続き投下します。
レス返しはまた後で。
9.助けて××様!
邪魔者共を粛清し、麦の畑を歩きまわる赤い将軍様。
その周りを我が物顔でうろつく農夫達は、偉大な将軍様をたたえているかのようだ。
そして、哀れ、将軍様に地べたにブチマケラレタ変死体(つまり俺)。
どうやらあれはかなり強力な範囲魔法攻撃だったようで、一撃でその場にいた全員が死亡してしまった。
しかし、複数のキャラが白目をむいて地面に倒れているというのは、ある意味シュールだ。倒れたエルフの股下に頭を突っ込む形で倒れている我がキャラBANEPONが憎い。
「・・・たぶん、あのDEの仕業でしょうね」
『ですね。しかし、いきなり無言でパーティ脱退して鍵テロとは、ずいぶん香ばしいことで(#゚Д゚)』
『うぃうぃ』
さすがに他の面子も腹に据えかねているようだ。
「でも、いつまでもここで返事のある死体ゴッコしてても埒があかない。とりあえず、『死に戻り』して町の入り口集合でいいか?」
このゲームでは、死ぬと一定時間の待機時間が発生する。その間に他者に蘇生スペルをかけてもらったり復活アイテムを使用すると経験値デスペナルティが発生しないという(アイテムは落とすらしい)。
だが、待機時間を過ぎるとデスペナルティの効果を受け、最後に出入りした町の中に飛ばされる。もしくは、死亡通知アイコンに表示される『待ちに戻りますか?』という選択で[YES]を選んでも町に転送されることになる。
これが通称、死に戻りだ。
『それが無難でしょうけど、アレはどうします?狩場の中央占拠されてては、狩りは続行できませんよ』
そのとおりだ。いったん戻ろうにも、あの将軍様にお引取り願わねば、おちおち狩にも集中できない。
何よりノッシノッシとメタボ腹を揺らしながら歩いているあの面がむかつく。
「何とか倒せないのか?こっちは5人いるんだし、俺がヒール(ヒーラーの基礎、単体回復スキル)に今もってるスキルポイント全部突っ込めば、回復だって・・」
「無理だな。レベル30台のボスでも、平均50台のパーティが三つくらいいないと狩れないくらい強いらしい」
俺の意見をばっさり切って捨てる青崎。つか、そんなに強いのか、見た目は少し大きめのゴブリンなのに。
「鍵で呼び出せるボスっていくつかいるですけど、どのボスが呼ばれるかは完全にランダムなんです。でも、大抵は範囲の広い魔法攻撃を持ってるので、危なくて他所に誘導することもできません。しかも、おそらく運営の意図的な制限なんでしょうけど、どれも経験値もドロップも激マズなんで放置されているようなのばっかなんですよ」
運営マジ規制シヤガレ禿、というつぶやきはさておき、つまりそのボス召還アイテム自体、こういう嫌がらせか何かのイベントくらいにしか使い道がないわけか。
ここの運営、本当に何考えてるんだ?
「上記を踏まえて、どうする?」
・・・・・・・・・・・。
沈黙。
誰も解決策を思いつかないようだ。かく言う俺もさっぱり何も思いつかん。
ややあって、
『今日のところは、解散ですかね^^;』
ハーフリング氏のその書込みが、妙にしょんぼりと感じられたのは気のせいではないだろう。
悔しいなあ、おい。
馬鹿一匹のせいで、せっかくのパーティなのに・・・
あきらめムードが漂い始めた、そのときだった。
「あ!待ってください、こういうときは!」
白木のやつが何かを思いついたようだ。
ボイスチャット越しに、カチャカチャと恐ろしい勢いでキーボードを叩く音だけが響いてきた。
さすがこのゲームをやりこんでいるだけのことはある。白木、やればできる子じゃないか。だてにおなかの中が真っ黒けなわけじゃないな。
チャットウィンドウに新規の書込みが表示された。
[全体]PAICAL:イタボン西門前236,119で鍵テロ発生!将軍様沸いてます!助けて勇者様!!!
(・_・?) はい?
「その手があったか!」
青崎は即座に白木の意図を理解したようで、やつのボイスチャットからもえらい勢いでキーボードをたたく音が鳴り始めた。
[全体]青汁:追伸・若葉が狩場占拠されて困ってます。手の空いている暇人どもは、ふるって討伐にご参加ください。
『なるほどwww』
『りょりょ~♪』
またもや状況が理解できていないのは俺だけらしい。なぜだ?やはり童貞じゃ駄目だというのか?
ややあって、街の入り口が急に騒がしくなった。
先ほどまで数人のプレイヤー(装備も俺らと大差ないので、おそらく若葉)が屯しているだけだったのだが、一度に数十名のプレイヤーが現れ、お互いにバフスキルを掛け合っている。
なるほど、こういうことか。
職種も種族もさまざまな雑多なプレイヤーたちが、即席ながら徒党を組んでボスを倒そうとしている光景は心躍るものである。この暇人どもめw(注:たぶん褒め言葉)
棍棒を両手でささげ持ち、その場に跪いて祈りをささげてMP回復を図るヒーラーらしきキャラがいれば、盾を突き上げて防御力上昇のバフを配る戦士の姿があり、エルフたちが移動速度上昇バフをかけ回せば、こちらではワンコが遠吠えをあげながらクリティカル率上昇のバフを自らにかけている。
中には景気付けのためか、空から巨大隕石を召喚して地面にたたきつけるスキルを空撃ちし、ドンドンと地面を揺らせて周りの顰蹙をかっているメイジの姿もあった。なんつーか、徐々にお祭り騒ぎに変わりつつある。
[全体]taku:イタボン西門前将軍狩り祭り参加します。バフください!
[全体]コルネリ:ばふぁりん♪
[全体]シンヤ:^^
[全体]やわらかいガム:ボス狩りパーティよろ。L54精神BIS、メンバリ張れます!
集ったプレイヤーたちがバフを求めて全体チャットに書き込みを始めたので、ものすごい速さでレスが流れはじめている。
[全体]名無しさん@303:便乗カキコしますwギルド『ニュー速からキマスタ』では新規加入者募集中。本板の書込み番号を直チャしてください。追伸:冷やかしに来たvipperは問答無用で粘着カマスので、ヨロシク!
[全体]w植え職人:ギルド『vipからキマスタ』新規ギルメン募集中、加入希望者は直チャおね。一緒にニュー速の馬鹿共を板に返しましょうw
一部、わけのわからない叫びも聞こえるが、まあ、なんというか、ネットゲーマーという人種は基本的にノリがいいものだ。
どうでもいいが、ものすごい数のプレイヤーが集まりだして一斉にスキルを発動したためか、なにやらグラフィックが重く感じる。
大丈夫だろうなあ、鯖。(;´Д`)
やがて、一通りバフをかけ終わったのか、準備のできたキャラから赤いゴブリンに攻撃を仕掛けていった。
「いっちばんw」
「北へ帰れ!」
勇ましい声を張り上げ、わが身を省みることなく赤い魔物に挑む勇者たち。伝説に残されるべき感動的な光景だ。
対する赤いゴブリンは、再び両手を上に掲げ、怪しげな神通力を行使しようとしている。改めて観察すると、不気味な腹踊りに似ている。
先ほどと同様に、モクモクと湧き出した黒い雲から無数の稲光が轟いた。
「ボスモンスターの定番スキル、カースショックです。一定時間スタンの効果があって、解除されるまではPOT使用以外、一切の行動がとれません」
なるほど、攻撃を受けたプレイヤーの頭上にはピコピコと黄色いヒヨコが飛んでいる。だが、彼らのHPバーは半分も減っていない。全員がそれなりにレベルの高い猛者なのだろう。
行動不能状態になったプレイヤーたちに追い討ちをかけるように群がるゴブリンの農夫ども。だが、レベル差がかなりあるためだろう、攻撃ミスで空振りばかりをしている。ちなみに一部のモブが、先ほどのボスの攻撃に巻き込まれて黒焦げにローストされているのは仕様なのだろうか?
ほとんどのPCがボスを殴りに向かう中、
「大丈夫ですか?」
寝転ぶ俺たちに声をかけてきてくれたのは、ヒューマンの女性キャラだった。
キャラの外見は、ちょっとたれ目なお姉さんタイプ。ゆるくウェーブのかかったピンクの髪が白いコイフからのぞいている。身に着けているのは青い修道服のようなコスチュームで、先端にトゲトゲ鉄球のついた鉄の杖と十字架の描かれたデカイ盾を持っているのだが、それすらも彼女が持っていると神々しい。
キャラネームは、『あみりあ』。
清楚な修道女、いや女神だ。俺の前に神が舞い降りたのだ。
何より、ボイスチャットを通して聞こえてくる声は、明らかにモノホンの女性のそれ(白木のように声高すぎの男である可能性など考えてはイケナイのである)。
あみりあ様は杖の先端から、柔らかな青い光を発せられた。
その光がBANEPONに触れた瞬間、ゲーム画面に新なアイコンが表示される。
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
【あみりあ】さんが【BANEPON】に対してリザレクションを使用しました。
復活を試みますか?
【Yes or No】
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
行動不能になったキャラクターをよみがえらせるヒーラーのスキル、リザレクションだ。
もちろんYESを選択すると、とたんに全身から青い光を放ってBANEPONが立ち上がった。
「あ、あっざーす!!」
もちろん速攻で最敬礼。
「いや~助かりました。僕がふがいないばかりに、仲間たちを殺してしまいまして」
「いえいえ、ジェネラルは50代でもきついですから仕方ないですよ」
笑顔がまぶしいぜ。
次々にリザレクションを使用し、倒れた仲間たちを蘇らせるあみたん。
天使だ(*´Д`)ハアハア
「ありがとうございます」
『辻起こし多謝(人・)』
「いえいえ♪」
続けて杖の先から黄色い光が降り注ぎ、HPがマックスまで回復する。
・*:.。..。.:*・゜ヽ( ´∀`)人(´∀` )ノ・゜゚・*:.。..。.:*
さっきまでささくれ立っていた心まで癒えていくようだ。
この出会いを用意してくれたというのなら、あの黒エルフ野郎に感謝してやったっていい。
「ヒラはパーティで大変ですけど、一緒にがんばりましょうね」
おおう、笑顔がまぶしいぜ。このまま、あわよくばフレ登録をw
超テンション上がりまくりの俺様。
そのとき、
「そこまでだ!」
ボイスチャットを使用して登場したのは、三人のプレヤーキャラだった。
「話は聞かせてもらった!」
「若葉の皆さん、ご安心を!」
どうやらボス狩り祭り参加者らしい。
ちなみに、このゲームでは一見したところでキャラクターのレベルは判別できないようになっている。なので初対面のキャラの強さを測るには、外見、つまり装備品の類で判断せざるを得ないのだが・・・・
うん、見るからに高レベルプレイヤーっぽい。ゲーム初めて2日とたっていない俺にもわかる、これなら。
まず、両手に腰を当てて高笑いのモーションをさせながら、妙にカンに障る笑いをしているのは、小柄なヒューマンの女性キャラ。名前は『†闇のプリースト†』。声は超低いので中身は男だろう。
片手にテニスラケットを10倍くらい大きくしてトゲトゲをびっしりとはやした凶悪な鈍器を装備している。いかにも攻撃力が高そうだ。
そして、黒い揃いの全身鎧に身を包み、自分の身長ほどもある巨大な盾を持っている戦士二人、『難波の轟丸』に『Mr.バーボン』。顔から何からすべて鎧に包まれているので、名前以外に見分けるすべはない。
なぜだろう、彼らからは黒澤と同じベクトルのオーラを感じる。
†闇のプリースト†という名前のヒューマンは、不気味に微笑みながら(としか見えなかった)、両脇に控える二人とともにバフをかけまわしている。どんな効果があるのかは不明だが、よろいや武器がキラキラ光りだしだ。
「ククククク、バーボンさん、轟さん、やっておしまいなさい」
やってることは正義の味方っぽいのだが、痛い言動が全てをぶち壊しにしている。まるでどこぞの極悪宇宙人か水戸○門である。
なんだコヤツラ?
俺の疑問に答えるかのようにタイミングよく入る直通チャット。もちろん、解説役の白木だ。
『PAICALさんから:痛いって有名な廃人様ですw狩り中も装備自慢ばっかりしてて、一人でモブに向かっていってメンバーおいてきぼりにするわ、バフ切れても気付かないわ、ヒールのタイミング遅くて火力職殺すわ、パーティ全滅させたのも一度や二度じゃきかないそうですよ。どこぞの大型掲示板でもすげえ叩かれまくってる超有名人です』
うん、見た目からしてなんとなくそう思った。
『PAICALさんから:オープンβ開始から昼夜を問わずインし続けて、10日でレベル50台に達したというツワモノの殴り天らしいです。それ自慢しているSS(スクリーンショット)が『しらたき』の画像BBSにupられてたので間違いないかとw』
ある意味レアなポケモンに出くわした気分である。
ちなみに、殴り天って何だ?
『PAICALさんから:ああ、ヒーラーの二次職、テンプラーのことですよ。範囲攻撃こそ乏しいんですが、単純なダメージレースなら他職を引き剥がしてぶっちぎりに強いです。強力な対人スキルもあるので、全種族最強との呼び声も高いですよ』
いわゆる最強職ってやつか?
少し興味が出てきた。
『PAICALさんから:基本は知能に極振りして、"魔法攻撃力の上昇分、近接攻撃力を上げる"っていうバフがあるんですが、これを使って徹底的に攻撃力を上げて、後は鈍器でガツガツ殴るだけです。ヒューマンなので盾を装備できるし、知能依存の防御スキルもあるので、攻守ともにバランスが取れたアタッカーなんですが、欠点がひとつ。何せ、近接攻撃力UP装備と魔法攻撃力UP装備の二大人気装備を両方そろえなければならないんで、ものすごくお金がかかるですよ』
なんつーか、いかにも廃人好みの職だなあ。
「ほーっほっほっほっほ!!」
ドコドコドコドコドコドコドコ!! 「ピギャア!!」
視界の隅では、当の本人が例のゴツイ鈍器で赤い将軍様をタコ殴りにしている。
トゲトゲがゴブリンの顔面に突き刺さるたびにグチャリ、ヌチャリと生理的嫌悪感を呼び覚ます音を立て、見る見るうちにゴブリンのHPが減っていく。最強という呼び名は伊達ではないらしい。
しかし、黙ってさえいれば美しいといっても問題ない顔が、嗜虐的な笑みを浮かべているように見えるのが恐ろしや。あ、返り血が・・・
その両脇には全身鎧の戦士が控えていて、盾でゴブリンの物理攻撃を捌いている。ゴブリンの攻撃は片手剣と盾のガードによって完璧に防がれていて、まったく効果を上げていない。
例の魔法攻撃ですら、
「ぬるいわ!」
の一言で、即座に反撃を返す始末。HPにもほとんど変化がない。
『PAICALさんから:妨害スキルを一度に解除できる天ぷらのスキルですよ。気絶効果とか一部のスキルを除けば、パーティメンバー全員にかかったスキルを一度に解除できるです』
中の人はともかく、強いことは強いらしい。
同じヒーラーとしては少々心惹かれるのだが、なぜだろう、現物を見ても少しもうらやましいと思えないのは?
俺は生暖かい視線を注いでいたのだが、
『ローズヒップ:うっわ、プリーザ様沸いているよw俺初めて見たわwちょっとイタボン来てみ、マジうけるwww』
はい?
『ローズヒップ:あ、誤爆です>ω<;』
ちょ、今の何?!
『PAICALさんから:wwwwwwwwwwww。チャット画面の操作ミスで、パーティチャットの方に書き込んじゃったんですよ。たぶん、フレかギルメンあたりと話してたんでしょうねw』
ボイスチャットからは悲鳴のような白木の笑い声が聞こえてきた。
なん、だと。
・・・真実は時に大いなる痛みを伴うものだ。
結局、この手につかんだのはまたしてもフェイク。何もかも奴の思うがままだと言うのか。
ヂックショーーー、草生やし過ぎなんじゃあ(゚Д゚)ゴルァ!!!
そして、
「みんな、待たせたな!」
ビシッと格好をつけてポージングする、革の鎧に身を包んだ戦士(ファイター)。
黒澤登場。
「ここは俺に任せろ!」
みなまで言うなとばかりにボス殴りに参戦していく馬鹿一匹。
もはや俺には止める気力もない。
「食らえっ!!」
黒澤のファイターは、勇ましく手にした初心者の片手剣をモブにたたきつけた。
やつの攻撃力なぞ俺らとそう変わらないので、とてもダメージを与えているようには見えないが、それでも例のプリ様の活躍もあり、やがて顔中を青あざだらけにした将軍様は泣きながら消えていったのだった。
「おつ~」
「おつw」
「お疲れ様^^」
「おつでした」
一仕事終えたプレイヤーたちが互いの健闘をたたえつつ、表示される「おつ」の嵐。
そして、
「テメエ!ドサクサ紛れに俺殴ったろ!!」
「知るかボケ、んなところにいるほうが悪いんじゃ!」
『逝ってよし』
「板に帰れ!!」
その一方で、いきなり始まったPK合戦。
いたるところで剣を突きつけあい、鈍器をたたき付け合っているプレイヤー達。
プレイヤーキャラに攻撃を行ったことで、キャラネームが紫色になってしまったキャラ多数。さらに、PK行為によって、すでに真っ赤に変化しているキャラもいる。
乱れ飛ぶ隕石、飛び交う稲妻、戦士が膝をつき、ヒラが倒れ、ワンコがあさってのほうにぶっ飛んでいく。
もう滅茶苦茶である。
先ほどまでの一致団結した奮闘は、ありゃなんだったんだ?
あらゆる意味で眼前の光景に意識を奪われている俺の背後で、
「ほう、あのコボルト、攻撃するたびにクリティカルが発生しているようだが?」
『あれは敏捷ワンコって呼ばれてるタイプです。敏捷に極振りすることで、回避率と攻撃速度上げてクリティカル攻撃で削る対人特化のスタイルですね』
等と、PK合戦の様子を観察しつつ意見を交換している、青崎とやわらかタンク氏。
「どうもありがとうございました。助かりましたです」
『本当に助かりました>ω<b』
「いえいえ~困ったときはお互い様ですよ」
「あ、記念にフレンド登録させてもらってもいいですか」
『私も~』
「こちらこそ♪」
和やかに会話しつつ、フレンド登録等を行う白木とローズヒップ氏、あみりあさん。
そして、
「やあ、ブラックナイト君といったかな。君、すごく見所があるね」
「マジッすか!」
「うん、いいねえ。どうだい、僕らのギルドに入らないかな」
「お願いしまッす!!しまっす!!」
なんて、会話が黒澤と†闇のプリースト†様の間で交わされていたのだった。
・・・・・orz
一章「ゲーム開始」編終
次回、「レベル上げは地獄だぜ!」編に続く
おまけ:
ex1.赤羽の職業メモ
以下は主人公の赤羽剛(仮名)がゲームをはじめるにあたり、キャラ作りのために三時間ほどかけて調べたメモです。
内容は作者の独断と偏見と話の都合とその場のノリで適当に変更されます。
(ステータスの種類)
力(物理攻撃力)
敏捷(攻撃速度、命中率、回避率)
体力(HP量、物理防御力)
知能(魔法攻撃力)
精神(MP量、魔法防御力)
運(クリティカル率、アイテムドロップ率、製作成功率)
(種族と職種)
種族:コボルト
通称ワンコ。狼人間的な外見の種族。回避率に補正がある。
装備可能武器:短剣、片手剣、双剣、鞭、パチンコ、クロー(拳につける爪状の武器)
一次職:盗賊(シーフ)
鍵開けスキルや、一対一の戦闘をサポートするスキルが得意。
→プレデター:対人特化の暗殺者
→トレジャーハンター:ダンジョン攻略のプロ
赤羽メモ:対人特化の殺し屋か、宝探しの達人か、いずれにしろ高レベルになるとソロが多くなるらしい。つかパーティ需要がほとんどない。ハイドで隠れながら宝箱を探してダンジョンうろつくことで、レアアイテムが手に入る確立が一番高いそうな。なお、PKが一番多いらしい。
俺的評価:△(地味すぎる)→×(赤犬死ネ!!)
種族:エルフ
ご存知エロフ。攻撃命中率に補正がある。
装備可能武器:短剣、片手剣、弓、石弓、楽器
一次職:弓使い(アーチャー)
遠距離物理攻撃を得意とする唯一の職。
→レンジャー:最大射程を有する遠距離攻撃のプロ。
→スカウト:弓を使用する魔法使い。DEより射程は長いが火力少なめ。多対多の対人でこそ真価を発揮するらしい
赤羽メモ:狩場の『足』としてパーティをサポートする有力スキル、スピーディフット(移動速度を上昇させるバフ)が使えるため、パーティ需要は多い。ただし、リアルに体力が必要な職ナンバーワン(?)だとか。意味はよくわからん。ソロもそこそこできるらしい。
俺的評価:△(いまいちぱっとしない)→◎(あの尻は侮れねえ)
一次職:詩人(バード)
楽器による特殊スキルを持つクラス
→モンスターテイマー:動物系モブをテイムできる特殊クラス
→エレメンタラー:自然の精霊の力を借りた魔法を行使できる魔法使い
赤羽メモ:歌でモンスターを踊らせたり、引き寄せたり、パーティのHP自動回復量を増やす等ができるらしい。日本鯖では未実装。韓国でも実装されたばかりのようだ。
俺的評価:?
種族:ヒューマン
HPの量に補正がある。人気種族ナンバーワン。
装備可能武器:短剣、片手剣、両手剣、盾、ポールアーム、鈍器、杖、短杖
一次職:戦士(ファイター)
狩場ではモブのタゲ取りが主な仕事
→ディフェンダー:防御の鬼。通称『肉団子』)
→グラディエーター:武器攻撃スキルが豊富な物理攻撃職
赤羽メモ:一に体力、二に体力、三四がなくて、五に力。肉団子の愛称で親しまれる狩場の盾。育つとボス並みに硬くなるので、対人でもこいつのHPを削りきれる職はまずないらしい。力、体力、HP、物理防御力等を強化できるバフを持っているので、支援職としても人気。
俺的評価:○(良くも悪くもオーソドックス)
一次職:治療師(ヒーラー)
範囲回復魔法や毒治療等ができる支援職。だが育つと無敵らしい。
→ビショップ:究極の支援職
→テンプラー:ダメージレースを制する最強アタッカー(これだ!)
赤羽メモ:唯一、回復スキルを持つ職種。育ってくると攻撃魔法も覚えられるらしいのでたぶん最強w
俺的評価:◎(ベホマは最強魔法)→△(パーティじゃリアル精神が必要すぎるだろ!!)
種族:ハーフリング
小人族。運のよさ(製造等の成功率?)に補正がある。
武器:短剣、双剣、鈍器、盾、鞭、農具(クワ、スコップなど)
一次職:農夫(ハーベスト)
ポーションやスクロール等の消耗品作成や、ペットの育成ができる生産職。
→メタルワーカー:アクセサリー系を作成したり強化できる生産職
→ブラックスミス:武器防具を作成したり強化できる生産職
赤羽メモ:生産特化の珍しい種族。生産を睨んでステは大体「運」極振りになるそうのでパーティに入ると嫌がられるが、意外にも人気は高い。二次職になると攻城戦用大型武器も作れるらしいが、攻城戦自体が未実装なので評価不能。これだけは選ぶまい。
俺的評価:×(生産とか超メンドイ)
種族:ダークエルフ
魔法の扱いに秀でた亜人族。MP量に補正がある
装備武器:短剣、片手剣、短杖、杖、長杖、鞭、楽器
魔法使い(メイジ)
魔法攻撃職。狩場の花。
→ウィザード:範囲の鬼。1PTに1人は欲しい人気職
→ネクロマンサー:悪魔系、悪霊系モブをテイムできる特殊職。対人で化けるそうだが、不人気。
赤羽メモ:範囲魔法を数多く有する狩場の主力。1パーティに一人はいないとマズイらしい。人気はヒューマンと1、2を争う。だが、育っても対人能力はあまりないらしい。他にも二次職があるらしいが未実装。
俺的評価:○(回復魔法さえあれば文句なし)→◎(おっぱいおっぱい)