<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

チラシの裏SS投稿掲示板


[広告]


No.19819の一覧
[0] 『ソゥニート』某名作SLGの縛りプレイをネタにしようと思う[狂戦士](2010/07/13 13:20)
[1] 2人目[狂戦士](2010/06/25 14:06)
[2] 3人目[狂戦士](2010/06/27 23:33)
[3] 4人目[狂戦士](2010/06/28 10:10)
[4] 5人目[狂戦士](2010/07/12 21:22)
[5] 6人目[狂戦士](2010/07/16 23:41)
[6] 7人目[狂戦士](2010/07/20 11:46)
[7] 8人目[狂戦士](2010/07/22 23:58)
[8] 9人目[狂戦士](2010/07/23 20:13)
[9] 10人目[狂戦士](2010/07/26 21:27)
[10] 11人目[狂戦士](2010/07/28 11:36)
[11] 12人目[狂戦士](2010/07/29 08:37)
[12] 13人目[狂戦士](2010/07/30 21:21)
[13] 14人目[狂戦士](2010/07/31 19:56)
[14] 15人目[狂戦士](2010/07/31 21:55)
[15] 16人目[狂戦士](2010/08/02 16:11)
[16] 17人目[狂戦士](2010/08/05 23:02)
[17] 18人目[狂戦士](2010/08/08 09:16)
[18] 19人目[狂戦士](2010/08/09 23:43)
[19] 20人目[狂戦士](2010/08/21 15:34)
[20] 21人目[狂戦士](2010/08/22 18:11)
[21] 22人目[狂戦士](2010/08/25 08:54)
[22] 23人目[狂戦士](2010/09/25 09:43)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[19819] 19人目
Name: 狂戦士◆377472df ID:fd7977e5 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/08/09 23:43
 砂漠での防衛戦の中で。

 スピリット隊を補給のために下がらせたのは、我ながら失敗だったかもしれない。



「……ユート殿、そのお命頂戴致します」

「お前は俺を倒せる、と本気で思っているのか?」

「神剣の力、それのみが勝敗を決するわけではありませぬ。手前ならば、不可能では……ない」



 確かにその意見には賛成だ。

 そして事実、俺の剣術やエーテル量でウルカに対抗することは難しい。

 だから、ここで小細工の1つもさせてもらう。



「残念だったなウルカ。既にエーテルジャンプ技術の応用により、俺という存在は複数生み出されている」

「なんと……!」

「俺は数ある『俺』の中で最も弱い俺だ、その俺を倒せばどうなるか……分からないお前ではないな?」

「くっ……そも任務とは言え、手前もここでユート殿を討つのは本意ではありませぬ。ここは、退くと致しましょう」



 あ、本当に帰っちゃった。

 時間稼ぎのつもりだったのに。

 ノリが良いのか、頭が悪いのか、単純に真面目なのか。


 ……生真面目そうだもんなあ。











「ユート様、いらっしゃいますか?」

「クソ、また同じ内容か……露骨過ぎるだろ、これ」

「……ユート様?」

「ああ、エスペリアか。悪い、気付かなかった」



 書類の山から向き直り、ひとまずペンを置く。

 現実から逃げたわけじゃない。

 人と話す時は目を合わせる、基本だろ?



「いえ。お茶をお持ちしましたけれど……その書類は?」



 最近俺の仕事振りを信用する気になったらしく、書類がエスペリアじゃなくて直接俺に回ってくる。

 エスペリアが知らない書類なんて、昔はありえなかったんだけど。



「ん、ラキオス王城から進軍要請が出てるんだよ。『即刻進軍し、速やかにマロリガンを屈服させるべし』ってな」

「しかし我が国のスピリットは練度はともかく、数において劣ります。攻勢に出る戦力は……」

「ないな」



 何せ俺たちが勝ち続けてるのは、単純に専守防衛戦術と兵の練度のおかげだ。

 その辺が分からないレスティーナではない。

 俺もその程度には、彼女を信じてる。



「これ、レスティーナの周辺からは出てないんだけどな。各省庁の大臣クラスから揃って出てるんだ」

「同様の内容が、ですか?」

「一種の不敗神話が出来てるんだろうな……『エトランジェがいれば負けはない』、みたいなのが」

「ユート様が前線に出て頂ければ、話は変わるのですが」



 おっと、薮蛇だったか。

 とりあえず『陛下のご命令がない限り、私の独断で指揮を取らせていただきます』とでも返事を書いておこう。



「俺の事はさておいて。戦争は金が掛かる、きっとこの世界でもそうだ」

「故に早く終わらせたい、ということですか?」

「金のために戦力を失うことなんて、考えてもいない。スピリット育てるのも大変なのに、補充なんて簡単にできると思ってる」



 確かにスピリットは自然発生するらしいけど、でもそんな不確定なものを当てにしている。

 それどころか、長年の常識とやらで得体の知れない兵器を信頼しきっている。

 まさかこの世界には一部を除いて、『考える』という行動が存在しないのだろうか?



「今まで自分たちが安全だったといっても、流石に楽天的過ぎないか……?」

「……そこで『命が失われる』と言わないのが、ユート様ですよね」

「まあな。けれど、やっぱり思うことは――」



「――この世界は、どこかおかしいよ」











「ところでユート様」

「おう、まだ何かあったか?」

「先程の戦闘参加の件、私はまだ諦めていません。私たちに可能である戦闘と指揮の両立が、ユート様に出来ないとは思えません」

「全力で遠慮する。俺がいなくても、戦力が足りないって事はないはずだ」

「ですが、イオ様には既にユート様の訓練も依頼しておりまして」



 裏切りやがった。

 最近時々黒いよね、この子。



「……分かったよ。そのうち訓練に出られるよう善処する、これで良いんだろ?」

「分かりました、今回はこれで引き下がりましょう」








ニートが世界への疑惑を強めているようです。


前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.0258629322052