「ひどすぎるにゃ!もうやめてほしいじょー」
「こころをせむるがじょうさくなのです」
「だからってこれはないにゃ。美以にも食べさせてほしいじょー」
馬謖発案の、餌で釣るけど食べさせてあげない作戦…とかの罠が炸裂中。
ぅゎょぅι゛ょぅっょぃ。そんな状態。
孟獲すでに目は涙目/口はよだれである。
「…そろそろ本格的に降参しそうですな」
「これで演習になったんでしょうか…それより星さん、いままでどこ行ってたんですか?…!うわっその山盛り背負っているのなんでしゅか!」
「ふふ、さすが南蛮。麻竹のタケノコも逸品揃いでしたな」
サムアップでいい顔。おはようございます!くらいいいそうな星。
「それが目的ですか!国の大事をなんと心得ているんですか!」
南蛮征伐は実にほのぼのとしたものであった。
「それはともかく。主殿に聞きましたぞ。」
話を切り替える星。都合悪くなったから話を変える…というより人の話を全然聞いていないがゆえの切り返し技である。
「主殿は馬謖殿を朱里殿の娘と勘違いしたとか」
「あんな大きな子供がいる様に見えるなんて…私、憤慨しています」
「だが主殿の誤解も判らぬではない。なにせ一つ寝台で同衾しておるくらいですからな。もし年齢が離れていなければ曹孟徳のともがらと思われるところですぞ」
「あれは…あの娘一人だと恐がって寝れないからで…」
もちろん、夜中に一人ではトイレにも行けない。
「あの娘、姉妹がいたはずでは?」
馬氏の五常、というくらいで、五人姉妹である。馬謖は末っ娘であった。
「四人の姉妹と年齢が離れていたせいもあって、あまり仲良くなかったんですよ。一番おっぱいの大きかった馬良さんはじめ、あの娘の身体特徴をいじめてましたからね」
発育のいい一族であったらしく、馬謖はオミソにされていたのだった。
「昔の自分を思い出しますかな?」
「…そう。そうですね。そうかもしれません」
「昔は貴殿もちびっこ軍師呼ばわりでしたからなぁ」
「ええ」
「今でこそ『諸葛の大乳宇宙に垂る 痩身巨乳でも乳首ピンとしてツン』とまで詠われますが」
「垂れてません!ていうか何でしゅかその変な詩は!」
「先日行軍中に作りました。うむ、我ながら良い詩だ。詩聖の仲間入りできそうなほどですな。吟じていたら軍中にはやるはやる」
「とほほ」
んな事言っている間についに孟獲の心が折れたらしい。
「も、もう許してほしいにゃ。仲間になるからちゃんと食べさせてほしいじょー」
馬謖は持っている釣り竿を降ろす。孟獲は釣り下がった肉団子に食らいつく。
あぐあぐ。
…手を使えよ。
かくして南蛮は平定された。
「おや、川が氾濫している?そういう時はメンマのつまった饅頭を捧げるとよいらしいぞ。何せメンマは神の食物だからな」
「変な伝説残さないで下さい!」
南蛮征伐は実にほのぼのとしたものであった。