第五話 「背後」
カクにとってその日は、何事もなく過ぎる筈であった。
普段通りに出社し、業務をこなして、残しておいた作業を夜遅くまで行う。
作業が夜まで及べばこの町の職人たちは進んでに手を貸すだろう。そうして0時過ぎまで作業を続け、帰宅する。
そんな普段通りの一日を過ごし、今日も一日が終わった。
「それじゃ、ワシはこれで」
「お、カク! どうだ、これから酒でも?」
気の良い同僚のパウリーが飲みに誘って来たが、カクは苦笑しながら断る。
誘いに乗っても良かったが、明日の事を考えると今日のところは止めておきたかった。
「『カクの言う通り明日もあるんだ。もう遅い、お前も今日は帰れポッポー』」
「固ぇ事言うなってルッチ、お前も来いよ」
共に作業をしていたルッチに促されるも、いいじゃねぇかとパウリーは続ける。
いつもの無表情でルッチはカクに目配せし、カクはその隙に苦笑しながら帰宅する事にした。
室内作業場の入り口を出ると強い南風が吹きつけていた。
毎年島へと押し寄せる高潮、≪アクア・ラグナ≫の前兆だ。
水の都として発展を遂げたウォーターセブンであるが、それを裏返せば水害を招きやすいと言う欠点になる。この日ばかりは島も閉ざされ、町の人間も避難する。
明日は“色々と”忙しくなるだろう。
ウォーターセブンの水路と陸路の入り組んだ道を行くのは面倒だが、幸いに陸路だけで自宅までは辿りつける。
時間にしておよそ10分。
こうして帰宅し、翌朝、何食わぬ顔で出勤する。
そういう計画だった。
「そろそろじゃのう」
カクは意図もなく呟いた。
そろそろだ。もう間もなく、もしくは既に。
南風は闇を連れ、町を覆う。
全ては明日。町はかつてない混乱に陥るだろう。
足音を立てることなくカクは静かに人気の無い路地を行く。
この辺りはガレーラカンパニーの倉庫が立ち並んでおり、民家はこの一帯から離れた場所に位置している。
そこは自宅より、10分の距離。
外れた予定。新たな計画。
そして───カクは背後に強烈な悪寒を感じ、自らの勘のままに飛びのいた。
直後、カクが先程までいたであろう場所に、人を殺して余りある鋼鉄の拳が突きたてられていた。
「……成程、避けたか。あれだけ警戒されてれば、当然か」
飛びのき、空中で反転したカクの前に現れたのは仮面を被った人物だった。
声色からおそらく男と断定できる。
男はカクが地面に着地したその瞬間、爆発的な速度で地面を駆け、薙ぎ払うような蹴りを繰り出した。
「───ッ!」
カクは避けきれず、腕を交差させて受けとめる。
鈍い音が響いた。
男は脚を振り抜き、カクを後方へと吹き飛ばす。カクはその力に逆らう事無く大きく距離を取った。
「闇夜に紛れて攻撃してくるとは、お主一体何者じゃ?」
警戒するカクに、男は鼻を鳴らす。
「猿芝居は止めとけ、確信したよ。
お前、ただの船大工じゃないな。むしろ船大工じゃないだろ?」
男は核心を突くように言った。
「何を言っておるのじゃ、お主?」
「鉄塊」
問い返したカクに返されたのは、鋭く紡がれた単語。
カクの顔が僅かに歪んだ。
「さて、話してもらおうか。六式使い?」
「……何故そう思ったのじゃ?」
「強いて言うなら“勘”だろうな。
例えば剣客同士が出会えば相手の事が分かる様に、オレも同じ事を感じた」
「その“勘”だけで、ここまでしたと?」
「相方の姿が見えなくてね。この町で一番怪しいのはお前だったからな」
男は力を込め指の骨を鳴らし、切っ先を刃のようにカクの首筋に向ける。
チリチリと冷気にも似た殺気をカクは首筋に感じた。
「20年ぶりか、自分以外の六式使いを見るのは。
この武技を扱えるのは、特殊な訓練を積んだ奴だけだ。そいつがたまたま船大工をやっているなんて考えにくい」
男の言葉にカクは黙りこむ。
交差した攻防。その瞬間に響いたのは重い、鉄同士を打ちつけたような金属音だった。
思いもよらぬ高い技能に咄嗟に身体が動いた結果だ。
カクは嘆息するように息を吐いた。
もはや、隠し通すことに意味はないと感じた。例え間違いだったとしてもこの男は容赦はしない。
「その妄信的な行動力には恐れ入るわい。
まるで狂犬のようじゃな───エル・クレス」
「褒めてもらって光栄だよ、久しぶりだな<CP9>」
あっさりとカクの正体を看過し、男───エル・クレスは、仮面を外した。
その顔に浮かぶのは、押し殺した無表情と、ギラつくような殺気。
禍々しい。カクはそう感じた。
「そこまで感じたとは……何故、ワシがそうじゃと?」
「簡単な話だ。<六式>を使うのは基本的に政府関係者だけ。オレみたいな例外はほんの少数だ。
おまけに、町中で誰にも気づかれずにアイツに接触できる人間なんて、音に聞く<CP9>以外には浮かばない」
サイファーポールNO.9。
世界に8つの拠点を持つ世界政府直轄諜報機関<CP(サイファーポール)>、その在しない筈の、9番目。
与えられた特権故にに明るみには出ず、まことしやかにその存在を囁かれる、“闇の正義”である。
「成程、確かに迂闊じゃったわい、色々と計算違いがあったようじゃな。
一つ聞くが、間違いだったらどうするつもりじゃった?」
「さァな、殴った後で謝罪したかもな」
言葉を発すると同時、クレスは爆発的な脚力で飛び上がった。
瞬く間にカクの真上に迫り、硬化させた踵を打ちつける。
カクは咄嗟に後ろに引いて回避。クレスの踵は舗装された路地裏を踏み砕いた。
礫が飛び、いくつかがカクを襲う。カクにそれらを気にする余裕はなく、上空へと身を躍らせる。
クレスはそれを追撃。鏃のように指先を突きだすクレスに対し、カクは脚を振り下ろした。
「嵐脚“白雷”」
放たれたのは撃ち降ろす雷のような斬撃。
迫り来る嵐脚に対し、クレスは空中で身体を制御。交差させるように蹴撃を繰り出し、斬撃を生みだして相殺させた。
カクは小さく舌を打つ。迫りくるクレスの力は本物だった。
情報では僅か8歳という年齢で、罪人ニコ・オルビアと協同し当時のCP9三人を相手取り勝利したとされている。
それより20年、裏社会を生き抜き、現在に至る。弱い訳がないのだ。
「嵐脚“乱”」
カクは迫りくるクレスを阻むように無数の斬撃を繰り出した。
斬撃は雨のようにクレスへ迫るも、クレスは“月歩”によってその身を躍らせ、倉庫の石壁に張り付くように停止した。
斬撃はクレスに掠る事は無く、街路の一角を破壊した。
「面倒なもんじゃな。ワシと同じ<六式>を使う敵と出会うとは思わんかったわい」
「だったら止めてもいいぞ。オレは止めないがな」
「バカを言うな。非暴力主義というのは、話の通じる相手にするもんじゃ」
「はは、その通りだよ」
クレスは石壁にめり込ませていた指を離し、垂直に壁を駆け降りカクへと迫った。
六式が一つ<剃>。
爆発的な脚力で地面を駆け、消えたかのように移動する技だ。
無論、カクも会得している技であったが、クレスのそれは放たれた弾丸の如き速度である。
カクは同じ六式使いとして、クレスの動きについてある事に気がついていた。
迫りくる<剃>も、カクよりも早く鋭い。
だが、それは身体の制御という観点を殆ど度外視しているように思えた。
猪突猛進とでも言えばいいのか、速度にこそ瞠目するも、対処は容易い。
瞬く間に肉迫したクレスに対し、カクは交差させるように回し蹴りを放った。
それはクレスにとって絶妙なタイミングで指し込まれた壁も同然だ。加速し過ぎた身体でこれを避けるのは容易い事では無い。このまま振り抜き吹き飛ばすつもりだった。
カクの思惑通り、切り裂くように鋭く振るわれた蹴撃はクレス吸い込まれるように向かう。
「なッ!?」
だが、カクの思惑は裏切られた。
振るわれたカクの蹴りに対し、クレスはありえない反応をした。
実体の無い幻影の如く、クレスはカクの蹴りをすり抜けるように通過したのだ。
それは精密機械の如き肉体制御。蹴りの軌道を見切り、上半身だけを僅かに逸らすことでスピードを殺すことなく薄皮一枚のところで回避するという神がかり的な技であった。
カクの認識はある意味では正しかった。
クレスは剃などの技を使う際、速度を求めるために確かに肉体制御を犠牲にしていた。
だが、カクにとって誤算であったのは、クレスは求めていた速度に肉体制御を無理やりに追い付かせ、更には追い越させた事であった。
つまりは、クレスにとって自身の振るう力は、例え限界を越えようとも制御が可能なのだ。
驚きに支配され一瞬だけ硬直したカクに、クレスの拳が突き刺さる。
腹部を襲った凶悪なまでの衝撃にカクは吹き飛ばされ、受け身もままならぬまま背後の壁に叩きつけられた。
「嵐脚“線”」
叩きつけられ、間髪容れず一直線上の斬撃がカクの目に飛び込んで来た。
慌てて身を屈めて回避するも、クレスは既にカクへと肉薄している。
牽制から接近へと至る速度が速過ぎる。その速度は、同じ<六式>を扱うカクにとっても瞠目すべきものだ。
振るわれるのは鋼鉄に固められたクレスの脚。
間に合わない。瞬間的にそう感じ取ったカクは、全身を鉄塊で固めた。
「鉄塊“打出大槌”」
振り抜かれたクレスの脚に、カクは鉄塊の上からにも関わらず全身がバラバラになったかのような錯覚を受けた。
威力を殺す事も出来ずに吹き飛ばされ、路地上を転がっていく。
途中で手を突き立ち上がったものの、ダメージは予想以上に深い。
「……まいったのう。手加減どころのレベルじゃないわい。このままじゃと、ワシの方がやられる」
「だったら降参して、ロビンの事について話せ」
「それは無理な相談じゃな」
カクは自身よりもクレスが<六式使い>として格上だと完全に感じ取っていた。
そしてその差が、そう埋まるものでもない事を。だが、カクにはやるべき事があった。
「嵐脚手裏剣!」
カクは身を翻すと同時に、両手両足から幾多もの斬撃を生んだ。
確かな切れ味を持った斬撃が様々な軌道を描きクレスへと襲いかかる。
クレスがこれを避けるには、剃か月歩でその場を引かなければならないだろう。
仕留められるとは思っていないが、時間稼ぎ程度にはなる筈だ。
「剃“剛歩”」
だが、カクの予測は外される。
乱れ飛ぶ斬撃の最中を真っ直ぐに最短距離をクレスは駆け抜けてきた。
「斬撃の中を厭わずに……!」
カクの放った嵐脚手裏剣はクレスの身を切り裂くも、鉄塊によって守られ浅く、致命傷には至らない。
目を見開くカクの胴を目掛け、クレスは脚による薙ぎ払いを仕掛ける。
カクは紙絵で回避し、低い姿勢から弾丸と化した指先を叩き込むも、クレスもまたカウンターの要領で拳を突き出してきた。
鈍い衝撃。指先と拳は交差し、互いの体へと吸い込まれる。
だが、理不尽なことに傷を受けたのはカクだけであった。
カクの指先は部分的に鉄塊をかけたクレスに届かない。換わりにクレスの拳はカクの胸元に深くめり込み、一瞬気が遠くなる。
「終わりだ」
クレスは猛禽のように鋭くカクの胸倉を掴んだ。
強引にカクを引きよせ、再び胸元に強烈な拳を叩きこむ。
鈍い音と共に、カクが小さな呻きを上げた。
クレスはゴミでも放るように無造作にカクを投げ捨てる。
カクは崩れ落ちるように路地に座り込み、立ち上がることはなかった。
「口が利ける内に喋れ」
コツコツと恐怖を煽る様に足音を立てカクへと近づき、クレスは凍てつくような眼で見下ろした。
対して、カクは座り込んだ状態でクレスを見上げ、口元に薄い笑みを浮かべる。
「さて、何の話じゃろうか?」
「とぼけんな、殺すぞ。
てめェらのせいで、姿を見せないロビンの話に決まってんだろうが」
クレスの踵がカクの真横を踏み砕く。
「次は当てる」
まるで機械のように淡々と言い、カクを促す。
通常ならば、これだけで知っている全ての情報を話すだろう。
だが、カクはその例外だ。クレスの脅しに眉ひとつ動かしていない。
「貴様等も運の悪い奴らじゃ。
よりにもよって、今日この町に来んでもよかろうに」
身動きが取れないであろう状態にも関わらず、カクは堪えた様子もなく口を開く。
興味を引くように言葉の罠を仕掛けてきた。クレスは苛立つ内面を抑え、抑揚の無い声で答える。
「それはてめェらの事情だろ。何のためかは知らないが、オレには関係ない話だ」
「ワハハハ、それもそうじゃな。“お主には”関係ない。
だが、お主はこれからどうするつもりじゃ? 今のワシの立場はこの島の船大工じゃぞ?」
「話を反らすな。オレが聞きたいことはそれじゃない」
「まぁ、聞け。こうしてワシに手を出した時点でお主は島中に指名手配されるじゃろう」
「それがどうした? もとよりこっちは札付きだっての」
「ほう、それは貴様の仲間にも言えるのか?
この町の船大工は手強いぞ。無論、それ以外にも脅威はあろう?」
「………」
クレスは無言のまま、カクの鳩尾に爪先を叩き込んだ。
カクの表情は揺るがない。鉄塊をかけたのか感触は鈍く、対して効果は無いようだ。拷問等にも耐性があるのだろう。
だてに政府の闇、存在しない筈の“9番目の正義”を司っている訳ではなさそうだ。
「口が過ぎたようじゃのう、すまんかった。次からは気をつけよう、うっかり殺されそうじゃ」
「わかってるなら、さっさと言え。こう見えてもかなり苛立ってる」
「見ればわかる」
カクはそこから笑みを浮かべたまま口を噤んだ。
クレスの方が優位に立っているにも関わらず、まるでそれを感じさせない様子だった。
そしてそのまま数分が過ぎ、クレスが業を煮やしたその瞬間に、
「お主が聞きたいニコ・ロビンの事じゃが、確かに接触した」
出鼻を挫くように言い放った。
「つい最近の事じゃ、政府の方より連絡があって、お主達の事を一任された。
ワシとしては別の任務を抱えて追ったから、お主らとこうしてまみえるとは思ってもおらんかったぞ」
政府からの連絡というのは青雉の事で間違いないだろう。
一味の船に乗り込み、決定的なまでに捕捉されたのはあの男しかいない。
やはり始まりはあの日だった。
「アイツとどんな契約を結んだ?」
そう問いかけるクレスに、カクは少し驚いたように表情を変えた。
「何故そう思う? 隙をついて捕縛したとは思わんのか?」
「アホ抜かせ、ロビンはそこまで甘くはない。アイツなら逃げ出す事も可能だろう」
「随分と信頼しとるんじゃの」
「御託はいい。詳細を話せ」
クレスは底冷えするような声でカクを促す。
ロビンが何も言わず姿を消し、未だに姿を見せない理由。おそらくこれが根幹に関わる問題だ。
カクの反応から契約またはそれに類する何かを結んだのは確実だ。
<CP9>は一体、ロビンに対し何を持ちかけたのか。そして何故ロビンはそれに応じたのか。
ロビンにとっても政府関係者は敵である。そんな相手から持ちかけられた話を承諾させるために、何を持ち出したのだ。
「エル・クレス、鋭い男じゃ。政府から20年も逃れ続けてきたことはある。
じゃが、いずれは訪れる幕切れの理由も、案外どこにでも転がっている呆気ないものなんじゃろうな」
突如、憐れむような口調で語り出したカクに、クレスは怪訝と表情を変える。
「何が言いたい?」
「ワハハ、なに、どうやら───話はこれで終わりという事じゃ」
カクが言葉を為すのと、クレスが背後から衝撃を受けたのは同時であった。
この瞬間、クレスは無意識のうちにカクに対して意識の大半を割いていたと言っていい。だが、理由はそれだけでは無いだろう。
気配に関しては誰よりも敏感なクレスに対し、奇襲を仕掛けると言うのは困難を極める。
それだけカクの話術が巧みであり、そして背後からの襲撃者が優秀だったという事だ。
反射的に鉄塊で身を守ったものの、今まで受けた中でも最大級の“迫撃”に堪え切れず、吹き飛ばされ倉庫の壁を突き破った。
「油断したようだな、カク」
「ああ、すまん。じゃが、こやつ相当な腕じゃぞ。道力もお主とそう変わらん筈じゃ」
「成程、久々に骨のある男という訳か」
新たに表れた男の肩に白いハトが止まる。
シルクハットを被ったその男は、理性を持つ獣のように冷徹で獰猛な印象を受けた。
カクはこの男の事を、ルッチと呼んだ。
「……どうやら、オレはおびき寄せられたと言う訳だな。
どおりでそっちの長鼻もどきに思ったよりも手応えが無かった訳だ」
風穴の空いた倉庫から響いた声に、ルッチとカクは改めて意識を向ける。
すると倉庫に新たな風穴が空けられ、淡々した歩みでクレスが現れた。
「じゃが、ワシもギリギリじゃったぞ? お主とまともにやり合っても勝てそうに無かったのでな。
お主の過去の素性を鑑みれば、近日中には襲ってくると思っとった。だが、今日というのは拙速だったかもしれんの」
「単独では無いとは思って注意していたが、見事にしてやられたみたいだな。
だが、まァいい。お前ら二人をブッ倒せばそれで終いだ。もしかして、まだ何人か誘ってんのか?」
「安心しろ。他の連中は来ない、今は重要な任務中だ。貴様の相手はおれがしてやろう」
感情の無い声で問うクレスに、口元を僅かに歪めたルッチが答える。
そこ表情に浮かぶのは、獰猛な歓喜か。暗い喜悦か。
エル・クレスという久しく見ぬ強敵に、こみ上げる感情があったのかもしれない。
「ルッチ……CP9の“ロブ・ルッチ”か?」
「如何にも、それが何だ?」
「いや、噂程度には聞いていたって奴だよ」
13歳にして<CP9>の諜報部員を務め、“闇の正義”を天職とし、<CP9>の歴史上最も強く、冷酷な殺人兵器と呼ばれた男。
それが目の前にいる、ロブ・ルッチという男だ。
「おれも貴様の事は知っている。僅か8歳にして我らCP9を三人打倒した男だとな」
「昔の話だ、どうでもいい」
揶揄するようなルッチにクレスは興味なさげに鼻を鳴らす。
そして、クレスは拳を握り、持ち上げた。
「とりあえずはお前からだな、ロブ・ルッチ」
「それが貴様に出来ればの話だ、エル・クレス」
あとがき
祝・100万PV突破です。
この話をお読み下さり誠にありがとうございます。
継続は力なりとは言いますが、これからも精進を重ねたいと思います。
最近忙しくて更新が遅れがちですがこれからも頑張っていきたいです。