夏ですし。思いつきを書き殴ってみた。今は少し後悔している。
8/17 テスト版に投稿してましたが内容的にこっちだったので移動しました。
俺はふと眼を覚ました。
暗い・・・暗い・・・?
なんでこんなに暗いんだろう?と思ったとたんにゴボリ、と口から泡が出る感じ、って!
あわてて周りを見渡すと、やたらと水にしては粘着性のある液体の中に俺は漂っていた!
???あせってその液体を吸い込んでいるのに不思議と息は苦しくない。
エヴァのLCLってこんな感じかなって頭の中でふと思った。
待て待て、これは夢か?にしてはこの甘いような液体の味とか棚引く長い黒髪が首筋に
まとわりつく感触とか結構リアルって?髪?長い髪?
俺はこの夏あんまり暑いから刈り上げ気味にしたはず。なにこの長さ!それよりここどこ?
冷静に冷静にって考えながら周りを見渡すがやはり暗くてなにも見えない。
それでも少し時間がたつとぼんやりとそこここに光点があるのがわかってきた。
俺はプールというよりは狭いシリンダーみたいなものの中に漂っているようだった。
そのガラスのようなアクリルのような壁越しにその光点群はぼやけて見えていた。
壁に出来るだけよって見渡すとうす暗い中に妙に未来的な操作パネル?や機械群を見て取る
ことができた。シリンダーも俺が入っているもの以外にもいくつかあるようだ。
なにかの研究所のようだが、そこになぜ俺がいるのかわけがわからない。
ふと壁についている自分の手をみると妙に小さいというか華奢というか・・・。
何?この白魚のような指?俺はガテン系バイトで鍛えているので節くれだった指をしているのに!
と、下をみるとささやかながら膨らんだ胸とほっそりした下半身、マイサンは見当たらず・・・・・
「くぁwせdrftgyふじこlp」声にならない叫びがあがったが自分の耳にも何を言っているか
わからない響きしか伝わらなかった。
それをきっかけにしたわけでは無いのだろうが急に何かポンプ音のような響きとともに液体が
排出され始め、水位が俺の膝あたりまで下がったところでシリンダーが上がり、カビ臭い空気の中に放り出されることとなった(肺に入った液体で咽ていた俺に体勢を整える余裕はなかった)。
ようやく呼吸が安定した俺は妙に力の入らない体を何とか這いずって目の前にあった機械の画面を
見るべく椅子に体を乗り上げさせることができた。
「読めんわ!」
そこにはアルファベットのような妙な字体の文章が浮かんでいたが英語もろくに読めない俺には何の
意味もない羅列に過ぎなかった。
が、急に頭の中に妙な記憶のようなイメージのような印象が浮かんだと思ったとたんその文字が意味を
もって俺の目に跳び込んできた。
「メイン魔力炉稼働停止により時の庭園は非常電源への切替を実行」
「プロジェクトF.A.T.E零号プログラム 試験体プレシア72への維持電力カットを決定」
「電力カットに伴い試験体プレシア72の覚醒モードへの移行開始。覚醒作業終了」
「零号プログラム研究室への電力供給停止」
そこまで見たとたんに画面が消え、周りが真っ暗になった。
「うわっ」と周りを見渡すも漆黒の闇。
しばらく目を慣らすが見えないものは見えない。
はっきりしないが10~15分くらい暗闇を出口を探して這いずっているとその声が聞こえた。
「Plesae Call My Name,Master?」
少し離れた机?の上でチカチカ光っている物があった。
「なんか声がした?ますたぁ?」
その物体を手に取ると内部で赤やら青やらチカチカ光っている丸いガラス玉だった。
「Plesae Call My Name」
「おおっ喋ってる?携帯?スピーカー?」
と、また頭の中でいろいろなイメージが溢れだす(魔法・ヒュードラ・アリシア・プロジェクトF.A.T.E・・・)
頭が割れそうに痛い。何なんだ!この覚えのない知識は!
片手にガラス玉を持ちつつもう一方の手で頭を押さえる。
まだ湿った髪が体にまとわりついて気持ち悪い。
考えたくなくてあえて意識を逸らしていたが、それでこの体が女(というより幼女)のもの
であることを思い出す。
「おい、おまえ。ここはどこだ、俺の元の体はどこへやった!」
とたんに地面がグラっと揺れて俺は床に投げ出された。
その直後ズシン!というものすごく大きな音とともに床が割れそこに俺は落ちて行った。