「さて、今後の事を話し合う必要があるな」
「ですね」
再びテーブルを囲み、話し合う俺達。
顔赤くなってないか?
うう…プロポーズされるのがこんな恥ずかしいもんだとは思わなかった。
あの馬鹿はいつも好きだ愛してるとか言ってるけど、あんな重い言葉で言われるとは……うう、恥ずかしい。
いや誰も聞いちゃいなと思うんだけどね、言わなきゃばれないとは思うけどね。
「えーとぉ、現状を確認すると静香ちゃんは1勝無敗で残り85日、忠夫ちゃんは戦績0で残り46日ねぇン」
いかんいかん、頭を切り換えねば。
「サダソは今は塔に登録していない、と」
「妊娠の状況は大体2~3ヶ月か。大体来年の――5月から6月辺りかの?」
「まあ二人で示し合わせれば、どうにでもなるっすね」
例えば横島と俺が第一希望から第三希望まで『二人同じ日』を申請すれば、横島の不戦勝で終わり、その後の90日を稼ぐ事が出来る。
何度も出来る訳が無い――200階以下で何度も負けられないのと同じ――が、一回くらいは問題ないだろう。
横島以外に勝ち星くれてやるのは癪だが、3敗までは問題ないのだから85+270=355日は間を開けられる。
現状で妊娠2ヶ月だとしても、残り220~230日前後で産めるハズだから、100日近く余るな。
現在1997年の10月28日だ。
妊娠の一ヶ月は28日計算らしい。
つまり290日だ。
最終月経日が0日計算なので、えーと……いつだよ。
確か……えーと……ああ、一回200階行って登録拒否した頃、かな。
うむ、生理痛の為にピルを飲んだのを思い出したから間違いない。
アレが9月2日位だったハズ。
という事は54日か? 2ヶ月は過ぎてるな、うむ。
という事は1998年の6月20日が290日目だな、その通り産まれるとは思わんが。
で、原作のハンター試験が1999年の1月だから、6ヶ月位余裕がある。
まああくまで目安だが出産から運動出来るようになるのが通常の産婦で2ヶ月ほどと言われているので、俺なら余裕で3敗の後、次の試合には参加出来るだろうしハンター試験も余裕で参加可能だろう、うむ。
「とりあえずシズカは天空闘技場を後にして、何処か安全な場所へ身体を移さねばな」
「嫌です」
キョトンという顔をするサダソを除く一同。
そんなおかしい事言ったか?
「あのねぇ、静香ちゃん? サダソちゃんが人質に取られそうだった話はしたと思うんだけどぉン?」
「なんすかそれ!?」
本人の知らぬ間に片付けた、流石は貂蝉というべきか。
「タダオとシズカから勝ち星を稼ぐ狙いじゃろ」
「そんな人質なんてセコイ事――」
「フロアマスターの特典、そしてバトルオリンピアの特典。
目が眩んでもおかしくないだろう? 生半な奴ではな」
新流派設立とかは微妙な気がするが、これは俺が心源流が最強、というかネテロ師範最強なのを知ってるからだしなぁ。
200階クラスとは言え天空闘技場の闘士の誰かに教わる位なら心源流の扉叩くわ、俺なら。
まあそれでも色々と旨味のあるフロアマスターなのだ、特に障害持ちになってしまった奴らはここで一旗揚げないと厳しいのだろうし。
というか原作で目の前のサダソがやってた事だしなぁ。
思うところがあるのか、俯いてしまったサダソ。
「まあサダソですら人質にされる可能性は高い。
であれば腹が突き出た女なぞ考えるまでもなかろうよ」
それはその通りだけど。
それに関連してもうムリヤリ起こそうかって話になってたんだよね、サダソを。
人質だけならまだしも、嫌がらせで五体不満足にされたら可哀想だし。
「人質取って勝ち星稼ぐとか最低だろ!」
何というお前が言うな。
いやもはやパラレルワールドみたいなもんだから良いんだけどさ。
「そぉよぉ。
今静香ちゃんがしなきゃならないのは安全に身を休める事よぉん?」
「それは分かってるが…」
「あ、兄さんだけ置いていくのが嫌なんすね、浮気の心配とか!」
「マテヤ。
お前嫁さんが腹でかくしてる時に浮気なんぞするか! そんな外道ちゃうわ!」
相変わらず変なトコで律儀というか自分ルールに忠実な奴だ。
ま、キャバクラ風俗位は気にしないけどな、性交渉どころか添い寝すら当分無理だし。
妊娠中の浮気率は高いらしいけど、逆にするとは思えないんだよな。
変なトコフェアというかこいつの親父もそうだけど、バレないようにヤレる癖に何処かバレるような隙をわざと作ってるような印象がある。
「馬鹿でスケベじゃが約束だけは守るからな、そういう意味では安心して良いと思うが」
ただし女との約束と自分の中のルール限定だけどな、守るのは。
「静香ちゃんだけくじら島に戻すってのも心配だけど、ここにいる方が今は心配だし。
大丈夫、浮気なんて絶対せんから。ゴンもミトさんもばーちゃんも久しぶりに会えば喜んでくれるっしょ。
だから、安心して――」
「解った……」
「……」
解ってるんだ、理屈では。
原作のサダソ達みたいな真似する奴は絶対いるし、人質にされるのがサダソならまだしも腹の中の赤子じゃ何も出来ん。
ゴン達に会えるのは良いけど、さ。
離れたくないな……
俺を抱き締める横島の胸の中で、思う。
「………ああ、姐さんは兄さんと離れたくないって事っす――おおうっ!?」
「ほう、手加減したとは言えよく受け止めたな」
周なしで飛針を飛ばしたが、見事一本受け止めた。
なかなかの上達ぶりである、褒めてやろう、心の中で。
「んー…なんなら、金が稼げる訳でもなくなったんだし、俺も無理してここにいなくても良いんじゃないの?
試合なんてしなくても別に――」
「駄目だ! もっと実戦を積まないと、駄目だ!」
先知ってるとこういう時に困るな。
横島の方が理論的には正しいんだよ、強くなるにしろまだまだ俺らは若いし。
しかしいつヒソカクラスの化け物に遭遇するか分からん以上、鍛えておく必要はある、何処までも。
「まあ、忠夫ちゃんが基本覚えきったらとりあえず合格な訳だしぃ? それから合流すれば良いんじゃないかしらぁん?」
腕をL字にして悩むそのポーズは貂蝉さんには似合わないと思いますよ、口には出さないけど。
まあその辺りが妥協点か。
ゴンキルが2ヶ月弱で四大行まで修めたんだから、横島なら半年もかからんハズ。
まして俺に逢いたさで加速がかかるハズだからな。
理屈は解るんだ理屈は。
胸が痛いなぁ……
全く……女になるってのは弱くなる事ばかりだな……
****
ドン!
「おおお!?」
吹き出てるな。アレだ、噴き上げっぱなしの間欠泉って感じか。
慌ててるサダソが滑稽ではあるが、試合中にダメージとともにこれやられたらそらそのまま死ぬわな。
ダメージ+生命エネルギー全放出だし。
「ぶるぁぁぁ! お・ち・つ・き・なさぁい!」
「あんまり落ち着ける要素がない気が!」
「慌てたらますます纏が出来なくなるぞ」
見学中の俺の気楽な声。
ちなみに横島は先生と模擬戦中。
「出し尽くしたら死にはしないまでもぶっ倒れるわよぉン!
オーラを身体にとどめようと念じながら構えなさい!
目を閉じて自分のイメージしやすいポーズで構えるの!」
おお、貂蝉が真面目モードだ。
それにしてもこの筋肉ダルマを貂蝉と呼ぶのに慣れてしまった自分が恐ろしい。
「そしてオーラが血液のように全身を巡る様子を想像する!
頭のてっぺんから右の肩、手、足、そして左の足、手、肩、再び頭!」
お、吹き上がるだけだったオーラがだんだん身体の周りで揺らいで来たな。
「そしてその流れが次第にゆっくりと止まり、身体の周りでオーラが揺らいでいるイメージを思い浮かべるの!」
お、おっ? オーラの流れがゆっくりしてきて――
「あ」
ぼうんっと音を立てたかのように再び吹き上がった間欠泉状態に戻ったサダソのオーラ。
「惜しかったわ。もう一度今のイメージ――あらぁん?」
ぱたり、と倒れ込んだサダソ。
オーラが尽きたな。本当に微かに垂れ流し状態のオーラが立ち上っている。
「あららぁン。やっぱり無理だわねぇ」
「まあ、妥当なトコだな」
「今の様子なら1週間もしないで纏は出来るようになるわねぇん」
そして気絶したのかぴくりとも動かないサダソをお姫様抱っこする貂蝉。
……ま、他人事だし、良いか。
そのまま貂蝉のベッドに横たえられる。
「さて、静香ちゃん」
「む」
「いつ、くじら島だったかしら? そこへ向かうのかしら?」
む、真面目モードだな。
テーブルの椅子に座っている俺と向かい合う形で腰かける貂蝉。
どうしてこいつがビキニパンツ一丁なのに、誰も突っ込まないん
「腹が目立ち始める前、叶うなら今すぐでも、という所か」
「それが最善ねぇ」
「だが私と忠夫は国籍もないんでな、正直密航しかないぞ」
「それは大丈夫よ。先生がハンター証持ってるもの。
問題なくチケットは買えるわ」
「それなら良いが…そうだな……荷物纏めて……二、三日と言った所か」
「そ。じゃそれに合わせてチケットの手配はしてあげるから」
「はああ……」
「そんなに別れ難いかしら?」
「…それもないではないが」
問題はなー、勝手に念能力開発されるのが困る。
絶対18禁な能力作ってしまうに決まってるのだ、放っておけば。
「部屋で休ませてもらう。世話をかけたな」
「いいのよぉん」
ひらひらと手を振る貂蝉を背に扉を開け廊下に出て、自部屋へ戻る俺。
文珠以外じゃ帰る方法なんて思いつかん、強化系であろうとも是が非でも文珠を修得してもらわんと。
行き当たりばったりな発の修得は俺が身をもって実感してるからなぁ……それなりに応用技も作ったけど。
うむ、二人で両親に孫の顔を見せる為にも文珠を覚えてもらわねば。
是非ともなのはと美由希相手に叔母さんと呼ばせたいのだ。
ふふふ、中学生なのに叔母さん。絶対にお姉さんとは呼ばせないぞ。
「まあ、暫しの別れになるんだから、ゆっくり準備しなさいな」
「気遣い感謝する」
あーあーどーするどーする?
側にいなきゃあいつが何するか解らん。
予想の斜め上を走り抜けるのが得意技みたいな奴だからな。
横島以外文珠なんて作れる訳がないんだ、何が何でも文珠を作るよう導かねばならんのだ。
本当なら四六時中張り付いて世話してこちらの魅力で酔わせてでも泣き落としてでも言うこときかせねば。
そうすれば俺もあいつも帰れるのだからwin-winという奴だな、うむ。
……独善的だという自覚位ある。しかし、他に手が思いつかない。
瞬間移動系は考慮したが戦闘用の短距離ならいざ知らず、遠距離だと自分のオーラか神字で目標設定していないとどうにも厳しいらしい。何も目標のない場所への転移やノヴのように外から出口の設定がされていない場所への念空間経由の移動は、もはや特質系の領域だと先生に言われた。
もう横島の文珠以外は帰れる気がしないのだ。
そして、今は我が子の為にも今は離れねばならん。
戦って負けるつもりはないし、旅団クラスからでも逃げ切る自信だけはあるが、我が身一つならという条件ならばだ。
あーもー!
どうすれば良いんだ?!
念に対する実戦という意味で横島がここから離れるのは論外!
まして未だに纏を修得した程度!
そういう意味では俺だって実戦不足なんだから本来なら離れる訳にはいかんのだ!
分身がもっと簡単な能力だったら作って四六時中横島の側に置いておくのになっ!
……ん? …ん??
分身ほど我が身に似せる必要は全くないな、よく考えたら。
その、アレだ。別に横島の性処理を手伝う必要はない、わけだし。
念人形、いや念獣。
どーせ具現化系は遠いのだ、これ以外には使わないという制約を付ければ問題なく作れるだろ、多分。
イメージ修行……どうするか、いや単純に行けば多分……?
まてまて、まず何を具現化するか、だ。
横島を導くんだから、それに相応しい……何か頭を掠めたぞ。
思い出せ――考えろ――
気付かぬうちに自分の部屋のベッドの上で正座していた俺。
気付いたところで今はどうでも良いが。
横島――導く――具現化――俺の知識――念能力開発の補助――
――能力開発の補助――
心眼!!
そーだよ! アレを具現化すればいいんだ!
四六時中監視も可能だし(しないけど)喋るから横島の相談役になれるし、こっちの知識を丸ごと使えるようにすれば文珠まで導いてくれるだろう。
目玉一つだから具現化するのに時間はかからない――訳がないな。
追い詰められれば弓矢くらい作り出せるんだから何とかなるだろうか?
なんとかする!
心眼さえあれば横島が文珠を覚えないという事は(多分)なくなり、俺が寂しい想いをするだけで済むのだ!
必要なのは念に対する知識と――めんどい、俺の知識の全てを篭めて、人格は使ってない表層人格をメインに据えて具現化する。
能力は――横島の相談相手になれればそれで良いんだけど奇襲用位の意味で原作の怪光線を、念弾? かめはめ波みたいなのはなんて言うんだ? 念光線? まあそれを出せるようにする位か。必要かどうかは知らんが俺が放出系なんだからそっちは問題ないか。
後は特にないな、メインは知的な意味で横島のサポートだし。
制約はバンダナ……くらいで良いか。
能力的にはおまけ程度に念弾が出せる、自ら動く事も叶わない瞳型の念獣。
名前は何にしようかな?
「うがー! あの爺いつかシメる!」
「無理だろ」
猛々しく叫びながら部屋へ入ってきた横島についツッコミを入れる。
大分ぼろぼろになった練習着――原作のズシが来てたような服だ――で、とりあえず身体には傷一つないのだから、先生の発は大したものだ。
「お、なんでベッドに正座?」
「いいから正座だ」
「うい、まだーむ」
「馬鹿言ってるんじゃない」
にへらにへらしやがって!
全く持って腹立たしい。
膝をくっつけ合うような距離で正座して、向かい合う俺達。
「暫く離ればなれになる」
「ん。嫌だけどまあ仕方ない。静香ちゃんが望む以上はね」
「…すまん」
「別に謝らんでも。ま、あのヒソカやら貂蝉みたいなのと出会って静香ちゃんや赤ん坊を守れませんでしたなんてのは嫌だし」
「私だって離れたく、ないんだ」
くっ! 顔をまともに見えん!
こんな事言われて嬉しいと思ってしまう自分に悔しい!
「お、今のは高得点?」
「五月蠅い馬鹿」
顔が熱い、自覚出来る程に。
「それで、だな」
「強引に話を進めようとせんでも」
「それでだな!」
「はいはい」
「お目付役を作る事にする」
「作る?」
「別に浮気とか心配してる訳じゃないぞ、お前が真面目に修行するか心配なだけだ」
………しまった、口に出しておいてなんだが。
これじゃ浮気の方心配してるみたいじゃないか!
……まあいいか。横島だし浮気っぽいのは事実だし、本気ではしないけど。
「ふーん、心配っすかぁ」
くぅっ! にやついたこの馬鹿の顔面をぶん殴ってやりたい!
「ふんっ…動くなよ」
ベッドの上をにじり寄って正座している横島を押し倒す。
両手で頭を固定して瞼にキスする。
「おおお?」
「黙ってろ……」
イメージ修行だからな、嘗めたり嗅いだり触ったり絵を描いたりしないとな。
という訳で嘗める。
「ひょわっ!?」
瞼を捲るように舌を差し込むと変な声を上げた。
まあ変な感覚だろうな、目玉嘗められるなんて経験はないだろうし。
人によっては性感帯らしいがいかがなものか。
あと嘗めるで思い出したけどゴリはゴリラを嘗めたりしたのかなぁ?
「ちょっ!? なんすか?! あ、ヤって良いの?!」
「駄目、だ……んっ…妊娠初期は安静が第一だ……っ…安定期に入ったら……」
うう、変な気分になりそうな自分が怖い。
それにしても瞳というのは変な味だな、涙とは微妙に違うし。
「安定期に入ったら、妊婦さんプレイが出来る、ぞ?」
あーもー恥ずかしい!
顔が熱い! 馬鹿みたいなこんな恥ずかしい科白を自分が言う時が来るとは!
「っくっ…強すぎだ馬鹿者!」
唐突に抱き締められた俺。
ぐにゅっと胸が横島の肩口辺りで押しつぶされた。
「うへへへ」
「キモい」
「だって静香ちゃんがそんな事いうなんてさー!」
「ふん…ん……」
左目を一通り味わったので右目をぐにぐにと瞼の上から触る。
直接触ったら問題だろうなぁ…
死亡確認された選手の目玉でも触らせてもらうか? 激しく気持ち悪いが。
そうだ、貂蝉にチケットを取り直してもらわないと。
一ヶ月もあれば出来るだろうという妙な確信がある。
「それにしても何で目嘗めたり触ったりするん?」
くすぐったいというか違和感が酷いのか、余り良い顔はしていない横島。
まあ仕方ないと想ってもらおう。
「具現化系能力で発を作るにはイメージ修行が大事だからな」
あ、出し入れ出来る具現化系のメリットは要らんな、出しっぱなしで良いのだから。
瞼を閉じられるようにすれば普通のバンダナを装う事も出来よう。
「ふーん?」
そういやこいつはまだ練の修行入る前だったな。
六相図も知らんのであった。
「それはそうと、胸おっきくなったと思ってたら、妊娠してたらそら大きくなるわなぁ」
たぽたぽと俺の胸がまさぐられる。
ん、まあ俺も目を弄ってるしあいこだな。
「……これ以上は流石にみっともなさ過ぎると思うんだがな」
「最大で二倍くらいでっかくなるらしいっすよ」
…………
「なに固まってんの。いくらなんでもここまで大きいおっぱいがそこまででかくなる訳ないっしょ」
ふにふにと服の中に手を入れて俺の胸を楽しみだす横島の言葉が遠い。
もしこれが今でさえ1m越えてるバストサイズが130㎝、150㎝とかになったらどうしよう……
キモイ、キモ過ぎる!
うう……念能力でどうにかならないか先生に訊かねば……
あと離れてる間の修行に関しても訊かねば。
どうかコレ以上大きくなりませんように!
ああ……神なんて信じられない俺は何に祈ったら良いんだ……
この後、貂蝉にチケットを一ヶ月遅らせてもらい、先生の元で具現化系の修行も追加し、ついに横島の額に瞳を作る事に成功したのだ!
今思えば相談相手が欲しかったのだろう、横島の、ではなく自分自身の。
この世界の確定された未来と元の世界への帰還への不安、そして妊娠に対する恐怖と喜び。
端的に言って混乱していたのだろう。
しかし俺は発をいくつ持てるのだろうか?
才能チートと言われてしまえばそれまでなのだが……
サダソと鑑を見た横島の「キモっ」という声に拳で返答した俺は悪くないハズだ。
****
能力名他は次回を待て。
相当強引ですが一応、理屈はありますので詳細を待ってください。
自分の中の理屈を万人に理解してもらえるよう説明する事の難しさよ…