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No.11440の一覧
[0] 【ネタ】燃やす姉(ネギまオリ主TS転生、能力クロス物)[シメジの犬](2010/06/03 13:49)
[1] 第一話「スペック高くても所詮は幼女」[シメジの犬](2009/08/31 22:08)
[2] 第二話「時系列?細かいことは気にするな!」[シメジの犬](2009/09/01 05:37)
[3] 第三話「リアルホーリーランド」[シメジの犬](2009/09/02 22:07)
[4] 第四話「あんた、嘘つきだね」[シメジの犬](2009/09/02 22:06)
[5] 第五話「姉、ちゃんと・・・・したら駄目だろ常考(注)R15くらい?」[シメジの犬](2009/09/03 06:12)
[6] 第六話「胃に穴が開きそうだ・・・」[シメジの犬](2009/09/04 09:31)
[7] 第七話「デスメガネとの会話パートがデフォになってきてる」[シメジの犬](2009/09/05 03:21)
[8] 第八話「ヘルマン?……ああ、いたね。そんなの」[シメジの犬](2009/09/07 07:28)
[9] 第九話「考えすぎかな、いろいろと」[シメジの犬](2009/09/07 07:25)
[10] 第十話「はやくツモれよ」[シメジの犬](2009/09/08 09:37)
[11] 第十一話「闘わなければ生き残れない……のかも」[シメジの犬](2010/06/02 02:09)
[12] 第十二話「喧嘩で商売ってどういうこと?」[シメジの犬](2010/06/04 13:25)
[13] 第十三話「見栄を張るより大事なこともある」[シメジの犬](2010/06/05 19:43)
[14] 第十四話「39℃の体温抱いて」前編[シメジの犬](2010/06/10 01:26)
[15] 第十五話「39℃の体温抱いて」後編[シメジの犬](2010/08/17 02:02)
[16] 第十六話「歯に衣着せないで」[シメジの犬](2010/08/19 02:29)
[17] 各話のあとがき(話が分かりづらいと思った人用):十六話~[シメジの犬](2010/08/19 03:18)
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[11440] 第十五話「39℃の体温抱いて」後編
Name: シメジの犬◆a7213cf1 ID:6d8f2aed 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/08/17 02:02
※最初に。
この作品の一番最初の記事に書いてある上から二番目の注意事項について納得してる方たち以外には、この話以降を読むことはオススメできません。
読んでて苦痛を感じたら読むのを止めるか、新しい属性に目覚めるかをしてください。
あと、今さらながらキャラ崩壊気味です。
言い訳は後書きで。
以上でもよろしければ、どうぞ。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

あの後は大変だった。
高音さんは説教され、神楽坂には睨まれ、佐倉にニヤニヤされるの繰り返し。
謎のシスターは鬼の首でも取ったような笑顔を浮かべていて……後が怖い。もう少し優しくしておけば良かった。

最終的には、『べ、別にアイツのことなんて何とも思ってない……わけではないけどなんでもない!』と叫んで逃げ出した私は最高にカッコ悪かった。

……とにかく、バンドのリハーサル場所に行こう。
みんなが待ってる。



第十五話



「見たわよアルカ」
「やっと春の借りを返せたわね」
「その言い方だと春に負けたのが私みたいに聞こえるけど、負けたのは私じゃなくて黒百合の人たちだよね」

リハーサル会場に到着すると、既にビビ(ドラム)としぃ(キーボード)は衣装合わせと楽器のセッティングを終えていた。
二人はネットで武道会を見ていたようで、私を快く出迎えてくれた。
要約すると、『生意気な中学生をシメてくれて胸がスッとした』ということらしい。……私含めて嫌な先輩連中である。

「……それで、軽音部からの助っ人は?
私は直接顔を会わせたことはないんだけど」
「あれ? アルカ(ベース&ボーカル)は『あずにゃん』さんに会ったことなかったっけ?
【麻帆良のG】って言えば有名な人だよ」
「なにそのガンダムみたいなアダ名」

普通に初耳だ。軽音部の部長ということしか知らなかった。

「今は衣装に着替えてるとこ。あずにゃんさんはライブで毎回同じ衣装を着ることで有名なんだ」

斬新なのか手抜きなのか分からない。

ガタッ

「あっ、着替え終わったみたい」
「刮目しなさいアルカ。この人こそ【麻帆良のG】あずにゃんよ」

嫌に気合いが入った紹介と同時に出てきたのは――――

「軽音部の中野梓(ギター)です」

巨大なゴキブリだった。

「」

「あれ、アルカが固まっちゃった」
「初見なら仕方ないよ」

…………はっ!
あまりの事態にフリーズしてしまった。
というか、なんだこの衣装。
ゴキブリの着ぐるみじゃないか。
そして自前のツインテールを触角に見立てている……だと!
私たちはアニメに出てくる女子校の制服みたいな衣装なんだが……全く噛み合わない。
普通にしてれば可愛い娘なのに……何が彼女をそこまで追い込んだ。

「あの、あずにゃんさん、その格好」
「やってやるです」
「いや、演奏技術を疑ってるわけじゃないよ。ただその格好はどうな」
「やってやるです」
「だから」
「ヤッテヤルデス」

会話が成立しない……。

「……おい、大丈夫なのかこのナマモノ」
「……腕は確かよ」
「お願いしてるのは私たちだし」
「それもそうか……」

納得はできないが、贅沢も言えないということか。

なんにせよ、まずは練習だ。



――――うん、このゴキブリ上手い。
やっぱり本職は違う。もとは英子にギターをやってもらってたんだが、それとは比べ物にならない。

ん? 私はどうかって?
……いや、ベースって結構誤魔化し効くし……ボーカルも兼任で大変だし……そもそもジャンケンで負けたからってボーカルって…………。

ごほん。

まあ、『バンドっぽい』から『まあ、バンドだわな』のレベル程度には上達していた。
オリジナル曲をやるわけでもないし、このレベルの演奏なら下手にファンができるような後腐れが残る状況にはならないだろう。
自分たちが楽しめればそれでいい。

それで練習終了。約六時間の練習。本番前の異様なテンションのおかげで疲れを感じてはいないけど。

本番5分前。私たちの出番は……『でこぴんロケット』の次か。
本音を言えば、まだまだ練習時間が足りない。
でも、こういう感じの方が学祭っぽいかな?

「あーっ、緊張するー!」
「お客さん多いー!」
「ヤッテヤルデス」

……メンバーが頼りないけどさっ!

「おーい」

「「「何(デス)?」」」

「楽しもうっ!」

「「……うんッ!」」
「ヤッテヤルデス!」

『次は、でこぴんロケットに続き、またもガールズバンド!
オリジナル曲はないけど頑張ります! 夕闇に潜む狂気!【放課後キラーガールズ】!!』

覚悟完了! 演奏開始!

………
……


『はい! 一曲目、大きな声援に負けないパワフルな演奏でしたね!
ではコメントどうぞー!』

『どうもー、ベース兼ボーカルのアル姐でーす。
メンバー紹介の前に一言……てめえら帰れ、燃やすぞ』

「「「「アル姐さーーーーんッッ!!!」」」」

……なんとなく予想ついてるだろうけど、うん、この声援はBLACKSPOTの連中の仕業なんだ、すまない。
言葉で表現できないのが申し訳ないが、演奏中のオタ芸も凄かった。
しかもコイツら百人近く集まってる。全体の約四割。

なんなのコレ?

…………学祭で騒ぎたかっただけだと信じたい。

『……くれぐれも他のお客様に迷惑をかけないように。

改めてメンバー紹介。
ドラムのビビ』
『だだだだだだっだっだーん!』
『ドラム叩かずに口で表現する変な子ですが宜しく。
続いてキーボードのしぃ』
『よろしくねー!』
『最後は……ギターのあずにゃん』
『ヤッテヤルデース!!』

「「「「うおおおぉぉーー!! あずにゃんペロペローーっ!!!」」」」

『……ファン多いみたいでアル姐さんビックリしました。
あずにゃん、【ごきにゃん】とかと思っててゴメンね』
『ヤッテヤルデス!?』
『続いて二曲目いくよー!』



『せーので飛び出ーしてー…………』



――――――燃え上がった。
昼間に吸収した熱を取り込んだまま、さらに。



ライブは終わった。
ふわふわなホッチキスみたいな曲から東の方でかっこよくアレンジした曲やら英語歌詞だらけな曲といった人格破綻者のような選曲だったが、固定ファンが大量にいたお陰でかなり盛り上がった。

……変に特集組まれたりしないよな。
ちょっと自意識過剰になってるな。
ライブの後は英子も呼んで打ち上げをした。
英子のデートとバンドでのこともあったし、騒ぐネタには困らなかった。
英子を散々からかって、あずにゃんと会話を成立させようと努力し、ビビやしぃと普通に駄弁る。
この学祭が終われば受験や学園長に頼まれた『例の件』がある。
進路によっては、このメンバーと学生らしく遊ぶのはこれが最後になる。
日付が変わり、日が登る寸前まで、醒めることなく、みんな興奮状態で騒いだ。

「それじゃあ……解散!!」

英子が宣言し、みんなが仮眠を取りに行っても私の熱は冷めなかった。

……今の私は何かおかしい。
初めて友達と大きな舞台で何かを成し遂げたせいか?
昼間に吸収したエネルギーを放出していないから?
ただ単に祭の空気にあてられた?

酔っぱらうって、こういうことなのかな、なんて考えながらその辺をブラブラ歩いた。
まだチラホラと人が騒いでるのが麻帆良らしい。



ふと、見慣れたメガネを見つけた。
なんか黄昏てる。



「どうしたのー」
「……ちょっとね。
君こそ、こんな時間まで遊んでるなんて珍しい」
「べっつにー。アル姐さんだってハメを外すこともありますよーっだ」
「……酔ってるのかい?」「うーん……英子の持ってきた飲み物にアルコールあったっけ?」

お酒飲んだことないけど。

「まあ、いい。早く帰って少しでも寝なさい」
「……機嫌悪いね。何?
あのあと神楽坂にフラれた?」

いつもならもう少し相手してくれるのに。

「……」
「図星?」
「……僕が、振ったんだ」
「なんで?」

……何、聞いてんだ。

「……気になる娘がいる、そう言って彼女に断った」

頭を殴られた気がした。多分妖精さんの仕業だ。

「へー。好きな人いたんだ。
上手くいったら紹介してよ」
「……ありえないよ。僕には人に愛される資格なんてないしね」

自嘲したような笑顔のメガネを軽く殴った。
ムカついたから。今の私のテンションなら無敵だ。

「愛される資格なんて、誰も持ってるわけないよ。相手が自分をどう思ってるかを完全に理解なんてできないんだし。
自分が愛されなくても、誰かを愛してやれよ。私はそうする。絶対そうする。
今のところ、対象は弟だけだけど。


――――ハハッ。はははははっ!!」

自分の慣れない説教に思わず笑いがこみ上げた。
臭すぎる。将来死にたくなること間違いなし。
明日かも。ははは。

「ははははははは!」
「アルカくん」
「ははは。何?」
「……君がそう言うなら、お言葉に甘えてみようと思うんだ」



「?」



次の瞬間、私はデスメガネの腕の中にいて



「好きだ」



よくわからない言葉を聞いた。
『スキダ』ってなんだ?
おいしいの?

「……客観的に見れば、今の僕の状況は最低だろうね。
アスナくんは相手が誰かも訊かずに応援してくれたけど」
「そうだね」
「……僕が君を生徒として見ていないことに気づいたのは、つい最近だ。
保護対象としてだけではなく、君に隣に立って欲しいと思う自分にヘドが出ていた」
「うん」
「理由は分からない。いろんな積め重ねがあったんだろうけど、アスナくんに告白された時に君の顔が思い浮かぶほどに、僕の中での君の存在は大きかった」
「そう」
「本当は君に伝えるつもりなんてなかった。
でもアスナくんに背中を押されて、君の言葉を聞いて、もう、我慢なんてできなかった。

君が応えてくれる必要はない。ただ、僕が君を想っているという事実を知ってくれただけで満足だ」
「ごめん」
「……」
「頭が回らない。考えさせて。時間を頂戴」
「……いろいろ言ったが、それでも僕には愛される資格なんてないと思っているよ。
だから、この話はここで終わりだ。

ははっ。明日になったら今のことを後悔して頭抱えてる僕の姿が目に浮かぶ。

……それじゃあね」



言いたいだけ言って、どこかに消えた。瞬動を使ったらしい。
照れてたのかな?


現在私の体温は平常時プラス3ぐらい。
知恵熱出したときと同じぐらい。


明日、いや、今日、最終日はクルスと一緒に学祭まわって、終わったら、多分またアイツと顔合わせて、何言われたっけ、『すきだ』だっけ『スキダ』だっけ………………





ああ、『好きだ』か。



え?

ん?

えー?

あれ?

えええええぇぇぇ。

……うん。……うん。

<続く>
いろいろ言いたいことはあるでしょう。
でも、男オリ主に原作ヒロインが軒並み惚れる時代だし、これくらい問題ないよね!

誰か1人、本来とは違う異物と接触するだけで、考えが変わったりすることもありますよ。多分。

あ、バンドについてはすみません。曲名や歌詞は出しすぎると不味いようなので、かなり省略して書きました。アンケートに答えてくれた皆さん、ありがとうございました。
そしてすみませんでした。

ではまた。


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