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No.17377の一覧
[0] 【ネタ】異世界から帰宅した男[うなぎ](2010/03/18 22:17)
[1] 第1話:帰宅[うなぎ](2010/03/18 23:22)
[2] 第2話:登校[うなぎ](2010/03/19 00:30)
[3] 第3話:HR前[うなぎ](2010/03/19 01:42)
[4] 第4話:初日[うなぎ](2010/03/19 02:26)
[5] 第5話:戦闘[うなぎ](2010/03/19 04:09)
[6] 第6話:停学[うなぎ](2010/03/19 05:44)
[7] 第7話:昼食[うなぎ](2010/03/19 06:28)
[8] 第8話:決闘[うなぎ](2010/03/19 08:18)
[9] 第9話:戦争[うなぎ](2010/03/19 11:04)
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[17377] 第2話:登校
Name: うなぎ◆3a370d1f ID:9aebbd29 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/03/19 00:30

帰宅した家は一言で言うと狭かった。

3LDKらしい。LDKなんて言葉を覚えてるのは向こうの世界でもよく使っていたからだ。俺がよく使っていたから向こうの世界でも広まったというのはどうでも言い話だ。

俺が使っていた家は349LDK35という広さだ。

349個の部屋と35個のLDKという意味である。簡潔に言うとデカい。

そして300年ぶりの自分の部屋に入ったら狭すぎて泣いた。俺の家のトイレより狭かった。

夢でたまに自分の部屋を思い出すことはあったが年々美化されていたんだなー。

それといちいち向こうの世界の家とか言うのがめんどくさいので向こうを俺の家、こっちをトーサンの家と命名する。

まず、自分の部屋が狭いのは落ち着かないので部屋の中に魔法でミニチュアな家と庭を作ることにした。

俺ほどの大魔法使いになると家くらい簡単に作ることができる。

所要時間3秒。立派な家が誕生した。この世界にいる間はおそらくこの家を使うことになるだろう。

当然見られるとややこしいので常時ステルス及び接触不可魔法をかけておく。

作った家の大きさは1LDK。その1が東京都と同じくらいあるのだが。

以後これを別荘と呼称することにする。

そろそろ夕飯時だそうで別荘から出てリビングに行くと、結構なご馳走が並べられていた。なんでも帰ってきてすぐ買ってきたらしい。

うまそうなピヨム……あぁ違ったトンカツか。豚は久しぶりに食べるからな。

「「いただきます」」

両親がそんな言葉を放ちご飯を食べ始めた。

いただきますなんて200年以上使ってなかった気がする。箸は使ってたけど。

俺はなんだかんだ言ってやっぱ故郷なんだなと思いつつ少しだけ涙を流してご飯を食べた。

ご飯の味が向こうとさほど変わらなかったのは救いだ。まずかったらいますぐ世界転移を考えたところだ。



翌朝早く、トーサンと共に学校に向かうこととなった。

俺学生だったっけ? 中学生なのか高校生なのかどっちだったろうとか思いながらトーサンのあとをついていくと

『私立山形高校』

と表札に書かれた高校に辿り着いた。東京にあるのに山形とはこれいかに。

山形高校に入り、さらに職員室に入るとスラッとしたスーツを着た細くて小さいオークが話し掛けてきた。

「北条くん久しぶり! 元気だった?」

怪訝な顔をしているとトーサンが俺に挨拶を促した。

「お前の担任の白川先生だ。覚えてないのか?」

誰だよ。

「お久しぶりです。白川先生。今日も綺麗な服ですね。淡い青ですか。僕も好きですよ。」

向こう流の挨拶は何かを褒めることから始まる。向こうでは美人ばかりだったため褒めるところはありすぎて困るぐらいだったがこの白川とやらは服のセンス以外褒める所がない。

少し白川とやらの顔にヒビが入った気がしたが気のせいだろう。

「勇樹……。何言ってるんだお前。すみません。こいつちょっと記憶抜けてしまったみたいで。」

「そ、そうなんですか。大丈夫なの北条くん?」

あなたの顔よりは大丈夫ですよという言葉が出そうになったがすかさず喉元で我慢する。

「えぇ大丈夫です。気にしないでください。」

「いや記憶喪失を気にするなって言われてもねぇ。」

「それでは先生、私はこれで。勇樹、ゆっくりでいいから記憶取り戻せよ? 今のお前は失礼すぎる。」

「はい。任せてください。」

トーサンが帰ると白川が話し掛けてきた。

「教室は……どこかわかる?」

「というか僕は何年生なんですか?」

ぶっちゃけ1年も3年もそう変わらないだろう。

「1年生よ。そんなことまで忘れてるなんてことは色々大変ねぇ。北条くんは1年C組だけど……案内しましょうか?」

「いえ、場所さえわかれば大丈夫です。まだ早いしどこに何があるか見ておきたいので。」

「なんだか編入生みたいねぇ。まぁ迷うほど広くないしいいよ。私の仕事も減るし。」

「仕事頑張ってください。」

「言われなくてもそうします。じゃあまたあとでね。」

職員室では微妙に奇異の視線を向けられていたが職員室を出ると別に視線はこちらに向かない。

『みてあの人すごいブサイクー』

『やめろ! あれは勇者だ! 殺されるからブサイクなんて言うな!』

『でもモガッ』

なんて指をさされることもなくなったことは大変なメリットである。すばらしい。泣きたくなってきた。

うろちょろしていると校内図を見かけたので見ると1年生は6階と一部5階、2年生は一部5階と4階、3年生は3階と2階なんだと。

職員室やその他購買などは当然1階だ。

エレベーターはないらしい。ふざけんな。

本棟の隣に実験棟があり、実験するときは連絡橋を使って移動するんだろう。

実験棟にはエレベーターがあった。教師専用っぽい。ふざくんな。

1年C組は5階にあったのがまだ救いだ。1階違うだけで年間で約500回上り降りするのはぶっちゃけ悪魔じみている。

校内図なんて見てもおもしろくないしそれにもう全部覚えてしまったので早速教室に向かうことにした。

てか本気でエレベーターよこせ。300歳に歩かせる距離じゃないぞ……身体強化使わなかったら結構キツいかも。



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