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No.14587の一覧
[0] 《習作》とある八番目の超能力者[gennsosousa](2009/12/30 19:52)
[3] 禁書目録編-0[gennsosousa](2010/01/06 20:00)
[8] 禁書目録編-1[gennsosousa](2010/01/06 20:13)
[15] 禁書目録編-2[gennsosousa](2010/01/06 20:16)
[17] 禁書目録編-3[gennsosousa](2010/01/19 21:31)
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[14587] 《習作》とある八番目の超能力者
Name: gennsosousa◆2319efa4 ID:c21fb807 次を表示する
Date: 2009/12/30 19:52
 これはとある魔術の禁書目録の男オリ主本編再構成モノです。
 注意事項としては

・オリ主は嫌い。
・上条の方だけにしてほしい。一方通行の方はしなくていい。

 と言う方は見ない方がいいかもしれません。


7月19日


 学園都市――――東京都の西部3分の1を占め、外部と隔離された巨大都市。最先端の科学を研究する拠点であり、風力発電用風車や清掃用・警備用ロボットの実用化など、科学技術が20年から30年の差があるとさえ言われる都市。

 そんな都市でも路地裏というモノは存在し、無論不良というモノが其処に居ないという事は無い。

 コンクリートとコンクリートに阻まれた、細長い直線のような場所。

 両サイドを囲んでいるのは学生寮と言ったところか。

 そこで五人ぐらいの少年が息巻いている。

 更に視線を下に向ければ、地面には三人ほどの人間が四肢を金属に刺し貫かれ血を流して倒れていた。

 五人の少年達の手にはナイフに鉄パイプ、催涙スプレーなどが握られている。

 殺傷力は高いが使い慣れているという感は無く、ナイフや鉄パイプは光沢を放っているし催涙スプレーに至っては袋から取り出した新品ですという印象は拭えないが、それが殺人にも使える得物だという事に違いは無い。

 いや、むしろ素人が威力も分からずに使うというのは、それはそれで別種の危険性を孕んでいるとも言える。

 五人の少年は一人の人間を取り囲んでいた。

 彼らの目は全員血走っている。

 それでも、取り囲まれている人間はどんな状況でも対応できるように構えをとってはいるが、その貌には恐怖の表情は少しも浮かんでいない。

 彼を表現するとすれば黒だ。

 何故なら、服装は何のデザインの無い黒い半袖のTシャツに黒いジーパン。

 日本人らしい黒い髪に黒い目。

 例外な部分といえば黄色人種の肌ぐらいだ。

 おォあ!という背後からの絶叫。

 彼を取り囲む凶人達の一人が、ナイフを手に彼の背中へ突っ込む。

 だが、彼は見向きもしない。

 無論、視線は向く事は無い。

 その無防備以外の何物でもない背中に、凶人は体ごと突っ込むような形で全体重を乗せたナイフの先端を突き入れようとする。

 グニャリ、という音が彼の背中に突き刺さると同時に響く。

 もちろん、それは彼が背中にゼリー状のモノを付けていたのではない。

 その音の音源の元は凶人が持っていたナイフだ・・・・いや、元ナイフと言った方が正しいだろう。

 何故なら、ナイフは彼の背中に突き刺したのと同時に液体となって下に滴り落ちたのだから。

 そして、そんな現象に茫然とした狂人の顎に横から拳が入って脳が揺さぶられ凶人はダウンする。

 仲間の絶叫に優爆するように、残りの四人の少年達が一斉に襲い掛かる。

 しかし、本当の意味で『勝てる』と思って戦っている者は、何人いるだろうか。

 彼らの目は確かに血走っている。

 だが、それは度を越した緊張や不安、恐怖や焦燥によるものにも見える。

 次々と雄叫びを上げて振るわれるナイフや警棒に、しかし彼は恐怖の色など見せない。

 そして、先程までナイフだった液体が彼の掌に収まると同時に目潰しとして襲い来ている凶人達に投げる。

 彼の掌から投げられた液体は金属に戻り、不細工な針と化して襲い掛かる。

 皮膚を貫き、血が流れた事によって痛みを感じて一人が足を止める。

 その一人に彼は接近して腹部に拳を叩き込む。

 余程に彼のその一撃は強打だったのか、或いは全く鍛えていないのか彼の拳を受けた一人はくの字に体を曲げて地面と挨拶する。

 残りの三人はヤケクソになったのか、三人とも彼の前方から襲い掛かる。

 数の優位性である多方向からの同時攻撃を捨てて。

 そんな三人を見て、溜息をついて呆れた表情を彼は抱くと共に三人は爆発に包まれる。

 何の爆薬もないというのにそんな異常な現象を起こしている事と何の魔術式も持っていない事から彼は能力者なのだろう。

 そして、爆発が収まった時そこには意識は無くなってはいるが、爆死はしていない事から手加減をしているのか、或いは異能力(レベル2)か強能力(レベル3)なのだろうか?

 戦闘と称していいのかは分からないが、とりあえず終わりを告げた事により彼はのんびりとこの場を去ろうとする。

 病院に電話をかける気配はない。

 まぁ、自分を襲った人間の事まで面倒をみると言うのはいい人すぎるが、四肢を金属に刺し貫かれた三人は下手をすれば出血多量で死ぬ可能性があるというのに電話をかけない事から、彼は表の世界に生きる人間ではないのだろう。

 そうやって去ろうとする彼に


「た、頼む。病院に電話をかけてくれ『元素操作(エレメンタルオペレート)』」

「はァ!?お前ラが俺に好きデ襲ッテ来たんだロうが。そこまでシて貰えルなんてイう期待スるなヨ。
 そンな期待すルぐラいなら第八位ノ超能力(レベル5)に挑ンでるんジャねぇヨ」


 そう言いながら、彼はその場から去る。

 だが、去る際に突き刺していた金属が傷口を覆うように変化する。

 それは彼の善意なのか、或いは気紛れなのか。それは彼自身にしか分からない。


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