「目の前で見ると、なぁ」
「うむ」
「…この世界の人間ってバカばっか?」
「…否定も肯定もしかねる。
これで世界四位の高さだからな」
手元のパンフレットによると、地上251階、高さ991m。
阿呆だ、作った奴も作ろうとした奴もみんな纏めて阿呆だ。
電波塔なら兎も角、中でヒソカクラスが阿呆みたいに暴れるとかもうね。
「アホや…」
目の前にそびえ立つ天空闘技場を見上げながら、参加待ちの列に並ぶ俺達。
スカイツリーよりたかーい、と言ったら横島に辞めてと懇願された。
お前もプレイしたのか? アレを。
ククルーマウンテンを下山し、密入国を二回繰り返して漸くここ、天空闘技場に到着したのだ。
方法はライキとロデムに穴を掘らせる。以上。
空路で行っても良かったんだが、海を越えなくて良い以上、空路より地下の方が見つかりにくいと判断した。
服やリュックが汚れたのとそれなりに時間がかかった事を除けば概ね順調だった。
そーいや昔ダイ大でポップがメラゾーマで地下掘り進んだシーンがあった気がするが、マグマで灼熱地獄にならなかったのかねぇ?
しっかし…密入国する事数回…立派な重犯罪者だ…と思ったが、よく考えたら国籍も何もないんだから入国も出国もないんだよな、データ上では存在しない人間なんだから。
だからといって捕れば多分流星街か刑務所か、ろくな目に遭わないのは目に見えてるけど。
それにしてもライキ達様々だわ。
ライキ達がいなかったらくじら島で立ち往生か…試験開始まで無為に日々を過ごすしかなかっただろうなぁ。
100階以上の部屋を確保したら毛繕いをしてやらねばな。
天空闘技場を主要産業とするこの街は公営ギャンブルで成り立っていて、競馬場や競輪場のノリをもっと仰々しくしたような感じだ。
さらに観戦客をメインの顧客としてる為、宿泊施設も外食産業も充実している。
見た感じ、○のハナマサみたいなスーパーもそれなりにあるっぽい。
納豆喰いたいなぁ。
この世界、米もそれなり――多分イタリア位には――食べるくせに和食が普及してなくて困る。
その癖、所謂『アキバ』的な商業もそれなりに発展してるし、ジャポン人っぽいのはそれなりに見かけるんだよな、よく分からん。
ジャポンは一体どうなってるんだろうか。
で、到着した日に普通のホテルに入って数日分予約を取り、恒例のように一試合やって息抜きにデートして。
デート内容?
思い出したくもないわ、この阿呆!
****
「…やっぱり恥ずかしいぞ…」
一ヶ月お預け食らわせたから『お願い』聞いてやるなんて言わなきゃ良かった!
「似合う! 可愛い!」
うー…フリルたっぷりゴスロリ服とか何処で買ったんだこのバカ!
しかも基本色が白とピンク!
フリルいっぱいとか裾の広がったスカートとかもう絶望的に似合わないだろ俺には!
こういうのはロリな子が着るのが良いんであって!
身長175㎝もある俺が着るもんじゃねーだろ!
ヒールまで履かせやがって…大女にこんなの履かせるな、いじめか?
いじめだな?
ガチで泣くぞ良い年した女(24)が泣き喚くぞ!
「プリンセスキュートリボンロリータって言うらしいっすよ、それ」←作者注:ggrks
こんな服を着せられて街に連れ出されるなんて、まぢで涙が出そうだ。
カフスだのドレスキャップだの膝上からの長いソックスも全部フリルいっぱいリボンいっぱい。
ポニーを纏めるリボンもいつもの紐を取り上げられて無意味やたらと長いフリルのリボンだし、そもそも服にもなんかフリルで出来たピンクのバラっぽいのがたくさん付いてるし!
クローゼットの中の鏡で見ても、似合わない事甚だしいぞ。
うう、顔が紅い。
そらそうだ、めちゃくちゃ恥ずかしいし。
目付き悪いし、表情だって強ばってて、ダメだろこれは。
「忠夫、やめよ? 恥ずかしいぞ…」
正直、裸で放り出された方がまだ恥ずかしくないと思う。
「大丈夫! 滅茶苦茶可愛い!」
ダメだこいつの目は節穴さんだ。
下着もテニスのアレっぽいし…ペチコートだっけ?
Tバックの上に見せパンなんだろうがそれを履かされて。
うー…
ぽんっ!
「ライキ助けてくれ!」
「らい?」
ベッドの上に着地したライキが、小首を傾げる。
そのまま丸まって、寝始めた――おい!
「ライキ!」
「らぁあい」
欠伸をかみ殺すようなライキの声。
眠いから邪魔すんなと言わんばかりだ。
「裏切り者めぇ」
ライキをボールに戻す。
イチローはでかすぎて出せないしロデムはこんな時はくその役にも立たん。
…くその役に立つってどんな状況だろうな?
兎も角――
「さあ、デートっすよー」
「嫌だっ」
「ダメ」
横島に腕を掴まれ引き摺られるように部屋から連れ出される俺。
続きが読みたい奴はワッフルワッフルと言っても絶対見せてやらねー!
****
その二日後。
…思い出したらぶん殴りたくなったがとりあえず寛大な俺は我慢してやる。
有り難いと思え。
横島はスケベで仕方ないな、全く。
で、横島と俺は二人とも武器は全て外した戦闘服でここにいる。
ちなみに俺はいつものポニーじゃなくお団子二つ頭に乗せてるぜ。
春麗みたいなのな。
合計400㎏を超える荷物だのはホテルの金庫にしまっておいてある。
個室を手に入れるまでは大部屋で雑魚寝らしいからな、天空闘技場は。
「それにしても何人いるんすかこれ?」
「毎日何千人かが参加するらしいぞ」
五千人だっけ? 一万は行ってなかった気がするが。
こんな細かいトコまで覚えてない、というかむしろ大筋以外覚えてないというか…
ハンター試験はなー、最初の方だしよく覚えてるけど、天空闘技場辺りからはストーリーよか念の設定とか修行法とかはよく覚えてるという。
確かスカトロとかいう美形がヒソカに殺されて、新人つぶしがゴン達に返り討ちになってヒソカとゴンが戦ってくじら島だっけ。
勝敗は兎も角内容なんて思い出せねぇな。
ヨークシン編に至ってはもうクラピカがウボォー倒して団長に鎖刺してパクノダが死んだ位しか覚えてない。
G・I編はアレだ、ビスケたんとの修行だけは覚えてる。
蟻編も似たようなもんだな。女王だけは登場と同時に潰すつもりだが。
これには理由があって、ぶっちゃけ念の修行法の方が大事で、ある程度繰り返し思い出していたからなんだが。
いきなり念が使えるようになったからな、本人もよく分からんうちに。
こんな事になるんならメモでもしておけば良かったぜ。
今からメモっても意味ないだろーしなぁ。
…まあ行き当たりばったりでいいや。
天空闘技場編は危険ないし、ヨークシン編に至っては必殺技があるしな。
GI編は、アレだ。ゲンちゃん倒せるレベルまで横島を強くすれば良いんだしな、うむ。
レイザーはゴンぶつければ満足するだろうし。
むしろ、確かうろついてるハズの旅団と衝突するかも知れんのが怖いわ。
横島育成計画の第一段階はゴンに比肩しうる体力作り、第二段階は試しの門で筋力作り、第三段階がここ、天空闘技場でお金作りだ。
GI落札出来る額は稼がないとな。第四段階の為にも!
で、いくらだっけなーGI落札価格。
ミルキが150億シルバに借りてたのは覚えてっけど、手持ちいくらもってたんだろう、あのデブ。
まあ多めに見繕って全部で300億だとして、全く勝負にならなかったんだから、倍――いや3倍の900億位用意すべきか。
190階で2億くらいだっけ? 1億だっけ?
二人がかりでも相当時間かかるなこれは…
2億だとしても900÷2で一人450億稼がなきゃいけないんだから、一日2回戦えたとしても最短で225日かかるのか。
途中に休憩日が必ず出るハズだし、実際はもっとかかるだろうか。
…とりあえず2倍の600億を目指そう。これなら最短300÷2=150日くらいでどうにかなる。
取らぬ狸の皮算用だなあ。
とりあえず190階で勝ったり負けたり……勝ったら上がる以上、適度に負けなきゃいけないのか。
あーでも、200階上がったら報酬無いけどええのんかって訊かれてた、気がする。
となると、じゃ190階でうだうだしてます、もありかも?
うーむ、ともあれこれは300億稼ぐのも大分手間取るかも知れん。
総資産的に考えて300億じゃ太刀打ちできんしなぁ。
保険的な意味でバッテラ? に雇われるという手段もあるから、そこまで無理する必要はないんだけどな。
「……今更身体に触るな等言わんが、せめて場所をわきまえたらどうだ?」
「考え込むと没入する癖、直さない方が悪い」
それはその通りかも知れんが尻を揉むな尻を、胸なら良いと言うわけでもないが。
月村脅威の技術力・牛皮三枚重ねに耐刃・耐火他様々な防御能力を付与した戦闘服越しに揉んで面白いのか?
というか夜とか、ベッドとか風呂場で、散々なあ?
なんで路上で触られねばならんのだ。
「…仕方のない奴だな」
こてん、と横島の肩口に頭を乗せるように寄り添う俺。
こういうバカなトコを可愛いとか思えるようになってしまった辺り、色々終わってるなぁ。
良いけどさ、別に。
「静香ちゃんが可愛いのが悪い、ついでに気持ち良い」
その理屈じゃ強姦魔だって悪くないだろうが。
大体周りの視線に気付いてないのかこいつは。
ただでさえ俺みたいな妙齢の佳人がこんなトコで並んでるのがおかしいというのに、明らかに普通なにーちゃんである自分がイチャついてたら、どう思われるか位考えられんのかこいつは。
はっきり言ってリア充師ね的な視線がガンガン突き刺さってるぞ、俺達に。
つーか横島に。
周りがなー、明らかに俺モテないぜって宣言してるようなゴツいのばっかだしなー。
まあ、こんな分かり易く貧弱な殺気飛ばしてる程度の奴じゃたかが知れてるが。
シルバの旦那様見習え。
路傍の小石見てるような目で見られただけで失禁しそうになったわ。
「こっちへ来て大体八ヶ月、か」
「くじら島に墜ちたのが12月頃で、今8月に入ったトコすねー」
特質だか具現化だか兎も角、移動系の能力もってる奴は羨ましいな、全く。
移動だけで時間と手間を大分取られるのが痛いぜ。
放出で瞬間移動は出来るんだろうが、距離はどうなんだろうなぁ。
短距離瞬間跳躍だと戦闘の役には立ってもなー。
目印を作って置いておくとかやれば飛べるかな。
神字覚えられればなぁ。教科書とか売ってないものかな。
「漸く受け付けか。
格闘技経験は20年にしておけ。
とっとと稼げる階まで行きたい」
「ういー」
さてさて。
どんなもんかね。
俺も横島も本来的には武器使う人だから正直190階までは不利なんだが、この程度の不利はひっくり返さないとな。
ちなみに描写してないだけで、ちゃんと定期的に横島と組み手も武器ありの模擬戦もしてるから勘違いしないように。
まあ実戦からは大分離れてるのは否定しないけど。
****
「下品なヤジだったな」
こんなトコで俺みたいなのが出てくれば当然かも知れんけどな。
「色男って言われてもなぁ」
観客席には、既に俺達がイチャつきながら受付済ませたのを見た奴がいたらしい。
心ないと言うか何というか。
横島が負ければ自分達に彼女の一つも出来るとでも思ってるのかね?
当然の如く背後を取っての一撃で片付けた俺達は、ファイトマネーでジュースを買って、控え室で一息吐いていた。
勿論、一気に50階である。
エレベーターガールが美人だった。
横島が目移りする程度には女性職員のレベルが高いんだけど誰の趣味なんだろうか。
全く。
初戦の相手は、正直くじら島に来た時の俺達でも楽勝な程だった。
まあこの世界の上の方がおかしいだけで、元の世界でもそれなりに強かったのだから当然である。
アルクェイドとかならこの世界で戦えるのかな?
――シズカ様、54階A闘技場までお越し下さい。
「ふむ、では行ってくる」
「気をつけてねー」
《さあ、次の組み合わせは珍しく女性闘士の登場です!》
やっぱり女はこんなトコこねーよなぁ。
バトルマニアはいないでもないんだろうが。
会場全体が汗臭い気すらするぜ。
《女性ながら鮮やかな手刀で対戦相手を気絶せしめたその速さは閃光の如く!
この試合でも――》
司会うるせーなぁ…早くしてくれ。
投票率は…まあ俺に賭ける奴が少ないか。
対戦相手のカストロは何やら虎咬拳の達人らしいしな。
ん? 何か気に掛かった、ような――?
「始め!」
構えからも分かる。強いな。
けどまあ、やる事は変わらん。
ガス!
「――っ!?」
防がれた!?
…なんというか、ゾディアック家で色々と上見すぎたせいで下が余計に下に見えて仕方ない。
つまり――侮りすぎた!
「ひゅ――っ!」
バックステップで一旦距離を取る。
司会が何か喚いてるが耳に入れる気にもならんな。
「強いな」
「ふん…」
こっちの科白だ。
そして漸く思い出した。
カストロ――ヒソカに殺されたダブルの使い手。
短髪だわ服も乱馬が着てるような道着だわで、美形位しか見た目に共通点がなかったから気付くのが遅れた。
ともあれ強さはヒソカが才能を認めただけはある、か。
念無しでも、現段階で本来の実力差だけなら俺の方が上だが、こちらは武器が一切使えない上に向こうは素手が武器。
200階でなら負けない自信があるんだが。
まあ良い。
こっちに来て、横島以外の相手と本気――念無し+制限の指輪装備でだが――で戦うのも良いさ。
素手で出来る技は徹と神速・神速二段掛け位しかない、か。
徹さえ通れば、今の俺の筋力なら洒落にならん威力になるだろうが…
「はっ!」
徹で威力は底上げされるとはいえ、今は普通に殴る蹴る投げるしかないな。
隙を見て二段掛けで一気に決める。
しかし本気で攻め手が足らなすぎる。
念無し武器なしポケモン無しだと、素人よりはマシな格闘術しかないからな…
ブォン!
音を立てて、爪のような拳が襲いかかってくる。
ぎりぎりで躱す、受け流す!
戦闘服の襟の部分が裂けたんだがどういう手をしてるんだろうか?
剃刀で斬りつけても斬れない耐刃繊維で加工してあるのに。
ぎりぎりで避けた頬から血が流れたんだが真空でも作り出してる?
反撃の蹴りも拳も躱される。
受け止められないよう注意しつつ適度に手を出す。
基礎体力・運動能力はこっちが上でも格闘術そのものは向こうがかなり上だから、まともに戦えばこっちの攻撃は当たらんわな。
パンっと音を立てて一度距離を取る俺とカストロ。
カストロの垂れ流しのオーラが、揺れた。
「コォォォ…」
虎咬拳を構えた時だけうっすらとオーラが拳を覆ってる辺り、才能があるという事なんだろうな。
あと司会が五月蠅い。
まあ良い。状況は整った。
後は――
襲いかかってくる猛虎!
神速――!
世界がモノクロに染まる――そして神速二段掛け!
全てが止まる世界――
修練せずとも天賦の才のみで為し得た、不破の証――
もはや虎咬拳は威勢猛るだけの当たらぬ大砲!
両の手で模した牙をかいくぐり、心臓を徹にて殴り――
動きが完全に停止したカストロの腹を思い切り押し出す――!
そして世界が動き出す――
どぉぉん!!
《おおおっ! 一瞬でカストロ選手が場外だぁぁ!?》
余人に分かるわけねーわな、今のは。
人間である以上、心臓に強い衝撃を受けたら動きが止まるさ。
ウボォーギンみたいな筋肉ダルマは衝撃自体が心臓に届かなさそうだけどな。
「勝者! シズカ選手!」
念の為、心臓殴る時だけ流で拳を絶に近い状態で殴ったから命に別状はないハズ。
纏状態でも徹使って心臓殴ったら文字通り心臓が壊れてしまうしな、相手は垂れ流しだし。
余計な手間だったかも知れん、よく考えたら試しの門開けられるゴンが全力で殴って人死にが出なかったんだし。
しっかしまあ…疲れた。
真剣勝負は疲れるね…久しぶりの実戦だからってのもあるんだろうけど。
久しぶりに使った身体を労るように軽く柔軟しながら、リングを後にする俺であった。
****
60階クラスの参加者休憩所である。
「疲れた、なぁ?」
「っすねー。静香ちゃんの相手はそれなりに強かったみたいだし」
体育館位はある大広間で、地震の後の避難民のように雑魚寝したり参加者ども。
壁際を取れるとラッキーですって感じで、俺と横島も部屋の中央付近で身体を休めていた。
100階から個室なぁ…これじゃしがみつくようになるのも無理はないかもな。
正直気が休まらんぞ、ここ。
ゴンやキルアみたいな大雑把な精神はしてないし、俺は。
食事も外食オンリーだし。
一応コンビニや食堂も中にあるし、下へ降りて街にいけば色々あるけど。
自炊出来ないのは嫌だね、全く。
毛布とかは貸し出してくれるみたいなんだが…借りたくねぇし。
シャワールームとかもあるから一応浴びて来たけど、戦闘服のままでいるしかないかこれは。
「落ち着かないっすね。ホテルに戻った方が良いんじゃね?」
「そう、だな」
うん、そうする。
落ち着かないにも程がある。
大体カップルでいるってだけで親の仇を見るような目の奴や如何にも早く始めろとでも言わんばかりの好色な目の奴とか。
視線が鬱陶しすぎる。
携帯がないからなぁ…受付の姉ちゃんと相談するか。
そうして俺達は手荷物だけ持って受付へ寄ったのだが。
試合は深夜には特殊な事情がない限りはやらないらしい。
そして基本的にその日一番の試合は朝7時頃から始まるという事だ。
なら6時過ぎに控え室まで来れば問題ないんだな。
流石に女性職員だけあってこっちの事情を理解してくれたらしい。
ホテルの電話番号と部屋を伝えると、何かあったら連絡するよう請け負ってくれた。
人の情けが身に染みるねぇ。
そんな風にして、天空闘技場での最初の一日が過ぎていった――
とはならなかった。
「弟子にしてください!」
うん、天空闘技場を降りて、外に出て。
二人で腕組んで歩いてたら、呼び止められた上に土下座された。
誰?
「誰だ?」
「あー…あ、確か二回目の対戦相手、かな」
「そうです! サダソって言います!」
……んー?
サダソ、だと――?
確か…車椅子、独楽野郎、腕がない仮面みたいな顔、だったか、新人つぶしの三人は。
……普通の兄ちゃんなんだけど? 顔も普通。腕があるのは当然かも知れんが。
確かキモい顔してたと思うんだけど…漫画だからかなぁ。
「…とりあえず立て。無駄に注目浴びてる」
「はい!」
なんだこいつ。あ、思い出した。
サダソって人質取った野郎だ。
…そんな風には見えないけどなぁ。
「静香ちゃんどーする?」
「どうするも何もなぁ…」
どーすんだよこれ?
****
一人称の欠点というか難しいトコの一つは、主役がわかりきってる事は考えないし、主役が見えない点は勝手に動くというトコで。
GIに関しては次か次の次で理由が判明するという事で。
で、美人だし肌も白いしスタイル抜群なんで実はよく似合うと思うんですけどねー静香のゴスロリ。
アレですね、女教皇さんの堕天使エロメイドとか、なんていうんですかね。
女らしい格好なんて似合わないとか言うその幻想をぶち壊す!って感じ。
似合わないとか言いつつ実は似合ってて照れ照れしてる大人の女性が大好きです。
あとカストロさんが短髪で道着姿なのはダブルを使用する際の死角を増やす為に、ひらひらの服を着てついでに髪を伸ばした、という設定です。
サダソに関しては確か腕と一緒に視力も弱くなったとかなんとかという設定なのでいっそ顔面整形レベルだったという発想から、逆に普通の兄ちゃんになりました。
バトルシーンに関して、特に感想ください。これからバトルは増えますし、少しでも良くしたいです。
あと原作知識に関しては、最後に読んだのが「見せてやるぜ百式の零を!」のシーンで、かつ転生後から累積で6年以上経過している為、抜けがあったり勘違いがあったりしてます。