【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第51話 虎牢関・一戦目。呂布・張遼・趙雲・高順率いる2万弱と、連合軍から出撃した王匡(おうきょう)・孔融(こうゆう)・劉備の3万の軍勢。本来は呂布・張遼の軍勢を合計しただけでも4万近いのだが、関の守備のためにある程度残留させている。呂布は先頭を駆け、他の武将もソレに続く・・・いや、引きずられているといったほうが正しいかもしれない。対して、王匡・孔融は本人達に指揮能力は無いため、それらは全て部下任せである。劉備はそうでもないが何せ後陣であるため、前衛部隊がどうにかならない限りは前に出ることが無い。また、今回は投石器を使用しない。呂布の「数の多い部隊に使うべき。3軍3万前後のあの部隊、後ろの陣1万が手強い。でも、使うに値しない」(翻訳:張遼)との言葉で使用せず、ということが決まった。王匡の軍勢の先を進むのは方悦。孔融の軍勢の先を進むのは武安国。両軍共に、歩調をそろえて進んでいるが何とかして出し抜こうとしているのが良くわかる。その両者の目に、緋色のマントを纏った武将が映った。赤い毛並みの汗血馬に跨り、長大な戟・・・「放天画戟」を手にした飛将、呂布が。そして、方悦が一気に馬を駆けさせた。その勢いに乗せられて王匡軍の兵士達も我先にと進んでいく。当然、負けじと武安国も馬を更に煽って駆けさせる。「呂布ーーーっ! 我は王匡軍が将、方悦! 勝負せいっ!」「孔融軍の将、武安国! 俺と勝負しろ、呂布!!」言うが早いか、方悦と武安国は槍を振り回して呂布にかかっていく。呂布は、というとまったくの無表情で、速度を上げることも下げる事もせず、ずんずんと進んでいく。方悦らからすれば、気負いも何も無く進んでくる呂布に「舐めやがって!」と思わずにはいられなかっただろう。もう少しでぶつかる、というほどの距離まで近づき、方悦は槍を振り上げ、武安国は突き入れようとする。瞬間・・・ピゥッ、と何かが凄まじい速さで振られたような音が響いた。その音が鳴った瞬間、方悦の上半身は粉砕され、バラバラになった肉塊と大量の血液が連合軍の兵の上へと降り注いだ。すぐに呂布は返しの一撃を武安国に繰り出す。武安国は、槍を構えて耐えようとしたが、槍ごと腕を叩き折られて落馬した。連合軍の兵士は、何が起こったのか解らず、慌てるばかり。見ていた呂布軍の将兵にも、一瞬何が起こったのか理解できないほどの一閃であった。張遼・趙雲・高順。沙摩柯や蹋頓にも、呂布が戟を信じられない速さで振りぬいた事を理解しているし、彼女の一閃をきっちりと捉えている。もしも、この戦場で呂布を相手に勝利しようと思うならば・・・呂布軍からであれば張遼・高順一党が全力でぶつかって相打ちに持っていけるかどうか、といったところか。連合軍であれば、関羽・張飛。夏候姉妹や褚猪、典韋などでようやっと抑えられるか否か・・・。呂布と言う人は、一騎打ちを挑まれてもごく普通に「蹴散らす。」相手が強ければ、或いは仲間内ならばある程度の敬意を払って相手もするだろうが、それ以下と見た場合は気にせず無視するか、叩き潰していく。方悦も武安国も「自分が戦うに値しない」と思いながらも、進軍の邪魔とばかりに手を下したのだろう。呂布の力量を知らないのが方悦と武安国の不幸・・・いや、方悦は知る暇もないまま逝けたのだからある意味幸せだったかもしれない。王匡・孔融軍共に、最大の武を誇る将が僅か一撃で屠られた事に恐慌状態に陥った。呂布は戟を無造作に薙ぎ払いつつ、ただ前へと進む。一度薙ぐごとに、その軌道上にいた兵士の身体が弾け飛んでいく。それも、2人や3人と言うレベルではなく、10人単位だ。後ろで見ているだけの高順達も「・・・すっげー・・・」と、呆然とするしかない。というか、高順一党は基本的に「本気を出した戦をする呂布」というのを見たことが無い。丁原の時はすでに決着がついた状態であったし、これまで何度も(殺すつもりで)手合わせをしたこともあったが、その両方とも、まず本気を出していない。ただし、とんでもない弱点があった。ただ進み、ただ鏖殺(おうさつ)していく呂布のお腹から「ぐぎゅううううううぅぅぅう~~~・・・」と、何とも情けない音が響いた。呂布は後ろにいる高順の方へと顔を向けた。「こーじゅん・・・お腹すいた・・・。」「!?」思わず、虹黒ごとずっこけそうになる高順。なんだってこんな時に、ってそうじゃない。「いやいやいや! それくらい我慢すればいいでしょ!?」「お腹・・・。」「だーっ! この腹ペコさんは時と場所弁えなさいよ!?」張遼は「ああ、またか・・・」と顔を抑えながらも前面に出て、呂布の代わりに戦い始めた。逆に言えば、「厄介ごとは順やんに任せた!」である。この頃には連合側の兵士達も何とか平静を取り戻して呂布隊の兵士と矛を交え始めた。もっとも、精強な西涼兵を主体とした呂布隊のほうが強く、結局は押しまくっている。高順・沙摩柯・蹋頓も張遼同様に呂布の前を守り、槍を振るう。「こーじゅん・・・。」「だぁぁぁっ! 何で俺に言いますか貴女! つうか今は戦闘中、戦ってー!?」「ごはん・・・。」高順は努めて後ろにいる呂布を見ないようにしている。多分、今の彼女の表情は上党でお腹を空かせたときの表情そのままだったであろう。お腹をすかした子犬と言うか、そんな感じの。敵対視していても、あの顔を見れば「あうううう・・・」と、間違いなく悶える羽目になる。(間違いない・・・、あの時みたいな子犬っぽい表情になってる! かまってやりたくなるような感じになってる!)高順達は必死になって連合軍の兵士を斬り散らしているが・・・何だろう、この前面の厳しさと後背の空気の温さは。あまりの強さゆえに鬼神と呼ばれた最強の武将、呂布。お腹が空けばこんなもんであった。数を大きく減らしたのか、王匡・孔融の軍勢は次第に後ろに下がり、代わりに劉備隊が突出してきた。呂布軍も僅かだが後退、陣形の立て直しを図る。そこで、高順と趙雲の部隊は王匡・孔融隊の追撃に入った。少しでも兵士の数を減らしてしまえ、ということなのだが・・・実際は張遼に呂布を押し付けたのである。「ちょ、順やん、謀ったなー!?」「君のお父上がいけないのだよ!」「何やそれ!?」という会話があったかどうかはともかく。ぐぅぅぅぅ・・・と、お腹を鳴らし続ける呂布と、それを守るように展開する呂布隊と張遼隊。劉備軍の先頭を進むのは張飛。関羽は万一の事を考えて劉備の身辺警護・・・と言いつつ、劉備本人が前線まで出張ってしまっていて、ほぼ同じような場所にいる。彼女達の目的は呂布を倒すか、武将を捕らえる、だが・・・彼女達だけではいかにも辛いだろう。その代わりと言うわけではないが、劉備らの後方には更に公孫賛や韓馥、袁術の軍勢が控えている。当初は劉備の軍勢までであったが、呂布の凄まじい攻撃力を見た袁紹の命令で急遽三軍が投入されたのである。高順・趙雲隊はというと・・・呂布は張遼に任せて逃げ出した王匡らの軍勢の追撃をしていた。まっすぐ進んできた劉備隊とすれ違うような感じになってしまっているが、あわよくば劉備隊を横から突き崩そうとも考えていた。事実、劉備隊の兵がいくらかこっちに向かってきていたが、後続としてやってきた呂布隊の兵士達と乱戦になってそれどころでは無いようだ。高順は後方に援軍として現れた軍勢に目をやった・・・数は多くない、2万もいないくらいか。横列に展開してこちら側を包み込もうとしているようだ。ある程度牽制をする必要はありそうだ。劉備の部隊と纏まれば厄介でもある。高順は、横にいる趙雲に声をかけた。「うわ、公孫賛殿もいますね・・・。さあ、どうします。」「劉備殿の軍勢は張遼・呂布に任せて問題はございますまい。我らは・・・ふふ、伯珪殿を驚かせてやりますかな?」2人は馬上でにっと笑う。「趙雲隊の兵に告ぐ、我らはこれより、後方に現れた部隊に突撃を仕掛ける!」「高順隊も続く! しかし、深入りはするな、適当にかき回して直ぐに退け! ・・・沙摩柯さん、蹋頓さん!」「はい!」「解った・・・行くぞ、高順に続けえっ!」『おおー!』黎骨朶を敵陣に向かって掲げる沙摩柯の檄に、兵が応える。(・・・やっぱ、俺がやるよりも沙摩柯さんやら蹋頓さんが命令出すほうがサマになってるなぁ。)勝ち負けとかそういう問題ではないが、微妙に負けた気持ちになってしまう高順であった。彼らの前には「公」「韓」「袁」の旗が立ち並んでいる。一方、呂布。未だに「ぐぎゅぅぅう・・・」と空腹で鳴り続けるお腹をさすりつつも、張飛と互角以上の戦いを見せている。「でりゃーーーーーー!!」「・・・!」張飛の蛇矛(だぼう)が呂布の前髪をかすった。「・・・まだ、速くなる。」淡々とした物言いだが、呂布は僅かに驚いていた。目の前の少女の攻撃速度が徐々に上がっている。もっとも、呂布は全力を出せていない。側にいた張遼も、進んできた関羽と切り結んでいたが、向こうが下がったのを見て適当に切り上げたらしい。追うつもりだったのだが、劉備本陣の兵が少ないのを見て「こっちを釣り出す考えか?」と警戒したようだ。兵士を減らすほうに思考を切り替えて戦っている。「にゃあぁ・・・全力でやってるのに息ひとつ切らさない・・・しかし、鈴々は負けないのだ! てやああっ!」「・・・。」ぎぃん、ぎきいんっ! と、画戟と蛇矛がぶつかり合い、唸りを上げる。(時折、腹の音も混じる劉備本陣では、関羽やら諸葛亮が「引っかからなかったか・・・」と嘆息していた。適当に切り結んでから本陣へ帰還、張遼の思ったとおりに伏兵をもって包囲、という流れに持ち込むはずであった。これほどの短時間で伏兵を手配する辺り、諸葛亮の手腕が冴えていたが今一歩のところで上手く行かなかったようだ。仕方が無い。今度は・・・と、2つ目の予定で動き出す。「この状況では無駄に損害が増えるばかり、関羽さんも呂布にぶつけて撤退させます。見たところ幾つかの部隊が後方に布陣した味方部隊に切り込んでいますが・・・。」劉備は頷き、関羽を再度出撃、呂布へと向かわせた。幾つかの部隊、というのは高順と張雲の部隊。あわせて4千と言ったところか。邪魔をさせないように、と呂布隊の兵士が牽制を仕掛けているが、そちらは本格的に戦っているわけではない。一気に前面の呂布を攻めて、できれば討ちたいが、それは恐らく無理だ・・・というのが諸葛亮・鳳統の見解だ。明らかに不調である呂布。なのに、張飛が全力で挑んでもあしらわれている感が強い。ここまで実力の差があるとは・・・。このままでは張飛が負けることもありうる。関羽はもう一度兵士を引き連れて呂布へと向かっていくのだった。高順隊は真正面から公孫賛隊に斬り込んでいた。まともに戦うつもりは無い。相手の鼻先を少しだけ掠めていく程度の戦いに抑えて・・・簡単に言えば牽制である。牽制なのだが、妙に成果が出すぎている気がする。呂布を倒す、というのもあるが連合軍は王匡・孔融の軍勢を援護或いは収容するつもりでもいる。しかし、王匡・孔融の軍勢が逃げるということは・・・ありていに言えば、後続の軍に逃げ込んで混乱の度合いを増やしている事にもなる。戦おうとする部隊と収容のみを行う部隊とを分けて置けばよかったのだろうが、そう言っていられないほどに王匡らの部隊は追い詰められていた。おかげで、公孫賛・袁術・韓馥の部隊は上手く戦うことが出来ずに高順・趙雲の部隊の切り込みに対処が出来ない。公孫賛は、部隊の中ほどで彼らの戦いぶりを見ていたが「これはちょっと敵わないな」と思っている。兵の数はこちらが上なので、このまま戦い続ければ討てない事もないが、それではこちら側の被害も甚大になるだろう。袁術軍は大半が逃げ腰だし、韓馥の軍勢も少し頼りないか・・・自分が踏ん張るしかないようだ。「白馬義従、進め!」公孫賛は自慢の騎馬隊「白馬義従」を前面に押し出した。白馬義従とは、白馬のみで揃えた騎兵部隊であり、公孫賛率いる軍の核となる部隊だ。烏丸兵も一部取り込んでいて他の陣営の騎兵部隊に比べれば優秀な部類である。その「白馬義従」が出てきた時点で、高順・趙雲は見切りよく逃げ始めた。2人、いや、沙摩柯に蹋頓も一時期公孫賛の元で戦ったことがある為、白馬義従の能力の高さを良く心得ている。まともにぶつかったら、負けはしないだろうが被害は大きくなる。それを見越して逃げの一手を打つ。と、そこへ。韓馥、袁術の軍勢から一騎ずつ将が飛び出した。殿(しんがり)を務める趙雲と高順に追いすがるように駆けてくる。趙雲の後ろには袁術側から、高順の後ろには韓馥側から出てきた武将。袁術の武将、男性―――は趙雲の後ろにつき、名乗りを上げた。「趙雲だな? 我が名は紀霊。兪渉の仇、討たせてもらうぞ!」「ふむ、あの男の友人か。良かろう、相手になる!」そして高順の後ろについた武将。後ろに追いつかれたか、と高順は左から後ろを見たが、いつの間にかいない。そこへ、横から語りかける声があった。「その髑髏龍の兜に鎧。高順殿と見受けた。」「・・・!?」高順は右へ振り向く。そこには、長い黒髪を適当に纏めた切れ長の眼を持つ女性がいた。肌は白く、かなりの美人だ。・・・この世界の女性武将は美人しかいないのだろうか?虹黒はかなりの速度で走っているのに、この女性武将は追いついてきているのだ。馬がいいのか、馬術に巧みか・・・それとも、その両方か。「先の汜水関の戦い、見せていただいた。董卓の元に、貴兄の様な武将がいると思いもしなかったよ。」「そいつはどうも・・・で? やるのか、やらないのか。それ以前にあんた何者さ?」高順の言葉に、女性は「ああ。名乗り忘れていたな。」と思い出したかのように言う。「私は韓馥の将の一人。張郃(ちょうこう)、字は儁乂(しゅんがい)。貴兄と手合わせを所望するが・・・宜しいか?」「ははっ、わざわざ確認をするなんて律儀じゃn張郃ーーーー!?」「?」おいおい、張郃つーたら後の曹操の五将軍の一人ですよ。張遼と同レベルの高能力の武将ですよ!それが何故に俺みたいな雑魚い人に挑んできますかこんちくしょう! ・・・死ぬかも。「私の姓名が何か?」「いや、何でもないです張郃殿。」「何故急に敬語になるのか理解できないが・・・」怪訝そうな表情の張郃だが、何故か手を出してこない。「・・・あ、受けるか受けないのかって返答を待ってるのか。」「うむ。」何でこんなに律儀なのか良くわからないが、高順は不思議とその性格に好意を抱いた。本当になぜかは解らないけれど。「その前に1つ確認。なんで後ろから斬りかかって来なかったので?」「一騎打ちを挑もうというのに後ろから斬りかかるなど聞いた事がない。堂々と戦ってこそ武人の誉れ。」「・・・そりゃまた律儀な事で。それじゃ・・・始めますか!」三刃槍を構えた高順の姿に、張郃が喜悦の表情を浮かべた。強い存在と戦いたい、と願う武将が浮かべる独特のそれを。張郃は矛を構えて高順に打ちかかって行った。「せえええいっ!」「しっ!」その頃、呂布は関羽と張飛を相手取って戦っている。空腹状態の呂布は戦闘能力が著しく低下するのだが、それでもなんとか渡り合っている。「はぁっ、はぁ・・・くそ、強い・・・!」「ぜはー・・・ま、まったくこたえてないのだー・・・。」関羽、張飛は息切れしている。呂布は涼しい顔をしているがお腹が「ぐぅぅう・・・」と、なり続けていて・・・割と限界が近かった。「・・・。」これ以上は無理と判断したのか、呂布は馬首を返して虎牢関へと退き始めた。関羽らも体力の消費が激しいこともあったし、張遼隊が来る事も予想。軍勢の被害も大きくなっていたため追撃を止めて撤退する。劉備は諸葛亮らに命じて部隊を纏めさせた。途中で高順・趙雲と鉢合わせをするかもしれないと思っていたが、彼らは少し主戦場から離れたところから虎牢関へと向かっている。被害も大きい現状で、わざわざ彼らを突いて刺激する必要も無い。武将を得ることは出来なかったが、嵐のように戦場で荒れ狂う呂布相手に何とか互角に戦った、という武名を挙げただけ得るものはあった・・・と、劉備はあとは後続部隊に任せて後退する、とあっさり退いた。高順・趙雲は劉備軍を横目に(距離は離れているが)撤退している。紀霊と張郃の相手をしていたが・・・2人とも武器を叩き折られてしまって追撃を諦めたようだ。見たところ、趙雲は紀霊を難なくあしらっていたようだが、高順は冷や汗をかきながらの戦いだった。よくもまぁ生き残れたもんだ・・・と思ってしまうほど張郃は強かった。「・・・いかが致した、高順殿。」「いやー・・・やっぱ強い人なんてどこにでもいるもんだなー、と。」「ああ、先ほどの。」「ええ。ところで、そっちの紀霊っていうのはどうでした?」高順の問いに、趙雲は僅かに考える素振りを見せた。「そうですな・・・中々の強さでした。関羽相手であれば30合か40合ほど打ち合えるかと。」「・・・すげー強いじゃないですか、それ。」やっぱ男性武将が弱いって訳じゃないんだなー、うん。何故か嬉しい。「それよりも、先ほどの・・・張郃と言いましたか?中々の美人と見受けましたが?」ちょっとした嫉妬のようなものを顔に浮かばせて趙雲は高順を見つめる。「え? いきなり何を。」「高順殿はどうも、ああいう手合いとの縁があるようですな。ちらりと見ましたが楽しそうに談笑をし、嬉しそうに手合わせを。」「・・・えーと。嬉しそうって言うか、向こうが普通に」「いやいや、怒っている訳ではありませぬぞ? 「英雄色を好む」とも申しますゆえ。ですが・・・その割りに、このところ周りの女性を蔑ろにしているように見えますが・・・どのようにお考えですかな?」「・・・・・・。」怒ってるじゃんよ・・・つか、何なのこの「浮気を追及されてるっぽい」空気。その上蔑ろって!俺何も悪くないよ!・・・って、よく見たら前にいる蹋頓さんもじーっとこっちを笑顔で・・・。あ の 笑 顔 が 怖 い。高順は無事に虎牢関に退くも、蹋頓と趙雲があれこれと女性陣に話したために・・・。機嫌を悪くした楽進や張遼の手で何故か「1人正座耐久レースぶっ続け4時間(お手洗いは1回だけ)」を(無理やり)やらされる羽目になったそうな。韓馥の陣にて。張郃は、叩き折られて刃の部分を失った矛をじっと見つめている。彼女は「負けたな。」と実感していた。勝負がつかないような微妙な終わり方だったが、高順はそれほど本気を出していないようにも見えた。(勘違いだがもしも最初から本気であれば・・・自分は善戦もできずに一方的に叩き斬られていたのではないだろうか。それに。こちらが矛を折られたとき、高順は息切れもしていなかった。「さすが、渾名に龍の一文字を冠する男。髑髏龍の荒武者、か。」公孫賛の前衛部隊を思うままに斬り抜けていく武勇、一騎打ちの際に見せる武勇。連合軍であれほどの武才を持つ者が一体どれほどいるだろう。彼とはこれだけの縁かもしれないが。もしもまた会えるのであれば、敵としてではなく味方として会いたいものだ。色々と教えを請いたい。張郃はそんな事を考えながら己の陣幕へと向かったのだった。~~~楽屋裏~~~華雄(以下、華)「なぁ、高順。」高順(以下、高)「どうしました、華雄姐さん。」華「前回さぁ、呂軍八健将で私の名も入っていたよな。」高「ああ、入ってましたね。俺もですけど。・・・何か不満でもありました?」華「いや、そうじゃないんだ。そうじゃないんだが・・・。」高「そうじゃないけど?」華「あれってさ、要は私はこのシナリオでは死なないし盗賊にもならんし流浪もしないぞ、っていう事でもあるんだ。」高「・・・原作ではそんな流れでしたね、確かに。」華「けっこう「華雄死なせないで」という感想があったらしいので作者もない知恵振り絞ってありえない展開にしたようだ。」高「今回の戦いでも普通は出来ないようなこと(軍勢の横突っ切る)とかやってますからね。あの駄作者ほんと死ねばいいのに。」華「・・・何か、私が死ななくなった事実はスルーされてるっぽい。誰も触れてくれてないし・・・」高「・・・。それくらいいいじゃないですか。俺なんてこの先どうなるかも解らないんですから(遠い目」華「そうか。・・・そういえばそうだったな(遠い目」高「ええ(遠い目」こんなミニドラマが急に思い浮かびました、あいつです。(挨拶不幸な姉弟の逝く先はどうなるのでしょうね(え、字が原作に出てこなかった張郃を出してみました。なんで出てこないのか解らないほどの人なんですがねぇ>張郃今回はフラグとか全然ないですよ、多分2度と高順とは会わないでしょう(おさて、呂布VS関羽・張飛ですが・・・あっさりと終わらせてみました。劉備視点で話を進めるわけでもないのであっさりで良いだろうな・・・と。え?何ですって?方悦と武安国?いたっけ、そんなの?(待ていいじゃないですか、架空の人々ですし(?さて、次回は・・・どうしましょ、そろそろ曹操あたり出すべきでしょうか(予定は未定それではまた次回。