例のごとく、文章が荒れています。修正意見、誤字脱字報告などあったらお願いします。
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目が覚めた。
体の調子は悪くない。
筋肉が疲労しているが日常生活に影響は無いだろう。
昨日は川神院に泊めてもらったが、やはり習慣で日が出るくらいには起きてしまう。
俺は体の調子を確かめようと外に出た。
第二十三話 新たなる日常!?止まらぬ歯車!?
――――――軽く歩いてみたが、肉体的損傷は少ない。
日頃からの鍛錬の賜物だろう。
これならば今日も学園にいけるだろう。
そんなことを考えていた。
「………朝から決闘は勘弁して欲しいのだが?」
「別にそんなつもりは無いさ。」
後ろを振り向かず、声をかけるが、さして驚いた様子も無く返事を返してきた。
「…あれだけ攻撃しても、完全に回復しているのか……」
「私としては、瞬間回復無しにもう動けるお前のほうが凄いと思うが?」
振り返るとそこには、百代が立っていた。
「……再戦の申し込みか?」
流石に今は勘弁してもらいたいのだが…
「そうしたい所だが、流石に無理だろう?」
此方の体調を気にしてか、いつもとは違う感じがする百代。
何かが変わった気がする。
「……まさか、負けるとは思わなかった……」
何かを告白するように百代は言った。
というか、勝ったのは俺だったんだ。
「世界中の達人達と戦い、勝ち続けて自分こそが最強だと思っていた。」
悲しそうな顔をしながら、
「自分と闘えるものなどいないのだと……」
「…………」
俺はその話を黙って聞いた。
「…子供のころから自分よりも強いものなんていないと思ってた。」
「…ああ…」
「出来ない技など無かった。やろうとすれば出来た。」
……どんだけ~~~
「私は最強だと、そう思っていた。昨日まで……」
百代が此方に近づく。
「………初めてだった。勝負で負けたのは…」
「そうか…」
百代は近づいてくる。
「気がついてから少しの間、負けた事を信じられなかった。」
……生まれて初めて負けたのだからしょうがないか……
「あのなんともいえない感覚を感じるのは久しぶりだった…」
?百代は何かで負けた事があるのか…
「悔しかった。」
しかし、その顔は笑っていた。
「だが、おかげで知る事ができた。」
???
「私はまだ強くなれると……」
「!!」
「お前との闘いで私の限界はまだまだ上にあると知る事ができたからな。」
いつもの百代の雰囲気が戻ってきていた。
「謙一!!」
拳を突き出す百代。
「次に拳をあわせる時は、私が勝つ!!」
「組み手ですぐ闘う事になるはずだが?」
週末ぐらいにはもう一度闘う事になるはずだ。
「そんなものじゃない。本気での勝負をもう一度するときだ!!」
百代の目には危険な光は無かった。
もしかすると、闘いに餓えていたのではなく、自分と闘える強敵に餓えていたのかもしれない。
闘いの飢えではなく、強敵との戦いにこそ飢えを感じていたのかもしれない。
流水制空圏を使ったときに感じた孤独こそが、百代の飢えの原因だったのかもしれない。
そして、川神百代は人生で始めて武術における強敵を見つけたのかもしれない。
そして、俺が挑戦を受けない理由も無い。
「!!分かったぜ。ならば次に拳を見えるそのときまで、俺は絶対に他の何者にも決して負けない事を誓おう!!」
俺も拳を突き出す。
拳がぶつかり合う。
此処に誓いはなった。
次の戦いを約束して……
「……なあ、何故仮面を被り、私に挑んだんだ?」
何気ない事をしゃべりあっていると、百代は言った。
…もう完全にばれているのか…
別に言っても良いか…
「…俺は貴方とは違うから。」
そう、違うから。
「強すぎる力は人を遠ざけるから…」
「???」
百代には分からないようだ。
「武人が一般人の真似をするには小道具が必要だから…」
常に共にいてくれる友人が俺にはいなかった。
「…そうか。」
その言葉を聞いて言いたい事がわかったようだ。
「転校生が、化け物みたいな力を持っていたら、誰も友達になんてなってくれないだろう?」
それは時として、差別の原因にもなりえるから。
「前の学校の時には完全に隠していたからどうなるか分からなかったけど、もしかするとと思うと…」
別にそんなことは起こらないかもしれない。
しかし、起こったときの事を考えると目立ちたいとは思わなかった。
「だけど、どうしてもモモ先輩に挑みたくて仮面を被って戦いを挑んだんだ…」
それが分岐点だったのだが。
「闘いの後、おびえもせずに話しかけてくれる人がいなかったら、力を隠し普通の学生として生活をしていたと思う…」
「…キャップか……」
「ああ…」
それが変わり目だった。
あのときの反応。それが自分の力を隠す必要が無いかもしれないと思うきっかけだった。
「岳人との決闘。そしてモモ先輩との闘いの後も、誰一人としてクラスに怯えているような奴はいなかった…」
その時に思ったんだ。
「目立ったて良いんじゃないかって。そう思えた。」
目立たないで普通の学園生活をおくるつもりだったけど、自分自身を出しても良いんじゃないかと思えた。
「だから、もう被る必要も無いかもしれない……」
「……」
だって、もう正体を知られても良いと思えるから………
「しかし、お前も風間を認めているのか…」
お前もって…?
「貴方も?」
「ああ、子供のころに色々な……」
昔を思い出すかのように虚空を見上げる百代。
「昔、風間ファミリーがあまりにも居心地が良いんで、キャップの座を奪おうとした事があったんだ。」
「ガキ大将か、あんたは!!」
「その時、いくら私が攻撃しても決してあいつは屈しなかった…」
…成程…
「そのときが初めてだった。力だけでは勝てないものがあると知ったのは…」
さらりと言うが風間の奴は大丈夫だったのか?
「初めて敗北感を感じたのもそのときだ。」
…今回、負けたのに予想よりも立ち直りが早かったのはそれが原因か…
「だから、私もキャップを認めているんだ…」
…やっぱり凄いな、風間は…
「勿論、お前の事も認めているんだぞ、謙一…」
照れくさそうに言う百代。
「…お前とは対等でいたいから敬語は使う必要は無いからな?」
…今まで、結構為口だったんだけど…
「これからもよろしくな、謙一。」
百代が川神院の中に戻っていく。
その後姿に、
「……次こそは貴方の本気を倒して見せますから…」
聞こえるか聞こえないかのぎりぎりの大きさで声をかけた。
次は気弾とかが周りを気にしないで使える場所で勝負しようぜ…
この時俺は勘違いしていた。
百代はもう闘いに餓える事など無いと。
俺は忘れていた。
人は良くも悪くも簡単には変わらないことを。
もしも、約束があろうと、機会があるなら闘いを求める事を……
学園長に挨拶をして、俺は一度ダッシュで家に戻り、大和たちを待ち伏せしている。
(学園長は、俺が動ける事に驚いていた。)
昨日の事を口止めしておかないと、色々大変な事になるからな。
しばらく待つと、
「け、謙一!?もう良いのか!!」
大和たちがやってきた。
とりあえず口止めしておこう。
「早速で悪いけど、昨日の事は誰にも話さないでくれ。」
「昨日の事?」
風間は何かを思い出そうと考え、
「そうか、我流Xのしょうt「亡心波衝撃!!」ぐはっ…」
……何故か倒れた。
「お、おいキャップ。どうしたんだ?」
あまりのスピードに大和と岳人は何が起きたか分かっていない。
しかし、まゆっちと京はいまのが見えていたようだ。
此方を見ている。
「う、うう…俺はいったい?」
「キャップ、大丈夫か?」
風間が目を覚ます。
「あれ、大和。モモ先輩の決闘は、何時からだっけ?」
「…え?」
大和の顔が凍りつく。
「ボケたキャップは置いといて、昨日の勝負自体しゃべらないで欲しい。」
その言葉に皆が疑問を持った。
「…なんで話して悪いんだ?」
その疑問について問いかけてきたのは大和だった。
「お前は姉さんに勝ったんだぞ?それを自慢しようとは思わないのか?」
武術をしているものとして、MOMOYOに勝ったと言うのは全世界に名を轟かす事になる。
世界中の武術家が、求めた栄光を謙一は要らないといっているのだ。
「…栄誉が目的じゃ無かったからな。それに今回は運が良かったとしか言いようが無いし。」
今回の勝因の一つは、相手のパターンが読めていたからだ。
数回の闘いは圧倒的なアドバンテージだった。
「次やったら負けるかもしれない。俺はたかが一回の勝ちで勝ったつもりでいたくないんだ…」
百代が暴走する心配が少ない以上、手合わせの回数は多くはならないだろうが、これから何度も闘う事になる相手。
もしも、百代が周りを気にせずに闘う場所でやったら、今の俺では勝てないだろう。
それに、俺が勝ったとなったら、学園が大騒ぎになること間違いなし。
これらを説明すると、みんなは秘密にしてくれる事に同意してくれた。
(普通、こんな話は広めたがるであろう風間は記憶を失っており、何のことだか分からなくなっていた。)
後から来たモロにも先ほどのことを説明し、秘密にしてくれるよう頼み、先ほど分かれた百代と合流。
鍛錬で遅れた一子も来て、風間ファミリー全員と一緒に学園に登校した。
昨日の決闘直前には考えられなかった光景がそこにあった。
それは、昨日とは少し違っていて、それでも変わらない光景だった。
願わくば、この光景が終わりを告げませんように。
変わらない光景がそこにあった。
未来は確実に良い方向に向かっていた。
しかし、その道は決して楽な道ではない。
楽しそうにおしゃべりをしている一子を見て百代は呟いた。
「…そろそろ言わなければいけないか…」
「ん?何か言ったか?」
「…いや、何も言っていないさ…」
「……なら良いけど…」
隣にいた謙一にだけ聞こえた呟き。
この呟きの意味を知っているものはこの場にはいない。
未来は変わる。
そして、歯車は止まらない。
彼女の運命は変わるのだろうか?
彼女の夢は届くのだろうか?
彼女の信念は…
未来は形を変えつつも、最悪の可能性を乗せて、
近くまで迫ってきている。
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NGというか話に出来なかった話
「何で正体を隠すんだ?」
空気を読まないクリス。
「お、おい今は止めとけ。クリス…」
「それは身近の人間に危害が及ばないようにするためさ。」
先程とは違い、少し笑いながら答える。
「正義の味方は、知り合いに被害が及ばないよう正体を隠しているんだ…」
「!成程、流石ジャパニーズヒーロー!!周りの為に正体を隠していたのか。ならば、私達は何も知らない事にしよう!」
クリスは大和たちを説得した
クリスの間違った日本知識のおかげで我流については誰も決して話さないことになった…
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更新が遅れました。ここら辺の話は何回修正しても納得できるものが出来ません。よってある程度できたところで投稿しました。修正意見や誤字脱字、その他意見があったらお願いします。
第二章完!!…でいいのかな?いろいろ書いていない気がするんですが…
足りないイベントがあれば、書こうと思いますので、ご指摘お願いします。
と言う訳でついに此処まで来ました。もともとネタのつもりで書き始めて早数週間。更新が止まったある作品にイラつき書き始めて、23話。外伝、他を入れれば25ぐらいになりました。
こんなに早く書けたのも感想を書いてくれた方々、読んでくれた方々のおかげです。ありがとうございました。
因みに今現在の予定では四章?構成になる予定なので半分くらい書いたのかもしれません。(自分的に此処まで続いた事に驚きました。)
そして、話が盛り上がるのも当然此処から……
と行きたい所ですが、少し用事がありまして勝手ながら、更新のペースを落とさせてもらいます。十一月中旬までは本当にスローで修正、加筆を中心に書いていきたいと思います。勿論本編も書きたいと思っています。そろそろ○さんとか出したいですし…
最後に地文が足りない中、この作品を読んで下さりありがとうございました。
では、また会うその日まで……
2009/10/24
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