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No.19124の一覧
[0] 【ネタ】電化的な彼女【完】[ふぉるく](2010/07/31 17:39)
[1] その2[ふぉるく](2010/05/27 05:30)
[2] その3[ふぉるく](2010/05/28 00:42)
[3] その4[ふぉるく](2010/05/30 00:07)
[4] その5[ふぉるく](2010/05/31 00:15)
[5] その6[ふぉるく](2010/06/05 16:27)
[6] 完結編[パソ子](2010/07/31 17:38)
[7] その7[ふぉるく](2010/07/31 17:43)
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[19124] 【ネタ】電化的な彼女【完】
Name: ふぉるく◆f250e2d7 ID:21022524 次を表示する
Date: 2010/07/31 17:39


 【どこでも】嫁について語るスレ【いっしょ】

 1 :もしもし、名無しですが:2010/00/00 ID:XXXXXXX
 俺の嫁がかなり優秀すぎる。付き合いだして結構たつけど、マジで片時も離れないね。
 毎朝決まった時間に起こしてくれるし、スケジュール管理とかばっちりでスーパー秘書並み。
 頭もいいから分からないことがあったらすぐ教えてくれるし。
 見た目はちょっと地味めであんまり化粧とかしないんだけど、たまに着替えたりするとガラッとイメージが変わる。そんときは俺が着せ替えてあげるんだけど。
 ワンポイントでアクセサリーつけてるのが可愛すぎる。
 前に一度失踪したときはマジあせった。友人の家に置き去りにしちゃってたんだけどな。
 それ以来一時も目を離さないように気をつけてる。
 つまりそんくらい愛してる。

 まあただ、無機物ってところが玉に瑕なんだけど。

 2 :もしもし、名無しですが:2010/00/00 ID:XXXXXXX
 意味わからん。妄想クソスレ乙

 3 :もしもし、名無しですが:2010/00/00 ID:XXXXXXX
 >>1
 携www帯www電www話www
 友人宅に置き去りとか一瞬どういう状況かと思ったじゃねえかwww

 4 :もしもし、名無しですが:2010/00/00 ID:XXXXXXX
 バカスwwww不覚にもワロタwwwww

 5 :もしもし、名無しですが:2010/00/00 ID:XXXXXXX
 俺の嫁はかなり古女房だな
 「よ」といえば「幼女」と変換してくれるくらい

 6 :もしもし、名無しですが:2010/00/00 ID:XXXXXXX
 なにこのスレwwww
 これでいくと俺3股とかしてるんだけどwwwww




 いい感じに盛り上がってきたスレに、立てた人間としてウィットに富んだレスをつけようとしていると、不意に携帯が震えはじめた。
 着信でもメールでもない。

「うお、なんだ?」

『ちょっとアンタ、私を使ってなに変な書き込みしてるのよ!』

「…………は?」

 何か喋りだしましたよ、この携帯電話。





 つまりこれはおおむねそういう話である。



 朝6時45分。

「ぬおおおぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」

 俺はワートホグに乗って、自転車で猛然と追いかけてくるドラえもんから必死に逃げ回っていた。
 乾いた砂と荒れた大地しかないこの荒野で、4WD、4WSの暴れ猪は悪路を何の苦もなく走破していく。
 そしてその後ろにぴったりと引っ付いているドラえもんはかなり怖い。

 すると俺の隣に座っていたジャイアンがやにわに口を開いた。

『ちょっと、そろそろ起きなさいよ』

 少女声で。
 シュールというかもう、キモい。これは無理だ。

『起きなさいって言ってんのよ!』

 しかも助手席からこっちに迫ってくる始末だ。あろうことか眼に情欲の光が!
 俺はハンドルを捌きながら必死で尻を隠す。

『この……毎朝毎朝……起きろ! おーきーろー!』

 やめろ、それ以上近づくな……!
 それ以上……!

 俺は掘られまいという一心で声を大にして叫ぶ。

「やめろー! ジャイアン、ぶっ飛ばすぞー!!」




『誰が……誰がジャイアンよ!! 起きろっつってんだろうがー!!!』

「アッー!!!!!!!」

 がばりと身を起こした。
 背中一面汗でびっしょりと濡れている。
 が、尻は痛くない。

『やっと起きた……? 全く、毎朝手間かけさせないでよね』

 枕元で携帯電話が震えている。
 その声に一瞬体が防御反応を起こした。何かとんでもない夢を見た気がする。

 衝撃的な目覚めで一気に覚醒した頭でここが自分の部屋であることを確認し、時計を見る。

「おま、まだ7時前じゃねえか……俺は毎日アラーム7時15分にセットしてるはずなんですがねえ……?」

『アンタいつも遅刻ぎりぎりだったじゃない。だからこれくらいでいいのよ』

「持ち主の設定時間無視するとかお前何様のつもり? バカなの? 死ぬの?」

『あら、毎朝アンタを起こしてあげてる携帯様に向かってそんな口聞いていいわけ? 私はもう起こしてあげなくても い い の よ ?』

 ぐっ、コイツの場合マジで勝手にアラーム設定消しやがるから洒落にならない。
 さもあらん、さっきから聞こえてくる少女の声(っぽい電子音)は、俺の携帯電話から聞こえてきているのだ。

 折りたたみ式のシンプルな白いボディが、表面カバーでピコピコとカラフルなLEDを点灯させながら喋っている。
 そう、喋っている。断じて音声データなどではない。なんせ会話が成立しているのだから。

 本人曰く『某所にあるスパコン搭載の超高性能AIが衛星電波を経由して話しかけてるだけでべ、別にアンタの携帯なんかじゃないんだから!』らしいが、かなりうそ臭い。
 それがホントなら圏外のところで喋ったりしないでほしい。
 むしろ付喪神かなんかの一種ですといわれたほうがよほど納得できるというものである。

 ともかくとして彼女は覚醒したわけだが、これがまた曲者だった。
 何せ彼女は俺の携帯の全機能を掌握し、あまつさえロックフォルダの中身を全消去してくれやがったのだ(何が入っていたかは推して知るべし)。
 幸い他の写真や音楽データは無事だったが……ちくしょう、俺の嫁たちを返しやがれ。

 そして今朝も、いつもの睡眠時間を30分も削ってくれやがったわけである。

『あーあ、朝から大声出させないでよね、もう』

「だったら普通に設定した音楽かけりゃいいじゃねえかよ……」

『そ、それは……アンタが起きるまで鳴らし続けるのにどんだけ電池食うと思ってるのよ』

「充電器に差したままだろうがてめえ!」

『ぐぅっ……! な、なによ、アンタ私がわざわざ起こしてあげてるのが不満だって言うの!?』

「そこまでは言ってねえよ、ただ設定した時間に起こせって言ってるんだ」

『だからそれじゃいつも慌しくて仕方ないじゃない。ばたばたしてて私を忘れていかれたら困るじゃない…………ぁ、あんたがね!』

「そりゃそうだが……ここのところレポートの追い込みでただでさえ寝不足気味だって言うのに……」

 しかし寝なおすには時間がないし、仕方がないので重いまぶたをこすりながら寝巻きを着替える。
 そのうち、先ほどよりはいくらかしおらしくLEDが点滅した。

『……その、悪かったわよ』

「いいけどさ。次からはせめて7時までは寝かせてくれ」

『はいはい。あ、それと昨日やったレポート、机の上に出しっぱなしだから忘れるんじゃないわよ』

 ただまあ、こういうところは気が回るやつなので、これはこれで悪くないかな、とか思ってしまうわけである。





「あと人が着替えてる間ずっとカメラこっちに向けんのやめてくれませんかね」

『みみみみみみみ見てるわけないでしょアンタの着替えなんか!? こ、この向きで置かれてるんだから仕方ないじゃない!!』




・言い訳

 色々放置したままこんなん投稿して非常に申し訳ないです。
 現在前々から考えてたオリジナル作品執筆中。
 だったのですが、ネタだし中の副産物が何か妙に膨れてきたので思わず投稿。
 ま、魔法使いの箱とは関係ないんだからね、多分!

 息抜き程度に気が向いたら更新するかもしれません。


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