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No.14218の一覧
[0] 【とらハ・多重クロス】高町静香のTS人生【ネタ】[陣](2013/05/02 10:31)
[1] 【ネタ】嫌いな要素を詰め込んでみた実験作【基本とらは】[陣](2012/06/06 21:50)
[2] まだまだ増える地雷要素[陣](2012/11/20 19:19)
[3] 分からないようなマイナーネタ、だがそれが(・∀・)イイ!![陣](2011/03/01 22:00)
[4] 地雷作品なので設定のすりあわせなんて考えません(・∀・)[陣](2011/01/02 01:49)
[5] ( ^ω^ )どうしてこうなった!?[陣](2009/11/29 19:17)
[6] 会話が厨二くさい、でも謝らない(`・ω・´)[陣](2009/11/30 23:04)
[7] 戦闘らしい戦闘は始めてかも?(´・ω・`)難しいね[陣](2009/12/02 21:59)
[8] 可愛いは正義(`・ω・´)[陣](2011/03/01 22:00)
[9] 番外:横島の憂鬱[陣](2010/10/24 22:05)
[10] ららいらーいらいららーいヾ(o゚ω゚o)ノ゛[陣](2009/12/06 21:55)
[11] 三人称注意[陣](2009/12/07 21:59)
[12] だが私は謝らない(`・ω・´)[陣](2009/12/09 20:04)
[13] 名前決めが難しい(´Д`;)[陣](2009/12/11 23:44)
[14] 主人公っぽくない能力やね(´・ω・`)[陣](2011/01/02 02:23)
[15] なんかこう書いてて違和感が…?[陣](2009/12/19 23:03)
[16] かよ子さん大好きです(`・ω・´)[陣](2011/01/02 02:29)
[17] 遅れてごめんなさいなんです(><)[陣](2009/12/30 19:03)
[18] 更新は不定期になります(´・ω・`)元からともいう[陣](2009/12/30 22:12)
[19] 先進まない(´Д`;)[陣](2010/01/07 23:46)
[20] 最長すぎた(´Д`;)[陣](2010/03/07 19:04)
[21] 復活(`・ω・´)復活なのでさらっと短編[陣](2010/03/09 15:15)
[22] 閑話的な感じで[陣](2010/03/16 18:34)
[23] 夕方、なのは帰宅後からスタート(・∀・)[陣](2010/03/25 19:19)
[24] 黒髪ポニーで料理上手でクールな美人お姉さんは好きですか[陣](2010/04/13 23:21)
[25] 俺のターン!ドロー!なんだこのカードは!?(|| ゚Д゚)ガーン!![陣](2010/05/29 23:15)
[26] 遊戯王知らん人は飛ばしても大筋問題ないですたい[陣](2010/09/05 19:10)
[27] 本編的な。暑すぎて死ねる[陣](2010/09/05 19:30)
[28] わたしのアルフは凶暴です(せいてきな意味で[陣](2011/03/01 21:44)
[30] 初代ポケ以外も好きだけど(`・ω・´)世代的に思い入れがね[陣](2011/05/29 20:33)
[31] おーまーたーせーしーまーしーたーすーごーいーやーつー[陣](2012/02/17 09:47)
[32] 「\ルナ!/\トリガー!/」[陣](2012/02/25 10:54)
[33] 原作なにそれ美味しいの?[陣](2012/03/01 19:01)
[34] 先に進まない、先の事なんて考えてないが[陣](2012/03/10 08:40)
[35] 強いられてるんだ!(色々と)[陣](2012/03/16 18:38)
[36] 追投稿と全削除の位置が誤爆しそうで怖い[陣](2012/03/23 19:04)
[37] ○と女のぱぴぷぺぽ~♪[陣](2012/04/18 21:44)
[38] 安藤奈津は洋菓子の専門学校での同級生にすれば良かったかも[陣](2012/05/07 19:43)
[39] 違和感感じてるのは静香だけ[陣](2012/05/18 07:40)
[40] 書きたいモノを完璧に書ける人はプロでも少ないハズ、ハズ……[陣](2012/05/30 10:57)
[41] 横島が爆乳音頭と静香を見比べています。コマンド?[陣](2012/06/08 12:11)
[42] P4Gを買ったがVITAを所持していない[陣](2012/06/16 08:50)
[43] OG2を買ったがPS3がない[陣](2012/12/04 18:18)
[44] 露骨な伏線、こなたは便利[陣](2013/05/02 10:30)
[45] あらすじとキャラ紹介[陣](2010/04/04 15:26)
[46] 番外編:ユーノの休日・その一[陣](2010/07/18 12:28)
[47] 番外編シリーズ2-1[陣](2011/03/01 22:03)
[48] 番外編シリーズ2-2[陣](2011/03/01 22:03)
[49] 番外編シリーズ2-3[陣](2011/04/26 20:51)
[50] 番外編シリーズ2-4[陣](2012/02/21 08:50)
[51] 番外編シリーズ2-5[陣](2012/03/03 17:36)
[52] 番外編シリーズ2-6[陣](2012/03/10 08:44)
[53] 番外編シリーズ2-7[陣](2012/03/20 23:34)
[54] 番外編2-8[陣](2012/03/26 07:37)
[55] 番外編2-9[陣](2012/03/26 07:46)
[56] 番外編シリーズ2-10[陣](2012/04/25 00:47)
[57] 番外編シリーズ2-11[陣](2012/04/25 00:48)
[58] 番外編シリーズ2-12[陣](2012/04/24 08:53)
[59] 番外編シリーズ2-13[陣](2012/05/11 09:09)
[60] 番外編シリーズ2-14[陣](2012/05/21 17:10)
[61] 番外編シリーズ2-15[陣](2012/05/30 10:57)
[62] 番外編シリーズ2-16[陣](2012/06/08 12:08)
[63] 番外編シリーズ2-17[陣](2012/11/21 14:24)
[64] 茶を濁す(`・ω・´) 没作品集[陣](2011/05/29 20:34)
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[14218] 初代ポケ以外も好きだけど(`・ω・´)世代的に思い入れがね
Name: 陣◆e4fce16c ID:a851a7ea 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/05/29 20:33
目が覚めた。
習慣というものか、身体に染みついたものはなかなか落ちないものらしい。
枕元の時計を、首だけ動かして見ると、4時数分前。

 まあ東京来てまで走ったり修行したりするつもりはないし、朝飯もホテル持ちでバイキングが食べられるし、余り早起きする意味はないな。
 故にもう一度寝直そうと思ったのだが、その前に花摘みと行こうか。
 なのはとフェイトの布団を直して、と――



 ウォッシュレットを開発した人にはノーベル賞を受賞させるべきだと思うんだ、割とマジで。
 
 
 しっかし…いつまで経ってもトイレだけはなれねーなぁ。
 
 いや、『女の身体』には比較的早く慣れたよ、うん。
 風呂とかベッドとか、色々触る機会も多いし、自分の身体なんざ毎日見る訳だし。
 しかしトイレだけは何故か慣れん、普通に恥ずかしい、未だに。
 男の時と違ってちゃんと拭かないとアレだし。どうも、アレだ。
 未だにトイレだけは『自分の行為を女に見られてる感覚』と『女性の行為を見ている感覚』が同居しているような気恥ずかしさを感じてしまう。
 難儀なものだ。

 ふと思い出した。
 
 どうでも良い話だが、トイレの便座をさ、『男』は上げてするだろ?
 で、普通は上げっぱなしな訳だ、常識的に考えて。
 男の場合、『座る時に便座を降ろす』という常識があるからだ。
 (友人宅でリトル・ジョーの時も座るよう注意された時は本当に驚いた)

 で、な。

 夜中に響き渡る美由紀の悲鳴。
 
 思いっきりワロタ。
 女の場合、『掃除の時以外便座を上げる必要ない』と思い込んでるらしい。
 
 便座上げっぱなしにしたのが横島だったらしく、正座で長々と説教してたぞ、美由紀と高町母が。
 恭也と父士郎が生暖かい目でソレを眺めていたのが印象的であった。
 これが男が圧倒的に多い家族――母親しか女がいない等――の場合はそうでもないんだろうが、うちの場合は女の方が多いし、高町母の圧倒的存在感がなー。

 まあ俺の場合、中身が男混じりだから便座を下げ忘れるミスは余りない。
 大抵、スカート履いてる時にチャックやベルト緩めようとして、自分の性別に気付くからだ。
 しかしズボンを履いてる時に立ったまま致そうとして洒落にならなくなった事がある。
 あの時は色んな意味で情けなかったぜ…
 
 なんて事を考えつつ、身体を動かしたら眠気も失せてしまったな…なんて健康的。
 男だった頃は怠惰スーツマジ欲しいって位だらけてたもんだが。

 それにしても流石一流ホテルだけある。
 部屋も綺麗ならトイレも綺麗だわ。
 朝も早いから静かだし。

 ………
 
 トイレから戻ってみれば、ユーノの上に変な物体が乗っていた。

「ユノユノ~」

 掛け布団に潜りこもうとしているトコを捕獲。
 猫をつまみ上げるように二頭身のそれを掴むと――
 
「何をするキサマ! べるかの騎士をそのような――」

 鍵を開け窓から捨てる。
 常識も投げ捨てた方が幸せかも知らん。
 音を立てて窓を閉め鍵を掛ける。

 全く朝から変なモン湧いてでおってからに。
 というか何処から入ったんだ。
 入る時、ドアの鍵も閉まっていたし、窓の鍵も捨てる時に開けたんだから閉まっていたハズ。
 一流ホテルと言って良いこのホテルの部屋で、そう簡単に進入できるとも思えん――
 
 …どうでも良いか。
 
「助かりました、静香さん」

「寝たフリか」

 身体を起こさず――まだ窓の外にシグナムがいるからだろう――目も閉じたまま、こちらに小さく声を掛けるユーノ。

「下手に反応すると馬鹿騒ぎされそうですからね…はぁ…」

「まあそうだろうな…」

 窓を見ると、外でうろうろと飛んでいる小さくなったシグナム。
 大きめのぬいぐるみが空飛んでるようで、それはそれで可愛らしいと言えなくはないんだが、なあ。
 流石に窓ガラスを叩くなど迷惑行為に走る気はないようだ。
 とりあえずはやての部屋に内線を掛ける。
 出てきたシャマルに引き取るよう伝えて受話器を置くと、カチャリと音を立てる窓の鍵。

「ふははははは、ユノユノへの愛を妨げるモノなどなにもないのだ!」

 ピッキング魔法とか器用な事しやがった。
 なのはとは違った意味で大砲ぶっぱ的大味な魔法しか使えないイメージだったんだが、小さくなると得手が変わるのか?
 俺が驚いてる間に窓を開け部屋に飛び込み、ユーノの布団の上にダイブし、もそもそと布団へ潜りこもうとするしぐしぐ。
 迷惑そうに眉間に皺を刻みながら寝たフリを続けるユーノ。

「やれやれ…」

 むんずとシグナムの頭を握り込む。
 凝をしながら。
 
「おおおおお!? 頭が割れるように痛い!?」

 纏無しでパイナップルを握り砕く俺の握力が凝でパワーアップだし、当然だな。
 というかなんで砕けないのこの頭。
 練してないが、この状態でも野球ボール大の鉄球くらいパチンコ玉に変える握力はあるハズなんだが。
 プログラム生命体とかだったハズだからまかり間違っても精孔が開く事はなかろうとやってみたんだが、思った以上に頑丈だなこいつ。

「離せーっおっぱい魔人しずしずっ! ぶっとばすぞぉおおぉ痛い痛い!?」

 誰がおっぱい魔人かっ。全く失礼な。
 というかお前の方こそおっぱい魔将だろう、烈火の将的に。
 ……まあシグナムよりでかいのはでかいな、俺の方が。一回り以上。
 それは兎も角、このままシャマルが引き取りに来るまで握り込んでいても問題ないんだが――

「うー…なーに?」

 ガキどもが起き出してしまったではないか。
 全く迷惑な話だ。
 
「おおおおお!? 頭が割れるっ光がちかちかするぅぅぅ?!」

 凝を解除、そして練!
 右手に集まっていたオーラが全身に戻り、全身から一際強く吹き出す。
 そしてそのまま振りかぶり、リリースの瞬間、9割のオーラを右腕・右手に凝!
 外へ放り投げる!
 
 ぶぉんっ!
 
「ひゃっ!?」「らいっ!?」「ひぅ!?」

 なのはとフェイト、そしてライキが驚きの声を上げる程のソニックブームを起こして澄み切った青空へ消えたしぐしぐ。
 部屋の中の軽いモノがかなり舞い上がってしまったな、次があれば気をつけるべきか。

「……とりあえず、おはよう、なのは、フェイト、ユーノ、ライキ」

 そしてとりあえず窓を締め鍵を掛ける。意味はないのは百も承知だが。

「おはよー…何があったのー?」

 半身を起こし目尻をこすりながら尋ねてくるなのは。

「なにか…五月蠅かったね…?」

「らぁい」

 ピョンとベッドから飛び降り、横島を覆う結界の上に飛び乗るライキ。
 アレ、乗れたのか。

「ああ、気にしなくて良い。なのはとフェイトが気にしなくて良いものだ」

 しかし中途半端だな。
 4時10分過ぎ、か。
 眠気は完全に飛んだし、こんな時間じゃホテルの施設も何もやってないだろう。

 シャワーでも浴びるか。
 幸い、ユーノが張った結界はまだ維持されてるようで、横島は翠の光の中だし。
 しかし、今起きたとはいえ、寝ながら維持してたんだからユーノも凄まじい技量だよな、これ。
 ライキは結界の上で丸くなってるし。
 ネズミというか猫に近い気もするな、丸まってるトコを見ると。

「なのは、フェイト。シャワーでも浴びるか」

 備え付けの冷蔵庫を開け、中に入っていたオレンジジュースの口を開ける。
 今日もいい天気だなぁ。

「はーい」「うん…ふぁ…」

 フェイトの欠伸は可愛いな。

「横島さんどうします?」

 ベッドから降りて、着替え始めているユーノ。

「もう少し転がしておけ。
 具体的にはシャワー浴び終わって着替えるまで」
 
「あー! 静香お姉ちゃん! また下着姿で歩いて!
 ちゃんと服きなさーいっ!」
 
「いやTシャツ着てるぞ?」

 まあ下は確かにショーツ一枚だが。

「そーゆー問題じゃありませんっ!」

 ベッドの上で、私怒ってますと全身で表現するパジャマ姿のなのは。

「お母さんとか、いつも寝起きは裸だったよ?」

 同じくパジャマ姿のフェイト、全身真っ黒のパジャマってどうなの、デザイン以上に趣味的な意味で。
 情操教育に悪そうだな、テスタロッサ家は。

「お母さん達は良いのっ! お姉ちゃんはダメっ!」

「何という差別」

 パジャマとかメンドイじゃん。
 男はTシャツどころかトランクス一枚で寝て文句言われないのにずるくね?
 ユーノだって昨日はTシャツにトランクスだったのになぁ。

「分かった分かった。善処する」

「お役所仕事はいけませんっ」

 ベッドから飛び降り、むぎゅうっと腰の辺りに抱きついてくるなのは。

「分かった分かった」

「分かってないの! つつしみが足りないのっ」

 そんなやりとりをしつつシャワールームへ。
 朝から元気だな、お子様は、全く。


****


 朝風呂は気持ち良いねぇ。
 浴槽も余裕で大人三人は入れる位大きいし。
 KCコーポレーションって儲けてるんだなぁ。
 
「大きいおっぱい」

「ふにふになの」

「お前らも好きだな…」

 まあいいけどさ…こそばゆいだけだし。
 こいつらの手じゃ強く握るのも難しいだろうし、大きさ的に。
 ぬるめのお湯に浸かりながら、俺のおっぱいを揉んでる二人。
 横島と違ってホント揉んでるだけなんだよな。
 あいつの場合はなんかこう、手つきがいやらしいというか。
 まあ嫌らしいと言えばクラスメート(ただし女子)とかもだが。
 流石にはやてのような堂々としたセクハラは滅多にないがたまに頼まれるからなぁ、揉ませてくれと。

「なのは達もおっきくなるかなぁ?」

「なるぞ」

 特にフェイトはな。

「ねぇ、今日は何処行くの?」

「東京の旨いモノ巡りだな」

 今日・明日はがっつり喰うぜ。

「パンダ見たいの、上野動物園~」

「パンダ?」

「可愛いんだよ~」

「ふむ、アメ横で買い物は行くつもりだったが…」

「パンダ見たいのっ」

「分かったから力入れるな」

 お湯に浮く俺のおっぱいをたぷたぷもてあそぶなのは。
 …甘えん坊のレベル上がってないか? 別に悪い事だとは思わんが。
 将来はやてのようなセクハラ娘にならないか凄い心配だが、まあ俺相手だけなら構う事でもないか。
 
「さて、とりあえず上がるか。
 にしても中途半端な時間だが…」
 
 大体四時半過ぎである、朝の。

「ホテルの公園にね、ポケモンが放し飼いになってるんだって」

 下からのぞき込むようなフェイトの視線。

「散歩がてら行ってみるか」

「うん!」

「ポケモン…」

 意外と可愛いモノ好きなフェイトがうっとりと新しい出会いを妄想し始める。

「では上がるか」


****

「ユーノ君、どお?」

 淡いブルーのワンピース、共布ベルトで腰を締めた、脛の半分辺りまで隠れるロングタイプ。
 胸元も背中も適度に空いて涼しげである。
 フェイトも揃いで色違いの、淡いイエローのワンピースを着ていた。
 今日の為に購入したらしいそれを、二人でユーノに見せている。

「うん、可愛いよ。似合ってる。なのはも、フェイトも」

 なのはは兎も角、フェイトも黒ばかりじゃあれだしな。
 似合うっちゃ似合うが、あんまり女の子らしくないのは戴けない。
 ユーノは小学生らしくTシャツに短パン、ニーソックスである。
 ショタ可愛いという奴だな。

「お姉ちゃんもスカート着れば可愛いのに」

「動きづらいから好かん」

 いくら中身が男混じりとは言え、自宅ならまだしも外でそう下着見える格好を喜ぶ趣味はない。
 というかホント、ミニスカとか無理無理。
 似合う似合わない以前に、下着が気になって落ち着かないのだ、アレは。
 妙に涼しくて落ち着かないしな…冬にミニスカとか女子高校生マジパネェ。
 俺も一応女子高校生だが。
 制服着てる時ですらホント落ち着かん。
 膝まで隠れる長いの来てるけど。
 いや女性はスカート履くべきだと思うよ、思うけど慣れん。

 という訳で俺の方は普通にTシャツにジーパン、ビニールだかポリエステルだか分からんし何処のメーカーかも分からんような薄手の黒ジャケットに袖を通した格好に、ウエストポーチである。
 
「うー、身体がいてぇ」

「まあ一晩中あの体勢で転がされてればそうだろうよ」

 ベッドに腰掛けて伸びをしたり足を曲げ伸ばししたりしている横島。
 背中でライキが横島登りを敢行中。

「シャワーでも浴びてこい」

「へーい。
 ……覗いてもいいっすよ?」
 
 ばふっと音を立てて、俺の投げた枕が横島の顔に衝突する。

「ねぇ、なんでタダオは女の人の裸を見たがるの?」

「………フェイトちゃんが大人になったら分かるさ」

 枕を片付けながら、遠い目をして窓の外を見る横島。
 性欲の対象とか言っても理解出来ないだろうしなぁ。
 まだ赤飯前だし。
 流石に呵責を覚えるのか、一筋たらりと汗が流れてる辺り中途半端に善良なトコあるよな、こいつ。

「アルフは帰ってきませんでしたね」

 ユーノが荷物や着替えを片付けながら、話を逸らす一言。
 
「ん…ザフィーラと一緒にいるみたい」

「リア充消滅しろっ」

「仲良しさんだね~」

「うん、もう少し一緒にいるって」

「ならば放っておくか。
 よ……忠夫、私たちはホテルの公園を散歩してくる」

「へーい」

「ユーノ君、ポケモン~♪」

「ポケモン~♪」

「らぁい♪」

 横島の背中を蹴って俺の胸元へ飛びついてきたライキを受け止め、そのままボールへ戻す。
 流石にホテルの廊下を、なぁ。

「では行きましょうか」

 ちなみにしぐしぐを引き取りに来たシャマルは俺達が風呂に入ってる間に来たらしい。
 ユーノが対応してくれたので、部屋に戻ってから旅の鏡で取り寄せバッグすると思われる。

****

「わぁっ! いっぱいいるぅっ!」

「凄い…っ」

 壮観だな。
 広さは大体都内の学校の校庭位で池や小さいが山になっている区画もあり、ちょっとしたサファリパークになっている。
 イメージとしてはウラヤマさん家の自慢の裏庭か。
 案内板にはここに放し飼いになっているポケモンが列記されていて、人を襲うような気の強いポケモンは放し飼いしていないようだ。
 例えばマンキーとかスピアーとかな。

「お姉ちゃん図鑑出してっ」

「ああ」

「アレはなんて名前?」

「ちょっと待ってね…フシギソウだって」

「名前の通り、不思議な造形だね。生態的にどういう構造してるんだろう?」

「可愛い…」

 俺のポケモン図鑑をひったくるように奪い、そこらを彷徨いているポケモンを一匹一匹調べては歓声を上げる三人。
 こうしてみるとユーノも十分年相応に見えるな…まあ発言内容は子供っぽくないが。

 フシギソウ、サンドなど関東地方のポケモンだけでなく、ポポッコやウパー、ブイゼルなど他地方のポケモンも数種飼ってるらしい。
 
「あ、ピチューだって! ライチュウの進化前!」

「あ、逃げられちゃった」

「ネズミに近い習性を持ってるからな、そうは懐かんよ。
 ライキは別だ別」
 
 餌付けしたからとは言えあっという間に懐いてくれたからな…相性が良かったのかも知れん。
 
「池の中にニョロモだって」

「可愛くない…」

「いやいやホント不思議ですね、ポケモンって…」

「あー!!」

「おっきいな」

「見事な竜だね。この世界はホント凄い」

 空を見上げつつ、それは俺もそう思う。
 
「えーとっカイリューだって! すごーい!」

 ちなみにカイリューはかなり珍しいらしい、この世界でも。
 レベルで最終段階まで進化するポケモン系統の最終段階は軒並み珍しいんだけどな。
 トレーナー同士ならそれなりに普通だけど、それでもカイリューやリザードンクラスのポケモンはやはり扱いが難しいらしい。
 ポケモンリーグの新人戦でカイリュー出したは良いが指示受け付けなくて負けるようなのも結構いるし。
 国営放送の目玉番組だぜ、ポケモンリーグ放映権。

「あー、行っちゃった」

「誰か乗ってたよね?」

「しゃ――海馬プロだったりしてな」

 そうだとしたらNNはキサラだな、間違いない。

「可愛いのっ」

「えーと、オタチ、かな」

「可愛い…」

 うむ、可愛いけど弱いポケモン代表選手・オオタチの進化前か。
 まあマッスグマがいる限り永遠に芽が出る事はないんだろうなぁ。可愛いんだけど。
 ちなみにマッスグマにユーノとNN付けたのは俺だけじゃないハズだ、口にはださんけどな。
 
「可愛い~」

 それこそ可愛く鳴き声を上げつつ、なのはに、そしてフェイトに抱かれているオタチ。
 ユーノもオタチの鼻先で指を振ったりしてあやしている。

 かしゃ

「…いきなり無礼な奴だなお前は」

「いやいやこういうシーンを見逃したらもったいないっすよ」

 デジカメをかしゃかしゃ言わせながら、いつもの格好の横島。
 そういえばこいつ、同じバンダナいくつ持ってるんだろうな。
 どうでも良い事だが。

「まあ良い。ちゃんと撮っておけよ」

「ぶらじゃー」

「殺すぞ」

「冗談っすよ」

 全く。
 
「あ、横島さん」

「タダオ、オタチだよ」

「あ、カモネギが歩いてる!」

 オタチを抱いたまま、カモネギの後ろを小ガモ宜しくついて行くなのは。
 ユーノはユーノで、突如足元に沸いて出たディグダとサンドに興味津々である。
 フェイトもオタチを抱いたまま、ウパーが列を成して池に潜って行く様に心奪われている。
 横島はそんな子供達の姿をかしゃかしゃとデジカメに納めていた。

「やれやれ、朝から元気な事だ」

 目に入ったベンチに腰を掛け、空を仰ぐ俺。
 幾種類かの飛行ポケモンが飛んでいる。

「お?」

 太ももの上に、何処から沸いて出たのか、何かが膝の上によじ登ってきた。
 よく人に懐いてるポケモン達だな、ここのポケモンは。

「ふむ、サンドか」

 可愛いなぁ、こいつも。
 ゲームではいまいち使い出がないポケモンだったが、ナマモノは有り得ない位可愛いな。
 ちょいちょいっと鼻先で指を使ってあやしたりすると鳴きながら手を伸ばしたりしてきてもうね。

 かしゃかしゃ
 
「撮る時は一言言え」

 視線を腿の上に落としたまま注意する俺。
 しかしこの体勢、自分の胸のせいで太ももの上が見づらい。
 肩こりや不躾な視線もそうだが、胸が大きいっていうのも良い事ばっかでもないねぇ。
 
「それじゃ自然な感じにならんっしょ」

「ふん」

 しかしサンド、背中かてぇ。
 まさしく岩って感じ、しかも意外と重いな。
 大体10㎏前後か?
 膝の上というか腿の上で大人しく撫でられてるサンドマジプリティ。
 引っ繰り返してお腹を撫でて見ると普通に柔らかい。不思議なもんだ。
 撫でると気持ちよさげに鳴く。
 こそばゆいのかもぞもぞと身をよじって、背中の硬いのがジーンズ越しに擦れてちょっと痛い。
 だが許せる。なんだこの生き物わ。
 ライキの時も感動したがサンドもまた別格の可愛さだな。
 どっかでとっつかまえて帰るか? まじめに。

 仰向けのまま、裾を締まっていない俺のTシャツに腕を伸ばしてじゃれるサンド。
 普段、裾を仕舞わないのは、胸の部分が伸びてだるだるになるのを少しでも防ぐ為である、文句あっか。
 胸のせいで、そして女性にしては背が高い事もあって、裾を仕舞うとパッツンパッツンになるせいもあるがな。

「お、へそチラ」

 かしゃ

「撮るな」

「いやいやこれは永久保存モノっす」

「忠夫お兄ちゃんこっちもっ」

「へいへい」

 やれやれ。
 
 そんな風にして、朝食までの時間を過ごした俺らであった。
 

*****

お待たせしましたっ。
初代ポケ以外も好きですよ、ドサイドン先生とか。
問題は明らかにぶっ壊れてきてる強さのバランスです、今回のBWで種族値全面改定とかしても良かったとおもうんですけどね…

没案として最後の公園の場面で社長と木馬に口説かれるシーンとかあったんですが、あんまりその手の話ばっかりでもという事で没。
この世界の社長は既に成人なされてるのでそろそろ結婚を意識せざるを得ないのです、大企業の社長的に。
アリサとすずか経由(所謂社交界的なお付き合いで木馬とは仲良し)で木馬(TSで♀)が静香に目を付けててみたいな裏設定だけは無駄に考えてました。

それはそうと、投稿時のプレビュー機能が反応しないんですが…僕のパソだけなんですかね?
投稿前の確認がしづらいんです。


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