雨が降りしきっている。
叩きつけるような、雨である。
「覚悟は、良い? なのは」
「うん…大丈夫」
肩に乗り気遣わしげに尋ねたフェレットに、雨中、いっそ不釣り合いな程綺麗に笑みを返す。
バケツをひっくり返したような雨、それらは二人――いや一人と一匹か?――の周りを丸く避けて、一滴分も濡れてはいなかった。
「…少しね、嬉しいんだ」
「?」
「またね、ユーノ君と一緒だよ? …ユーノ君には、迷惑だろうけど…」
「なのは、いつか君が言った事だよ。
巻き込まれたんじゃない、自分から飛び込んだんだって。
僕も同じさ。自分の意志で無限書庫を飛び出して、また君と戦う。
僕も、嬉しいよ? こんな事でも、ね」
女性――なのはと呼ばれた彼女の胸元、紅い宝石がキラりと光る。
「いこう、今日が僕たちのデビューなんだから。
職業・殺し屋 『白い悪魔』のね!」
「うん!」
****
はい、職業・殺し屋とのクロス作品ですね、本格的に書いたら間違いなく18禁でしょう、色んな意味で。
作中ではなのははユーノ君とケコーンしてて管理局も辞めてヴィヴィオはフェイトさんに預けっぱです。どうしてこうなったかは確か両親が御神一族と同じようにテロで殺されたからとか何とか。
永遠に続きませんヽ(´ー`)ノ
理由? ○沢○○とかちょっと洒落にならん名前を適当にアナグラムした名前でぶち殺すようなオ○ニーになりそうなんで没です。
****
「――――いいでしょう。令呪を使いなさいシロウ。貴方の決断だ、私が口を挟む権利はない」
「――――え」
「気にする事はありません。私は今回のマスターとも信頼を築けなかっただけだ。
貴方が令呪で契約を断てば私は自由になる。
……この体を保てるのは二時間程度でしょうが、その間に新しい寄り代(マスター)を見つけるだけです」
そう、前回の聖杯戦争時のマスター、キリツグも最後の最後で私を裏切った。
私の願いを叶えてるハズの聖杯を、事もあろうに私に破壊させた。
あの時の屈辱、あの時の怒り。
今思い出しても腸が煮えくりかえる、とはまさにこのことか。
土壇場で裏切られる事を想えば――裏切られた過去を想えば、未だ開幕の狼煙が上がったばかりのこの段階で、「マスターを辞める」と宣言した彼の方が幾分マシと言える。
「これで貴方は自由だ。わずかな間の共闘でしたが、貴方の魔力は好ましかった。
……再び会う事はないでしょうが、無事この戦いを切り抜けられるよう祈りましょう」
そう、マスターを降りたからと言って、危険がない訳ではないのだ。
この街は暫く戦争の名に相応しい災禍に見舞われる。望むと望まざるとに関わらず。
シロウ、貴方の決断は間違ってはいない。人は誰しも平穏を求めるものなのだから。
だから、こんな厄介事を放り出すのは間違いではない。
何か、言いたげなシロウに背を向けて、夜を駆ける。
新たなマスターを捜さねば。
出来れば一人前の魔術師がいい。
可能ならば、一流の魔術師がいい。
そして願わくば聖杯戦争を勝ち抜ける強者がいい。
残された時間は僅か。我が身はセイバーのクラス。現界可能時間はアーチャーのそれに比べれば呆れる程短い。
しかしその刹那に、私の願いが叶うかどうかがかかっている。
なんとしても。何を犠牲にしても。
王として私が為さねばならぬゆえに――
*****
…喩えるなら、アイツと出会った時の昂揚、だろうか。
青年は目の前で蹲るように倒れている雨合羽を纏った少女を見下ろしながら、自らが愛した女を重ねて見ていた。
似てるわけではない。共通点は金色に輝く髪と――人ではない、という事だけ。
あの声が――脳をたたき割り理性を消し去り野生を引き出し本能を呼び覚ますような――あの声は、聞こえない。
愛した女とは、違う。
人ではない。それは分かる。
何故ならその少女は、半ば幽霊のように体の所々が透き通っているのだから――
「…君?」
「…ぁ…」
側に駆け寄り、膝立ちで側に座り込んで、抱き上げる。軽い、軽いが確かに重さは感じる。
「…大丈夫か?」
「……貴方は?」
少女――鎧姿だろうが雨合羽をその上に着てようが少女は少女だろう――の翠緑色に輝く瞳は弱々しいものの、明確な意思が読み取れた。
出来る限り、不審な態度は取るまいと思わないでもないが。
なに、どうという事はない。このような鎧を纏ってその上に雨合羽を着用した上に体が透けかかってる金髪の少女を抱きかかえている。
この状態自体が不審でなくて、なんだというのか。
「…通りすがりの旅行者、かな」
「…では私を放っておいて立ち去るがいい。気遣って頂いて恐縮ではあるが、貴方の為にならない」
青息吐息、という奴か。
もはや喋る事すら億劫だと感じさせる声音でありながら、凛とした音で芯が通った、心地よい声。
「んー、正直そう想わないでもないんだけどね」
苦笑すら浮かべて呟く。
「…でも、ごめん」
愛したあの女を――救えなかった。
何も出来なかった自分、そんな自分を愛してくれた彼女。
世界をコワしたあの夜の青い空――
イカレた眼に焼き付いた赤い、アカい夕焼け――
あんな想いは二度と味わいたく、ない。
「悪い男に捕まったと想って諦めて。どうしたら君を助けられるか教えてくれ」
「…私に関わると命の保証は出来ない」
「多分、そんなトコだと想ってた」
「…貴方は、馬鹿ですか」
「よく言われる」
「…………私と共に戦い、私と共に死んでくれますか?」
「それで君を救えるのならば」
「…では…とりあえず接吻を」
「…は?」
「…躊躇している暇はありません。情けないが、私が現界していられるのも保って後数分…」
「分かったよ」
ファーストキスじゃない。惚れた女以外にも何人かと唇も体も合わせた事がある。
「だけど、その前に名前を聞かせてくれ。俺は遠野志貴。志貴でいい」
「ではシキ…私の事はセイバーと」
****
Fate/stay nightのセイバー離脱ルート、主人公遠野志貴ですな。
ここまで書いておいてセイバーと志貴の相性ってどんなもんかと考えて止まった作品です。
元々、七夜の関係者で唯一の生き残りである葛木せんせーのトコへ行って修行する予定の志貴がセイバーを拾い聖杯戦争に巻き込まれるという設定でした。
シロウはイリヤちゃんの一撃でアレされちゃうんですよね、このルート。
キャスターさんと協力してHFルートを直死の魔眼でぶち壊す! という設定でした。
エクストラプレイ後だとキャス狐さん出したくなりますな。赤セイバーも可愛かったですね。
****
本当に頼りになる使い魔
「君は本当に頼もしいヤツだ……この町に来て君と知り合えて本当に良かったと思ってるよ…」
それは凍った時の中――誰にも聞こえないとしても、誰にもその呟きは届かなかったとしても。
シルロットはその呟きに心から同意しただろう。
人形を人間に戻した彼は――
目の前にいる誰かを決して見捨てる事のない彼は――
本当に頼りになる少年だったのだと。
第一話 雪風のタバサは動じない
「きゅいきゅい! ありのまま今起こった事を話すのね!
『お姉様がサモン・サーヴァントのスペルを唱えたら目の前に人間の少年が現れたのね!』
何を言ってるのか分からないと思うけどわたしも何が起こったのか分からなかったのね! きゅいきゅい!」
風の韻竜イルククゥ――通称シルフィードは混乱していた。
現在のシルフィードの主人にして幼なじみ、タバサは卓越したトライアングルメイジだ。その父もまた12歳でトライアングルに到達した天才的メイジだったがその才能を余すところなく受け継いだ彼女もまた天才と評されて良い才能を持ち合わせている。
更に家庭事情で戦場と言う修羅場を、齢15にして幾度も潜り抜けている彼女は贔屓目抜きに大魔法使いと賞賛されるべき存在だとシルフィードは常々――複雑な感情と混ぜ合わせるように――思っている。
その彼女がサモン・サーヴァントで人間を使い魔に召喚した。
有り得ないにも程がある。
メイジの実力を知りたければ使い魔を見よ、という言葉がある程、使い魔というのはメイジに取って重要なパートナーだ。
シルフィードもまたタバサの母親の使い魔であり、タバサとは実の姉妹のように時間を過ごしてきた仲だ。だから、タバサの実力なら竜を呼ぶかも知れない、家族が増えるかも知れないと楽しみにさえ思い、空を舞いながらサモン・サーヴァントの儀式を見守っていたのだ。
それが人間!
前代未聞だ。人間を使い魔にするなんて200年を超えて生きる――尤も人間に換算すると10歳前後だが――シルフィードもそんな話は聞いた事がない。200年生きてる割に結構な世間知らずではあるが。
だがその思いは級友達や教師ですら同じだった。
確かにタバサへの級友達の評判は決して良くはない。コミュニケーションという単語が辞書から抜けているような無口無表情無愛想な少女だから、というだけではなく、とある放蕩無頼なメイジ――主に男性遍歴的な意味で――の数少ない友人でもあるからだ。
だが決してメイジとしての評価が低い訳ではない、というより当代一の風系統のメイジだと誰もが認める程には評価されていた。また扱いが難しいとされる風竜を――母親から受け継いだとは言え――完璧に従わせている様も誰もが知っている。
そんな彼女が平民を使い魔に召喚してしまった!
何の間違いではないか?
そんな想いが渦巻くヴィエストリ広場で――
「……私の名はタバサ。貴方は?」
彼女は目の前に座っている少年に平然と尋ねた。
「……君は? ここ、何処です?」
一見会話が成り立ってるようでその実全く成り立っていない。お互いがお互いの言語に聞き覚えがないのだから。
勿論、康一は日本語、タバサはハルケギニア共通言語だ、通じ合う訳がない。しかし、タバサにしてみれば例えどんな存在であれ自分が呼び出した使い魔候補の生物だ、有用かどうか、頼れるかどうかは別にして最低限敵対するような事はないと確信めいた想いがある。
対して康一もACT.1を発現して周りを索敵させつつ、目の前の青い髪の少女を見ていた。
スタンド使いではない事は初めから知れていた。スタンド使いならこちらがスタンドを発現した時点でスタンドを出すなり身構えるなりする筈だ。彼女の――ついでに様々な種類の視線を放つ周りのコスプレ集団も、スタンドが見えているとは思えない対応を取っている。わざわざ目の前までACT.1を持って行って目隠ししてみたりしたのだから間違いなく見えていない。
抜けるような青空、ヨーロッパめいた建設物、更に遠くには某ネズミ王国のような城が見えた。端的に言って、先ほどまで乗っていた飛行機の中とはほど遠い風景。
「――貴方、名前は?」
きょろきょろと、スタンドと共にステレオで自分の頭を振り辺りを見回す康一。
「ここ何処ですか? なんかみんな魔法使いみたいな格好してますけど……」
当然ながら二人の話は食い違うばかり。お互いが敵ではない事は知れても、言葉が通じない以上これは致し方ない。タバサとしては同意を得てからコントラクト・サーヴァントに入りたかったのだが、言葉が通じない以上は仕方あるまい。
「――我が名はタバサ。
五つの力を司るペンタゴン、この者に祝福を与え、我が使い魔となせ――」
ファーストキスではあったが仕方ないというものだ。彼女はすべき時にすべき事に対して愚痴や悲嘆をぼやくような性格ではなかった。
康一は考える。どうやら外国人らしい少女が何やら呟いて顔を近づけてくる。
キスでもするんじゃないか。冗談めいてそんな事を考えると――
「きゅいーっ!?」
なにやら盛大な鳴き声が響いて思わず空を見上げる――直後唇に触れる柔らかな触感。
「――へ?――痛ぅっ!?」
左手が焼けるような痛み――それは康一が味わった事のない類の痛みだが、もし彼の世界のヤの付く職業の人が体感したら刺青を入れる時に似て数倍にした痛みだ、と表現したかも知れない。
蹲るようにして右手で左手を上から押さえ込んでいる康一に、座り込んで視線を合わせるタバサ。尤も彼女の身長は康一とそう大差ないが。
「お、収まった……なんだったんですか? 一体…」
右手をどけてみるとなにやら見慣れぬ刺青めいた文字。
「ごめんなさい、言葉が通じないようだったから同意なしでコントラクト・サーヴァントを行わざるを得なかった」
「コントラクト・サーヴァント……? それよりここは何処です? 貴方は誰?」
「私はタバサ。ここはトリステイン学院。コントラクト・サーヴァントとは使い魔との契約」
「使い魔…?」
痛みも引いて身体を起こし、ちょこなんと座っている目の前の少女――タバサに視線を合わせ地べたに胡座座をかく。
そうして気付く。
「あれ? 言葉が通じてる…? まさか君のスタンド能力?」
「スタンドというのが何を指しているかは分からない。けれど私と貴方が契約した際に言語翻訳機能が働いたと考えて間違いない。これは犬猫等と契約した場合でも発現する為、人間である貴方と契約すれば8割方成功すると私は考えていた」
殆ど康一には理解の外だが、どうやら言葉が通じるようになったのは彼女のおかげだという事は理解した。
そして気付く。自分がまだ正確に伝わる形で名乗っていない事に。
「あ、遅れましたが僕は広瀬康一です」
「ヒロセコーイチ……貴方は何処の国の平民?」
一見して分かる、外国人、それもトリステイン近郊のゲルマニア、ガリア、アルビオン、ロマリアなど近隣数カ国の服装ではないし、名前の韻もそれらの国のとは違う。どこかよほど遠くから召喚されたのではないか、とタバサは当たりを付けた。
「康一で良いですよ。平民って意味は分からないですけど、生まれも育ちも日本のM県杜王町です……ここは日本じゃ、ない?」
「ここはトリステイン王国。貴方の国が何処にあるのか私には分からない。しかしニホンという国ではない事は確か」
「ちょっといいですかな」
と、頭が可哀想になっている中年――教師であるコルベールが康一の左手を見やる。
「ふむ、珍しいルーンですね……ちょっと失礼」
とさらさらとメモ帳らしきものにスケッチを取ると、
「ミス・タバサ。使い魔との交流も結構ですが、場所を空けてくれませんか? 次の生徒が待っておりますのでね」
スケッチをしまいつつ気まずそうに声をかける。
実際、彼は平民を召喚する――しかも自身に迫る実力を備えたトライアングルたるタバサが――という事態に少々混乱もしていた。その割には見たことのないルーンへの好奇心が優先されていたようだが。
「はい――コーイチ、こっちへ」
「はあ……」
広場の端の方へ移動するタバサにとぼとぼとついていく康一。
正直眼を覚ましたら「夢を見せるスタンド攻撃だった」と親友辺りが目の前で説明してくれないかとくだらない妄想もする程、周りの風景は控えめに言って異様だ。
全員が某有名中世風ファンタジー小説の出演者の如くマント着用杖携帯。目の前のタバサに至っては身長よりも長い杖を所持している。
更に中世風のお城と見紛うばかりの建物。確か飛行機の中にいた筈なのだが。
ACT.1を出しっぱなしにして回りを見渡しながら、とりあえずタバサに従う事にした康一。スタンド使いは一人もいない感じだし、好奇や嘲笑の視線等は兎も角敵意は一切感じない事から危険はないと分かってはいるものの、イタリアから羽田空港までの飛行機の中で寝こけていて起きたらまた外国でした、では何がなにやらさっぱりだ。
スタンド使いはいなさそうだがこの現象事態が何らかのスタンド能力とも限らないので警戒するに越した事はない。
イタリアで「矢」に遭遇した経験が少々過剰に康一を警戒させていた。ジョルノはあの老人の命を奪った事に対して責任を取らせる、と言っていたが無事入団出来たのだろうか……
「貴方の事を聞かせて欲しい。貴方も訊きたい事があったら訊いて」
人の輪から離れ――タバサに人の使い魔を気にするような好奇心はない――ベンチに座り、隣に座るよう促す。
「えーと……何度も訊くようで申し訳ないんだけど、ここは日本――いやジャパンじゃないんです?」
「ニホン及びジャパンという国をそもそも私は聞いた事がない」
「……はあ…」
嘘は言っていない汗――ではなく瞳をしている。というよりこんな突拍子もない嘘は吐かないだろう。自慢ではないが日本は色んな意味で世界中から認知されている。フジヤマスシゲイシャだ。アニメの聖地。まあ大半は東北地方に住んでいる康一には直接縁があるものでないが友人の漫画家が連載している作品なども海外で高い評価を得ている。
日本の事を知らない程情報伝達技術が後れている――発展途上国の人ならそれもまだ理解出来るが、それにしてもタバサという少女から滲み出る知性は一線を画している。
よく見てみれば絹製など高級そうな服装だ。何処がどう高級なのか説明出来る程洋服に造形がある訳ではない康一としてはそれ以上の事は言えないが、少なくともタバサがそう言った「日本の事を知らない程近代文明的に遅れた国の人」という線はなさそうだ。
「――トリステイン、ゲルマニア、ロマリア、ガリア、アルビオン。
近隣数カ国の名前。どれか一つでも貴方の知識にある国はある?」
「いえ、どれも知らないです」
じわり、と康一の心に滲み出る疑惑。事実、今タバサがあげた国の名前は一つとして知らない。似たような名前の国はなくはないが。
「きゅいきゅい!」
「うわぁっ!?」
「驚かなくて良い……私の幼なじみ、母親の使い魔で今は私に仕えてくれている風竜。シルフィード」
「きゅいきゅい!」
突然目の前に舞い降り、康一に因縁つけるように、或いは犬や猫が相手を確かめる為匂いをかぐように鼻先を康一につけ探りまくるシルフィード。
端的に言って彼女は怒っていた。見も知らぬ人間がいきなり姉と慕うタバサにキスしたのだ。それを抜きにしてもタバサの使い魔が人間では納得いかない。
彼女的に怒って当然だ。
ポカ
「きゅい~!?」
「行儀良くして」
勿論、タバサとしては当たり前の事を当たり前にやっただけなので何の感慨もない。むしろ新入りをいびるような真似をしたシルフィードこそ折檻の対象だ。
「ど、ど――ドラゴン!?!」
杖で叩かれ縮こまるようにして大人しくなった竜を見て、驚愕する康一。
「……竜が珍しい?」
確かに竜は希少種だ。秘密だがシルフィードは絶滅したと言われる風韻竜なのでもっと貴重だ。
しかし、そういう意味で康一は驚いた訳ではない。
――ドラゴンが実在して目の前にいる、その事実!
「め、珍しいというか……ホントにドラゴンが存在するなんて……」
その科白に違和感を覚えるタバサ。彼の驚きようから竜を見たことがないのは明白だが、何かが違うような。まさかシルフィードの秘密に気付いた訳でもないだろう。勿論、彼が使い魔として働いてくれるなら――今の所その有用性は未知数だが――いずれシルフィードの事を話しておくべきだ。お喋り好きな風竜だ、きっと喜んで受け入れるだろう。しかし今は場所も時期も適切ではない。
「…貴方の国には竜がいないの?」
「…いないですねぇ。いるなんて目の前で見ても信じられない位ですから」
まじまじとシルフィードを観察する康一の言葉に嘘はなさそう。
竜が存在しない国、そんな所があるのだろうか。滅多に出会えない国なら結構あるだろうが、それにしてもこの世界の航空戦力の一旦を担うのは竜騎士隊だ。城へ行けば、そして運が良ければ竜騎士隊の演習を見られる事もあるだろう。
それを見たことがない、どころか存在すら疑っていた?
「……もしかして地球じゃないのか…ここ…?」
ぼそり、と疑わしげに呟く独り言に、反応するタバサ。
「チキュー?」
「……………」
「……………」
もしかして、これはアレか。
康一の脳裏に去来する、オタクな先輩、間田の顔。
「この『世界』に名前はあるんですか?」
「この世界はハルケギニアという。ハルケギニア・トリステイン王国国立魔法学院、それがここ」
「……魔法?」
スタンドも月までぶっ飛ぶ衝撃! 魔法!?
スタンド使いはスタンド使いに惹かれ合う、とはその間田先輩の言葉だが。
ここまで厄介ごとに惹かれるのか、と康一は少し泣きたくなった。
そうして響く爆音。
「ゼロのルイズがまた爆発させたぞー!」
先ほどの場所から響き渡る声。
「気にしなくて良い。いつもの事」
「はあ……」
爆発がいつもの事ってここは危険な場所なのか、それともアレも魔法か。そう言えばまだ訊いていない事があった。
「あの、使い魔ってなんですか?」
「私の場合は貴方。私の母親の使い魔だったのがこの子――」
と寄り添ってきたシルフィードの頭を撫で――
「使い魔とはメイジと共にある」
神聖な儀式である召喚の儀、サモン・サーヴァントで呼び出された使い魔をメイジは半身として終生を過ごす。それはメイジ――魔法使いの属性に合わせて猫や犬、蛙や土竜、竜やスキュラなどの幻獣が呼び出される。
端的に言えば人が呼び出されるのはイレギュラーも良いトコだ。
しかし、彼女は知っている。イーヴァルディの勇者を。
始祖プリミルと共にあり全てから始祖を守った戦士達を。
ガンタールブと呼ばれた、ミョズニトニルンと呼ばれた、ヴィンダールブと呼ばれた彼らの活躍は失われた伝承も数多いが今なお伝えられているものが多くある。
それらを解読された資料を漁った時期もある。独自に解釈した事もある。
彼女は知っている。
始祖プリミルの使い魔達が人、或いは亜人でなければ為しえない奇跡を残した事を。
だから決して彼女は落胆などしていなかった。
そもそも普通の使い魔なら母から受け継いだシルフィードがいるのだ、必要ないとさえ言える。
が、それはそれとして彼自身には申し訳なく思う。突然、住み慣れた土地や家族から引き離され使い魔――つまりは従者になれと言われるとは誰も思わないだろうし彼女自身考えた事もなかった。しかし呼び出したのは自分なのだから出来る限りの事はするべきだと理解している。
使い魔とメイジに関する常識的な範囲での知識を告げられると、康一は天を仰いで、呻く。
「…魔法に使い魔に異世界……Oh! My God! ってトコですかねぇ」
尤も日本人らしく無宗教ないし適当な仏教徒な康一に心から信じる神ないどいないが。
どうやら嘘は言ってないらしい。というかここまで嘘が吐けるなら騙されてもよいとさえ思える常識破壊っぷりだ。
使い魔とメイジ――魔法使いの関係もスタンドとスタンド使いに比すれば理解もしやすい。
「それで大事な事なんですが、僕は帰れるんですかね? 自分の国に」
「私としては吝かではない。しかしサモン・サーヴァントで呼び出された使い魔との契約はメイジか使い魔どちらかの死以外での破棄は認められていない」
「…つまり死ぬまで使い魔続けなければならない?」
「しかし使い魔と言っても貴方は人間。不当に拘束する事は私も好まない。貴方が望むなら、学園卒業後ならば故郷に帰れるよう手配する」
そう、魔法学園では召喚の儀が進級試験にもなっている為、タバサ自身の思惑は兎も角、進級する為だけにでもいてもらわないと困るのだ。学園に在校している間は使い魔としていてもらわないと何かと不都合でもある。
「なるほど、そういう事情だったらしょーがないですね」
ここが異世界(もしくは地球外地球型惑星?)だと考えた場合、間違ってもすぐ帰れる手段はなさそうだ。
「じゃあ最低でもタバサさんが学校卒業するまでは使い魔ってのをやりますよ」
「……いいの? 私は貴方を無理矢理呼びつけて貴方に無理矢理主従関係を要求しているようなもの」
「まあ呼びつけられた事は兎も角、無理矢理じゃないじゃないですか。ちゃんと説明してくれたし」
この科白をよほど遠い国、ロバ・アル・カリイエ、ひょっとしたら更にその向こう側から彼は来たのかも知れない、と彼女は考えた。ハルケギニアの常識から照らし合わせば無理のない事と言える。
「あ、今更訊くまでもないんでしょうけど、送還用の呪文とかは――」
「ない。ごめんなさい」
「いやいやいや、タバサさんが謝る事じゃないですって! 昔から決められてた事ならしょーがないですし!」
申し訳なさそうに目を伏せるタバサに、しかし康一は殆ど確信めいて――大変な事になったなぁと心でぼやいた。
異世界召喚モノ。昔のアニメで騎士として呼び出されてその世界を救う為ロボットに乗り込むなんてのがあったがまさか自分がソレを体験するとは思いもよらなかった。スタンド使いになってからこっち人生があっちこっちにふらふらしすぎじゃないかと思わないでもないが、スタンド使いになったからこそ親友と呼べる人も教師と思うべき人にも、恋人にも巡り会えたの――だ――
「…? どうかした?」
「いえ、なんともないですよ…」
思い出さなければよかった。恋人たる山岸由花子の事を。
3FREEZE!!!!
ドォーン!
自らの記憶を深く沈めて頭を振るう。一種のスイッチングウィンバックだ。眼は抉らない。
「で、使い魔って事で僕はどうすれば良いんですかね?」
その言葉にタバサは考える。
康一にも確かめた所お互い感覚の共有は出来ないらしい。それはタバサとしては不都合でもなんでもない。言葉が通じるのだから話し合えば良いだけだ。それは兎も角、秘薬の材料の類など集めさせる位なら買った方が早いし購入不可能ならシルフィードに乗って自分で採りに行った方が更に早い。
主人を護る、というのも明らかにメイジではない彼に何が出来るだろうか。
曲がりなりにも貴族である自分に対して物怖じもせずはっきりと会話出来る彼は控えめに言って好印象ではあるし、油断なく辺りに気を配ってる辺り見た目ほどヤワではないのかも知れない。
しかしメイジでない以上メイジの護衛はかなり厳しいだろう。
更に言えば自分は北方花壇騎士団の騎士だ。つまり危険が日常と隣り合わせだ。それに彼を巻き込むのは如何なものか。
不幸になるのは、辛い想いをするのは自分だけで良いはず。
となると臨時雇いの使用人として扱ってあげた方が彼の為だろうか? 人と距離を取ると決め心に仮面を被った自分ではあるが、その自分の魔法でいきなり日常生活を一変させられた彼を素気なく扱うのは人として間違ってるだろう。
そう考え、顔を上げ彼にそれを伝えようと口を開いた時。
どぉんっ! 再び爆発音が鳴り響く。
「…凄いですねぇ」
そうとしか言い様がない。慣れているのか爆心地を囲うように見物している連中は野次を飛ばしながらも平然としているのが見えた。
「はぁい。タバサ、貴方も終わったのね?」
「キュルケ」
と、康一とタバサの目の前に現れたのは赤い髪を翻す褐色の美人。おお、ブラボー!!と騒ぐ億泰が見える程! 美貌の女性だった!
ぽけーっとタバサさんと同い年に見えないなぁ、とか考えていた康一に視線を上下に走らせ、
「この子が貴方の使い魔?」
「そう」
「平民が使い魔なんてねぇ…タバサほどのメイジが」
「あの平民ってなんですか?」
ぽかん、と言った表情なのだろう、タバサは殆ど無表情だがキュルケの方はてめー頭脳がマヌケかと言わんばかりの呆れていた。
それも当然であろう、康一が生まれ育った日本では身分格差は殆どない。何しろ小学校しか出てないような人間ですら努力や幸運など様々な要因で国の権力中枢の頂点に立てる事すらあるのだ。ハルケギニアとは身分格差に対する意識が違い過ぎる。
タバサやキュルケにとってみれば「人間ってなんですか?」と訊かれたのに等しい訳分からない質問だと言える。
タバサの方は先ほどまでの会話からこちらの常識は殆ど通じないと確信めいた想いを抱いていたため、素早く彼の質問に答える事が出来る。
「平民、魔法が使え支配階級たる貴族に対して使われる被支配階級に位置する人間の事。多くは魔法が使えない人間を指す」
「はあ……つまり、ホントに中世ヨーロッパ並の封建制度って訳ですか……」
「ちょっと、大丈夫なの? この子」
「まだ少ししか話をしていない。けど彼はよほど遠くから召喚されたみたい」
「そ」
美少年でもなければたくましくもない康一には興味がわかないのだろうキュルケは自分の後ろに控えていたサラマンダーをタバサの前に進めた。
「私の使い魔はサラマンダーだったわ、ほら、この炎。間違いなく火竜山脈産ね。火属性の私にぴったり!」
「うわっこれ本物ですか!?」
「きゅるきゅる」
何をアホな事を、と言わんばかりに声を上げるサラマンダー。
「そーよぉ、フレイムって名付けたんだから」
「サラマンダーも貴方の国にはいないの?」
「いたらこんな驚きませんよぉ」
火がどうのというよりこのサイズのトカゲというだけでかなり珍しい、しかも尻尾が燃えてる。ゲームじゃあるまいし火トカゲとは。康一の常識が音を立てて崩れそうになるがよく考えたらスタンド使いも非常識そのものなんだなぁと思う。そうすると途端にサラマンダー――フレイムが普通の動物に見えるのが不思議だった。
「さわってみて良いです?」
ベンチから降りて、しゃがみこむ。見れば見るほど不思議生物。むしろキュルケのスタンドでした、と言われる方が康一には遙かに納得出来た。
「構わないわよ。それにしても本当に平民なのねぇ」
どごおーん! 再び爆発。
「人が使い魔になるって珍しいんですか?」
フレイムを撫でながら――きゅるきゅると鳴き声が意外と可愛らしい――尋ねてみる。まあよく考えれば珍しいどころではないのだろうが。基本的に強制拉致&強制従属だし。
「殆ど有り得ない。私の知る限り始祖ブリミルの使い魔達がもしかしたら人であった可能性がある、程度しか人が使い魔になった例は存在しない」
「始祖ブリミルの使い魔が? それホント?」
「全ての武器を自在に操るガンダールヴ、全ての獣と心通わすヴィンダールヴ、あらゆる魔道具を使いこなすミョズニトニルン、この三種の使い魔達に関する伝承は人、最低でも亜人でなければ為し得ない事があまりにも多い。また、ガンダールヴをモデルとしたイーヴァルディの勇者の事もある。始祖ブリミルの使い魔達のうち最低でもガンダールヴが人であった可能性は高いと私は考える」
「そ、そう…まあ貴方がそういうならそうでしょうね…」
たじたじになりながらキュルケが考えていた事はこの子がこんな喋るなんて! という事だったのは内緒だ。だが彼女はイーヴァルディの勇者がタバサの愛読書だという事を知っている。イーヴァルディ=ガンダールヴというのはもはや通説に近い迷信だが、何かしらタバサなりに拘りがあるのだろう、その理由までは尋ねた事はないが。まあタバサの使い魔なのだ、仲良くしておくべきだ。
「貴方、お名前は?」
「広瀬康一です。ありがとーございました」
「きゅるきゅる」
「? 変な名前ね」
「地元では在り来たりな名前なんですけどね」
再び爆発。
様々な修羅場をくぐってきた少年、広瀬康一は自信ありげに、そしてなおかつ傲岸にならない程控えめに、力強く頷いた。
その瞳に、笑顔に。タバサは一瞬眩しそうに眼を瞬かせて――小さく頷いた。
そして少年は――ハルケギニアを駆け抜ける、吹き荒ぶ雪風と共に。
****
ゼロの奇妙な使い魔スレに投稿しようと思って辞めた作品です。
理由は、タバサが人を召喚出来る理由が思いつかなかった、こじつけられなかったから。
さらにフーケ戦、アルビオン手紙編とか辺りまでなら続きかけそうですが、それ以上は厳しいんで没に。
まー原作からしてアレだから適当でも良いのかもしれませんが。
シルフィードがいないとストーリーが破綻しすぎて難易度高杉な為、母親の使い魔ということで連れ回してたり。
****
やあ (´・ω・`)
ようこそ、転生→憑依二次創作へ。
このミニリューはサービスだから、まず竜の怒りで落ち着いて欲しい。
うん、「また」なんだ。済まない。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていない。
でも、このスレタイを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「ときめき」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい、そう思って
このスレを立てたんだ。
じゃあ、物語を始めようか。
いつかの時代
どこかの場所
新たな物語を――
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「レッドぉぉぉっっ! か! わ! Eいぃぃぃ!! マジレッドは俺の嫁!」
トキワの森のイエロー。
彼女はそう呼ばれる。十年に一度、森の力を授かって生まれた少女。
ちなみに原作単行本第7巻82話vsラッタでイエロー自身が「何年かに一度」とピカに語っていたりするのは些細な事である。
兎も角、イエローはそんな「森の子供達」の一人ではあるが、少々異質な存在ではあった。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の庇護下の元、達者に暮らしているのだが妙に大人びているのだ。街の皆、誰より叔父のヒデノリがそれを感じていた。
だが元々森の子供自体異質といえば異質な存在である。前世代の森の子供であるワタルがトキワを出ている事もあって、イエローは周囲の好意に助けられ、順調に育っていった。
そんな彼女――イエローは今、自宅で手に入れた「ミニリュー」を抱きかかえてほくそ笑んでいた、いや叫んでいた。
色々と台無しである。
読者諸兄はもはやお分かりのようにこのイエローは所謂転生・憑依系二次創作の主人公である。
中身、というか前世は普通のサラリーマンでポケモンオタク、正確にはポケモンバトルオタクであった。死亡時のバトレボ・プラチナ合わせての通算プレイ時間は19793時間、一日が24時間で一ヶ月が720~744時間である。
よくぞ真っ当な生活を送れていたといっそ褒め称えられても良い位には人生終わっているような生活であった、他人から見れば、ではあるが。
所謂ライトノベルやジャンプ系などの漫画など様々なジャンルを浅く広く手を出し、特定のアニメや漫画にハマる事は殆どない男であったが、ポケスペや電撃ピカチュウは愛読書であった。いわゆるただしアナクボ、てめーはダメだ、である。
前世で彼がどう生きてどう死んだかは今はさして大事ない事である、少なくとも本人にとっては。
問題は彼がイエローに転生・憑依してしまったという事だ、所謂TSである。
彼は非常にTS作品が嫌いであった。殆どが百合モノだからである。
前世と性別が変わる事自体は「輪廻転生」が存在するなら普通にあり得る事であるのでそれはいいのだが、性格や趣味などは大なり小なり肉体に引きずられるものであるにも関わらず、一番肉体――つまりホルモンや遺伝子情報など――に決定されて然るべき「異性への求愛行動」が、思春期にすら変化しないどころか全く揺さぶられしないとはあり得ないというのが持論であるからだ。
そしてはからずもその持論を自らで証明してしまった。
原作の彼女――イエローが主人公たるレッドに憧れたシーン、あの場面で彼は、イエローは見事レッドに一目惚れしてしまったのだ。
元々彼がレッド×イエロー、所謂レイエ好きであった事も影響しているのだろうが、ここまで見事に惚れるとは自分でも予想外であった。
もちろん、彼とてイエローとして、9歳の少女として最近なんとはなしに女性らしくなってきちゃったなぁ、と月を見上げて前世を思い出す程には女性らしくなってきたところである。
鏡に映る自分の姿を見ては、女らしくしなくては勿体ないと考える程度には常識人であったゆえに少女らしく――少々わざとらしくても――行動しているうちに、頭の中も嗜好も少女らしくなってしまったのであろう、と自己完結はしている。
一例として、前世での好きな食べ物は酒とくさやと納豆、今は納豆と甘い物全般である。ちなみに酒は過日久しぶりにと叔父、ヒデノリのウィスキーをこっそり一口頂いて、盛大にしかめっ面を見せながら苦労して飲み干したのが記憶に新しい。
それにしても…などと悩む事もなくこのイエロー、すでに頭が赤一色で染まってしまって前世がどうのという事はもはや忘却の彼方である。
「あーマジ可愛い、レッドさんマジパネェっす」
ミニリューを抱き枕にしながらベッドの上をごろごろと転がりもだえるイエロー。
独り言の際に元の男口調になってしまうのが最近のイエローの悩みなのだが、浮かれ過ぎてそんな事もすっかりと遙かナナシマの彼方である。
「きゅ~」
抱きしめられて苦しいのか、ミニリューが抗議のうめき声を上げる。
しかしイエローには効果がなかった!
イエローが抱きしめている腕や挟み込んでいる太ももが当たる部分が苦しい訳だ、ミニリュー的には。
なおミニリューは1.8mの平均全長を持つ。傍目には9歳児の平均身長133㎝を下回る122㎝のイエローに巻き付いてる様にしか見えない。
「マジレッドさんリスペクト~!」
イエローのテンションはうなぎ登りである。
さて、ここで説明しておくべきかも知れない。
このミニリュー――イエローはリュリュと名付けたが――は原作知識をお持ちの方ならお分かりであろう、何故かあの時トキワの森にいて、迷い子であったイエローを襲撃したミニリューである。
原作でのこのシーン、常々「もったいねー!」と考えていたイエローはレッドが助けに入った瞬間――思いっきり抱き留められた――その蔓でミニリューの動きを止めるフシギバナのフッシーに攻撃命令を出すのを止めさせた。
そしてポケモンを持ってない旨を伝えて、ピカチュウの手を借りて無事ゲットした、というわけだ。
ぶっちゃけラッタよりミニリューだろ、というわけである。
このイエロー、原作展開を否定するつもりはないが自分の所持ポケモン位自分で選ぶのだと意気込んでいた。
その第一歩がミニリューである。
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ここまで書いておいて、最後のワタル戦どーすんの、100万ボルトとか無理無理とか考えて没。
高町静香の~を執筆する直前の作品で、TSとか百合否定とかいろいろ設定がかぶってるますな。
逆ハーレムで本人はレッドさん一途なのにグリーンに惚れられブルーは年上の親友だけどグリーンを巡る恋敵でシルバーにも惚れられるというアフォなこと考えてました。