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No.11535の一覧
[0] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第133話。更新。[あいつ](2019/12/20 22:01)
[1] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第1話(少しだけ修正)[あいつ](2010/04/02 23:50)
[2] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第2話 楽屋裏のみ言い訳と言う名の修正[あいつ](2010/03/01 22:39)
[3] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第3話(ちびっと誤字脱字修正)[あいつ](2009/09/10 22:37)
[4] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第4話[あいつ](2009/09/15 19:25)
[5] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第5話[あいつ](2010/02/06 14:30)
[6] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第6話[あいつ](2009/09/19 20:28)
[7] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第7話 (なんか修整)[あいつ](2009/09/20 23:08)
[8] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第8話 (誤字修正)[あいつ](2009/09/21 15:49)
[9] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 番外編その1[あいつ](2009/09/22 08:22)
[10] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第9話(調子こいて連投&題修正[あいつ](2009/10/11 13:47)
[11] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 番外編その2(誤字修正[あいつ](2009/10/11 13:45)
[12] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第10話[あいつ](2009/09/26 18:21)
[13] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第11話(誤字修正[あいつ](2009/09/26 21:33)
[14] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第12話(また誤字orz[あいつ](2009/09/27 23:06)
[15] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第13話(少し訂正[あいつ](2009/10/02 07:14)
[16] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第14話[あいつ](2009/10/04 12:25)
[17] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第15話(調子に乗って連投[あいつ](2009/10/04 22:44)
[18] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第16話[あいつ](2009/10/07 19:39)
[19] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第17話(何か少し修正[あいつ](2009/10/11 16:42)
[20] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第18話(修正多い(ノヘ[あいつ](2009/10/13 18:12)
[21] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第19話[あいつ](2009/10/17 07:18)
[22] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第20話[あいつ](2009/10/19 07:14)
[23] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第21話[あいつ](2009/10/26 18:44)
[24] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第22話[あいつ](2009/10/28 21:14)
[25] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第23話 いきなりしゅーせーい。(ズゥン[あいつ](2009/10/29 18:19)
[26] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ (短いけど)第24話[あいつ](2009/10/31 15:11)
[27] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ (また短い)番外編その3[あいつ](2009/11/01 07:50)
[28] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第25話[あいつ](2009/11/03 15:23)
[29] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第26話(誤字はっけーん[あいつ](2009/11/07 16:49)
[30] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第27話[あいつ](2009/11/09 23:11)
[31] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ ちょっと本気出して打ち切ってみた。(偽)の巻。誤字アッタヨ[あいつ](2009/11/14 09:17)
[32] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 番外編その4 上党的日常。[あいつ](2009/11/14 09:21)
[33] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第28話 丁原と呂布。[あいつ](2009/11/15 00:19)
[34] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第29話 上党の落日。(誤字ったのでアレ[あいつ](2009/11/15 18:42)
[35] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第30話 北へ。[あいつ](2009/11/22 09:09)
[36] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第31話 晋陽の乱。(抜けてたところ修整[あいつ](2009/11/29 09:00)
[37] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第32話 晋陽開戦。(少し修整[あいつ](2009/12/01 18:30)
[38] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第33話 晋陽内乱、終幕・・・?[あいつ](2009/12/03 23:36)
[39] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第34話 晋陽的日常?[あいつ](2009/12/10 19:44)
[40] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第35話 第2次晋陽攻防戦へ。~幕間~[あいつ](2009/12/11 07:08)
[41] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第36話 第2次晋陽攻防戦。[あいつ](2009/12/14 07:22)
[42] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第37話 第2次晋陽攻防戦その2[あいつ](2009/12/19 00:14)
[43] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第38話 第2次晋陽攻防戦その3[あいつ](2009/12/26 08:36)
[44] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第39話 なんというか色々。[あいつ](2009/12/31 19:45)
[45] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第40話 高順、洛陽へ(行くのにも一悶着)。[あいつ](2010/01/08 23:56)
[46] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第41話 洛陽到着。[あいつ](2010/01/12 18:32)
[47] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第42話   洛陽的日常。[あいつ](2010/01/16 22:43)
[48] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第43話 洛陽的日常。その2[あいつ](2010/01/22 18:43)
[49] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第44話 洛陽的日常。その3。[あいつ](2010/01/24 22:05)
[51] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第45話 洛陽的日常その4[あいつ](2010/01/28 18:42)
[52] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第46話 反董卓連合。汜水関・一戦目。[あいつ](2010/01/30 13:49)
[53] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第47話 汜水関・二戦目。[あいつ](2010/01/31 21:25)
[54] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第48話 汜水関・三戦目。[あいつ](2010/02/04 18:36)
[55] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第49話 汜水関・四戦目[あいつ](2010/02/07 13:51)
[56] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第50話 虎牢関・幕間。(ちょっと追加[あいつ](2010/02/14 15:02)
[57] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第51話 虎牢関・一戦目。[あいつ](2010/02/19 16:34)
[58] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第52話 虎牢関・二戦目。[あいつ](2010/03/01 22:39)
[59] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第53話 虎牢関・三戦目。[あいつ](2010/02/23 23:31)
[60] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第54話 虎牢関。幕間その2。[あいつ](2010/02/26 23:26)
[61] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第55話 徐州へ。[あいつ](2010/02/28 12:17)
[62] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第56話 徐州へ。その2。[あいつ](2010/03/03 23:00)
[63] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第57話 徐州へ。その3。[あいつ](2010/03/06 23:47)
[64] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第58話 徐州的日常。[あいつ](2010/03/07 19:51)
[65] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第59話 徐州的日常。広陵(こうりょう)へ。(NAISEIにもなってない)。[あいつ](2010/03/13 22:17)
[66] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第60話 劉備来る。[あいつ](2010/03/22 17:52)
[67] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第61話 劉備来る。その2。[あいつ](2010/03/22 21:25)
[68] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第62話 劉備来る。その3。[あいつ](2010/03/25 20:17)
[69] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第63話 3つ巴。[あいつ](2010/03/28 22:55)
[70] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第64話 三つ巴。その2。[あいつ](2010/04/03 15:43)
[71] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第65話 窮鼠、猫を噛む(?)。[あいつ](2010/04/09 18:41)
[72] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第66話 窮鼠、猫を噛む(?)。その2。[あいつ](2010/04/11 11:24)
[73] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第67話 そんな彼らの旅路。[あいつ](2010/04/15 07:02)
[74] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第68話 孫家始動。[あいつ](2010/04/18 14:26)
[75] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第69話 孫家始動 その2。[あいつ](2010/04/20 07:30)
[76] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第1話。[あいつ](2010/04/29 20:31)
[77] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第2話。[あいつ](2010/04/29 07:03)
[78] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第3話。[あいつ](2010/05/02 23:16)
[79] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第4話。[あいつ](2010/05/09 18:34)
[80] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第5話[あいつ](2010/05/09 18:32)
[81] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第6話[あいつ](2010/05/15 12:01)
[82] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第7話[あいつ](2010/05/22 18:09)
[83] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第8話[あいつ](2010/05/25 17:58)
[84] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第9話[あいつ](2010/05/29 23:57)
[85] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第10話[あいつ](2010/10/18 19:53)
[86] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第11話 [あいつ](2010/06/12 17:09)
[87] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 第12話 [あいつ](2010/06/17 21:32)
[88] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~~高順伝外伝 河北の王・袁紹伝~~~ 最終話[あいつ](2010/06/20 22:27)
[89] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第70話  拠点ふぇーず。[あいつ](2010/06/27 08:37)
[90] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第71話 いんたーみっそん。[あいつ](2010/07/01 21:46)
[91] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第72話 盧江攻防戦。[あいつ](2011/04/06 19:43)
[92] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第73話 寿春攻略戦。[あいつ](2010/07/12 19:19)
[93] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第74話 寿春攻略戦その2。[あいつ](2010/07/18 14:28)
[94] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第75話 寿春攻略戦その3。[あいつ](2010/07/24 10:56)
[95] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第76話 孫家的日常。孫策と周喩。[あいつ](2010/08/07 22:17)
[96] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第77話 孫家的日常。その2。[あいつ](2010/08/07 22:18)
[97] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第78話 孫家的日常。その3。[あいつ](2010/08/11 23:53)
[98] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第79話 孫家的日常。その4。[あいつ](2010/08/14 22:56)
[99] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第80話 孫家的日常。その5。[あいつ](2010/08/21 14:47)
[100] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第81話 孫家的日常。その6。[あいつ](2010/08/25 19:57)
[101] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第82話 孫家的日常。その7。 [あいつ](2010/08/29 19:36)
[102] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第83話[あいつ](2010/09/05 06:57)
[103] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第84話[あいつ](2010/09/11 08:01)
[104] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第85話[あいつ](2010/09/18 14:07)
[105] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第86話[あいつ](2011/04/02 09:56)
[106] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第87話[あいつ](2010/09/26 00:20)
[107] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第88話。[あいつ](2010/10/09 10:52)
[108] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第89話[あいつ](2010/10/09 10:33)
[109] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第90話[あいつ](2010/10/17 09:17)
[110] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第91話(殆ど簡単紹介)[あいつ](2010/10/20 21:57)
[111] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第92話[あいつ](2010/10/31 13:52)
[112] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第93話[あいつ](2010/12/24 23:45)
[113] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第94話[あいつ](2012/09/01 00:23)
[114] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第95話[あいつ](2011/01/26 20:23)
[115] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第96話、前編?[あいつ](2011/02/05 20:08)
[116] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第96話、後編?[あいつ](2011/02/12 14:22)
[117] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第97話。[あいつ](2011/02/23 21:29)
[118] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第98話。[あいつ](2011/03/06 12:07)
[119] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第99話。[あいつ](2011/03/17 18:15)
[120] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第100話。[あいつ](2011/03/22 18:28)
[121] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第101話。寿春的日常?[あいつ](2011/03/26 09:51)
[122] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第102話。寿春的日常? その弐。[あいつ](2011/04/06 23:15)
[123] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第103話。[あいつ](2011/04/12 21:47)
[124] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第104話。[あいつ](2011/05/04 10:26)
[125] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第105話。[あいつ](2011/05/04 11:25)
[126] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第106話。[あいつ](2011/06/04 17:48)
[127] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第107話。[あいつ](2011/06/04 17:49)
[128] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第108話。[あいつ](2011/06/12 10:34)
[129] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第109話。[あいつ](2011/06/24 23:15)
[130] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第110話。[あいつ](2011/07/03 21:22)
[131] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第111話。[あいつ](2011/07/15 06:57)
[132] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第112話。[あいつ](2011/07/24 19:44)
[133] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第113話。[あいつ](2011/08/09 19:00)
[134] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第114話。[あいつ](2011/08/20 20:24)
[135] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第115話。かなり短い幕間回。[あいつ](2011/10/02 07:56)
[136] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第116話。[あいつ](2011/10/02 08:01)
[137] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第117話。[あいつ](2011/11/23 08:30)
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[11535] 【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第85話
Name: あいつ◆16758da4 ID:81575f4c 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/09/18 14:07
【習作&ネタ?】真・恋姫†無双 ~~陥陣営・高順伝~~ 第85話

高順が山越討伐より帰還してから少しして、俄かに「曹操が南下してくる」という噂が出始めた。
寿春は曹操領・劉表領と接している形であり、いつ攻められるか解らない。周喩が他を差し置いて城の修繕や軍備を急がせていたのは正解だったという訳だ。
だが、南下の噂があるだけで孫策を狙っているのか、それとも劉表を狙っているのか、そこまでは話題に上らない。
実際、これはただの噂に過ぎず、曹操は「いずれは」と思いながらもまだ時期が早いとして、動く事はなかった。
孫策ならば受けて立つ、と言いそうだが、この南下の噂に「参ったなぁ」と思う者がいた。
劉表を頼り、曹操領へ接する新野の守りを任されている劉備である。

劉表政権下の劉備の立ち位置は微妙だ。
高齢である劉表は、自分の後を長男の劉琦ではなく、聡明と言われる次男の劉琮に継がせたいと思っている。
それを相談された劉備は「それは駄目です! 長幼の順に逆らったら、何が起こるか解りませんよ!?」と反対。
長男である劉琦こそを跡継ぎにするべきだという意見だったのである。
これに次男劉琮派であり、その劉琮の叔父に当たる蔡瑁という男が反感を抱いた。
この男の姉が劉表の妻であり、その姉が劉琮を産んでいる。劉琦とは違い、荊州で生まれ在地勢力との繋がりが深い劉琮を・・・というのも、解らない話ではない。
ただ、それ以上に自分が更なる権力を握りたいという野望が見え隠れしており、全うな気持ちで劉琮を推していた訳でもなかったのだ。
ここで劉表もどちらに後を継がせるか迷ってしまい、荊州は劉琦・劉琮派に別れてしまっていた。
ともかく、劉備は「いつ攻められるか解らないから軍備の増強を」と劉表に依頼する手紙を出したのだが、それは蔡瑁によって握り潰されている。
蔡瑁は曹操と通じて劉備を消し、荊州に平和を取り戻すという思考をしており、その為には劉備に活躍などして欲しくなかった。
それに、反復常ならない劉備に援軍を出せば、その援軍を接収してこちらに牙をむきかねない。
何せ、劉備自体は雑魚であっても配下の関羽・張飛の勇名は鳴り響いている。
他にも華雄や張済、陳到といった有能な武官、諸葛亮、龐統といった文官も揃えており、量はともかく質では荊州軍に負けていない。
だからこそ、恐れていたとも取れるのだが・・・。
ともかく、何度手紙を送っても返事が来ない。それならば、と使者を出してみたが、城に入ることすら出来ずに追い返される始末。
だからこそ劉備は「参ったなぁ」と思うのであった。
劉表は頼りにならない。そうなると、周りを見渡して頼れそうな存在と言えば・・・
孫策くらいしかいなかったのである。


~~~新野の政庁~~~
「ねえ、朱里(諸葛亮の真名)ちゃん。」
「はい、何でふか? ・・・はぅぅ、また噛みました」
劉備に呼ばれた諸葛亮は真っ赤になって俯いた。
あはは。と笑う劉備だが、すぐに真面目な表情になる。
「ねぇ、このまま曹操さんに攻められた場合、どうなるのかな」
「うーん。まず負けますね。兵の質、量。装備も何もかもが敵いません。」
「それに、後方からの支援が得られんのでは話にならんぞ。」
話に、華雄が割り込んできて関羽もさもありなん、と頷いた。
「そうですな。華雄の言う通り。我らだけで当たっても間違いなく負けましょう。」
「だよね。・・・うぅん、それならどうすれば良いのかな?」
「ふむ。ここは孫策殿を頼っては如何です? 雛里(龐統の真名)、お前はどう思う?」
関羽に促されて、龐統はこほん、と咳払いをしてから「それくらいしかないと思います」と賛同した。
「劉表さんの保護下にあるような状況で他勢力と交渉をするべきではないと思いますけど・・・発覚すれば蔡瑁さんもここぞとばかりに諌言するでしょうね」
「でも、、こんなに援軍を送ってー! って言ってるのに何もしない劉表に言われたくないのだ!!」
「それがあるんです。それに、そこが蔡瑁さんの思惑でしょうね。多分、こちらからの支援願いは蔡瑁さんが握りつぶしてて、劉表さんには届いてないんだと思います。」
「何っ!? それでは」
「はい。仮にこちらが何を言っても蔡瑁さんは知らぬ存ぜぬで押し通すでしょう。」
「むぅ・・・」
「ですから、こちらに戦力が残っているうちに何とか手を打たないと」
「手を打つ・・・って?」
意味が解らない、とばかりに張飛が首を傾げる。
「私たちの兵力は3万ほど。これだけで曹操さんは防げません。そして、頼ったとして・・・孫策さんの兵力は正規兵だけで10万ほどになります。攻撃して勝利を得ることは出来なくても、守って勝利を得ることは可能です」
「で、そこに私達が加われば。」
華雄の言に、龐統はこくり、と首肯した。
「更に、勝率も上がるかと思います。この場合は」
「進退の計を為す、だよね?」
「それだけじゃないですけど・・・。私たちは直接戦闘には参加しません。勝てそうなら追撃する。負けそうになったら孫策さんの軍勢を盾にして撤退。ただ、問題はありますけれど」
劉備の言葉に龐統は首肯。簡単に言えば、美味しいところだけ持っていくよ! という事である。
弱小勢力である自分たちがこれをやったところで恥にはならない。むしろ、これくらいなりふり構わずに行かなければ生き残れないのだ。
自分達の置かれた現実を見れば、どうしてもこういう手に頼らざるを得ない。
「よーし。それじゃ、蔡瑁さんに気づかれないようにこっそり急ごう!」
「しかしな、劉備。」
「ふえ? 何ですか、華雄さん?」
「一勢力の長と、一勢力の傘下でしかない我等がどうやって同盟を結ぶのだ? この場合は臣従になると思うのだが・・・」
「・・・あ。」
そう、同盟と言うのは対等かそれに近い立場でなければ成立しない。
こちらが同盟を結びたいと言っても、向こうからは鼻で笑われて門前払いにあうだろう。
龐統の言う問題というのは、その辺を突いていた。
「ど、どうしよう・・・?」
「さぁ?」 

まだまだ前途多難な劉備軍。


この頃の高順は、と言うと。

「と、いうわけです。お願いしますね」
「はっ!」

今度は、会稽郡の山越説得を行っていたのであった。

「やれやれ、今回も簡単に終わってくれてよかった。」
会稽城へと向かっていく山越の群を見送りつつ、高順は胸を撫で下ろした。
彼らの当面の生活費は当然のように高順持ちである。
前の稼ぎなら当たり前のように破綻していただろうが、麗羽が店を任されてからと言うもの、売り上げが大変な事になっている。
強運ということもあるかもしれないが、麗羽という人は基本的に鼻が利く。
なんとなく、とは本人の弁だが、利益還元率が低かろうと高かろうと、売れる商品を徹底的に仕入れてくるのである。
大量に出回ると価値が下がる物品の場合は、他の店よりも仕入れ時点で高く買取、自分の店に優先的に流してもらうようにする。
そして、他の店よりも安めの値段設定、しかも「限定お値打ち品!」と宣伝をして客を呼び込む。
現代でも「限定」という言葉に弱い人は多いのだが、この時代でもそれは通用する手段であったらしい。
自分の店の品ばかり売れて他の店が潰れても困る、とある程度のところで見切りをつけて、「影」を使って他の商品を探しに・・・と、常に商品の相場変動に目を凝らしている。
また、店の規模を拡大していくと人手が足りなくなる・・・という事で山越や、職を失った人々を雇い入れて傭兵にしたりしている。
最早、武装商店みたいな感じである。
手習いであっても計算を教えたり、文字の読み書きを教えたり、と一種の教育機関的扱いも兼ねており、その講師は審配が引き受けていた。

高順は自分の部隊を引き連れて会稽に帰還、兵士を休ませてから寿春に向かおうと考えていた。
ところが、その寿春から孫策・周喩からの命令書を携えた使者がやって来る。
その命令書には「まだ寿春には帰還しなくて良い。それと、近頃支配下に置いた交阯(こうし)の太守に任ずる。何かあれば知らせるので、大過無く治める様に」と書いてあった。

交阯は士燮(ししょう)という人物が治めていたが、孫家の将である歩騭(ほしつ)が侵攻、降伏させている。
歩騭は頭も回るし指揮能力も高い、割と万能な部将である。交阯を得たついでに、とばかりに交阯に程近い蒼梧郡の呉巨という男を策略で嵌めて謀殺、同地を併合している。
さて、元々高齢であった士燮は程なく亡くなり、その後を継いだ息子、士祗(しし)が孫家を追い出そうと叛乱。
武力衝突となったが、歩騭はそれを瞬く間に鎮圧している。
それら一連の動きは、高順が山越を懐柔していた時期と重なっていた。
命令書をじっと見た後、高順は暫く何かを考えていたが「承った」と返事をして、次いで部下たちにもその旨を伝えた。
当然、趙雲達は・・・
「納得いかない!」と、高順に詰め寄ったのであるが、高順にはある程度孫策達の意図が理解できている。
「まあ、聞いて下さい。孫策殿と周喩殿はね。俺に気を使ったんですよ。」
「気を? どこをどうすればそんな・・・」
「だから聞いて下さいって。俺は、孫家を盟主とした政治状況に口を出す事はしないようにしています。それは良いですよね?」
「・・・はい、隊長の功績を評価しない連中に愛想を尽かした、と我々は見ていますが。」
「それはそうなんだけど・・・でね、周喩殿はこのまま俺が寿春、あるいは建業にいたら益々孤立するんじゃなかろうか、と考えたんじゃないかな?」
「考えて、なんで交阯太守やのん?」
「一番遠いからさ。一番影響が少ないけど、その分危険は大きくなる感じかな。」
「そして、高順さんとの約束を守れるから、と言うことですか?」
「一挙両得と言うか何と言うか・・・まぁ、蹋頓さんの言う通り。あそこにも山越勢力があるだろうから、それを帰順させて来いって事でもあると思うね。」
「ふぅむ。孫家の影響の少ない交阯で兵力・地力を蓄えろ、と言うことか。」
沙摩柯が納得したように呟き、高順も頷く。
「だが、これって左遷と言わないか?」
沙摩柯の言葉に、皆が黙り込んだ。
あの命令書だけでは、栄転なのか左遷なのかの判別はつかない。いや、誰もが左遷と思うのだろう。
交阯という場所は、いわば天下の南端。実際、史実の孫呉は左遷と言えば交州に流される、というのが暗黙の了解だった。
「・・・ふむ、孫策殿達の気が変わらないうちに向かったほうが良いかもしれませんね。・・・楊醜(ようしゅう)、眭固(すいこ)!」
高順に呼ばれた良い男2人は、音もなく高順のすぐ隣に姿を現した。
「呼んだかい?」
「ん。麗羽さん達に「交阯郡へ向かうので、準備をしてくれ」と伝言を。店の処遇については一任します。兵の家族と、残してきた兵士も同様に。人手が足りなければ、他の「影」を使っても構わない。」
「ああ・・・次の任地は交阯だな・・・」
何だか良くわからない事を言って、2人はすっと姿を消した。別な意味で不安のある彼らだが、仕事はきっちりと行う。
「さて、趙雲さん。」
「うむ、何かな」
「疲れていると思うのですが、明日すぐに将兵の半分を引き連れて先に交阯へ向かってください。」
「ふっ、高順殿が入るまでに受け入れの準備を怠りなく・・・ですかな?」
「そこまでは言いませんよ。多分、その辺の手配は歩騭殿がやってくれるでしょうから。俺は、帰順してくれた山越の人々の食料やら支給物品の処理をしないといけないので少し時間がかかるんですよ。」
「成程、名代として先駆けよということですな。承った。」
「お願いしますね。」

やれやれ、と高順は溜息をついた。
楽進と李典はまだ不満そうにしているし。ここから交阯に移動するとなると、かなりの距離になる。
彼女達を説得した高順すら、内心では首を捻っていた。
遠いから、一番孫家の影響が少ない場所だから、というのは解るのだが・・・何だって交阯に、と。
(はて、孫策殿も周喩殿も、一体どんな真意があるのやら・・・。)
ま、あの宮廷に近づかんでいいだけまだマシか。と少しだけ前向きに考える高順であった。

確かに周りから見れば左遷なのか流刑なのか栄転なのか良くわからない処遇だが、これは周喩もかなり苦々しい思いで決断した策であった。
経済・軍事にも理解のある高順を軽く見る一部の文官は腹立たしく思うし、もっと積極的に反撃するべきなのに大人しく背を向ける高順も叱責したくはなる。
ただ、周喩は高順が徐州時代に謀略で殺されかかった事を聞いている。
内部のゴタゴタを突かれて取り返しのつかない敗北を喫した、とも聞いていて、だからこそ政争に背を向けたのかもな・・・と同情したい気持ちもあった。
そこで、少し早いが自身の策の足がかりを作ってしまえ、と高順を交阯郡へ送ることにした。当然、孫策の許可も得ている。
策、というのは・・・簡単に言えば、西蜀攻略である。
周喩の「曹操を迎撃し、こちらが勝つ為」の構想では、江南を統べるのは孫策。その妹である孫権に西蜀を治めて貰おうという思惑がある。
軍事・戦闘力では孫策に劣る孫権だが、政治能力や調整能力では孫策を上回る。また、軍事力が劣ると言っても防衛戦闘では負けていない。
自身から攻める能力が足りないだけなのである。そういった孫権の才能を使わないのは勿体無い。
曹操が南下してくれば、一大決戦になるだろう。だが、勝つのは孫家だ。
寿春の陸上・防衛戦で曹軍戦力を疲弊させ、後退。そして長江に誘い込む。水上戦ではこちらに分があるのだ。
もしかしたら、寿春を放棄せずに勝てるかもしれないが。
それはともかく、曹操の南下を防げば時間的に猶予は出来る。曹操はただ一度の敗北からでも学び、同じ負け方はしないための戦いをしてくる。
その学びの時間は、孫家にとって大きな好機となる。
荊州を攻め取るのが先か後かはともかくも、交阯から南蛮を平らげて北上。孫権率いる西征軍は西蜀の頭である成都へと攻め入る。
簡単には落とせないだろうが、孫権軍団の主軸となるのは間違いなく高順隊となる。
そして西蜀を落とせばそこで孫権が治世を行い、高順には西蜀孫家の重臣となって貰う。
然る後に西涼との同盟を結ぶ旗頭に。その後、曹操に対して総攻撃・・・ということである。
互いの関係修復を図ろうにも、どうしても納得したがらない連中はいるし、高順も面倒な事に付き合うのはゴメンだ、と歩み寄りの姿勢を見せない。
高順が江南の政治に背を向けてしまう結果になったのは痛恨だったし、自分の考えが浅はかであった事も認めなくてはならないが・・・それならばもう1つの孫家の治世に尽くして欲しい。
荊州から攻め入りたいのは山々だが、劉表ががっちりと守りを固め、また北に曹操と言う大敵を抱えている状態で二面作戦は不可能だ。隙を見せればどちらかが攻め入ってくる。
苦肉ではあるが、それが周喩の思考であった。

趙雲らが出立して数週間。
諸手続きを終え、高順隊も寿春から交阯へ向かう。
兵達の雰囲気はどことなく追いやられていくような気がして、侘しい感じである。高順もその1人で、馬上で浮かない顔をしていた。
ちなみに、高順隊は1000人ほどの山越兵を新規で採用しており、その中には黄乱の姿もある。
また、後にお目付け役として黄蓋も派遣される手筈となっている。
この頃には高順も軍を2つに分けており、第一軍が自分、第二軍を趙雲が率いる形にしている。
一軍には沙摩柯・蹋頓・周倉。
二軍には楽進・李典。他の部将はその時々に応じて配置されるといった具合だ。
もしもの時は一軍には沙摩柯か蹋頓が一軍を率いて二軍と合流。最終的な指揮権は趙雲に渡ることとなる。

「はぁ」と何度目になるか解らない溜息を吐く高順。
その彼に、沙摩柯が馬を寄せてきた。
「浮かない顔だな。まだ気にしているのか?」
「あ・・・沙摩柯さん。そりゃあね、気にもしますよ。」
「張布と濮陽興か? 気にするな、あんな腐れ文官のことなどな。」
「く、腐れ・・・」
昔からだが、沙摩柯は高順に従っていても普段は同等の付き合い方をする。
高順からしても、そういった気を使わなくていい間柄の友人の1人として大切に思っている。
「腐れで充分だ。大体、ああやって暴言を吐く連中に限って大した働きが出来ん末成りさ。」
考えても見ろ、お前と同等の働きをあいつらが出来ると思うか? と、沙摩柯は高順に同意を求める。
「そりゃ、出来るとは思いませんけど。」
「だろう? 暴言を吐く連中と言うのはな、大抵自分が正しいと思い込んで自分の非を認めない腐れチン○だ。そんな連中に「同じだけの成果、同じだけの働き、同じだけの苦労をしてみろ」とやり返してみろ。殆どは何も出来ん。」
「そういうもんでしょうかねぇ・・・?」
「そういうものさ。そこを指摘すればな、適当に誤魔化し、話をすり替えて、逃げる。むしろ、お前が悪い! とワケのわからんことも言い出す。何処にだっているだろう? 人のやる事為す事にケチをつけて楽しんでいるような、アホそのものの連中が。」
「・・・あ、あほ・・・」
沙摩柯は本当にこういう事には遠慮がない。歯に衣着せぬというのか、普段は冷静な癖に熱くなると言葉の棘が鋭くなる。
「張布を見ろ、濮陽興を見ろ、呂壱を思い返してみろ。文句を言うしか出来ない奴らにまともな働きを期待できるとは思えんだろ。お前が正しいとも言わないが、文句を言って満足をしているような連中が正しい保証はない。」
「まぁ・・・周喩殿とかであれば、実績を見せてから文句を言うとかするんでしょうけどねぇ・・・うーん。」
「大体な、お前だって諦めが早すぎる。」
「へ? 俺?」
いきなり矛先を変えられて、高順は素っ頓狂な声を出してしまった。
「そうだ。相手にするのが馬鹿らしいというのは同意するがな。少しは言い返したって罰は当たらんぞ。」
「むー・・・」
「徐州、賈詡(かく)の事で、政治的な事に接するのが疲れる、というのは解るがな。少しぐらい底意地の悪い所を見せてやれ。」
「そ、底意地!?」
「ああ。陶謙、劉備。徐州で、奴らに底意地悪いやり方で相手をしてやっただろ?」
「・・・思い出したくないことを思い出させないでくださいよ・・・」
本気でげんなりとした高順を見て、沙摩柯は機嫌よく笑った。
「ははっ。そうそう、誰だって聖人君子じゃない。思い出したくないことくらいはあるものさ。ま、お前はもう少し胸を張って生きるべきだな。そら、背筋をシャンとしろっ」
高順の背を、黎骨朶の棘の無い方で「ぺしりっ」と叩いてから、沙摩柯は自分の隊列に戻っていった。
(・・・一応、励ましてくれたってことかなぁ?)
それにしてはこちらが責められたりして、妙な励まし方もあったもんだ、と高順は苦笑してしまった。

後に、沙摩柯は正式に自分の部隊を持つことになるが、周倉や蹋頓同様に副将格として高順を支え、傍で戦うことを選んでいる。
他の者にも言えるが、常に傍らで支え続けてくれる沙摩柯を、高順は友人・仲間として頼もしく思っており、その良好な関係は終生崩れる事はなかった。


かくして、高順隊は交阯へと向かう。
彼らが周喩の思うように動くか、動けないか・・・それは誰にも解らない。



~~~楽屋裏~~~
我が家に家族が一匹増えたよあいつです(挨拶
仔わんこハァハァ。

これ書いてる現在、仔わんこがあいつの足の指をむっさ「はむはむ」しております。
痛いです(は

残暑厳しいですが、少しずつ涼しくなってきましたねぇ。
このままどんどん涼しくなって欲しいですが・・・そうなるとまた風邪が流行り出すのでしょうなw





~~~番外編~~~

周喩はその日・・・ある場所、ある人物に頭を下げていた。

「周公瑾、顔を上げよ」
「はっ」
ある場所、というのは許都。ある人物、というのは皇帝である劉協。

周喩は孫策の代わりに、手土産を持参して許都へと赴いていた。


許都、と呼ばれる都市にある宮中。
そこには皇帝・劉協を始めとした漢王朝の重臣が大勢いるが、その中には当然のように曹操の姿があった。
その曹操は劉協のすぐ近くに侍り、それが彼女が劉協に重んじられている証左である。今の彼女は漢の丞相なのだ。
だが、そこにいるのは曹操だけではない。夏侯姉妹に荀彧といった、曹操軍の重鎮も同席しているのだ。
彼女達は周喩に対して警戒心を顕にしている。
それらの視線は無視して、周喩は「お目通りがかないました事、恐悦至極・・・」と、まずは尋常な挨拶を行った。
「うむ。して、周公瑾。今日は孫家の名代として参ったそうだが・・・?」
玉座に座る劉協が、畏まっている周喩に対して直々に声をかける。
その声には力強さがあり、なるほど暗愚と呼ばれた前皇帝とは違う明晰さのようなものも感じられた。
「はっ。我が主、孫策は江南に割拠しておりました乱賊悉くを平定、彼の地に再び漢王朝の威光をもたらしました。本日はそのご報告、並びに・・・」
このような物を持って参りました、と周喩は自身の傍らに置いていた大きな包みの封を解いた。その中身を見た朝臣連中、おお・・・。とどよめき、曹操までが「へぇ・・・」と感嘆の意を見せた。
中身は、というと・・・真珠・瑠璃・玉、を始めとした金銀珍宝、蜀錦や葛布といった高級衣類もあれば、高級な酒類も混じっている。
周りの、驚きからくるざわめきが一段落したとことで、周喩は「些少ながら、これらの品を献上に参った次第にございます。」と頭を下げた。
些少どころか、相当な価値のある品々である。
周喩は更に「この場に列席なさっておられる皆様方にも、これよりは少なくなってしまいますが同様に贈り物を用意してございます。」と付け加えた。
曹操や荀彧は、これを孫策のゴマすりと理解しているが、それよりもこれだけの品々を用意した孫家の資金力に注目した。
江南を統一して日も浅いというのに、どこからこれだけの資金を得たのか?
ぶっちゃけると、これらの購入資金は高順が差し出した「税金」や、実家が資産家である周喩らが出したものである。
差し出してきたというのも、これも所謂ゴマすりである。ただ、癒着とか賄賂とかそういう類のものではなく、きっちり税として収められたもので裏のある金ではない。

「本来ならば、陛下御即位と同時に御献上するべき品々でしたが・・・遅れに遅れました事、我が主孫策に成り代わり、お詫び申し上げます。」
「・・・いや、良い。江南は山越を始め、賊が跋扈する土地柄と聞いている。それらを平定し、民に安寧を取り戻すことこそが急務。それに比べれば、余への献上が遅れたなど遥かに軽い些事。臣としての役目を果たそうとした孫策の忠心、見事である。」
劉協の言葉を、畏まったまま聞いている周喩は「なるほど、暗君ではない。貢物よりも民の安寧のほうへと意識を向けるか」と分析していた。
言葉だけ、という事もなくはないが、これだけの金銀を目の当たりにしても、そういう言葉を淀みなく口にするというのは中々できることではない。
「ははっ。ありがたきお言葉。・・・それと、もう1つ。これを・・・」
周喩は懐から、厳重に封印された物を取り出し、皇帝側仕えに渡した。側仕えはソレを劉協へと捧げ奉る。
受け取った劉協、封を静かに開けていき、露になった瞬間大きく目を見開いた。
「これ、は・・・玉璽! 伝国の玉璽では無いか!?」
玉璽、という言葉に、またしても朝臣がどよめく。
「かの董卓の乱により紛失されていた筈の玉璽・・・それを何故?」
「は、それは・・・」
劉協の言葉に周喩が答えようとした瞬間、荀彧が声を挙げた。
「理由などただ1つ! それを洛陽で得た孫策が、劉家に成り代わろうとしただけの事!」
「ほぅ・・・証拠は?」
この一言を挑戦と受け取ったか、周喩は眼光鋭く荀彧を見据えた。
「証拠など不要だわ! 今頃になって返上だなんてどう考えてもおかしいじゃない!? 洛陽で玉璽を得、それを利用しようとしたのは明白だわ!」
「ふっ・・・ははははっ! 成程、確かにそう思われても仕方がない。では、何故劉に成り代わろうとする孫策がこれを返還する?」
「それは利用する価値がなくなって・・・」
「価値などいくらでもあろう。大体、玉璽があれば皇帝を名乗っていいと思う馬鹿がこの御世にどれほどいる? 荀彧殿の言はそこを軽視しておられるご様子。」
「何ですってぇ!?」
「ちょっと、桂花(荀彧の真名)・・・!」
曹操が制止しようとするが、頭に血が昇りやすい彼女には全く聞こえていない。
ちなみに、夏侯惇は「なぁ、玉璽って何だ?」と隣の夏侯淵に聞く始末で人畜無害であった。
「声を張り上げるだけの痴れ者にもう少し付き合ってやりましょう。孫策は、荀彧殿の言う通りに洛陽にて玉璽を発見した」
「見なさい、私の言った通り」
「まだ私の発言は終わっていない。当然、孫策はそれを返還するつもりでいたが・・・さて、お聞きしよう。あの時、何をどうすれば陛下にお会いできた?」
「それは・・・あっ」
荀彧は漸く「しまった」と表情を歪ませて舌打ちした。
「反董卓連合はすぐに解散、我らは袁術とともに帰還せねばならずどうしようもない状況であった。あのような混乱の極地にあっては玉璽を保持するだけも困難な情勢であったのだ。我らは迷った。どうやって玉璽をあるべき場所へと還し奉るか、と。連合の総大将であった袁紹に渡したところで、陛下の元へは還るまい。さりとて、当時の曹操殿に渡したところでどうしようもなかっただろう。」
「・・・ちっ」
「そうやって迷っていたところで袁術に見つかり「これは名門袁家の嫡流たるこの袁術がお返しする」と取り上げられたのさ。情けない事に、当時の我らは袁術の傘下でしかなかったからな。取り上げられてしまえば、我々には打つ手がない。」
「その袁術を打ち倒し、玉璽を取り戻し、漸くに・・・と言う事か。」
荀彧に助け舟を出すつもりだったのか、それとも発言の機会を待っていたのか、劉協が周喩へと語りかけた。
「仰る通り、漸く、に御座います、陛下。」

「・・・うむ。孫策の忠勇、忠心相解った。」
少し間を置き、劉協は言った。
「江南を平定し、漢への忠義を貫かんとした事、天晴れ。そういえば周喩。孫策はいまだ無位無官であったな?」
「は・・・。」
「ふむ、それだけの功を挙げながら無位無官では孫策も困るであろうし、何より功臣に報いぬでは示しがつかぬな。・・・丞相。」
「はい、陛下。」
呼ばれた曹操はすぐに畏まる。
「余は孫策を呉侯に封じようと思うのだが・・・お主はどう思う。」
「は・・・そうですね。そこに将軍位・・・討逆将軍を加えては如何でございましょう?」
「おお、そうじゃな。・・・では周喩。今申したとおり、孫策を呉侯、討逆将軍に任ずる。これからもよくよく漢の為、民の為に忠勤して欲しい、と伝えてくれ。」
「ははっ! 陛下のお言葉、必ずや孫策に伝えましょう」
「うむ。印綬などは追って届けさせよう。丞相、周喩の為に宿所を手配してやってくれ」
「ははっ。畏まりました。」

こうして、謁見は終わったのだが・・・その夜、宿所で体を休める周喩を訪ねる者がいた。
漢丞相、曹猛徳である。

「・・・わざわざ、丞相たる貴方が来るとは。」
断ってもどうせ無理やり入ってくるだろう、と周喩は曹操を部屋に入れた。
「で、貴方が何故此処に? 私は貴方の噂などしていないのだが・・・」
「ふふん、世の噂では「曹操の噂をすると曹操がやって来る」とか言われているそうね。まぁ、私は噂をされなくても行きたい場所へ行くのだけど。・・・さて、用事と言うのは1つだけ。私に降りなさい、周公瑾」
「断る。」
周喩は力むでもなく、勢い込むでなく。自然な一刀両断である。
曹操もそれは解っていたようで、特に怒る訳でもなかった。
「ふっ、何故かしら。貴方の孫策、そして私・・・両者共に天下統一を目指している。私の手は孫策よりも早く天下に指をかけるわ。ソレが解らない貴方ではないと思うのだけど?」
「ならば、孫策は貴方よりも早く天下に脚を組み付かせよう。貴方に負けてやるつもりは孫策にも私にも無い。」
「強情ね、どうしてそこまで孫策に拘るのかしら? 負けて虜囚になってから仕える、よりはよほどマシだと思うわね。孫策の下にいる時より好待遇にするわよ?」
「・・・こちらからも問わせてもらおう。もし逆の立場で夏侯惇、あるいは夏侯淵。そのどちらかに誘いをかけたとして、その誘いに乗ると思うのか?」
「思わないわね。」
断言する曹操。周喩はそうだろう、と頷いた。
「あの2人だけに限らないが、彼女達は曹操と言う人間の作り出す天下を、その目に映して戦っている。私も同じだ。孫策と言う存在の作る天下を見定め、信じ、支え、戦う。忠義、友情。何と言われても構わないが、我が信念に揺らぎは無い。」
「・・・ふむ」
「それとも、曹操殿は忠勇の志を、待遇だけで変えられるとお思いか? 猫の爪の様に、必要に応じて出し入れできるような、都合のいい忠義など、誰も信じはすまい。」
「・・・ふ、ふふっ。成程、よく解ったわ。今の言葉を聞いて、貴方を更に欲しくなったけど止めておくわ。貴方と貴方の主・・・正々堂々と傅かせてみせるから覚悟なさい。じゃ、私は帰るわ。・・・ああ、そうだ」
まだ何かあるのか、と言いたげな周喩の表情を見て、曹操はふっと笑う。
「邪険にしないで欲しいわ。聞きたいことが1つ2つあるだけよ。」
「・・・お聞きしましょうか。」
「貴方のところに、高順っていう武将はいないかしら?」
「高順・・・?」
その名を出されて多少は驚いたが、表情を変えることなく周喩は首を捻った。
「さて、知りませぬ。」
「へぇ? 反董卓連合の時に貴方や私の軍を散々に痛めつけてくれた鎧武者よ?」
「・・・ああ、あれが。いや、趙雲の名は知っておりましたが、あれが高順ですか。 して、その高順とやらが何か?」
「ええ、どーーーーしても臣従させたい奴なのよね・・・あれ自体、面白い奴だしその部下も中々魅力的。今、貴方にしたように「従いなさい」って言ったのに、「だが断る!」であっさり斬り捨てられたのよ!」
「はぁ・・・。」
「貴方みたく、誰かに忠誠を誓っているのならまだしも。しかも「あんた、人を使い捨てにするしー。こき使われたくないしー。あばよとっつぁん!」とか言われて逃げられたのよ! 何でかよく解らないけど悔しいの!」
まくし立てる曹操と「そんな事言われても・・・」な表情の周喩。
「何とかして臣従させてやりたいのよねぇっ。・・・ま、知らないなら良いけど、もし捕まえたらすぐに私に引き渡しなさい。調教するから。・・・じゃあ、今度こそさようなら」
肩をいからせ、扉を強く叩きつけるかのように閉めて曹操は出て行った。
そんな扱いをされても周喩は怒らなかったが、最後の一言を気にして、寝台に腰掛て何事かを考え始めた。
(・・・ち、調教・・・?)
まさか、あいつ・・・苛められるのが趣味なのか? 
それならば祭殿ではなく思春を宛がわせるべきかもしれんぞ・・・? いや、しかしあいつは胸の大きい女でなければ反応すまい・・・。
そうなると、強気攻め・・・権殿か!?
と、何か違う方向性で勘違いをして思考を始める周喩であった。


~~~曹操、帰り道~~~
薄暗がりの廊下を歩く曹操に、影のように従う影が1つ。夏侯淵である。
「宜しかったのですか、あのように、素直に諦めて」
「ええ、構わないわ。孫策は必ず私の道に立ちはだかる。周喩がいない孫策軍なんて倒し甲斐がないじゃない。」
また始まったか、と夏侯淵は苦笑した。
遣り甲斐を求めるのはいいのだが、我が敬愛するご主君は何事にもそれを求める。
あまり宜しくない傾向なのだが、今更ソレを言っても聞いてくれるわけが無い。
「それよりも、高順の事を話題に挙げていたようですが?」
「ええ、尻尾を出さなかったわね。そんな男は知りません、とでも言ってくれれば・・・くらいは期待したのにね」
「はは、そういえば、あの鎧のせいでよく見なければ判別はつきませんからな。」
「孫権との一騎打ちも展開しているから知らないわけじゃないと思うけれどね。シラを切ったか、本当に知らないか。」
高順が南へ向かったことは確認している。そこから先の動向はまだ解らないのだが、何となく自分の勘が孫策に仕えている・・・と感じている。
高順は金儲けが上手いらしい。
彼が一時期治めていた広陵を占領した後に、封をされていた倉がいくつかあったが、財貨だけではなく相当な量の穀物や絹等の軍需物資までが納められていた。
それらは全て広陵の財産として陳羣に処理を一任させたのだが、高順があれだけの稼ぎを出した事を聞いて「やっぱり逃がさなければ良かったわね」と嘆息したものだ。
周喩・魯粛・陸遜といった資産家が、孫家の財政を助けているのだろうが、その資産家の中に高順がいるかもしれない、という曹操の勘であった。


~~~楽屋裏~~~

玉璽を返しに行くよー、という事を作中で出してしまったのででっち上げ。
周喩じゃなくて華歆(かきん)か張紘が行くべきだったかもしれませんがメンドクs(さくっ
ついでに呉侯、討逆将軍の任命もやってしまえ、とこんな話になりました。
宮中での礼儀やら言葉遣いなどは知らないのでその辺りは適当ぶっこいてます。知ってるのは帯剣しちゃ駄目とか基本的に早足で移動とかそんな程度。



~~~また武将紹介~~~

劉備か孔明やるって言ったけど、ネタバレ含んじゃうので換えてみた。

今回のお題は・・・
魏延・楊儀。

と思って書いていたら、楊儀の項目で一部のモノに対して壮絶な毒を吐いてしまったので自粛。
でもおいら悪くない(待て待て


てなわけで、今回のお題。
馬超。

恋姫では乱暴純情少女、このSSでは原作華雄ばりの出番の無さと影の薄さで、一部の読者様に(妙に)人気があるバチョンさん。


馬超、字を孟起。
西涼、馬騰の長子として生まれる。
父親の馬騰が西域・・・恐らく西羌だと思うが、その西域人の血を引くハーフなので、馬超はクォーターと言うことになる。
勇猛な性格であり、また性格に相応しい武勇の持ち主であったらしい。演義ではその強さから錦馬超とか神威天将軍とか呼ばれている。
曹操に親を殺され、その復讐を誓う青年武将なのだが・・・

長所・・・
 ○戦が強かった。西羌の血を引いていたからか、特に騎馬戦では無類の強さを発揮。曹操をして「呂布のような強さだ」と言わしめている。
 ○演義では、反董卓連合解散後の事になるが、長安で李傕一派と戦いその部将を数人討ち取っている。ただし、戦自体は撤退、負け。
 ○史実では鍾繇の要請を受け、袁紹残党(叛乱した)の高幹を討伐。その時に自軍の将である龐徳が戦功を挙げている。
 ○美男子だったらしい。羨ましいのでもげろ(ぉぃ
 
短所・・・
 ○なんか、気の毒なくらい頭と運が悪かったように見える(ヒドイ
 ○前述の通り、演義では先に父親である馬騰と、弟である馬鉄・馬休を曹操に殺されるが、史実では先に馬超が叛乱を起こした挙句敗北。結果的に曹操の本拠地にて出仕していた自身の血縁を処刑されている。
 ○ある正月、妾の弟が祝いを・・・と馬超を訪ねたところ「俺の一族が全員処刑されちまったのに何を祝うっていうんだ!」と吐血するほどに強く自分の胸を叩きつけたと言う。
 ○お前が言うな。
 ○曹操をして「呂布の再来か」と言わせるほどに強かったのに、何故か閻行に半殺しにされている。閻行が強すぎたのか、その当時の馬超はそれほど強くなかったのか。
 ○韓遂には却下されたが、黄河で対陣した時に曹操の兵糧を枯渇させようという策を考えている。それを聞いた曹操は「馬家の小僧が死ななきゃ、俺がやられて死ぬかもなぁ・・・」と言ったそうな。
 ○丸っきりの馬鹿と言うわけでもないのだが、人の恨みを買うことが上手だった。
 ○そのせいで自分の妻やら妾やら息子やらは殺され、家族の殆どを失っている。妾のうち一人は張魯の部下である閻圃(えんほ)という人に与えられている。
 ○馬秋という息子がいたのだが、妾の董氏と共に張魯への人質として残されている。その後に、それを放置して馬超は劉備に降伏。お前、息子と妾・・・
 ○その張魯は後に曹操に降伏。当然のように息子は処刑された。
 ○親に置いていかれ、そのまま見捨てられた馬秋は、家族を、祖父を、叔父を、一族殆どを死なせた父にどんな思いを抱いて処刑されただろう。
 ○それと、叛乱した理由は疑心暗鬼。
 ○ま、曹操相手ではそう思うのは仕方ないのかも・・・
 ○馬超降伏を聞いた関羽、荊州から「あの勇名な馬超が降ったってか!? 一騎討ちしてぇぇぇ!」と我侭な手紙を孔明に出したらしい。が、孔明は返書を送り仲裁。事なきを得ている。
 ○その仲裁内容「そりゃあ、馬超は優秀な将なんですけどぉ・・・美髭公(関羽の事。)には敵いませんから(笑)。美髭公のほうが強いDEATHから!!(笑)」 いやまあ、そうなのかもしれないが・・・腑に落ちない。
 ○この返書に関羽、「いやあ、さっすが孔明殿だずぇ。俺の事良くわかってるじゃんYO!」と自慢の顎髭を撫でつけ上機嫌。
 ○髭を褒められた事が嬉しかっただけかもしれない。曹操の所から逃げる時も錦で出来た髭包みの布は大事に持って行ってる(らしい
 ○・・・喋りがチンピラかヤクザっぽく見えるのは、あいつが蜀漢の上層部に対して持っている偏見でゴザイマス。・・・石投げないでっ!(は
 

演義と史実とで随分見方が変わってくるが、これは彼だけではなく劉備や曹操、孫権にも当てはまる。
演義作者である羅漢中は曹操嫌いだったのか、その実像を大きく歪ませて、無意味なほどに劉備を善玉化させている。
孫権にしても(呉はそれほど重視されていないとは言え)二宮の乱の事については完全にスルー。
ともかく曹操に負けた馬超は何度も再起を図っては負け、張魯の元へ逃げ込み、そこでも嫌われてしまっている。
その当時、劉備は劉璋を攻めており、演技に於いてはその劉璋からの援軍要請を受けた張魯が馬超を向かわせた・・・となるが、史実では劉備を頼って出奔した感じである。
劉備陣営では(その生まれや出身地の事情もあって)高く評価されているが、劉備に属してからの馬超はどうにも地味。
こういう「叛の将」というのは、独立した群雄でないと面白くない・・・とか思ってしまう。
呂布とよく似ている気はするが、呂布のほうがよほど魅力的で華があるのではないだろうか。

精彩を欠いた彼の最後は、演義と正史で少し違う。
演義では南蛮制圧に参加し、その後はいつの間にか亡くなっている。羅漢中、もしかして忘れてたんじゃ(笑
正史では劉備より早く死去しており、劉備に別れの上奏をしている
彼には馬秋のほかにもう一人、馬承という子供はいたはずだが、その子の事には言及していない。
もしかして女の子だったのかな? とか早死にしていたのかな? とか色々考えるのだが一応、その子が爵位を継いだらしいので早死にではなかった模様。
それでも馬家を継いだのは馬岱・・・よく解らない。

さて、劉備への上奏だが、このような内容であったらしい。
「俺の一族は絶滅しちまって、今じゃ従弟の馬岱がいるのみっす。あいつの事、よろしく頼んます・・・」

最後の上奏は「俺が叛乱起こさなきゃ、こんな事にはならなかったんだよなァ・・・」という遠まわしな自分への言葉に見えてしまうが・・・
自分の叛乱によって一族郎党殆どを失った馬超、やはり後悔していたのだろうか。



~~~三回目の楽屋裏~~~
武将紹介と言うか考察と言うか・・・
某K○EIのSLGでは、段々知力と政治が低くなっていく傾向のあるバチョンさんでした。
ところで、あのゲームって一般人の能力はどう設定されているのでしょうね。10~20とかなんでしょうか?
どちらにせよ、劉禅は魅力以外が一般人に劣るって事になるんですが・・・いいのか、蜀漢2代目皇帝(笑



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