【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 幕間という名の番外編それは夢の現の物語・・・何だコレは。夢の世界?・・・もしかしてまた転生?いやいやそんな事は無い。随分おかしな世界だ。太陽に顔がある。なんかのっぺりした山みたいな絵が背景にある。よし、これは夢。うん。夢だ。だからね。「お前はいったい誰だぁぁぁぁあっ!?」高順の叫びが木霊する。ここは夢の世界。現実ではない、されど実際に今ある世界。そして彼の叫びは目の前にいる奇怪な何かに向けてのものだった。奇怪な何か、というかただの太ったおっさん。出来損ないのサザエさんっぽい髪型だし、変な服の上に変なマント羽織ってるし。しかも手をひらひらさせて宙に浮いてる。「私はあなたの武器、三刃戟の精です。」この言葉を聞いた瞬間。高順は明日に向かって走り出した! 「ああっ!?逃げないで!逃げないでー!逃げないでっ!ていうか引かないで!」「うっさい!お前みたいな変な存在の相手なんか出来るかっ!」「今日は頑張る高順君に、このワタクシ応援しに参りましたっ!」ぴたっ。「・・・応援?」この言葉に精霊(?)はうんうんと頷く。「さあ、この精霊様になぁんでも言ってみんしゃい。ズッギュゥゥゥゥンとね。」胸を叩いて誇らしげに言う。「な、なら・・・一個だけ、どうしても聞きたいことがあります!」「うんうん。」「俺、何がなんだかわからぬままに三国時代の中国に飛ばされるわ、有名武将が軒並み女性だったりするし、そして・・・将来的に処刑される武将になってしまったんです。不幸な事ばっかりです。」「おお、それは不憫な。」「ううっ・・・。何とか処刑されないように色々と頑張ってるんですが・・・。俺、このまま処刑されちゃう運命なんでしょーか・・・?」高順の悲痛な言葉だった。だが精霊は鼻をほじりつつ「・・・まぁね。」高順は後ろに向かって前進した!「ちきしょおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」「まっ!待ちなさい高順!今のなし!嘘っ!ノーカン!ノーカウント!」精霊は一瞬で高順の目の前に回りこむ。「はぁはぁはぁ・・・・・・。そんなことより、良くお聞き高順。こんなことやってる場合じゃないのよ。」「へ?」「さっき君も言った通り、このままじゃ君を待ち受ける運命はゴイスーなデンジャーなのですよ。」「ご、ごいすーって・・・すごいってこと?」「そう。」「デンジャーって危険って事ですよね?」「そう。」「く、くそう・・・やっぱ無理なのかなぁ・・・。」精霊(?)の非常な宣告にがっくりと項垂れる高順。「最後まで話をお聞き高順。」「え?」「確かにこのままじゃ待ってるのは先の無い未来。で~も~!私の助言を聞けば大丈夫。」「じょ、助言・・・?」「そう、高順君。あなたはすぐに旅に出るのよ。」「旅に・・・ですか。」「そぉう。そしてたくさんの知り合い、仲間を得なさい。そうすればあなたの知る歴史が違う方向へと動くでしょうぉぅ。」「・・・。」「心当たりはあるでしょぉう?」確かに。高順には思い当たる節が多くあった。丁原の下に呂布がいない。既に後漢将軍であるという事実。そして、本来なら接点の無い褚燕や趙雲たちと知り合ってもいる。自分の手元には無いはずの三尖刀もある。「む・・・確かに。」「自分の行ける所へ行ってみなさい。でもあまりのんびりし過ぎると黄巾の乱がおこるわよぅ?」「え・・・マジで?」「マジ。」「・・・解りました。やれるだけやってみます。」「うふふ。そろそろお別れの時間のよぅねえ。頑張るのよ高順。では、さぁらぁばぁ。」「え、ちょ、ちょっと待って。なんかあなたの声最初と変わって・・・なんかア○ゴさんというか○ルみたいな声・・・!」「ぎゃー!この私の首が捥げ、中から病気もち風の鳥の頭が!?」「え?」「巨神兵が炎の七日間を!?」「え?」「病院で太っといお注射してもらいなさい!」「え?」「ピーピカピリララポポリナペンペルトー!」「何その呪文!?」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・~~~現実世界・兵舎~~~「うあああああっ!?」高順が掛け布団を引っくり返し飛び起きる。「な・・・は、はぁっ・・・。ゆ・・・め?今のは夢か?」ああ、驚いた。しかし何だったのか、あの夢は。すごいインパクトだったよ・・・。そして、ふと壁に立てかけてある自分の武器・・・三尖刀ならぬ、三刃戟を見る。「・・・まさか、ね。」ああ、おかしな夢だった。もう一度寝なおそう。でも気になる事言ってたなぁ。旅に出ろ、か。それは高順も前々から考えていたことだった。例えば洛陽に行ったり、自身にとって終焉の地となるであろう除州へ行ったりして仲間を・・・或いは知り合いとかを作る。そういった伝手を総動員して歴史と違う方向へ持っていくことは出来ないだろうか?前までなら「いや、歴史ってそう簡単に動くもんじゃないよなぁ・・・」で諦めたところだった。しかし、今は前例がある。夢の中でも思ったが微妙に自分の知る歴史から何かが変わってきている。大筋で変わることは無いかもしれない。だが、細部を変えていくことで何かが変わっていく可能性があるのではないか? 「旅、か・・・。」上党はこれから大きな騒乱に巻き込まれることは少ないだろう。呂布と丁原が戦う事になるとしたら・・・それは多分まだ先の話になる。まだ黄巾の乱すら起こっていない。そしていつか起こるであろう褚燕の戦い。だが、それまでの間。残された時間は少ないかもしれないが、それまでの間に旅に出て力をつけるということはできないだろうか?恐らく。このまま上党にいても事態というのは何も変わらない。昔に比べて多少は腕に覚えが出てきた。どういうわけか無駄に金も貯まった。旅に出る用意が整った、とでも言うべきか?・・・貰った給料を使う暇が無かっただけ、というのもあるが。「・・・よし。そうと決まれば。」丁原様に許しを得なければ。そして旅支度を整えよう。そう多く残されていない時間。その間に何とか足掻けるだけ足掻いてみよう。~~~楽屋裏~~~どうも、作者のあいつです。文章量少ないのはお許しください。あくまで超短編の番外編です。さてさて、やっと・・・これで・・・序章もほぼ終わりです。この先高順君はどこに行くのでしょう?あ。ヘルシ○グネタ使ってごめんなさい(土下座