推奨BGMを二曲
涙腺が弱い方は聞かないほうが良いかも?
Last Fantasia 東方ヴォーカルアレンジ
サークル:Sound Online様の「Trois Bleu」より
ヴォーカル:三澤秋
旅の途中 狼と香辛料OP曲
歌手:清浦夏美
虫の知らせでもあったのだろうか。
本来なら万全の準備をし、祝うはずのユウキの誕生日を何故か三日も早めて行った。
自分でもなぜそのようなことをしたのか分からなかった。
だが、今なら理解できる。
三日後では間に合わなかったからだ。
それを予感したからこそ、私たちは彼の誕生日を三日も早めて祝った。
しかしそのことに何の救いもない。
ユウキが死んだのでは何の救いにもならない。
――…………何故、私はそのことを覚えているんだ……?
アウルからユウキが死んだことを聞いた時、ふと口から漏れた疑問。
神格化によって死んだのであれば、その世界に存在する者は管理者である神を除いて例外なくその存在のことを忘れる。
いや、影響を除いてなかったことにされる。
だと言うのに私はユウキの事を忘れていない。
何故、だろうか?
――それは……我が殺したからだ。
――……そうか……
ユウキを殺した。ユウキはアウルに殺された。
ああ、なるほど。だから覚えていられるのか。
神格化によって消滅したわけではないから、覚えていられるのか。
――憤慨するとばかり思っていたのだが、意外と怒らないのだな。
――……そう見えるか? 見えるならその目に存在する意味はないな。
怒れるものなら怒りたい。
だがそんなことをしてもユウキが戻ってくることはない。
何より、アウルは私たちのためにユウキを殺したのだ。
私たちがユウキの事を忘れないように。
きっと、彼を救うには僅かに時間が足りなかったのだろう。時間を計り間違えたのだろう。
それしか出来ない判断だったに違いない。
もうそれ以外の手段がなかったとしか思えない。
事実として、アウルは私に殺される覚悟をしている。
もしも彼が別の、ユウキや私たちのために以外の意思で彼を殺したというのであれば、そもそもそのような事実を私に言う必要はない。
むしろそのようなことをする意味が分からない。
――辛い役を押し付けて済まない、アウル。
――いや……我こそあのような思慮に欠ける行為をして済まない。これらの責任は原因である我にある。
――もう、今となってはそんなことはどうでも良い……いや、そうではないな。
私にとって最初で最後の親友、ユウキ。
彼を失えば私に残るものはない。
故に心は絶望で塗りつぶされるはずだと言うのに、何故かそうはならない。
何故だろうと考えた時に、思い当たったのは記憶。
彼と出会い、語らい、分かりあった歴史。
それが心の中に残っているから、辛くはない。
――何故だろうな、アウル。
――何だ?
――何故か私は、ユウキがまだ死んでいないように感じている。今もどこか遠くで、生きているような気がするんだ。
存在しえない希望は人々をそこに縛り付ける分、絶望より性質が悪い。
そのことは既に理解している。
何度も偽りの希望に裏切られ、傷つけられ、絶望してきた。
私の心はその度に壊れ、直し、鍛えられた。
そして今となっては偽りの希望、存在しえない希望は私の心にとって何の色も持たないものだ。
しかし彼が生きているかもしれない。
この光は、私の心の中に存在する。
いや、言葉を間違えた。
彼は、ユウキは生きている。
私は不屈の意志を持ってここに断言しよう。
――だから、私は行くよ、アウル。彼の居る所に。私が在るべき場所に。
――そうか。言い残すことはあるか?
――……別に、ないな。
ああ、そうだ。
その道中で多くの孤独な者に会うことだろう。
ユウキが私にしてくれたように、私もまた孤独に泣いている人々を救っていこう。
そうしたらいつか、昨日のような輝かしい世界に、たどり着けるだろう。
――ならば我はここを守り続けよう。いつか汝がユウキと来ることを待ち続けながら。
――ああ……良いな、それは。素晴らしい。
――行って来い。ついでに、ここまで心配させたあの馬鹿の顔面を、我の代わりに殴ってくれないか?
――それは別に構わないが、一発で足りるか?
――残りは汝らが帰ってからの楽しみに取っておく。
――了解した。それでは、行って来る。
そう言って私は世界の壁を超えた。
今日から私も局外者か。
それも、良いな。
今日もまた日が昇る。
ユウキが死んだというのに世界は何も変わっていない。
ここから見える光景にも何の変化もない。
いつもの色褪せた夜明けだ。
ユウキが教えてくれた四季の素晴らしさ、世界の美しさも彼がいなければ意味がなく、色を持たない。
変わらなければ良かった。
あの日がずっと続けば良かった。
だと言うのに世界は、常に変化し続けることを止めない。
今日もまた、日が昇る。
やがて日は遠くの空に沈んでいく。
そして明日も日が昇る。
来月も、来年も、百年後も。
……いつまでも。
――…………
何度も日が昇り、死ぬまで私はここで色褪せたそれを見続けるだろう。
そう思った時、ユウキの匂いがした。
ふと、そちらを見ると改良中の無縫天衣があった。
今となっては何の意味もないものだが、何故だろう。
私はそれを着ているユウキに、呆れられているような気がしてならない。
ふと思い出す、彼と初めて会ったあの夜の事。
――……済まない、ユウキ。
私はユウキを無くした。
それでも私は死ねない。
どれだけ長い事絶食しようが死ぬことはない。
この強靭な肉体が死ぬことを許さない。
長い生が私を世界に縛り続ける。
だから、私は代わりに見てこよう。
早くに亡くなってしまい、世界の全てを見ることが出来なかったユウキの代わりに。
彼が愛した世界を、彼と同じように愛しながら見て回ろう。
ほんの少し、世界に色が戻ったような気がした。
すぐに側仕えを呼んだ。
――しばらく、旅に出る。
――ああはい、分かりました。行ってらっしゃい。
――……構わないのか?
――別に。いつか帰ってくるのでしょう? ならば我々一同、それを待つだけです。
――そうか……済まない。
この手に残った無縫天衣を身に纏う。
――行ってくる。留守は任せた。
――お任せください。ああ、それと。
――ん、何だ?
――挙式は帰ってからで?
――…………それは、悪くないな。
ユウキはどこかでまだ生きている。
それを期待しながら世界を巡るのも悪くはない。
そして彼とまた会えた時、自慢話を聞かせよう。
ユウキはどのような反応を示すだろうか?
考えるととても楽しくなった。
技術が最も進歩しているため、居住世界として利用している世界の中心都市。
その中央行政府の近くにある俺の自室に一人いる。
まただ。
また、欲しいものがこの手から零れて行った。
最初は力が足りなかった。
故に俺は力を手に入れた。
次に欲しかったユウキは俺に願いを思い出させた。
何のために力を得たのか、その理由を。
だが、そのユウキは先日に死んだ。
何故だろうか。
俺はそんなにも多くを望んでいないと言うのに、それらが尽くこの手から零れていくのは何故だろうか。
この手が届かないのは何故だろうか。
考えたところで答えは出て来ない。
――なあ、ユウキ。大切な人を守るには、どうすればいいんだ?
対面の誰もいない席に語りかける。
その席と俺の間にあるのは小さな机。
机の上にはワインとグラスが二つある。
――守れなかったら、失ってしまったらどうすればいい?
ここには俺以外いないので帰ってくる答えなどない。
それでも俺は、そこに問いかけることがやめられない。
――俺のしてきたことは、無駄なのか?
ユウキを失ったことにより、生きる気力がなくなった。
未来も見えなくなった。願望が消えた。
最終的にこの手に残っているものは役立たずな力と空虚な心だけ。
またあの目的を、願いを無くした頃に頃に逆戻りだ。
もう俺の目には、何の光も入らない。
――なあ……俺に、意味はあるのかな?
世界は何時も残酷な事実のみを俺たちに与える。
何故ユウキは死ななければならないのか。
何故、ユウキのような存在を創り、あまつさえそれを残酷に処分するのか。
そして、何故ユウキは記憶を残そうとしたのか。
コンナ気分ヲスルグライナライッソ、ソモソモ出会ッタ事カラナカッタコトニナッテシマエバ良イノニ――
――…………はは、バカだな、俺。
何を考えていたのだろう。
何に絶望していたのだろう。
何を間違えていたのだろう。
あの日々は楽しかったではないか。
あの日々が何よりも愛おしかったではないか。
あの日々は今も、俺の心の中でいつまでもあり続けているじゃないな。
それを、なかったことに?
それこそふざけるな。認められない。認めてたまるか。
――……シッ!
きっとまだ見ぬ世界のどこかで俺のような存在が生まれているのかもしれない。
世界や侵略者に襲われている人がいることだろう。
手始めに、そいつらから蹴散らそう。
この届かなかった手が届くようになるための練習台として、不幸を叫ぶ人々に傲慢に否定できないほどの幸せを押し付けよう。
そしていつしか、世界。
お前が奪ったもの全て、この手で奪い返してやる。
――それじゃ、俺旅に出るから。後よろしく。
そう言って俺は政務その他諸々の全てを部下に押し付けた。
部下共の悲鳴が聞こえた気もしなくはないが、気のせいにする。
あ、ついでに酒やつまみでも集めよう。
いつか全世界の美味珍味美酒銘酒全てを集めた酒宴を開くために。
調理? ユウキに押しつければ問題ないだろう。
ただ運命に流され、力を手に入れた。
望まぬまま魔王と言う存在になり、気付けばその死が約束されていた。
別にそれを嫌だと思ったことはない。
何せ私はこの世界に飽きていたから。
あまりに単調でつまらない世界から逃れられるなら、これ以上怠惰で苦しむことがなくなるならいっそ、殺されても良いと思っていた。
そんな下らな生まれて生きて死ぬだけの人生がただ一人の存在に逢って終りを告げる。
誰よりも弱い存在。
それでも強く在るその姿はきっと何よりも美しい。
そこに自分では至れない気高さを見た。
彼の背中に誰にも穢せない誇りがあった。
ユウキの心は何時でも誰でも受け入れる温かさがあった。
私はそれを見て、まるで子供のように憧れ、欲した。
それ以上に彼の困った顔が何よりも可愛かった。
どんな時でも優しく迎え入れてくれたあの店が愛おしく感じた。
彼のような人が私の代わりに王になれば、そうすればきっと。
その時私は彼を、彼が護りたい者を彼の隣で護れば良い。
そんなきっと素晴らしい未来を思い描いていたら、指先で描いた未来図は砂上の楼閣の如く消え去った。
――…………もう、死のうかしら。
生きるのに飽きた。
死ねない自分に嫌気がさした。
これ以上生きているのもつまらない。
何の楽しみも興味もない。
もう二度とユウキはこの世界に足を運ばないだろう。
この推測は確信に近い。
故に、これ以上生きる価値がない。
――おや、魔王様。まだ居たのですか?
――……あなたこそ、何か用かしら?
――いえいえ、別にどこぞの怠けものが何もせずにただいるだけのため仕事が溜まる一方でそれを片づけるためにここに来ただけですよ。
相変わらず口の悪い腹心だ。
これで腕も良く、意外と市井のことを思っているのだから性質が悪い。
――所で魔王様。さっさとその席を開けて出て行ってください。
――……あなたにそれを命ずる権力はないはずよ?
――ええ、ありませんでした。先ほどまでは。ですがあなたが日々ここで怠惰に過ごしている間に民衆の心はあなたのもとを離れ、私に着いたのです。
――……ま、それは当然ね。で? なら仕方がないわ。
国ですら出て行けと言うのならちょうど良い。
このまま風吹くままに旅をして死に場所を探そう。
――さようなら。もう二度と会うことはないでしょうね。
――ええ、そうですね。それでは魔王様。幸せな余生を。
そう言ってあっさりと私は王室を出た。
その時彼が何か言っていた気がするが、興味はない。
さて、これからどこに行こうか。
そう考えながら城を出て、街を歩き、外へと向かう。
ふと顔を上げると王都に住む全員がいつの間にやら街道を整列していた。
口々に何かを言っている。
その内容は余りの騒々しさに鮮明に捕えることは出来ないが、全て私への言葉であることは理解できる。
彼らが共通して言っていることは唯一つ。
――行ってらっしゃい、魔王様。
………………
…………ああ本当に。
……全員揃いも揃って。
バカらしい。
当然じゃないか。ここは私の国だ。
私が王だ。
誰が何と言おうと私がこの国の王だ。
その王が納めるべき国に帰ってこないことなどあり得ない。
仕事をしないなどあってはならない。
世界で最も幸せそうでなくてはならない。
――ああ……行ってくる。留守は頼んだ。
そう言って私は城門を後にした。
ユウキ、私はまだ、対価を貰っていない。
逃げることは許さないから。
誰もいない店内。
そこで私は一人、紅茶を飲んでいた。
こうして待っていればいつかユウキさんは帰ってくる、そんな淡い期待を胸に。
だけど三カ月。
それだけ待ってもユウキさんはおろか、誰一人としてこの店に足を運ばない。
もちろんその理由は分かっている。
もうこの世界にユウキさんはいないからだ。
理由や原因はわからないが、ユウキさんはもう死んだ。
そうアウル様が教えてくれた。
なのに私はそれをどうしようもなく否定したくて。
今日もここで紅茶を飲む。
どれだけ待っても彼が帰ってくることはないと知りながら。
その事実に目を背けたくて。
――おい、馬鹿娘。
聞き慣れた声が耳を掠める。
そちらの方に目を向けると、案の定お父様がドア付近に立っていた。
――何か、御用ですか?
――用と言うほど用はないが、少し気に入らないことがあってな。
感情を隠さず、あからさまな怒りをまき散らしながら私に近付く。
――お前は何時まで、過去に縋るつもりだ?
――…………
否定できない。
私はユウキさんの陰に縋っている。
それでも、それでも良いじゃないか。
誰かに迷惑をかけるでもないのだから。
私は私に与えられた責務をちゃんとこなしている。
お望みとあらば政治の道具ともなろう。
だが、だからこのぐらい許してほしい。
夢を見るぐらい、許してほしい。
――ああ、別にそれは構わんがな、見ていて気に食わないんだよ。何もかもを捨てているお前の姿がな。
構わないのなら放っておいてくれ。
見ていて気持ち悪いなら見なくて良い。
だからここを壊すな。
――……はっ、下らん。まさかユウキに強い人だと言われた奴が、この程度だとは。下らん。お前がそこにしがみ付く限り、あいつは永遠に浮かばれない。
――あなたに! お父様にユウキさんの何が分かるのですか!?
――付き合いが短いからな、特に何も。だが今のテメエがどうしようもなくカスだと言うことは分かる。
――……なら、私にどうしろと言うのです? どうすればいいのですか? ユウキさんを無くし、何を支えに生きていけばいいのかも分からなくなって、夢もなくなって、何もかも失って……私は、どうしたらいいのですか?
これは醜い八つ当たりだ。
それでも私は言わずにはいられない。
叫ばずにはいられない。
――そんなもの、自分で見つけろ。
それに対し、お父様が行ったことは、無視。
それではあまりに虫が良すぎる。
散々自分の欲望を言って、それに対する解決を何一つ言わないなんて。
私には到底受け入れられない。
――お前にはユウキに貰ったものがたくさんあるだろうが。何でそれを使わないんだ? 何故それらを持ってして見付けれないんだ? 私が聞きたい。
――……見付けれませんよ……
ああ、確かにユウキさんから貰ったものを使えば見つけられるだろう。
だが、それには余りに世界が狭すぎる。
こんなこの街と、そして限られた場所だけしか自由の無い檻では狭すぎる。
――籠の中では見つけられません。
――なら旅でもすれば良い。もしも家が枷になると言うのなら絶縁もしよう。
――……お父様?
――だがローズ。一つだけ覚えていてくれ。お前の帰る場所はここだけじゃない。他にもあると言うことを。
――よろしいのですか?
――ああ、問題ない。胸を張って行って来い。
――ありがとう、ございます。
――ただ一つ。たまには顔を見せに帰ってこい。お前は何時だって、俺の娘なのだから。
――はい!
ふと、昔のことを思い出す。
昔聞いた、ユウキさんの言葉
――子供が急に大人になるわけじゃない。ゆっくりで良いから、少しずつで良いから、全力で本気で今を生きよう。そうすればきっと、いつか大人になっているよ。
私は生きていなかった。
ただ怠惰に何をするわけでもなく、ユウキさんの陰に縋って生きてきた。
私が彼から教えられたことは多い。
その割に出来ていることは少ない。
恥ずかしいばかりだ。
本当に、恥ずかしい。
――行ってきます。
――ああ、道中も気を付けろよ。
翌日、私は家族と重臣たち、親しい人に見送られて王都を旅立った。
当分の間は戻ることはないだろう。
だが、次戻る時には、私は。
ユウキさんとまでは行かなくても良い。
それでも、彼のように強く在りたいと願う。
どのような表情で死んでいったのだろう。
最後まで笑顔で、幸せだと言う表情で死んだだろうか。
それとも何故このような死を受けなければならないのかという疑問を思って死んだのだろうか。
はたまた残してしまう他の人に済まないと謝りながら、死んだのだろうか。
今更それをどれだけ考えようと意味はない。
私はまた、彼の最後を見なかった。
見たくなかった故に見なかった。
見なければならないのに、目を背けた。
ユウキはもうこの世界にいない。
もう彼の事を知る術はない。
そして、きっとどの世界からも居なくなる。
世界の根源に神楽 優鬼と言う存在を二度と創らなくさせるほど、彼は影響力を持ちすぎた。
――汝はまだ、旅を続けるのか?
――ええ、もちろん。
もとより私が旅をしている目的は自分のように不幸になる人を減らすため。
出来ればユウキ個人も救いたいが、もう叶わぬことだろう。
そこは素直に諦めている。
――……それは外さぬのだな。
――今度外したら、二度と付けてもらえそうにないからね。外せないわ。
そう言いながら薬指につけている指輪を撫でる。
前回はユウキを殺した罪悪感から外した。
今回は外せない。
二度と外さないと誓ったから。
だから外すことなど出来ない。
外せばユウキが本当に手の届かない遠くに行ってしまうような気がするのが、本音だが。
――さよなら、アウル。もう二度と会うことはないでしょうね。
――それはどうだか。存外早く、再会するかもしれんぞ。
――それは……どうかしら?
アウルがどうして自信を持って言っているのか分からない。
だがそれはもう関係の無いことだ。
私はすぐにここを経つ。
もうこの場所に彼が存在しないことを知っているから。
ユウキであった存在はもういないことを分かっているから。
――汝も身体には気を使え。
――もちろんよ。
別れはいつものように悲しいが、私の心は寂しくない。
ユウキは何時までも私を愛してくれた。
こんな私でもユウキは愛してくれた。
彼はそれを望み、私はそれを願う。
この事実だけで十分だ。
私は何時までも、もう疑うことなく前に勧める。
そう思いながら私は、まだ見ぬどこかへと旅立った。
――やあ、久し振り。
神楽 優鬼
「鬼より優れし迷い神」
クラス/全てに適性あり
性別/男性
属性/混沌・中庸
筋力/E~ 耐久/E~ 敏捷/E~
魔力/E~ 幸運/E~ 宝具/Ex
保有スキル
絶対干渉拒絶体質:Ex
精神や存在に干渉する系統の全て、どのような物であってもが無効となる。
それは世界であっても例外ではない。干渉嫌忌体質が進化したものである。
必要最低限の力/-
目的を達成するにあたって必要最低限の力しか世界から与えられない。
そのためパラメータが目的の難易度、発生する障害によって変動する。
なお、目的とは世界が定める他に本人が定めることも可能。
運命の調律者/Ex
彼に関わった者全員に対し、世界によって定められた運命を覆す。
そのため未来予知が意味を無くす。
絆/?
全てにおいて不明のスキル。そもそも実在するのかが不明。
宝具
無縫天衣
ランク/Ex 種類/対界宝具 対象/1名~
未来に起こる可能性を選択する宝具。
これの前ではどのような攻撃も中っていないことになるため因果を逆転する攻撃であろうとも無効となる。
実際のところは非常に上質な布であるため、見られても宝具とは思われない優れ物だ。
なお本人は全く自覚していないが、他にも宝具クラスの代物、スキルを多数保有している模様。
要調査の対象である。