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No.12938の一覧
[0] 【ネタ】鬼畜王じゃないランス【R‐15】[Shinji](2009/10/24 19:30)
[1] 鬼畜王じゃないランス2[Shinji](2009/10/27 07:37)
[2] 鬼畜王じゃないランス3[Shinji](2009/10/29 23:40)
[3] 鬼畜王じゃないランス4[Shinji](2010/06/20 06:32)
[4] 鬼畜王じゃないランス5[Shinji](2010/01/13 18:24)
[5] 鬼畜王じゃないランス6[Shinji](2010/06/20 06:24)
[6] 鬼畜王じゃないランス7[Shinji](2010/06/20 14:56)
[7] 鬼畜王じゃないランス8[Shinji](2010/09/03 02:55)
[8] 鬼畜王じゃないランス9[Shinji](2010/08/31 02:01)
[9] 鬼畜王じゃないランス10[Shinji](2011/11/18 05:32)
[10] 鬼畜王じゃないランス11[Shinji](2011/08/24 15:07)
[11] 鬼畜王じゃないランス12[Shinji](2011/11/16 01:02)
[12] 鬼畜王じゃないランス13[Shinji](2011/11/20 06:55)
[13] 鬼畜王じゃないランス14[Shinji](2011/12/10 03:59)
[14] 鬼畜王じゃないランス15[Shinji](2011/12/15 06:23)
[15] 鬼畜王じゃないランス16[Shinji](2012/02/23 05:10)
[16] 鬼畜王じゃないランス17[Shinji](2012/03/20 01:49)
[17] 鬼畜王じゃないランス18[Shinji](2012/07/10 21:32)
[18] 鬼畜王じゃないランス19[Shinji](2012/12/04 20:16)
[19] 鬼畜王じゃないランス20[Shinji](2013/04/29 03:22)
[20] 鬼畜王じゃないランス21[Shinji](2013/05/24 16:48)
[21] 鬼畜王じゃないランス22[shinji](2014/02/01 21:23)
[22] 鬼畜王じゃないランス23[shinji](2014/03/15 03:29)
[23] 鬼畜王じゃないランス24[shinji](2014/03/23 04:03)
[24] 鬼畜王じゃないランス25[shinji](2014/06/20 03:25)
[25] 鬼畜王じゃないランス26[shinji](2014/09/16 22:26)
[26] 鬼畜王じゃないランス27(2015/04/14 01:34)[shinji](2015/04/16 21:04)
[27] 鬼畜王じゃないランス28[shinji](2015/05/07 13:41)
[28] 登場人物紹介[Shinji](2011/12/20 10:52)
[30] 別に読まなくても良いキャラクター補足[Shinji](2015/04/18 00:57)
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[12938] 鬼畜王じゃないランス10
Name: Shinji◆9fccc648 ID:1391bf9d 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/11/18 05:32
鬼畜王じゃないランス10




=LP03年05月4週目=




――――リーザスを出発してから4日目、俺は迷宮を前・かなみとメルフェイスを後ろに口を開く。


「さて、此処が"解呪の迷宮"か……」

「此処 一帯のエリアの中では屈指の迷宮と言っても良いわね」

「だが かなみ。地図は殆ど揃ってるんだろ?」

「うん。でも最下層 付近の情報は全くと言って無いみたい」

「……どう言う事なのですか?」

「大方"ボス"でも居るからなんじゃないか? 大抵の冒険者なら倒せる程度のな」

「成る程……では"解呪"に関するモノは最下層の手前に存在するのでしょうか?」

「いいえメルフェイス様。そう言う情報は調べた限りでは有りませんでした」

「そ、そうなのですか?」

「ふむ。なら解呪の要素も無いのに何で"そう言う名前"が付いたって話になってくるな」

「既に名前が付いているのは昔に"制覇した"と言う記録が残ってたからだと思うわ」

「制覇した記録?」

「そう。だけど、いかんせん情報が古過ぎて資料にするには信憑性が無かったけどね」

「では、此処 最近は攻略 出来た冒険者が全く居なかったと……?」

「だったら迷宮の奥に突然変異のモンスターでも居座ってるのかもしれんな」


――――実際の所、一度に250人もの部下を戦闘不能にするボスが待ち構えていた筈だ。


「可能性は高いわね。何度か冒険者達がチームを組んで制覇に乗り出した事が有ったらしいけど、
 全部 最下層の直前で全滅しちゃってるみたいだから……油断できないのは間違い無いと思う」

「な、ならば王様は無理に潜る必要は無いのではッ?」

「私も一応そう思います」

「そう言うなって。どうせ今迄 通り何とか成るさ」

「ハァ……その自信は何処から来るのよ?」

「(本当に鍛錬ダケが目的なら、最下層を目指す必要が……まさか王様は……私の為に?)」

「まァ、今回はサイゼルが居るからイザと言う時はアイツに任せれば良いさ」

「そうなったら情けない限りだけどね」

「否定は出来ないな」

「それでは王様……くれぐれも……」

「分かってる。無理はしない範囲で往くつもりだが――――」

「あッ。ようやく来たみたいね」

「お待たせ致しました」

「ち、ちょっとランス……何で先に行っちゃうのよぉ~?」

「遅いぞサイゼル。ウィチタはともかく」


かなみ&メルフェイスと そんな会話をする中……遅れてウィチタとサイゼルが歩いて来た。

そのウチ サイゼルの表情は若干 青くなっており、どうやら"うし車"で酔ってしまったらしい。

勿論 初日からソレでは後に差し支えるので飛ぶ事を勧めたのだが、皮肉 交じりで言ったのが失敗。

彼女は意地でもガタガタと揺られる車内で過ごす事を選び、今に至っていると言うワケである。

ちなみにウィチタも遅れて来たのは、俺は面倒臭かったのでサイゼルの介抱を任せていたからだ。

当然 良い顔をしなかった彼女だったが早く魔人に慣れて貰う方法としては間違っていないと思う。


「だって仕方ないじゃないッ、初めての経験だったんだから! ……うっぷ……」

「それより"そんな状態"で戦えるのか?」

「あの……今回は休まれた方が良いのでは……?」

「だ、大丈夫よコレ位ッ! 馬鹿にしないでよね!?」

「メルフェイスの気遣いを無視する恥知らずな氷の魔人が居たッ!」

「なに実況してんのよランス……」

「ゴホン。それで……ずっと"こんな調子"なのか? ウィチタ」

「は、はい。先程から竜角惨を飲む様にと勧めてはいるのですが……」

「嫌よ!! だって その薬、変な匂いするんだもんッ!」

「何処まで自己中なんだよオマエは……だったら仕方無いな」


≪――――じりっ≫


「な、何よ?」

「かなみ・メルフェイス。相手はフラフラだぞ、両脇を固めろ」

「了解」

「すみません」

「えっ!? ち、ちょっと待ってよッ! あたしは大丈夫だって――――んぅうっ!?」

「……(嗚呼、ランス王の事が本当に分からない……)」

「……ゴクンッ……ちょっ! 人が嫌がってんのに無理に飲ませるなんてアンタそれでも人間!?」

「そもそもオマエの方は人間じゃないだろ」

「とは言え、見るからに顔色は良くなってるみたいね」

「これで安心です」

「そうだな」

「……クッ……お、覚えてなさいよ……」

「……(やっぱり、ガンジー様の仰った様に……でも……)」




……




…………




……ラグナロックアーク・スーパー・ガンジー加入の直後。リーザスから与えられた居室にて。


「"ウィチタ"よ。わしが何を言いたいのか分かるか?」

「…………」

「わしは非常に楽しみだったのだ。今日よりランス王の部下として軍を率いて戦わせて頂く事も、
 個人として使って頂き悪を討ってゆく事も……併用 出来ぬ事が誠に残念で成らなかったが……」

「…………」

「ドチラを選ばれたにせよ"あの方"の決めた事で有れば、それが わしに与えられた定めとなる。
 故に喜んで努めさせて頂く所存で有ったが……意外にも お前が王の考えを制してしまった」

「……な、何故……」←小声

「よって、わしは非常に残念でならぬのだ。ランス王が逆の考えを して居られたと思うと……な」

「何故ガンジー様はッ! そんな細かい事を気にする程 迄ランス王を評価しているのですか!?」

「ぬぅ?」

「ガンジー様がランス王を評価し始めてから彼の事を調べましたが、決して良い噂は聞きません!
 王に即位してから人が変わったとの声も多く、何か企んでいる可能性も十分に考えられますッ!」

「ならばウィチタよ。わしの目が節穴であると?」

「そ、そう言う訳では有りませんが……ガンジー様はランス王を幾ら何でも買い被り過ぎです!!」

「…………」

「恐れながらガンジー様、私もウィチタの言う事に概ね同意しています。何より初めての事ですし、
 彼を其処まで買う理由が御有りなのですか? 宜しければ、是非とも御聞きしたいのですが~」

「うむ。無論わしとて……多くの武勇を聞くのみで、其処までの評価はせん」

「ならばッ!」

「全ては"勘"だ。ランス王を見た瞬間、わしの勘が彼こそ"敬愛するべき主君"と告げたのだ」

「まぁ……」

「そんなッ」

「よって。彼に付いてゆけば、必ずや荒んだ世界に光が射すのだと確信しておる」

「それなら仕方有りませんわね~」

「カオル!?」

「そう言う訳でな。わしは年甲斐 無く彼と行動を共に出来る お前を羨ましく思ったのかもしれん」

「……ッ……」

「だがウィチタよ。ソレこそ お前の"定め"だったのだろう」

「わ、私の?」

「左様。今後わしでは無くランス王と共に有り、彼の武勇の糧となる……とう意味でのな」

「!? な、何を仰られるのですッ! 私の主はガンジー様 只 一人ではないですか!!」

「されど運命には逆らえぬ……とは言え、今はランス王の事を認めておらねば止むを得ん」

「ならばウィチタには、今後の"旅"で彼の"本質"を見定めて貰えば良いのですね?」

「その通りだ。生憎カクさんには軍の補佐を担わせるので残念な結果となってしまったが」

「ソレも"定め"なので有れば仕方有りませんわ~」

「……(うぅ、やっぱり"あの発言"は迂闊だったのかしら?)」

「そんな訳で"スケ"さん。ランス王と共に、しっかりと励んで来るのだぞ?」

「か……畏まりました……」




……




…………




……時は戻り攻略初日。


「……(私にはガンジー様が居る……ランス王に仕える意味など無いのよッ)」

「では俺が地図を見ながら先導する。周囲の索敵は かなみとウィチタが行ってくれ」

「分かりました」

「!? り、了解です」

「では……私は後方の警戒を……」

「あァ。頼んだぞ? メルフェイス」

「なら あたしは~?」

「逸(はぐ)れず付いて来てくれ。んで味方に攻撃を当てない様に注意しろよ? 普通に死ねるから」

「何だか癪に障るけど……把握しました~っと」


先程 かなみの告げた通り"解呪の迷宮"は此処周辺では高難易度の迷宮と言われているそうだが、
無駄に広いダケで魔物の質は今迄 攻略して来た迷宮と変わらないらしく、左程 脅威は感じない。

だが人々の認識は間違い無く正しいのだ。本来 此処を僅か5人で攻略するのは馬鹿げている。

"この世界"にはギルドが多く存在するが、其処にLv30以上の人間が一人でも登録していれば、
それなりのギルドとして評価されるみたいだからな……そもそも今時は迷宮攻略は流行らない。

何せ殆どの冒険者はランスみたくギルドから依頼を受けソレを"仕事"とするのが多いみたいだしな。

だから原作のリーザスみたく、デカい迷宮を攻略するのは"物好き"な軍と言う事に成るのだろう。

さて置き。隊列としては俺を中央の先頭に置き、かなみが左・ウィチタが右を固め警戒して前進。

そして かなみの背後にメルフェイス・ウィチタの背後にサイゼルが後衛として付いて来ている。


「其処ッ!」

『!?!?』


≪――――カカカカッ!!!!≫


「何か居たのか? かなみ」

「えぇ。前方で待ち構えていたモンスターが頭を覗かせてたから……残りは逃げたみたいね」

「へぇ~、ヤるじゃない」

「……(気配はしたけど場所は分からなかった……流石ランス王の側近)」

「それにしても……思ったより魔物の数は少ないですね……」

「当然だ、こっちには魔人が居るからな。少しでも"考えられる"魔物は仕掛けて来ないだろ」

「でも多少は襲って来てくれないと鍛錬にならないわね」

「まァ、奥の方に行けば嫌でも色々と相手にする事に成るだろ」

「それもそうね」

「ともかく無駄に広い迷宮だ。一階一階ジックリ進んで行こう」

「……そうですね……」

「特にサイゼル。俺(カオス)が居る限り無敵じゃなくなるから敵の攻撃には注意しろよ?」

「はいはい」←既にランスに小言を言われるのは慣れた。


さて初日の攻略に置いては、浅い階層な為なのかラ・サイゼルの存在を恐れた為かは知らんが、
魔物との交戦は殆ど無いまま7階層に迄 辿りついてしまい、大半を歩くダケで過ごしてしまった。

多少 頭の良い魔物は此方に注意を払いながら、周辺の仲間を集めようと動いていたらしいが、
察した かなみが手裏剣で さっさと倒してしまったので、小規模な戦いのみに留まっている。

勿論 戦ったにせよメルフェイスとサイゼルの魔法に瞬殺されており、俺の出番は正直 無かった。


「よ~し皆、そろそろ引き上げるぞ?」

「あれぇ~? もう"そんな時間"なの?」

「あァ。だが既に4分の1は潜ってるな」

「だとすれば……制覇は左程 苦労しないのでしょうか……?」

「単純に計算したら計4日ってトコロだが、奥のモンスター次第になるな」

「深くなるに連れて迷宮自体は狭くなるけど、その分 魔物と遭遇し易くなるって事ね?」

「そう言う事だ」

「す、すみませんランス王……私は大して御役に立てず」

「いや気にするなウィチタ。只単に予想以上に敵が湧かなかったダケだしな」

「そもそも、ランスも何もしてないしね」

「……うッ……だが有り難い事だ。経験値はシッカリと入ってるしな」

「でも、こんなんじゃ何の足しにも成らないんじゃな~い?」

「いや……万単位の魔物達の上を無敵属性で飛び交ってた奴に言われても困るんだが……」

「ら、ランス。ソレってどう言う事なの?」

「今頃 魔人領じゃ尋常じゃない規模の戦いが繰り広げられてるって事だ」

「……と言う事は……先日訪れた2体の魔人も……その"戦い"に関わっているのですね……?」

「そうだろうな。勿論サイゼルもだと思うぞ」

「ち、ちょっと! なんで何時の間にか其の話題になってるのよ?」

「折角 此処まで潜ったって言うのに無神経な事を言うからだ」

「うぐッ(相変わらず生意気……でも、不思議とムカつかないのよねぇ……)」

「ふふっ……それでは王様」

「あァ。いい加減 引き上げるとするか」


――――こうして初日は緊張感 皆無な状況で攻略を終え、俺達は宿へと帰還したのだった。




……




…………




……攻略2日目。解呪の迷宮・第8階層。


「ランス。正面に"ぶたバンバラ"の群れ」

「ありゃ、また順路を塞いでやがるのか」

「先程のヤンキーに続いて……ですね……」

「ランス王。排除しますか?」

「"あんなの"は一度に相手したく無いが、進むには倒さんとな」

「ならど~すんの? 魔法で一気に殺っちゃう?」

「荒立てると更に"ああいうの"が集まって面倒だし、控えめで頼む」

「仕方ないわね……それッ、スノーレーザー!!」

「氷の矢!!」(連射)


今朝方 聞いた情報によると"解呪の迷宮"の浅い階層の敵は冒険者がソコソコ狩っていたらしい。

何故なら一定以上 繁殖すると迷宮から出て来てしまうそうで、ギルドが都市長から依頼され、
迷宮外に被害が出る前に冒険者を雇ってダンジョンに派遣し彼等に魔物を殲滅させているとの事。

ハンナの街をリーザスが吸収した今や、その管理はリーザスが受け継いでいるのは余談として。

そんな理由で迷宮の4分の1辺りを過ぎると……流石にギルドの手は伸びていなかったらしく、
タハコ(?)をフカしているヤンキーや、醜くもマスを書いている"ぶたバンバラ"の集団に出くわす。

されどザコ共なので派手に片付けてしまいトコロだが、確か記憶では此処の戦闘域は結構 広い。

ソレなのに戦闘域(400)を越える魔物(700前後)が出現する気がしたので、油断は禁物だ。

何だか矛盾している気がするが、簡単に考えて一度に400の数を相手すれば簡単に死ねるからな。

よって雑魚の集団で有れば後衛2人の魔法で道を斬り開き、前衛3人で攻撃して"突破"してしまう。

中にデカント系や各種族の亜種タイプでも混ざっていれば別だが、この迷宮は無駄に広いので、
雑魚ばかりならば戦いつつ前進する様にでもしないと、一ヶ月 有っても制覇は間に合わないのだ。

別に手堅く行くのは本来の目的(レベル上げ)を考えると良い手段だが、何よりメルフェイスの事。

少なくとも"此処"を攻略しなければ、彼女との"信頼関係"は決して成り立たないと俺は考えている。


「どりゃああぁぁっ!!!!」

『ば、バンバラアアァァ!!』

「……脆い」

「(流石は一国の王……強い事は間違い無い様ね)」

「アハハハハッ! 汚物は消毒よ~!!」

「その……余りそう言った事は言わない方が……」


――――そもそも属性的な意味でサイゼルには合わないが、ハウゼルでも性格が合わないな。


「さて撒いたか」

「周囲に敵の気配は今の所 無くなったわ」

「では引き続き参りましょう!」

「次は もっと手応えの有るヤツが出て来てくれると良いんだけどね~」

「まァ、奥に行けば嫌でも出て来ると思うぞ? それよりも……そろそろ この辺りに……」

「……えっと……あちらに下りる階段が有るみたいですね」

「!? でかした、メルフェイス」

「クッ! 索敵に気を取られて階段を見落とすなんて」

「其処は別に悔しがる所じゃ無いだろ?」




……




…………




……数時間後。再び地上に帰還した俺達は、宿の一室(俺が借りた若干 広い個室)に集まっていた。

此処で何をするのかと言うと、レベル神(ウィリス)を呼び出してLvアップの儀式を行うのである。

以前の様にダンジョンの中とかでも良いんだが、傍から見られる事を思うと考えを改めていた。

ちなみに昨日は呼び出さなかったのは、狩った敵が少なく大して経験値を得ていなかったからだ。

反面 今回は12階層迄しか潜れなかったが、倒したモンスターは相当な数だったと言えるだろう。

……とは言え雑魚ばかり相手したのは否めないが、特定のRPG(特にネトゲ)での仕様である、
"Lvが上がれば雑魚の経験値が下がる"と言う事は無く、乱獲も上等なレベル上げの手段なのだ。
(簡単に言うと、レベル1でも50でもグリーンハニーを倒して得れる経験値は同じと言う事)


『ウィチタさんは経験豊富とみなされ、レベル30となりました』

「!? い、一度に3つも上がるなんて……」

「ははッ。良かったじゃないか」

『メルフェイスさんは経験豊富とみなされ、レベル44となりました』

「……有難う御座います……」

「メルフェイス様は、普通に大陸屈指の魔法使いのレベルね」

「全くだ。現段階で言えばリックより高いんじゃないか?」

「……私なんかに此処までの"伸び"が有るとは……思いもしませんでした……」

『かなみさんは経験豊富とみなされレベル48となりました』

「良し、今日ので足りたみたいね」

「(嘘!? た、高いッ! ……そうは見えないのに……)」

「(しかし今迄リーザス周辺で何を狩ってたんだ? コイツ)」

「……ッ……凄いです、何時の間に……」

『ランスさんは経験豊富とみなされレベル52となりました』

「まだまだ、コレからだ」

「でもリーザスじゃ間違いなくトップでしょうね」

「魔人が居る時点で入れ替わってる だろうけどな」

「(そもそも現状レベル50を越える人間なんて、大陸に何人居るかって次元なのにッ!)」

『サイゼルさんは経験豊富とみなされレベル88となりました』

「あれェ? 上がってたんだ」

「高ッ! だが最後にレベルアップの儀式をしたのは何時なんだ?」

「"あの件"からソコソコ上がる様に成ってたから……1ヶ月前 程度かなぁ?」

「で、でも そのレベルになると次は遠そうね」

「まァ……ガイ様が魔人を纏めてた時は争いも少なかったし、何十年も上がらない事も有ったしね」

「成る程な」

『それではランスさん、ご機嫌よう~っ』


≪――――ぽんっ≫


「んじゃあ、ひとまず解散だ。夕食の時間になったら各自集合しろよ?」

「……分かりました……」

「ははッ」

「…………」←無言で消える かなみ

「ところでさァ」

「何だ? サイゼル」

「あの"レベル神"って人……どうして裸だったの?」

「多分 お前の所為だと思うぞ」

「???? まァ良いか、部屋で漫画でも読んでよ~っと」


――――儀式を終え4人の仲間達が退場し終わったと思うと、かなみが再び天上から現れる。


「ランスッ」

「かなみか」

「えっと私……上がっちゃったから……その……」

「分かってる。今夜 この部屋に来てくれ」

「う、うん」

「"この件"に関してはウィリスが余計な事を言って無いから皆にはバレてないのが救いだな」

「そうね。呼び出す頻度も下げてるのも良いのかも知れない」

「何なら今からヤるか~?」

「!? だ、ダメよッ! 今から明日の準備が有るもの」




……




…………




……攻略3日目・及びリーザスを出発してから6日目。解呪の迷宮・第14階層。


「モンスターの湧きと敵の強さも本格的に成って来たか」

「うん。どう考えても5人じゃ無理なレベルだと思うわ」

「で、でも何とかなっているのが凄いですッ」

「この調子で行けば……最下層に辿り付く事は可能ですね……」

「あァ。情報によれば奥まで ずっと、こんな調子らしいからな」

「ちょっと面白みに欠けるけどね~」

「そう言うなってサイゼル。だけど此処からは一日で4階層分が限界か」

「仕方ないわよ」


迷宮の半分を越えた辺りからモンスターの質と量はピークを迎え、頻繁に遭遇戦が起きていた。

だが常に前進しながらの戦闘を心掛け、周囲の魔物が集まって来るのを避けるのは忘れない。

前述の通り留まり続けて殲滅してから進むのも良いのだが、あくまで目的は解呪の泉なのだから。


『ウィチタさんは経験豊富とみなされレベル33となりました』

「!? また3つも上がった……」

「でも妥当なんじゃないか?」

「そ、そうですね。こんな攻略をした事など有りませんでしたから」

『メルフェイスさんは経験豊富とみなされレベル45となりました』

「……良かったです……」

「更に火力が充実するな」

『かなみさんは経験豊富とみなされレベル49となりました』

「(し、信じられない……何処まで伸びるの? この2人は……)」

「流石に一日アップも夢じゃ無かったわね」

「そうなると、俺は……」

『ランスさんがレベル53となるには残り――――の経験値が必要です』

「あッ、惜しい」←サイゼル

「流石に足りないか……」

『サイゼルさんがレベル89となるには残り――――の経験値が必要です』

「うおッ! 多すぎだろ!!」

「でもコレで10分の1以上だし、あたしとしてはマシな方だと思うわよ?」




……




…………




……攻略4日目・及びリーザスを出発してから7日目。解呪の迷宮・第20階層。(7+5+4+4)

其処から帰還し宿に戻って来た俺達は、先日の様にウィリスを呼びレベルアップの儀式を開始した。

されど2日連続かなみを抱く事は周囲の仲間に感づかれる事を考えると出来ず、不具合が生じる。


『ウィチタさんは経験豊富とみなされレベル35となりました』

「今回は2つ……(と言う事は……)」

「まァ次にも期待しよう」

『メルフェイスさんは経験豊富とみなされレベル46となりました』

「流石はメルフェイス様(……私はランスの恩恵を受けてるのに……)」

「信じられません……何処まで伸びてくれるのでしょうか……?」

「次も楽しみだな」

『かなみさんは才能限界値(49)です。これ以上のレベルアップは出来ません』

「……ッ……」

「あらザンネン」

「サイゼル自重」

「(そ、それでも凄く高いレベルだと思うけど……)」

「(だが言ってるウィリスも複雑そうな表情だ)」

『ランスさんは経験豊富とみなされレベル53となりました』

「さすが俺様!」←戦国ランス肖り

「……凄いです……王様……」

「もっと言ってくれ給え」

『サイゼルさんがレベル89となるには残り――――の経験値が必要です』

「う~む。サイゼルは儀式は必要無いかもな」

「別に構わないわよ? 幾ら位 経験値が増えたかはコレで分かるし」

「確かに10分の3程度に成ってたわね」


今回ウィリスから かなみの才能限界値を告げられた事により、次回 彼女のレベルが上がると、
他のメンバーに妙に思われるのは間違い無い。メルフェイスは以前の時点で勘付いてるけどね。

何故なら既にハイパービル攻略時で、かなみが限界才能を告げられていた事が有ったからだ。

ジュリアはアホの娘&前回で離脱したので問題無いが、メルフェイスは不思議に感じた だろう。

されど彼女は野心が無い性格なので深く考えない様にしたらしい。此方には有り難い限りだ。

……とは言え俺が定期的に かなみを抱いている事も知っている様なので、気付いてるのかも。




……




…………




=LP03年06月1週目=


……攻略5日目・及びリーザスを出発してから8日目。今日はカオルが報告の為 宿を訪れていた。

尚 本日は休暇なので本来で有れば かなみをリーザスに向かわせたのだが、ガンジーに甘えたのだ。

ちなみに今更だが"カクさん"は鬼畜王仕様なので何時もニコニコとしている。即ち天然属性である。


「ふむ。総合病院が完成間近と」

「はい~、ランス王が戻って来る頃には既に"魔法研究所"の建造に移っている予定との事です」

「そうか」

「続きまして~、エクス将軍の軍は既にレッドの街を発たれている様ですわ」

「んでMランド付近で駐屯するってワケだな?」

「だそうです~。ハウレーン副将の部隊は、そのままラジールに留まっています」

「ハウレーンは暫くは そのままだな……それでリーザスの方は大丈夫なのか?」

「えぇ。特に魔物や魔人が襲って来たと言う事は有りませんでした~」

「それは良かった」

「また"小川 健太郎"さんなのですが~、目を覚ましたそうですよ?」

「本当か!?」

「はい。ですが満足に動ける迄は少しリハビリが必要との事ですね~」

「まァ仕方無いか。じゃあ完全に回復したら改めて報告してくれ」

「畏まりました~」

「仕官したばかりなのに御苦労だったな」

「いえいえ。それではウィチタの顔を見てから帰ろうとでも思っていますので~」

「あァ、そうしてくれ」

「……(此処 一週間 程度で分かったけど、やっぱり"ランス王の噂"は噂でしか無かったのね)」


報告を終えるとカオルはスタスタと歩き、入ってきた時と同様にドアを開けて部屋を出ていった。

その仕草は見るからに"普通"だったので忍者らしく無いが、手を出すと投げられるんだろうな~。

ともかく(リアの事は別として)リーザスは健在なので、俺は気兼ねなく休暇を楽しむ事にした。

されど日中はサイゼルに連れ出された事で殆ど潰れ、夜は かなみに"頼まれた"為 少し疲れたぞ。




……




…………




……攻略6日目・及びリーザスを出発してから9日目。最早この迷宮の攻略は慣れてしまった。

よって苦労無く第24階層を通過した時点で帰還でき、むしろ問題は"この後"の儀式の方に有る。

先ずウィチタが才能限界値(35)を告げられ残念がり……次にメルフェイスがLv47になる。

更に かなみがウィチタと同様に才能限界値(49)を先日と同様に告げられる筈なのだが……?


『かなみさんは経験豊富とみなされレベル50となりました』

「えぇッ!?」

「へぇ……(ど~言う事?)」

「(当然の反応だな。サイゼルは左程でも無いが)」

「(妙に思われて当たり前……でも、私は もっと強く……)」

『ゴホン。ランスさんがレベル54となるには残り――――の経験値が必要です』(キリッ)

「…………」×5


――――だが全裸である。


『サイゼルさんがレベル89となるには残り――――の経験値が必要です』

「何だカンダで残り半分だな」

「えっ? うん、案外 早かったわね」

「だったら どうせ魔人領の戦いでも適当に闘(や)ってたんだろ?」

「うぐッ。まァ……基本モンスターは どうでも良いって考えて魔人ばかりに注意を向けてたから」

「ダメージを受けないと そう言う考えにも成るのかもな」

「ところでさ~。何で"かなみ"のレベルが更に上がってる訳?」

「……ッ……」

「別に良いだろ? サイゼルは限界Lvなんて当分先なんだろうし」

「そうなんだけどさァ」

「ともかくッ! 儀式も終わったし解散だ、解散!!」

「えぇ~ッ?」

「(ど、どう言う事? ランス王は何か知ってる様だけど、どうやったら限界値が……?)」


既に限界値の筈のかなみ のレベルが上がってしまうと、当然の如くウィチタが激しく驚愕する。

言うまでも無く……生まれた時から"定められている"レベルを超えた成長を彼女がしたからだ。

だがメルフェイスは方法すらにも勘付いているのかも知れず、目が合ったら視線を逸らされた。

まァ、どちらにせよ"タネ明かし"は先ず迷宮制覇 直後の彼女の"選択"の結果次第って事だな。

ちなみにウィチタは夕食中でも終始 何か言いたそうにしてたけど、悪いがスルーさせて貰った。

またランス(俺)が女性を一回抱けば2~3程度 限界値を伸ばせるらしく、かなみは抱いていない。




……




…………




……攻略7日目・及びリーザスを出発してから10日目。正念場の解呪の迷宮・第26階層。

このエリアは雑魚モンスターの気配が殆ど無いので、恐らく"迷宮ボス"が存在しているのだろう。

そのボスが何かを他の4人は知らないが、俺は驚異的な攻撃回数を持っている奴と知っている。

だが……その事を重く受け止めていなかった為、意外な犠牲を払う羽目に成るとは思わなかった。


「此処は やけに静かね……」

「そうねェ」

「きっとボスでも居るんだろ? 気をつけて行くぞ」

『魔人の気配は全くせんから問題有るまいて』

「そうだと良いんだけどな」

「……注意して進みましょう……」

「(色々と考えたけど分からない……やっぱりランス王に聞いてみるしか無いのかしら……)」

「――――!? ランスッ! 500m位 先に何か居る!!」

「何!?」

「こ、こっちに気付いてるわ!! 何か来る……避けてッ!」

『…………』


≪――――ピカッ!!!!≫


"この時"は誰もが油断していたのだろう。だが唐突な かなみの大声で、全員 我に返った筈だった。

されどオーラに包まれ宙に浮き、両腕の鎖に死骸が繋がれている黒い怪人のボス"ハウ・キュッ"。

奴が高火力魔法タイプのモンスターだった事から、遠くから飛んで来る白色破壊光線クラスの魔法。

それを"回避する"と言う判断と行動が出来たのは"全員"では無く、この場に居る3名ダケだった。


≪――――ゴォッ!!!!≫


「あぶなッ!?」


――――先ずカオスの存在から無敵では無い事に順応していたサイゼルが跳躍して魔法を回避。


「メルフェイス!」

「きゃっ!?」


――――そして俺は咄嗟に反応が遅れていたメルフェイスに抱き付くと、転がる様にして回避。


「(報告が遅れた私の責任……だからッ!)」

「あうッ!?」


――――最後に かなみは、同じく反応できなかったウィチタを突き飛ばす事で"避けさせた"が。


「大丈夫か? メルフェイス」

「な、何とか……助かりました」

「ランス~ッ! 大丈夫!?」

「やれやれ、こっちは平気だ……って、かなみッ!?」

「……うッ……あぐっ……」

「か、かなみさんっ!」

「おいっ! あ、足が……大丈夫なのか!?」

『それよりも次が来るかもしれんぞッ!』


俺の様に2人同時に回避させる事が叶わなかった かなみは両足が魔法で焼かれてしまっていた!

なんて事だよ……それに動揺しているとカオスが正気に戻してくれ、既にサイゼルが動いている。

再度 魔法を詠唱していると思われるボスに一気に距離を詰め、ライフルを"溜め撃ち"したのだ。


「こんのおッ!」

『…………』


≪ドシュウウゥゥッ!!!!≫


――――しかし仕方なく放った程度のボス反撃にサイゼルのスノー・レーザー(強)は相殺される。


「う、うそっ!?」

『…………』

「チッ! 何て火力なのよ!!」

『…………』


――――更に"ハウ・キュッ"は白い光線で追撃して来るので、サイゼルは回避するしか無かった。


「あ、あんな魔物が居るなんて……」

「それよりもウィチタッ! かなみを安全な場所に避難させろ!!」

「!? わ、分かりましたっ!」

「お、王様……此処は引いた方が……」

「いや俺が一撃で殺る!! サイゼルとメルフェイスは奴の魔法を抑えてくれッ!」


――――だがコイツにも弱点は有り、それは火力(250人殺傷)が有る反面"脆い"と言う事だ。


「仕方ないわね……仕留めなきゃ承知しないわよ!?」

「……何とか止める様にしてみます……」

「頼んだぞ!? 行くぞカオスッ!」

『任せておけぃ!!』


≪――――ダダダダダダッ!!!!≫


俺はカオスを構えるとボスに突撃し、奴の放つ弾幕は殆どがサイゼルとメルフェイスが相殺する。

当然 全てを防ぎ切る事は出来ないが……多少の魔法なら食らいながら進んでも今の俺なら大丈夫。

やはり"ハウ・キュッ"がアレ程の初撃を放てたのは、既に長い時間を掛け詠唱していたからだろう。

即ちゲームでは先程の攻撃で二百人は殺られていたと言え、後は攻撃を掻い潜って倒すダケってか。


「おおおおぉぉぉぉっ!!!!」

『…………』

「ランスアターーーーック!!!!」

『!?!? ……ッ……!!』

「……凄い……」

「や、やったの!?」


――――それはフラグだから頼むから止めてくれサイゼル。無難に一撃で倒せたけどな。


「ち、ちゃんと……倒せたみたいね……良かった……」

「(何て……事なの……わ、私の所為で かなみさんが……)」




……




…………




……数時間後。アレから俺達は直ぐに迷宮を脱出し、かなみを介抱する為に宿に戻っていた。

彼女の両足自体は世色癌を飲ませれば直ぐに治ったが……神経の回復には時間が必要らしい。

よって かなみは暫くリタイアとなってしまい、今は宿の個室のベッドでカラダを休めている。

今は2人っ切りなのは さて置き。両足が焼き爛れてたってのに世色癌って本当に凄い薬だな。


「ゴメンねランス……足を引っ張っちゃって」

「そんな訳 無いだろ? むしろ自分だけ避けてたらウィチタが死んでたぞ」

「だ、だけど早く気付いていたら誰も負傷せずに……」

「油断してたのは俺も一緒だ。だから気にしないでくれマジで」

「有難う」

「まァ、傷は完全に治ってるから直ぐ本調子に戻るんだろ?」

「うん。だから明日には歩いてみようと思う」

「良い心掛けだ。回復したら、また宜しく頼むぞ?」

「えへへ……分かりました」


この笑顔で かなみのケアは大丈夫と判断できるが、今回の苦戦は仲間に大きな影響を与えていた。

サイゼルは魔物如きに"してやられた"事が悔しかったらしく、メルフェイスには何度も謝られる。

またウィチタは先程から顔が青かったので、信頼は二の次にして彼女の精神面のフォローをせねば。

俺は そう考えつつ かなみの頭を撫でると退室し、誰の元を訪れようかな……と考えるのだった。


「(ら、ランス……やっぱり優しいな……良しッ! 私 絶対 大陸一の忍者に成るわ!!)」

「(……王様には また命を救って頂いた……だから……私も"彼女"みたいに……)」

「(う~ん。おっかしいな~、あれダケの事だったのに何で癪だったんだろ? あたし)」

「(……ッ……ガンジー様……教えて下さい、私はランス王に どう謝罪すれば……)」


――――余談だが かなみの部屋を出た際、何故か盛大にクシャミをしてしまった俺だった。




●レベル●
ランス   :53/無限
かなみ   :50/40(+10)
リック   :41/70
メナド   :37/46
ハウレーン :33/36
メルフェイス:47/48
レイラ   :37/52
ジュリア  :32/38
ガンジー  :50/99
ウィチタ  :35/35
カオル   :26/33
サテラ   :100/105
メガラス  :98/146
サイゼル  :88/120




●あとがき●
かなみがガリガリ強くなっていますが、何か話が進むごとにつまらなく成っている気がするので、
そろそろ現実逃避は程々にしてオルタの続きを書きますorz 次は多分メルフェイスのフラグ成立?


●追記●
ラジールに駐屯している軍隊が誤っていたので修正しました。正しくはハウレーンです。


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