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No.20607の一覧
[0] 【初投稿・習作】信ONをネタに書いてみた【VR物】[ノミの心臓](2010/07/24 22:24)
[1] 序章[ノミの心臓](2010/07/24 22:19)
[2] はじまり[ノミの心臓](2010/07/24 22:24)
[3] はじまりはじまり[ノミの心臓](2010/07/25 22:23)
[4] はじまり×3[ノミの心臓](2010/07/26 21:50)
[5] [ノミの心臓](2010/07/31 23:50)
[6] [ノミの心臓](2010/07/31 23:59)
[7] [ノミの心臓](2010/08/02 19:49)
[8] [ノミの心臓](2010/08/07 19:48)
[9] 8 閑話[ノミの心臓](2010/08/05 23:20)
[10] [ノミの心臓](2010/08/05 23:26)
[11] 10[ノミの心臓](2010/08/08 09:46)
[12] 11[ノミの心臓](2010/08/08 20:30)
[13] 12[ノミの心臓](2010/08/10 22:00)
[14] 13[ノミの心臓](2010/08/20 22:22)
[15] 14[ノミの心臓](2010/08/26 21:38)
[16] 15 閑話[ノミの心臓](2010/08/29 00:49)
[17] 16[ノミの心臓](2010/09/01 23:40)
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[20607]
Name: ノミの心臓◆9b8a3f51 ID:ee8cef68 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/08/05 23:26

「重量オーバーじゃな。」

ゲームが始まると前回終わった時刻と場所から始まった。
隣では阿修羅がのっけから重い、重いとのたうっている。

「お爺ちゃんは、重くないの?」
「わしは、僧だからな、腕力にも多少振ってあるしの、若干オーバーしているが大したことはない。」
アイテム欄を見ると積載最大重量の10%オーバーといった所だった。
「お前さん、そんな状態でよく闘ってたな」
「夢中で闘ってたからね、、レベルも上がってたようだし、楽になった分、素早さ減ってトントンな状態だったからのかしら、気づかなかったわ。」

連戦で疲れてるんだと思ってたし――と続けた。
夕暮れになりつつある街道を城下町へ向かって歩き続ける、両替で荷物を下ろさねばならなかった。

戦利品は両者合わせて、ネズミの皮549個、ネズミの牙234個、ネズミの胆石32個。
アイテム欄には軍事クエスト品と説明書きがあった。
仮に生産でも使うとしたら、その場合はPC売りした方が利益は高いのかもしれない。
レベルは4になっていた。昨今のMMOのマゾさから言ったら早い方ねと阿修羅が言う。
遠くに見える城下町まで、歩いて15分程か、ずいぶん走ったものだと思う。

「ワープしたいものじゃな。」
「そうねぇ。陰陽の術で、そんな術があるかもって噂があるわ。」

前作では陰陽にはダンジョンからの脱出手段としてリレミト・テレポみたいなものがあったような気がした。・・名前は忘れたが。
寝る前に、前作と似通った所があると感じ、参考になるかとネットで調べてみたのだが、
wikiや攻略サイトの類は50年の歳月でネット上からきれいさっぱり消えていた、試しにアーカイブも漁ってみたが、歯抜けだらけで見れたものではなかった。
もしかすると、わし同様の超高齢プレイヤーがいてそんな噂を流しているのかもしれない。
――死を覚悟してのプレイか。

「何、にやにやしてるの?」
「いや、なんでもない。あるとしたら、何を熟練すれば覚えるんじゃろうな。」
「目録でゲットっていうのが一番ありえそうな気がするわ。」
「お主はその方が都合がいいだけじゃろ。」
「そうなのよねぇ…術の熟練度上げなんて面倒な作業よね。」
「そうかい、侍にすりゃよかったのにな。」
「いったでしょ、普通にやってたんじゃ面白くないじゃない。」

城門が近くなってくると、戦っている徒党が多数見て取れた。
せいぜい一度にリンクしているのは【化け鼠】4,5匹程だ、昨日のような状態は解消されたようだった。
もしかしたら、昨日のアレは一斉に低レベルが戦う需要を補う為にリポップ率がやたら高かったせいか、もしくは今川が弱小勢力な上に駿府の城門が二つという珍しい立地のせいで人が分散したせいかもしれない。

「そうそう、未確認の情報じゃがな、模擬戦で100勝ほどすると、監督から何やらいい物が貰えるらしいぞ。」
「ふーん、、お爺ちゃん付き合ってくれるの?」
あまり興味は無さそうな風だった。
「いやじゃ。」
「なんでよっ」
「一人に勝ち続けても、無駄かもしれんからな。なんにせよ、武芸者には割りと嬉しい物だと聞いた。」
「へぇ。武芸者にはねぇ…具体的には何か分からないの?」
何やら、意味ありげな視線をこちらに向けてきた。
「ネットからの情報じゃ、100勝してからのお楽しみということらしい。わしは無理じゃがお主なら、やれるだろうよ。」


本当は愚息のデキタ嫁こと未亡人美恵子さんから聞いたのだった、美恵子さん昨日は一日中道場で遊んでたらしい。
曰く「お爺ちゃんのお友達が真の強者なら簡単だと思いますし、武芸者には結構嬉しいものでしたから、お勧めしますよ。」とのことだ。


「やれるのは間違いないだろうけど、やるなら人が多い、今しかないわね。ほとんど勝ち抜き戦みたいになってて、盛り上がってる道場もあるらしいし。」
阿修羅が自信満々に言った。
道場ではMTFも奥が深い、色々調べている人達と、なにより同レベルでの対人戦が楽しいのだろう、まだ多くの人が未だに入り浸っていた。
しかし、もしレベルが対戦相手に見えたら、低レベル狩りと言われるのは間違いなさそうだ。


そんな事を喋っていると、あっという間に両替前に付いた。
「それじゃあ、私は道場行って、100勝目指してみるけど、お爺ちゃんはどうする?」
その目は一緒に来てくれと言っていた。たぶん。
「寄合所にアイテム納品してから、ぶらぶら観光の続きかの。」
「そう、じゃあ、何か貰えたらメールするわ。ガセだったら覚悟しておいてね。」
と、いつもの阿修羅の微笑をう浮かべ、物騒なこと言って徒党を解消し去っていった。


さて、まずは情報収集からはじめるかな…、ネズミの皮、牙、胆石、一体どんな用途があるのか。
【会話ログ・表示】【検索・ネズミor鼠orねずみ】と思考操作でぽんぽんと打っていく。
ウインドウが開かれ検索がかかる。
このゲームでは普段は耳に入る程度の声でしか周囲の音は聞こえてこないがウィンドウに表示される情報は別だった。
ゆえに序盤は簡易的な情報交換の場として掲示板風に使えるのではないかと思っていたのだが、それはどうやらアタリのようだ。

【12件の該当があります】

【会話ログ】
・大豆味噌:/大声 南門のネズミが酷い事にn(以下略 表示するには~~~)
・若生かぐや:/大声 ネズミ狩は西門からどうz(以下略 表示するには~~)
・ねずみ小僧:/大声  山伏(やまぶし)についての耳寄り情報売ります3貫d(以下略 表示するには~~)
------------------略------------------
・躍らせネズミ:/大声 貴様では俺には勝てなかっ(以下略 表示するには~~)
・火神闇龍哉:/大声 鼠狩徒党募集!女の子歓g(以下略 表示するには~~)
------------------略------------------
・御神楽ともえ:/大声 ネズミの皮って何に使うn(以下略 表示するには~~)
・ねずみ小僧:/周囲 二日目っすねー。南門解消s(以下略 表示するには~~) 


昨日からのログも残っているようだった。
/大声とやらの届く範囲はどの程度であろうか。
取りあえず気になる情報は結構あるのだが、目的のものから表示させる。

【会話ログ】
・御神楽ともえ:/大声 ネズミの皮って何に使うのでしょうか?どなたか教えて下さい
・御神楽ともえ:/大声 あっご親切にありがとうございます。皮は軍事クエと鍛冶屋の一部生産、牙も同様ということですか。
・御神楽ともえ:/大声 えっ あっ 大声でごめんなさい。/耳打ち 火神闇龍哉 あっ 胆石とやらも出るのですね。使い道は分からない…ということですか。
・御神楽ともえ:/大声 それと、徒党はもう入っているので、、ごめんなさい。
-----------------後略------------------


これは確信犯だろうか、、確信犯に違いない。最後まで大声だったしな。
読めない字の人は名前を晒され、若干可愛そうであった。

後は想定外に引っ掛かって、気になる情報があったのでそれを開いてみる。

【会話ログ】
・ねずみ小僧:/大声 山伏についての耳寄り情報売ります。3貫で!耳打ちよろー
・皐月晴霊:/周囲 山伏ってなんでしょう?
・後藤田正臣:/周囲 さぁな。何にしても高すぎだ。
-----------------後略------------------


これだけでは、なんとも言えないなぁと思いメールを打つ。
『こんばんは。突然失礼します。会話ログより山伏の件を拝見したのですが、山伏の詳しい順路を知っておられるということでしょうか?』
送信と、、。
前作と変わってなければ、山伏は山中を歩き回るNPCで見るけると共通野外目録が貰える序盤に必須なミニイベントといったところだった。
熟練度の事を考えれば、お金を払ってでも早めに目録を貰っておいて損はないはずだった。
何よりこの広大なフィールドで山伏が何人いるかは分からないが、人を探すのは相当に大変な事になるはずだ。

返信をただ待つのも時間が無駄だと思い、寄合所に行くことにし、地図を片手に皮と牙を半分ほど両替に預けてから、向かった。
地図には書かれた注釈に書けるだけの軍事クエスト納品一覧と銘を打ち書かれていた。
阿修羅はA型に違いないと今は廃れている迷信を昔の人間らしく考えていた。

西門と南門のちょうど間、道場街への入り口といったところに、兵士の寄合所があった。
中にいくつかある受付で説明は要りますか?ということなので、一応聞いてみることにした。
軍事クエストは様々あるが、納品に部類するものでは軍事クエスト品と説明のあるアイテムを10個ずつ納品する事により、金銭と勲功が貰えるそうだ。
また身分によりクエストは増えていき、簡単なクエストは無くなって行くとこのことだ。

取りあえず、皮を100個と牙50個程を納品する。
皮でワンセット5で牙でワンセット10の勲功が貰え、計勲功値100となったことで、もののふから足軽へと身分が上昇し、次の足軽組頭まで250の勲功が必要となった。
お金は全部で2貫500文とさらに纏めて納品したボーナスで【ネズミ皮の小巾着】を頂いた。
将来はともかく現状では、軍事クエだけでの金策はきついようだ。

【メールを1件受信致しました。】

心地のよいシステム音声がした。
システム音声は細かく合成音声の設定ができたので、前に時間をかけてCV:能登M子風にしておいた。

【開封】

『こんばんは、遅くなりました。メールの質問にお答えします。残念ながら詳しい順路はわかりません。情報を明かしますと、山伏が来る時刻とポイントは分かっていたのですが、βの時とは仕様が変わっているようで、そのポイントには来なかったのです。それで、先ほどから昨日の情報を売った人にも返金しに行ってる所だったんです。』

返信を書こうとしている最中に、もう1件メールを受信したので開いてみると、

『えーと、山伏の事知ってるってことは、βからの人ですよね?今から連れと山伏探しの旅に出るんですが、よかったら、ご一緒にどうでしょうか?』







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