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No.16324の一覧
[0] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう[テンペスト](2010/02/26 18:24)
[1] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう プロローグ 【修正】[テンペスト](2010/02/28 13:44)
[2] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 1[テンペスト](2010/02/28 13:45)
[3] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 2[テンペスト](2010/02/28 14:03)
[4] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 3[テンペスト](2010/03/01 03:10)
[5] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 4[テンペスト](2010/03/01 03:12)
[6] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 5[テンペスト](2010/02/25 02:46)
[7] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 6[テンペスト](2010/02/25 02:54)
[9] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 7 修正[テンペスト](2010/02/25 03:14)
[10] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 8[テンペスト](2010/02/25 17:00)
[11] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 9[テンペスト](2010/02/25 19:02)
[12] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 10[テンペスト](2010/02/25 21:05)
[13] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 11[テンペスト](2010/02/26 00:54)
[15] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 12[テンペスト](2010/03/02 00:32)
[16] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 13[テンペスト](2010/03/04 16:04)
[17] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 14[テンペスト](2010/03/10 00:10)
[18] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 15[テンペスト](2010/03/13 19:30)
[19] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 16[テンペスト](2010/03/15 14:40)
[20] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 17[テンペスト](2010/03/18 22:19)
[21] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 18[テンペスト](2010/03/20 00:59)
[22] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 19[テンペスト](2010/03/21 22:31)
[23] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 20 習性[テンペスト](2010/03/29 00:22)
[24] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 21[テンペスト](2010/03/27 14:02)
[25] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 22[テンペスト](2010/03/29 01:04)
[26] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 23[テンペスト](2010/03/30 02:24)
[27] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 24[テンペスト](2010/03/31 16:00)
[28] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 25[テンペスト](2010/04/03 22:24)
[29] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 26[テンペスト](2010/04/05 22:56)
[30] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 27[テンペスト](2010/04/09 00:53)
[31] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 28[テンペスト](2010/04/11 21:23)
[32] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 29[テンペスト](2010/04/15 22:00)
[33] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 30[テンペスト](2010/04/22 02:08)
[34] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 31[テンペスト](2010/04/22 02:08)
[35] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 31.5[テンペスト](2010/04/22 18:16)
[36] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 32[テンペスト](2010/05/06 00:18)
[37] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 33[テンペスト](2010/05/10 16:29)
[38] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 34[テンペスト](2010/05/10 16:29)
[39] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 35[テンペスト](2010/05/15 23:42)
[40] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 36[テンペスト](2010/05/17 22:49)
[41] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 37[テンペスト](2010/05/21 01:58)
[42] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 38[テンペスト](2010/10/31 06:17)
[43] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 39[テンペスト](2010/11/01 17:32)
[44] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 40[テンペスト](2010/11/02 00:28)
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[16324] 【ネタ】BETAを殲滅してみよう 30
Name: テンペスト◆fb11b208 ID:f4dd966b 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/04/22 02:08

とりあえずジェネシスの配備が完了、いよいよ発射するだけになった。


基地機能は移転しない事にした。
その明確な理由は各国が俺達の基地を今だ特定できていない為、態々、兵器から資材まで
宙へ上げてまでする必要が無い。それならいっそ基地に引きこもる方がバレる心配が無い。


兎に角、偽装解体の準備は完了した。

後は解体宣言を出すだけになった。


俺は暫くジェネシスをフェアリーテールの環境から眺めながら思う。


火星攻略が完了すれば後は地球だけだ。
はたして世界は俺等Fairy Taleが雲隠れした後、一体何処までやれるのだろうか?
と……


正直、今の世界にハイヴ攻略を行う戦力はあってもそれを行う事を許可する人間がいない。
これは大きな問題だ……


「ジェネシス発射、カウントダウン開始!!」


オペレーターの声により現実に引き戻された。
いよいよか……


「3、2、1、0!! 発射!!」


ジェネシスはそのミラーに無数の光りを集約し、大きな光りとなって突き進む。
その目も眩む様な光りは火星オリジナルハイヴ、マーズゼロへと突き刺さる。


俺はその様子を飛ばした衛星のライブカメラを見ていた。
そこにはベータが水風船の様に膨れ上がり、破裂していく。
それは正に地獄絵図と呼ぶに相応しい光景だった。


「マーズゼロの重頭脳級の反応消滅!! 成功です!!」


オペレーターの声にブリッジは暫く静寂に包まれた後、歓声が沸き起こる。


「やった~~~~!! 俺達、ついにやったんだ!!」


「見たか!! ベータ!! これが人類の底力だ!!」


「ベータのケツにファックしてやったぜ!!」


「人類は俺達は……ここまで来たんだ!! 故郷の死んだ母ちゃんようやく報告できる!!」


「バカ!! 泣くヤツがあるか!!」


「お前だって泣いてるじゃないか!!」


俺はその様子を眺めながら微笑んだ。

地球はホンの少しだが、安全になった。


「隊長!! やりましたね!!」


艦長は嬉しそうにそう言いながら握手を求めた。


「ああ、人類はまた大きな一歩を踏み出した。だが、これからだ……人類が本当に大変な
のは……お前達には辛い思いを暫くさせる。すまない……」


俺がそう言うと、艦長は笑いながらこう言う。


「ソイツは言わんでください。自分達が好きで選んだ道です。俺達は貴方に着いていきますよ」


俺は艦長の言葉に救われる思いがした。


「有難う……また俺と共に戦ってくれ……」


「勿論、そのつもりです」


お互い握手を交わしながら健闘とこれからの未来を考えながら祝った。

俺は即座に緩んだ空気を締め直した。


「諸君! まだハイヴは山ほど残っている! 油断せずにいこう」


『了解!!』


ブリッジ要員は真剣な顔になりながら敬礼した。


俺は各艦隊に通信を行う。


「諸君! これでまた、地球の脅威が一つ無くなった! だが!! 地球にはハイヴとベ
ータが山ほどいる事を忘れてはならない!! 我々の本当の意味での解体は地球のベータ
が一掃された時である!! 諸君!! どうか!! どうかそれまで私に力を貸して欲し
い!! 私と諸君等の力で地球圏のベータを一掃しようではないか!!」


俺がそう言った後、通信越しから歓声が響き渡る。


「各部隊!! ジェネシス第2射後、火星に降下!! 残っているベータを駆逐しろ!!」


『了解!!』


火星掃討作戦は第二段階を迎えた。


カタパルトにHi-νガンダムが乗せられる。

Hi-νの足の部分が固定される。

『カタパルトオンライン!! 手塚機! 発進、どうぞ!!』

オペレーターから発進許可が下りた。
いくか……

「手塚 在都! Hi-νガンダム! 行きます!!」

俺は火星の宙域に舞い上がる。
俺は部隊と編隊を組み、火星に殺到した。


火星の赤茶けた土が見える。
そこに生命の息吹は無く、デコボコした岩肌と破裂したベータの死骸が転がっていた。

俺は即座にハイヴ殲滅を命じた。

「各部隊に通達!! ハイヴの反応炉を破壊しろ!! それ以外は無視だ!!」

『了解!!』

兵士達は俺の命令に答えながら進路上にいるベータをなぎ払いながら突き進む。

俺はハイパー・メガ・バズーカ・ランチャーを撃ち込み、シャフトとドリフトに穴を開ける。

その穴に入り込み反応炉を破壊する。

火星地表のベータどころか地中のベータすら死滅していた。
反応炉は奇跡的に残っているがベータのいないハイヴは攻略が楽だ。


こうして、火星のハイヴは全て攻略が完了した。
殆どのベータが死滅していたのだ。空き城を強襲する様なものだ。
楽勝過ぎる。


俺は即座に地球に反転を命じた。

後は解体宣言だけだ……





俺は即座に地球にトンボ帰りして、部隊の兵員の履歴やデータの改ざん作業に移った。

それを1日で行い、次に俺とエターナはアメリカ、ニューヨークにある国連本部にやって来た。

俺達は事務総長に会う。

お互い、挨拶もソコソコに本題に入る。

事務総長は最終確認の為に質問してきた。

「本当にいいのだな? 今日の国連総会で君達の偽装とは言え解体を宣言するぞ」

俺はニヤリとしながら言う。

「ええ、これで世界は変わります。いい方向か悪い方向かは別として」

事務総長は溜息を吐きながら言う。

「解った。後は任せろ。好きにやりたまえ」

「了解」

俺は敬礼をしながら言う。

さあ……始まりの終わりを、終わりの始まりを宣言しよう。

御伽話の第1章は終わりだ。

第2章の始まりだ。




俺は暫く総会が行われる会場の椅子に座りながら出番を待つ。

事務総長がこう言った。

「さて、最後に、Fairy Taleから重大な発表がある」

その言葉を合図に俺とエターナが立ち上がり、壇上に立つ。

その瞬間、世界中の報道機関のカメラが俺達に向けられる。

俺達は壇上まで歩み寄り、マイクのある中央まで俺が上がる。
俺は1拍置いてから口を開いた。

「お集まりの各国代表諸氏に申し上げる。本日をもって国連事務総長直轄特務部隊、Fairy Taleの解体を宣言する」

俺がそう言った瞬間、総会の会場は静寂に包まれる。

その数秒後、怒号の様な悲鳴の様な判別できない叫びが会場中を包んだ。

俺は両手を水平に挙げ、落ち着く様さとした。
そして、俺はその理由を説明する為に口を開いた。

「何故、この時期に解体を宣言するその理由は、常任理事国が秘密裏に解体を行おうとし
ていた。しかも、我々Fairy Taleや各国に何の説明も無しにである。
しかも、常任理事国は我々Fairy Taleを解体後、再び秘密裏に再編成を行うつもりでいた!
これは明らかに常任理事国が我々Fairy Taleを抱え込み、自分達の意のままに武力を保有
し、各国を力で押さえ込み、自分達の国の繁栄の為に我々の武力を外交的恫喝に使う事は
明らかである!!
この状況に我々Fairy Taleは自分達がベータ殲滅の為の力でなく、常任理事国の一部の国
家の為に使われる状況を憂い、ここにガンダムを含む我々が保有する兵器群の全てを無期
限で封印し、Fairy Taleの独立指揮権を事務総長にお返しし、完全なる解体をここに宣言
申し上げる!!」

俺は言うだけ言ってエターナを伴い、会場を後にした。

扉を開き、出て行く時に怒号がアチラコチラから響いていた。





俺は即座に総旗艦、フェアリーテールに乗り込み、太平洋上に出た。

暫く、海の上を進んでいると米太平洋艦隊が俺達の進路上を塞いでいた。

「何だ? コイツ等? どういうんだ?」

俺はそんな疑問を口にした時、米太平洋艦隊から通信が入る。

『Fairy Taleに通達する。直ちに停船されたし。繰り返す、直ちに停船されたし。貴官等
は既に国連軍にあらず。個人で武力を保有する事は認められない。直ちに停船し、武装解
除後、我々の指示に従ってもらう。逆らうというなら此方は貴官等を攻撃する権限が与え
られている』

ほう~……アメリカが実力行使に乗り出したか……

「隊長、いかが致しましょう?」

艦長が俺に質問してきた。

「俺が出て叩く。どうせ、このままダンマリを決め込んでも攻撃はしてくるからな」

俺がそう言った時、エターナが問いかける。

「私も行きましょうか?」

俺は即座に命令を下した。

「ああ、エターナは艦の護衛を頼む。太平洋艦隊の相手は俺がする」

エターナはその命令に異議を挟む。

「危険では?」

俺はそれを首を振りながら柔らかく否定する。

「安心しろ、俺があの程度で落とされはしない」

エターナは不満そうに不承不承に答えた。

「……解りました」


俺達は即座に戦術機デッキに向かった。






一方、米太平洋艦隊では……

旗艦アイオワのCIC室に司令長官と艦長がいた。

「しかし、とんでもない任務ですな……我々米太平洋艦隊全軍でFairy Taleの総旗艦の拿
捕と武装解除、それが困難な場合は撃沈しろなどと……」

艦長の言葉に司令長官が鼻で笑いながら言う。

「フン、いかにFairy Taleとアルト・テヅカが精強とは言え高が1艦と2機の戦術機、高が知れる」

その司令長官の言葉に艦長は反論する。

「しかし、相手はハイヴをたった1機で陥落させた、あのアルト・テヅカ……正直、我々
で抑えられるかどうか……」

艦長の言葉に司令長官は更に鼻で笑う。

「高々、フェイズ2のハイヴだろうに、我々太平洋艦隊が本気を出せば軽く殲滅できるよ。
それよりも艦長、弱気になるのは良くない。兵の指揮にかかわる。それにガンダムなど国
連が作り上げたプロパガンダに過ぎんよ」

気の無い返事で返した艦長だったが、正直、横浜での戦いを見たことのある彼からしたら、
この新しく着任した司令長官は彼等の強さを解っていないと思った。

(これだから、アナポリス出の坊ちゃんは……自分の出世の事しか考えていない……正直、
負ける……後はどれだけ被害を抑えられるかが私の任務になりそうだ……)

この命令とて上の下らない命令だろう事は艦長も理解していた。
職業軍人である以上、上からの命令は聞かねば成らない……
それがどんなに馬鹿馬鹿しい命令でもだ……

その時だった……Hi-νガンダムが旗艦から押し出されたのは……

「ガンダムが発進しました!!」

オペレーターがそう叫ぶと司令長官はニヤリといやらしい笑みを浮かべた。

「フン、たった1機で挑んでくるか。無謀と勇猛を履き違えた馬鹿な猿を調教してやる」

司令長官は命令を下す。

この時、彼等は知る由もなかった……
これが自分達の崩壊の序曲であり、『国連の白い悪魔』の由来をその身と命で理解する羽目になるのは……







俺は距離を詰めると戦術機母艦から戦術機が一斉に飛び出してきた。
部隊編制はラプターにビームライフルを持たせたのが多数か……

面白い……

「見せて貰おうか……世界最強の艦隊の実力とやらを……」

俺は某大佐の言葉を呟きながらアームレイカーを操作する。

Hi-νガンダムは速度を上げながらラプターとの距離を詰める。
いくら飛行ユニットを装備していても所詮はラプター、Hi-νの速度に反応できないだろう。

俺はHi-νのビームライフルで戦闘のラプターのコックピットを撃ち抜く。

ビームは先頭のラプターを貫くだけにとどまらず、後ろにいたラプターも貫通し、横にいたラプターはビームが霞めただけで装甲が溶解した。

たった1発で3機が撃破、これに慌てた戦術機部隊は慌てて散開するが遅い。

俺はビームライフルを連射し、ラプターを沈めていく。

「遅い!! そんな動きで!!」

俺はアームレイカーを操作し、ラプターを沈めていく。
その時、近づいてきたラプターがナイフを引き抜き切りかかってくる。

俺はそれを左にかわし、シールドをスライドさせ逆さにし、左マニュピレーターでビームサーベルを引き抜き、刃を展開し、左からすれ違い様にラプターの胴を切り裂いた。

ラプターは真っ二つになり爆散した。

「まだまだ!!」

俺はそう叫びながらビームライフルを乱射する。

戦場は正にワンサイドゲームの様相を呈し始めた。






これに慌てたのはアメリカ軍だった。

通信から悲鳴しか聞こえてこない。

『此方、アルファ大隊!! HQ!! 直ちに救援を要請する!! このまま……ぎゃああ
あああああああああああ!!』

『来るな!! 来るな!! 来るな!!くるなあああああああああああ!!』

『速い!? 目でおいきれ……ぐがああああああ!!』

『ママ!! ママ!! ママ!! ぎゃあああああああああああああ!!』

『死にたくない!! 死にたくない!! 死にたくないよ!!』

『チキュショ!!!! 支援はまだか!? 部隊の半数が撃破!! 部隊は壊滅状態!!』

『あは、アハハハハハハハはハハ……』

最早、戦術機部隊からの通信は地獄の責め苦を受けた様な返答しか来なかった。

「な、なんだ!? この有様は!! 戦術機部隊は何をやっている!! 相手は高々1機なんだぞ!!」

司令長官は悲鳴にも似た怒鳴り声で戦術機部隊をなじる。

正直、戦術機部隊に落ち度は無い。
相手が化け物なだけだ……

艦長はそう思いながら口を開いた。

「司令長官、ここは撤退すべきです!! 此の侭では戦術機部隊は全滅します!!」

司令長官は怒鳴り返す。

「撤退だと!? ふざけるな!! 我が合衆国太平洋艦隊が、高が日本人の猿真似に負け
たと世界中の笑いものにしたいのか!?」

艦長は尚も進言しようと口を開こうとした時、オペレーターが叫んだ。

「戦術機部隊全機、シグナルロスト!!」

それを聞いた、司令長官は後ずさりながら叫ぶ。

「たった1機に!! たった1機に太平洋艦隊の戦術機部隊が壊滅だと!? しかも3分
で!? ふざけるな!! よく確認しろ!!」

その時だった、別のオペレータが叫ぶ。

「ガンダム!! 今度は各艦艇に攻撃を開始!!」

「何だと!?」

CICのカメラにはHi-νガンダムのビームライフルを喰らって戦艦が真っ二つに折れて轟
沈する映像が映し出されていた。

そのオペレーターの報告に艦長が叫ぶ。

「いかん!! 此の侭では全滅する!! 司令長官!! 直ちに降伏信号を!!」

その艦長の具申に司令長官は叫ぶ。

「ふざけるな!! 降伏などできるか!!」

「しかし!?」

艦長が司令官に噛み付こうとした時だった。

「敵機直上!!」

悲鳴にも似た、いや実際悲鳴だろう声でオペレーターが報告した。

その瞬間、CICは一瞬全ての電源が落ちた後、強烈な振動に見舞われた。

電力は回復したが、艦が傾くのを感じた。
艦長は即座に命令を下す。

「ダメージコントロール!!」

その指示にオペレーターが叫ぶ。

「1番から2番砲等消滅!! 艦底部から浸水!! 浸水収まりません!! もって後、2分です!!」

艦長は歯を食い縛り命令を下す。

「総員退艦!! 急げ!!」






エターナサイド

その様子を見ていた私はある意味彼等に同情した。

(アルトと戦うには正直、力不足も甚だしいですね……)

それもそうだろう……
方や世界最強の機体と世界最強の衛士で百戦錬磨の部隊を預かり、ハイヴすら攻略が出来る男、
方や、自国に引きこもり、自分達より強い者と戦った事が無い、経験値の少ない艦隊……

その差は歴然だ。

そう考えた時、艦長から通信が入る。

『副隊長、正直、アメリカ軍が哀れでなりません……あの隊長を正面から戦うなど……
自殺行為です……国の命とは言え、いらぬ犠牲をするなど……』

私はそれに答える。

「仕方がありません……私達とてここで捕まる訳にも、まして、死んであげる訳にもいかないでしょう?」

『そうですな……』

私の言葉に艦長は押し黙り、会話はそこで途切れた。






アメリカ太平洋艦隊消滅の報は世界中を駆け巡った。
その壊滅した理由も一緒に……

アメリカ政府は世界から非難されるが、その事実は無いと突っぱね否定し、ひた隠した。

しかし、アメリカだけ攻められるほど世界各国、特に常任理事国は余裕が無かった。

特にヨーロッパでは在都の演説により政治集会が暴動と化し、現政権は崩壊寸前、いや崩
壊半歩手前で踏みとどまっていた。

統一中華は暴動を鎮圧する為に軍を派遣し、死傷者を出す騒ぎになった。

ソ連さへ暴動がおき軍や治安警察と市民が衝突、死傷者を出す騒ぎとなった。

日本は抗議デモ隊が警察機動隊と衝突し、怪我人をだした。
政府は事態の収拾を図る為に将軍の声明を出した為、死者はでず何とか沈静化したが、内
閣への支持率は絶望的となった。

アメリカでも抗議デモが議事堂やホワイトハウスにまで押し寄せた。
現政権は警官隊を派遣、制圧したが支持率はアメリカ史上最悪の物となった。

常任理事国、現政権は崩壊へとその歯車が動き出した。





世界は生みの苦しみを味わいながらも変革へと動き始める。


御伽話は第二章へと頁は開かれる……







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