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No.13626の一覧
[0] 【習作】暁物語(元ネタ:源氏物語)[紫敷布](2009/11/11 22:02)
[1] プロローグ[紫敷布](2009/11/03 16:48)
[2] 1話[紫敷布](2009/11/03 16:56)
[3] 2話[紫敷布](2009/11/18 18:25)
[4] 3話[紫敷布](2009/11/05 23:13)
[5] 4話[紫敷布](2009/11/07 13:48)
[6] 幕間1[紫敷布](2009/11/07 13:57)
[7] 5話[紫敷布](2009/11/08 21:18)
[8] 6話[紫敷布](2009/11/09 22:42)
[9] 7話[紫敷布](2009/11/10 23:15)
[10] 8話[紫敷布](2009/11/13 23:51)
[11] 幕間2[紫敷布](2009/11/15 22:38)
[12] 9話[紫敷布](2009/11/18 18:30)
[13] 10話[紫敷布](2009/11/22 20:07)
[14] 11話[紫敷布](2009/12/01 22:29)
[15] 12話[紫敷布](2009/12/14 22:08)
[16] 13話[紫敷布](2010/02/06 22:48)
[17] 14話(前)[紫敷布](2011/02/23 21:31)
[18] 14話(後)[紫敷布](2011/02/23 22:07)
[19] 帰ってきた「クリスマス特番」(再掲載)[紫敷布](2011/02/24 22:02)
[20] なんで今頃「新春特番」(お蔵入りのお披露目)[紫敷布](2011/02/24 22:16)
[21] 15話[紫敷布](2011/02/25 22:43)
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[13626] 7話
Name: 紫敷布◆07eba287 ID:a5147822 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/11/10 23:15




 
 
 時は、平安…… 冷泉帝の御世であった頃……
 
   
   (略)
 
 
 ( 本日は、前話の続きの意味合いが、非常に強い為にイントロを一部省略させて頂きます。    )
 (  ※話数が狂った為、次の使う予定の物が、使えなかったとか……              )
 (   2時間考えても、何も出てこなかったから、手抜きしたとか云うんじゃ無いんだから…!! )
 
 
 
 これは、数奇な運命を辿り、遠き異世界から、平安の世に生まれ変わった、
 
 暁の君の半死半生の物語 ―――――
 
 
 
 

 
 
 寝殿を抜けると、そこは大きな池であった………。
 
 実際には、前に広場が有るんですけど、川端先生(?)調に、決めてみたかっただけです。
 
 しかし……。これ、やっぱり湖っぽいよなぁ……。人が掘って作れるレベルの物なのか?
 
 でも古代の大王なんて、はた迷惑規模な墓とか、ポコポコ作っていたし……。
 
 多分、大人が海釣り用の仕掛けを思いっきり投げても、対岸には届かない程の大きさは有るよ。
 
 金持ちの考えることは、庶民には理解できません……。
 
 あっ!?ここ!! 釣りをするのに良いポイントだ!! 今度、釣具でも持ってこようか?
 
 あ~~でも? この時代に釣り針なんてあるのかなぁ……。
 
 などと考えつつ、池を散策していると、不意に昔、湖の湖畔で良くやった『跳ね石遊び』を思い出した。
 
 手頃な石を1つ拾い、池に投げ入れる!!
 
 パシッ!! ポシャン!!
 
 1回だけしか跳ねないのかよ!! 
 
 むぅ…。嘗て『跳ね石の帝王』として勇名を馳せた黄金の左も、酷く錆付いたものだ…。
 
 これは…嘗ての栄光を取り戻さねば為るまい!! 特訓有るのみ!!
 
 
 パシッ!! ポシャン!!
 
 パシッ!! ポシャン!!
 
 …
 
 …… 夢中になってやっていたら、周囲の大人の目が、少し険しいモノに、なってきている様な気がする?
 
 はて…? 私が何か?? あっ…!? 
 
 
   ここは、何処?     ⇒ 朱雀院
 
   どんな場所?      ⇒ 太政天皇の御所
 
   自分は何をしている?  ⇒ 御所の池に石投げてま~す!!
 
 はははは………。やっても~~~~たぁ!!!!!!!
 
 
 
 

 
 
 
 庭に植えてある木々の間を縫う様に……
 
 小さな体である利点を有効に利用して、大人の追跡を撒く……
 
 ハンター(大人)は視界に、入った獲物(自分)を見失うまで追跡する!!
 
 捕まれば、死……あるのみ!! 
 
 ハンターの視界を避け、人の居ない方へ逃走せよ!!
 
 タイムリミットは、一刻(2時間)!!
 
 逃げ切れば………父上が助けてくれる……
 
 自首は許されない………
 
 そ れ が !!  ―― time for the life 逃 走 中 in 朱雀院!!!! 
 
 
 ………作品(番組)が、違う~~~~~~~~~!!
 
 
 
PiPiPiPiPiPi…!! 【確保情報: 残時間: 1:58:02 暁、寝殿正面前にて確保!! 残り0人】
 
 
 逃走、 失 敗……………。
 
(完)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 …………別に死んでませんよ!? 
 
 広場前の石投げは目立つから、隅っこでやりなさい…と注意を受けただけです。
 
 
 パシッ!! パシッ!! パシッ!! パシッ!! ポシャン!!
 
 ですから…場所を『釣り殿』の脇、さらに奥まった目立たない場所に移して、特訓を継続しています。
 
 パシッ!! パシッ!! パシッ!! ポシャン!!
 
 うん、まだ本調子じゃ無いけど、この年齢の体力ならば、こんなモノでしょうか……。
 
 
 それに、しても………。流石に一寸した騒ぎを、起こしたせいでしょうか?
 
 先程から、誰かが私を監視している様です。
 
 庭石の影から衣が、はみ出ています。頭隠してなんとやらです。
 
 隠密として失格です! 落第です!!
 
 いや、監視は構わないので、せめて、堂々と来て欲しいかなと思うのです。
 
 一言、言いましょうか……。と足を忍ばせて近づくことにします。
 
 気付かれたら、逃げられてしまうかも(?)しれませんから……。
 
 
 
 ……庭石の影に居たのは、小さな女の子でした。
 
 小さなと言っても、私よりは年上みたいですが……恐らく、姉上と同世代くらいでしょうか?
 
 監視じゃ無かったんですね……。
 
 最近、誰かに見張られることが多いから、被害妄想が大きくなって来ているのでしょうか?
 
 いつの間にか、視界から居なくなった私を、キョロキョロと探してる居るようですが……。
 
 
 
 ……もしもし? 私、暁!! いま、貴女の背後に居るの!!! 
 
 
 こうなったら、やることは1つです! お約束です!! 私に背中を向けた、貴女が悪いのです!!
 
 息を殺し…背後に接近…………… そのまま、大きく息を吸って!!
 
「わっ!!!!!!!!!」
 
 掛け声と共に、背中を押します。
 
「きゃっ!!!!!!」
 
 いや…、驚きすぎでしょう。前のめりに倒れた後、振り向いて、
 
 尻餅を付いたような格好になって、振るえちゃっています。小動物系ですね………。
 
 最近、姉上の相手ばかりしていた為でしょうか? この様な、女の子的な仕草が新鮮です。
 
 ちょっと涙目の姿が、なんか琴線に掛かって……。思わず『ぎゅっ』って抱きしめたいかも?
 
 やばい……ちょっと意地悪したくなってきた。
 
「あらあら…いずれは立派な女人となる御方が、覗き見なんて……」
 
 すこーし責める様に…それでいて優しく、ニッコリと微笑んで、ジワリ…ジワリ…と近づく……。
 
 嗚呼、顔をちょっと赤くして、俯いている………。うん、可愛い………。
 
 同じ生き物・同じ位の歳の筈なのに、なんで此処まで、姉上と違うのだ?? 謎だ!?
 
「これは、罰を与えなければいけませんねぇ……」(ニヤッ)
 
 
「え!?」
 
 驚愕の中に少し怯えが混じる。しかし、もう遅い!! 既に貴女は射程圏内!!
 
 しかも、獲物は腰が抜けて動けない模様。 チャ~ンス!!!
 
「姉上~直伝!! 必・殺!! くすぐり地獄!!一丁目バージョン!!」
 
 馬乗り状態になって、退路を塞ぎ、脇をくすぐる………。 逃げる術は………無い!!!
 
「えっ!! あっ!! 嫌!!!!!!」
 
 ここか!? ここが、ええんか!?
 
「あぁぁぁぁ!! いやーーーーーー!!」
 
 まだまだ行くぞ!! どんどん行くぞ!!!
 
「だめーーーー!! あぁぁぁぁ!!」
 
 は~~はっは、 へぷっ!!!
 
 調子に乗りすぎたようで、獲物が暴れて振り回された手が、顎にクリーンヒット!!
 
 流石に腐っても姉上と同世代……。力は、自分より遥かに上でした………。 
 
 
「えっ!? あの………大丈夫…です…か?」
 
 貴女、被害者でしょ? 加害者を心配してる場合ですか?? 天然さんですね……。
 
 ここで姉上が相手なら、死んだ振りをして、反撃のチャンス待ちも有るのでしょうが…
 
 相手は、初対面の『微妙おっとり天然さん』、本気で心配されて騒がれる前に、起きて問題ない事を告げます。
 
 ちなみに、あれ位で伸びていては、二条院では生きて行けません!!
 
 どうもこの子は、人との関わりを、余りしたことが無いのでしょうか? 色々な加減の機微が疎いようです。
 
 
 …
 
 ……
 
「そう、最初は、なるべく水面と同じ角度になるように、投げるべし!」
 
 そして、何時の間にか、この子相手に『跳ね石遊び』の講習会になってました……。
 
 石が跳ねる様子が、妙にお気に召したらしい……。
 
 まぁ気持ちは分からなくもないのですが、こっそり背後に立たれると、つい反応しちゃうから止めてね。
 
 しかし、今時珍しい(?)運動神経の切れてる子です。 敢て言うなら『ドジっ子』です。
 
 何?この歩く萌え要素のかたまりみたいな子!?
 
 前世の世界だったら、悪いオジサンとかに攫われちゃいそうですね。
 
 パシッ!! ポシャン!!
 
「あっ!! でき…た……」
 
 おめ~~~! いや~~~よかった。 途中で『この子には無理じゃないか?』と本気で思っていたのは内緒。
 
「ありが…とう…」
 
 そんな目で見られると、お持ちかえりしたくなるからやめて下さい。ペット的な意味で……。
 
「????」
 
 いや、何でもないデス……。
 
 
 
 …
 
 ……
 
 ………
 
 
「おや、此方に居たのですか…。少し探しましたよ…」
 
 あっ!父上!! もう、お話は良いのですか?
 
「はい、貴方を連れてくるようにと……、っ、貴方、随分と汚れましたね? 
 
 その格好で連れていくのは一寸不味いですね…」
 
 はっはっはっ………。そういや転げ回ったから汚れが酷いですね。
 
 女の子も汚れてますな、傍から見たら…私が押し倒していたようなモノだし。
 
 嗚呼、大丈夫!! ……怯えないで!! 凄く怪しそうに見えるけど、これでも一応、僕の父上だから…。
 
「『これでも』って貴方!! まあ、良いでしょう……それで、其方は?」
 
 弟子1号っす!! ここで拾ったっす。 
 
「拾ったって…(汗)。 ん?…もしや、貴女は朱雀院さまの…?」
 
「…………三の姫…です」
 
 伯父上の、三の姫??
 
 げぇっ!! 『女 三 の 宮!!』
 
 
 
 
 …
 
 ……
 
 ………
 
 
 
 
 庭に植えてある草木の間を縫う様に……素早く駆け抜けろ!!
 
 小さな体である利点を有効に利用して、大人の追跡を撒き……
 
 この難攻不落の朱雀院から脱出せよ!!
 
 ハンター(大人)は視界に、入った獲物(自分)を見失うまで追跡する!!
 
 エリアのハンターは50人!! 捕まれば…確・実・な・死……!! 
 
 タイムリミットも助けも無い……気付かれる事なく、ここを脱出せよ!!
 
 そ れ が !!  ―― DEAD OR ALIVE 逃 走 中 From 朱雀院!!!! 
 
 
PiPiPiPiPiPi…!! 【確保情報: 開始時間: 0:14:19 暁、池の桟橋上にて確保!! 残り0人】
 
 
 逃走、 失 敗……………。
 
 
 
 
(暁日記:第7巻 「女三の宮」より抜粋)
 
 
 

あとがき:
 
 感想を書いて下さった諸氏に、感謝の意を……
 2日遅れてヒロイン候補登場……。本当は此処までが第5話だった筈なのに……。
 なんでこんなに膨らんだんだろ?
 
 
 
 
(了)




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