商人が三人集まって、それぞれ利益を分配しあった。いずれも、自分の取り分を最大化しようとした結果、ある程度の妥協が成立することをよしとした。(しかし、お互いに最大限に罵り合う関係である。)貴族が三人集まって、それぞれ利益を分配しあった。血縁と、格式から自分が全てとる権利があると主張しあったが、経歴を慮り、穏当な解決に至った。(後日、二人が、偶然にも病気に倒れ、一人の貴族が友人と、親族を失う悲しみを得ることとなる。)欧州の外交官が三人集まって、それぞれ利益を分配しあう交渉を始めた。密室で行われた交渉の結果は、死因は刺殺・絞殺・毒殺であることが判明した。(なお、検視は『誠実な仲買人』が行った。)国家が三つ集まって、それぞれ利益の分配交渉を行った。上手くいき、それぞれが国益にかなう結果に満足し、友好関係が発展すると称した。何故か、各国とも翌日から軍拡にいそしむことになる。理由?自国が損をして、他の二国は本当に目当てのものを掠め取っていったと被害妄想に駆られるからである。{ロバート視点}「治外法権まで要求するのは、やりすぎでは?」アルビオンが毒を飲むというのであれば、その強弱をある程度、相談しておかねばならない。アルビオンに一服盛るところまでは構わない。だが、アルビオンという善良な隣人が病死してしまうことは、親愛なる隣人としては大いに悲しむべき事態でもある。故に、致命的でなく、かつ長期的に利益が導き出される形での毒が望ましい。その意味において、試案として上がってきた治外法権は行きすぎだ。「しかし、過去に何件か、法を無視した形でゲルマニア系の資産が押収されています。一部の貴族らは、強くこれを求めていますが。」トリステインの末端が腐敗していたのは事実だ。特に、徴税に従事する官吏が汚職に手を染めていた。だから、トリステインの法は信用がならないと主張するゲルマニアの感情はある意味では妥当なものだが、統治行為という観点から見れば、予想されるものとして、あまりにも反発が大きい。経験則からいって、治外法権は政治的な火種になりうる。確かに、あの野蛮な国家に、治外法権は適切かもしれないが、アルビオンにまで援用することを考慮すると、行きすぎだろう。「アルビオン自体は、特に法と執行に問題が無いのですぞ。さすがに、行き過ぎです。」トリステインという食事に毒を混ぜるには、無味無臭であることが政治的に望ましい。気がつかれないことが一番理想的で、次善の策は、仕方がないと受け止められる程度に留めることだ。やり過ぎは大きな反発を招く。適量こそが望ましい。『ボルジアの毒』のように、幸運すぎては疑われるのだ。幸運も重なれば、偶然ではなく、何者かによる意図がそこには介在する。だから、偶然で、連続性が無いように見せかけねばならない。「では、通商協定に付随事項として盛り込みますか?どちらにしても、アルビオンの態度次第では外交問題に発展するではないですか。」通商協定は、ゲルマニアの水瓶を拡大し、水源を獲得するという点から見れば有効である。しかし、同時にこの提案は、他の通商国家に大きな悪影響が及ぼされるという点で、政治的に推奨されないものがある。当然、ラムド伯の指摘するようにアルビオンにとっても愉快なものではない。当然、これは政治的に外交問題に発展しうる。結局のところ、アルビオンを締め上げるには、少々毒が強すぎる。「大公国を追い詰めすぎない方がよいでしょう。ここは、無難に関税自主権を取り上げては?」それに、一番の難点は大公国という通商国家を追い詰め過ぎてしまうということにある。経済力が、政治的な自立性への唯一の道である彼の国にとって生命線である水源を、我らが独占するという意志と、新たな水瓶も分捕るという意思を示せば、あの国はガリアに縋ってでも生き延びる道を選びかねない。そうなれば、何のための戦果か分からない。「反対ですな。陸へのアクセスがアルビオンの大陸進出最大の目的ですぞ。」だが、アルビオンにとってみれば、トリステイン領域における関税自主権がないことは、水源がゲルマニアに抑えられる以上、農業生産物に水利権が引かれる上に、不利な関税で競争を迫られるということで、大陸の魅力が極端に低下する。浮遊大陸で囁かれているという、大陸放棄論も可能性の一つとして無視できないものとなるだろう。現状では、アルビオン貴族らは、大陸放棄論には同意していないものの、アルビオン王家自体は、大陸に対する未練は全くないはずだ。「では、大人しくこちらに有利な一般協定でお茶を濁すしかありますまい。」ある程度の優先的な権益。しかし、致命的でないそれを得るほかに無い。ある程度の実利と権益がありつつそれほど摩擦を惹き起こさないものを集めて要求するほかに無い。「思った以上に絞れませんな。」「もともと、限界まで絞ったものをさらに、絞ろうという方に無理があるというものです。」ラムド伯という同僚は実に有能だが、私も同様であるが、外交官としては錬金術が使えないという欠点がある。まあ、無から有を生み出して、相手に売りつけることが出来る百戦錬磨の傑物と比較すると、どうしても我らが劣るのはいたしかたないとしても、ラムド伯の絞りとらんとする強靭な意志には一介の個人として敬意を惜しむ理由がない。「いっそ、ロマリアにでも土地を売りますか?」「悪くはないですが、寄進しろと言われる始末でしょうな。」教会領なり司教領なり、表現は多種多様であるが、実に寄進という形以外でロマリアが土地に手を出すとは到底思えない。その可能性は、過去に見られていないといっても過言ではなく、ロマリアにとっては宗教上も政治上もさほど重要性の見当たらない土地に大金をつぎ込むとも考えにくい上、下手なジョークにもならない。「やれやれ、こうなってはガリアにでも売りますか?」「まあ、それは最終ですな。」簡単な冗談を交わす程度には、お互いを信頼できる関係でもある。まあ、過度に感情を表すことを忌避する祖国流に表現するならば、よき友だ。少なくとも、私の心臓にナイフを突き立てる前に、彼は、ドアをノックする程度の配慮はしてくれるだろう。「ならば、輸出を締め上げますか。」「却下です。ガリアに市場を喰われるだけだ。」アルビオンは浮遊大陸であり、それが故にいくつかの基本的な物産を輸入に依存しがちな傾向がある。無論、食糧自給そのものには致命的な欠陥はないものの、人はパンのみにて生きるわけではない。さまざまな物品が必要であるのだ。特に、アルビオンで深刻に不足している木材等を締め上げるのは一つの手段ではある。だが、さすがに、自給体制を長年にわたって整えてきているだけに、不足して困るという程度で致命的な影響があるほどは期待できないだろうというのが、実態である。むやみに敵意をかきたてる政策は、愚の骨頂である。意味無く、敵意を駆り立てることほど、無為かつ無益なことは無い。敵意を駆り立てるにしても、それは必要があり、合理的な場合に限るべきだ。「では、どうします?」「いっそ、この議事録でも送りつけますか?どの程度までなら耐えられるか貴国の意見をお伺いしたいとでも。」{ニコラ視点}ニコラ・デマレことメールボワ侯爵は、トリステイン王党派の重鎮であり、最もアルビオン外務省の忌避する貴族の一人でもある。なにしろ、トリステイン貴族である。その一事をもってしても、外交官から忌避されるに十分すぎる要素であるに上に、傲慢ではなく狡知であるという世評だ。当然、アルビオン内部で大人しくしているわけもなく、多くの監視や、対応用の人員などが割かれることとなる。そして、その監視にあたっている彼らは、頻繁にメールボワ侯爵がトリステインからの密使と接触していることを、上司にいつものように報告することとなる。「ワルド子爵の消息はいかがでしょうか?」「未だ、分からん。捕虜名簿に名が無かったことを思えば、逃げ延びてくれていることを願うほかないだろう。」アルビオン滞在中の仮住まいとはいえ、屋敷を手に入れる程度の財はアルビオンにもメールボワ家は持っている。なにしろ、一国の財務次卿まで上り詰める才覚ある貴族だ。資産を分散させておくというのは、とりわけ有事に際しては常識的な対応であり、そこに抜かりはなかった。「で、ラ・ヴァリエール公爵からの伝言は?」「はい、アルビオンはあの講和案を飲むのか?とのことであります。」やはりか、と思う。なにしろ、前線の貴族らにしてみれば、停戦合意は速い方が良い。特に、この戦争で得る物が無いとわかっていれば、出費は少ないほうが望ましい。仮に、身代金が払えるならば、捕虜解放が近いと分かっている方が望ましいというのも大きい。そして、公爵家は王家に忠誠心がないわけではないが、最終的には自家の温存を優先しても構わないのだ。まあ、祖国に準じるという発想自体が、錆びついた思想である。自分も含めて、アルビオンに亡命した王党派は、よほどどこか古典的な思想にかぶれていたのだろう。「飲むだろうな。少々条件で揉めるやもしれないが。それで?公爵はなんと?」名目上とはいえ、アルビオンとトリステインは別個の交渉主体である。故に、一応はトリステインが講和条約を拒否することもできる。まあ、アルビオンからも見放される覚悟があれば、であるが。それは、強欲な親族の下から飛び出し、悪裂な奴隷商人の下に飛び込むようなものだ。「トリステインという国家は、存続できるのかと。」「存続?」「アルビオンと合併することを懸念されておられますが。」「あくまでも、婚姻による同君連合だ。次代は或いはトリステイン単独ともなろう。」名目は、そうだ。アルビオンとトリステインの王族同士の婚姻による連合王国構想。しかし、実態はアンリエッタ王女の持参金がトリステインということだ。仮に、生まれた子供が複数人いたとしても、領地を分割するということに合意するだろうか?かなり綱渡りではあるが、分割させられたとしても、従属国扱いされるのが目に見える。この状況下で、存続を確認するのは、占いにでも頼った方がましなくらいだ。「・・・では、在トリステインと貴族は、アルビオン貴族らから距離を取り、一派をなすべきとお考えでしょうか?」「無論、一派を形成できるならばよいが。具体的には、王家を支えるに足る人材が多数出てくれば、影響力を獲得できると思う。」アルビオン王家の人材不足は、突発的な南部粛清により表面化こそしていないものの、一部では大きな問題となっている。特に、財務関係でモード大公と緊密な関係にあった官吏や、諸候が軒並み取りつぶされているために、徴税業務に支障が出ているところすらある。無論、浮遊大陸内部での事であるために、そうそう外部からは窺えなかったが、さすがに、亡命してくればいくらかは目にすることもできる。だが、トリステイン貴族に大きな影響力を持つ、公爵家がこのような形で、トリステインに一定の配慮を行うというのであるならば、当代はともかく、次代でトリステインが分離独立することも夢ではない。「時に、貴殿はいかがする?しばし、アルビオンの情勢を探っていくか?」「はい、情勢を見極めてまいれとも。」「ならば、南部と北部の確執を見極められるがよい。では、公爵にもよろしく願う。」使者が退室していくと、思考にいくつかの取りとめもない案が浮かぶも、やはり現実的でないとこれらを破棄する。アルビオンとトリステインの同君連合自体は、不可避だ。ボロボロに国家という枠組みが崩壊している以上、連合王国の一角としてのトリステインとして、愛郷心に訴えつつ、行政上の独立した区画としての地位を維持し続けることができれば、アンリエッタ王女の御子息の代で独立することも可能性はあるだろう。アルビオンにしてみれば、速やかにトリステイン地域を取り込むことに主眼を置いてくるだけに、相当の反発を覚悟しなくてはならないかもしれない。「私の生きているうちに、次代が生まれればよいが・・・。」王女殿下も、ウェールズ王太子も未だ若い。無論、適齢ではあるものの、お二人の子が成長し、一国の主足りえるまでに、生きながらえることができるかどうか。正直に言えば、お子様が生まれるまでは、生きながらえるだろうが、政治的に活躍できるころまでは微妙だ。そういう意味では、若い貴族、それもできればアルビオンでの権謀術策から守りぬけるだけの力量がある貴族の中の貴族が望ましい。「ワルド子爵、彼がいればどれほど心強いことか・・・。」王族の救出、献身的な護衛に、志願しての敵地後方錯乱。今の時代においては、希有の忠勇の士である。もはや、真の騎士というほかに無い。幸いなことに、自分と異なり、王女殿下の信頼も万全のものだ。自分のような、いわゆるマザリーニ枢機卿派の官吏は、有能ではあっても煙たがられるものが多かった。その意味においては、王女殿下の信頼を得られており、献身的な忠義を示している彼の存在は、トリステインを次代に語り継ぐに足る資格を有している。曲がりなりにも、子爵位を持ち、魔法衛士隊の副隊長になっている貴族だ。政治向きのことにも、全く才覚が無くてなれる地位でもない。確かに、今だ、若い。だが、少なくとも、彼が円熟するまでは、我らで支えることもできる。とにかく、今は無事を祈るほかにはない。{ロマリア某所}「水の国と空の国が同君連合?」始祖直系の国家は、ガリア・トリステイン・アルビオンであり、それに始祖ブリミルの弟子がその後を守っているロマリアが存在してきた。実に6000年の歴史である。この枠組みが、歪められようとしている。それは、始祖の残したエルフに対抗する貴重な虚無という伝説の魔法が、失われるのではないか?との危惧を密かに知る者の間で惹き起こしていた。「それでは、虚無が途絶えかねない!」始祖がもたらした魔法は、貴族を、メイジを強力な存在としたが、エルフは未だに強大な敵である。だが、そのエルフとすら始祖は虚無の魔法で対抗していた。聖地を取り戻すために不可欠な虚無。それが、失われるのではないか?その恐怖はロマリアの原理主義的な枢機卿らにとって悪夢としか言いようのない事態であった。「落ち着かれよ。何も、王家に限らず、王家に連なる家系であれば虚無足りえるのだ。」理論上は、始祖の血脈に虚無は宿る。だが、すでに虚無が伝説となり、存在が疑われているのもかなりの期間に上っている。ここにいる面々は、虚無の存在自体は疑っていない。秘められた文献と、公開できないような秘密裏の諜報から、虚無の存在自体は確信している。「だが、アルビオンもトリステインも虚無は見つかってすらいない!」しかし、それでも、虚無は発見できていない。そう、存在自体は確信しているし、探索も行われているが、アルビオンもトリステインも虚無の魔法は見つかっていない。無論、探索の仕方にも制約はある上に、各魔法学院に虚無の魔法使いの捜索に協力するように要請するわけにもいかないために、手足が不自由な状態であるのは否定できないが、それでも懸命な捜索にもかかわらず、両国から入ってくる報告は、芳しくない。「4の4が揃うことなどあり得るのか?」聖地を取り戻す。その第一歩すらおぼつかない。「場違いな工芸品がある。」「場違いな工芸品も、限定的な戦果しか期待できないではないか!」秘密裏に、砂漠から持ちかえられたそれらは、確かに強力だ。だが、使い方が分からないものから、全くのガラクタまで様々であり、しかも量産どころか再現すら困難な代物ばかりで、運用にも大きな制約が課せられている。「エルフから、聖地を取り戻す。そのためには、手段を選ぶべきではない!」故に、虚無への期待は大きい。いっそ、縋って祈りたいほどに虚無が待ち望まれている。自分の生きているうちに、虚無が揃い、聖地が奪還されることを夢見て、多くの先人が逝ってしまった。手段など、選ぶべきではないのではないか?そういった声すら、枢機卿の一派からは水面下で聞こえてくる。「世俗のことに少々、関心を持つべきでしょう。これは、不可避のことなのです。」とはいえ、さすがにこればかりはどうしようもない。なにしろ、不用意に開戦をあおったり、下手に宗教庁が介入したりした揚句に、教皇が事態の収拾に乗り出す羽目になっていた。まさか、ゲルマニアに虚無の保護をしたいがために、ガリアが策動するのを放置したどころか、秘密裏に支援したなどと、いいやるわけにもいかない。下手な介入を行ったという悔悟の念のほうが強いが、今更どうするわけにもいかない。「アルブレヒト三世は、喰えない政治家ですな。」「それで?対策は無いのですか?」「アルビオンとトリステインの完全な合併を阻止するほかにありますまい。」王族の血脈が交わる程度であれば、虚無の魔法が消失するとは思えない。事実、各王族の血は度重なる婚姻政策で交わり合っているのだから。だからこそ、トリステインとアルビオンの完全なる一体化は望ましくない。無論、可能性としては、アルビオンに二つ始祖の系統を継ぐ虚無の持ち主が現れる可能性もある。だが、それは可能性であり、その裏面に虚無の消失という可能性もある。「6000年の枠組みが崩壊するとは。」いくつもの王朝や国家、それに自治都市が併合され、歴史から抹消されてきたが、始祖由来の国家が直面するとは考えられなかった。格式にしても、実力にしても、他を圧倒していたのだ。だからこそ、6000年という歴史の試練にもこれまでは耐えられた。耐えてくることができたのだ。「近年のトリステイン弱体化を放置した責任でしょうな。」その原因は当然ながら、トリステインの弱体化と、ガリア・ゲルマニアの二強体制が成立しつつあるのを放置したことにあるのではないか?そうした疑問提起がなされる。なにしろ、都市国家を纏めたゲルマニアは、もともとは弱体であったものが成長した姿なのだ。当然、弱体化していたトリステインはこれでさらに力を落とすこととなり、今日を迎えている。「そのために、マザリーニ枢機卿を陰に陽に支援したのです。」だから、わざわざ、ロマリアで有力な枢機卿一派を有し、かつ有能で次期教皇の評価もなされたほどの有力な枢機卿がトリステインで実質的な宰相となることを妨害しなかったうえに、諸政策において、マザリーニ枢機卿が本国の厄介事に極力巻き込まれないように取り計らったばかりか、いくども秘密裏に支援を行ったのだ。「腐った老木は誰であってもどうしようもない。むしろ、細くとも健全な若木を育てようではないか。」場の雰囲気を仕切りなおすように呟かれた言葉は、一つの暗喩を含んでいた。トリステインという旧来の国家は、ロマリアにとって意のままになるものではなく、潰すことも躊躇われる存在であった。だが、彼らは今や弱体であり、自立のすべすら危うい。ここで、アルビオンに完全に吸収されないためには、ロマリアの助力が不可欠であり、こちらのいいように制御できる新しい、トリステインも十分に期待できるだろう。「最悪の場合、ゲルマニアから土地を買い取ってでも、トリステインは我らの手で復活させる。」アルビオンから分離独立するためには、ある程度の支援と、最悪の場合ゲルマニアから土地を引き出すことが必要になる。当然、それを見越して資金を集め、人脈を形成し、情報を収集していかねばならない。そうであるならば、ここで全体の意思を統一し、事態を解決すべく行動することで合意しなくてはならない。「私としてはその方針で良いかと。異議のある方は?」一人の出席者が肯定の意を示すと、異議を申し立てる声は無く、ただ賛意を示す声か、無言の肯定が繰り出され、出席者の総意が確認される。そこにあるのは、間違いなく宗教的な使命感と、自らの悲願達成に賭けた真摯な熱意であった。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~あとがきみなさんおはようございます。本作は、The炎の曲芸師リッシュモン・カリン様TUEEEEEEEと綺麗なワルドが共存する奇妙な事態になっています。正直、こうなるとは思っていなかったですorz(いや、綺麗なワルドは意図してやりましたが・・・。)プロットが、プロットが崩れていくんです(´;ω;`)水面下での講和会議の動向はどういう風にするかと考えてみて、そうだ、『大英帝国』を参考にすると、いいんじゃないかと。三枚舌外交(実際は、解釈次第では矛盾しないというまさに魔法)とかいろいろネタを盛り込もうと思ったのですが・・・。欧州情勢は複雑怪奇。まあ、そう言って総辞職する内閣も欧州からすれば、複雑怪奇だったらしいですが。こんな本作ですが、次回は寝業師ロマリア・The炎の曲芸師リッシュモン・飛べアルビオン!の三本で送りすることを検討しています。プロット通りに進んでいないので、大幅な変更も視野に入れていますが・・・。気長にお付き合い下さい。