ、・・・じゃあまだ寝ててもいいよね?」

そういってシートに浅く腰掛けて再び眠りに着こうとするアムルテアにテムは平手で頭を軽くしばいた

「だ め だ。もうすぐサイド7コロニー1のドッグに着くから身支度しておくんだ」

「んぅ、でもまだコロニーはできてないんでしょ?までできてないコロニーなんか見てどうすんのさー」 

「アムロ、あそこはいずれ私たちの新しい生活の場となるのだ。
 これからできる『故郷』を視察することは悪いことではないだろう?」

「・・・私、地球がいいな。故郷」

そういってアムルテアは表情を曇らせ目を伏せた。
テムはその表情が彼女の母であり元妻、いや戸籍上現在妻であるカマリア=レイが地球で最後に見せた表情と重なりかけて思わず咳払いをして視線をシャトル備え付けの電光掲示板へとむけて自分をごまかした。
隣の父親が不機嫌になったのを感じたアムルティアは思わず視線を耐圧ガラスの外へ向ける。
窓の外にはポピュラーなシリンダー型コロニーが何かにかじられた後のような姿が映し出されている。
近づくにつれて徐々に大きく見えてくるそれにアムルテアは先ほどのテムの言葉とおり思わず圧倒されかけた。なんとなくそうかんじることが癪に感じ、アムルテアはコロニーから視線をはずした。
はずした視線の先にはコロニー作成時に発生した鉄くずが漂いそれを回収する宇宙ポッドがせわしなく動いている。

「・・・あれ?」

ふとアムルテアの視線がひとつのポッドに注がれる。

「・・・・・・どうしたアムルテア?」

突然窓に張り付いた娘の姿に思わずテムがたずねた。

「ねぇ、とおさん。コロニーって子供も作ってるの?」

「なにぃ?」

「だってほら宇宙ポッドに乗ってるの・・・」

アムルテアが指差す先にあるコロニーの影の中煤けたオレンジ色の影に目を凝らしたテムは鼻で笑って見せた。

「・・・ふん、あのSP-W02は既に型落ちで宇宙廃棄されたポッドだ。
 マニュピレータもライトもついてないジャンク品さ。人が乗ってるわけが無いよ
 ましてや子供なんかが・・・っ!?」

丸いシルエットが影から抜けて太陽の光の中きらりとポッドが煌き、
テムの視界にも黄色い人影がうっすらと映った瞬間彼は思わず声を失った。

「ほら?子供でしょ?私とおんなじくらいの子かな?」

暢気にそうつぶやくアムルテアを尻目にテムは大きな音を立てて席を立つとシャトル内の無重力空間を全力で操縦席へ駆け出した。
突然あわてて立ち上がり最後には操縦席に繋がるドアと激突して姿を消した父親の姿にアムルテアはクスクスと笑うと再び漂うポッドへ視線を戻した。

それにしても・・・。

「あの子気持ちよさそうに寝ているなぁ」


UC0074

アムルテア=レイ 10歳

野比のび太 11歳

彼らはまだこの頃は無邪気な子供たちであり数年後にどのような運命に直面するか想像もしていなかった。

5年後に勃発するジオン公国独立戦争、後に一年戦争と呼称される激戦のど真ん中に放り込まれることも、

ジオン将兵から、『白い悪魔』と『悪魔の黄眼』と恐れられることも・・・

































>あとがき

まがさしたむらむらしてやったこうかいして・・・・る?

とりあえず続編のガンダム第1話ガンダム大地に立つを書いてみて反応を見てみるテスト

時代背景累々は妄想 
アムロ(女性名アムルテアでもアムルテア=レイはごろが悪いから愛称アムロ)の性格は父親がガンダム開発にのめりこんだあたりから引きこもったと予想してまだ10歳の頃はかわいげのある物分りのいい子・・・だといいなっ

アムルテアの名前の元ネタはアムルタート(ゾロアスター教の善神、アヴェスター語で不滅)マッドサイエンティストがつけそうな厨2な名前、
アムロをもうチョイ女っぽい名前にしたいとグーグル先生にお申したてした結果が女神様の名前が出たよ
さすが先生!


感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.024749994277954