帝国進軍の報は激震となってイタリア半島を駆け巡り、直後に訪れた壊滅の報は更なる衝撃を以って人々を震撼させた。
誰もがミラノ公国伸張の停滞を予想し、それを裏切られたのだ。
ミラノはその強勢を世界に知らしめた。
ヴェネツィアに、帝国に、そして勿論フィレンツェにも。
「馬鹿な!?」
件の報を聞いたジョヴァンニの第一声はそんな在り来りな科白だった。
人は感情を強く揺さぶられた時、一定の反応を示す。
ジョヴァンニが示した在り来りな反応は、彼が心底驚いたという証拠であった。
「何かの間違いではあるまいな」
問い直すその言葉の裏には、嘘であってくれという願望が込められている。
「確かなことです。帝国軍はミラノ公国によって壊滅いたしました。
恐らく皇帝陛下も捕虜となられたかと……」
ジョヴァンニは無言で呻いた。
皇帝の身柄がどうなろうと、フィレンツェには関係ない。
重要な事実はただ一つ、もはや破滅は避けられないということだ。
分散される筈されたミラノの意識。迫り来る帝国の大軍。
その状況を利用して危機を脱する、というのがフィレンツェに残された唯一の道だったのだ。
しかし、迅速な対応によってミラノが帝国を撃退した以上、もはやその作戦は実行できない。
「ウルビーノ伯を呼び戻すのだ」
策の練り直しをしなければならなかった。
立ち去る部下の姿を眺めながら思考の海にその身を沈めていく。
「諦めん。諦めんぞ。もはやワシには後が無いのだ」
諦めが人を殺す。
その点で云えばジョヴァンニはまだ生きている。
しかし、その足元は忍び寄った鎖によって絡めとられていた。
■
神聖ローマ皇帝ループレヒトは用意された馬車に放り込まれ、道々の都市に逗留しつつミラノまで運び込まれた。
馬車はガレアッツォが急遽拵えた美々しい物で、黒毛が凛々しい巨馬を3頭に轢かせている。
内装も豪奢なもので、まるで主を迎え入れるかのような丁重振りであった。
敗軍の将となり、あらゆる虚飾を剥ぎ取られたループレヒトにとってみれば、却ってこの扱いはつらいものであった。
貴人の身代金はその身分によって加速度的に上昇する。
シャルル5世の父、フランス王ジャン2世の場合で300万エキュであった。
これは王家の年収の10倍、金塊に換算して5トンという莫大なものなのだ。
形式上はフランス王よりずっと身分の高いローマ皇帝ならば一体どれ程途方もない金額になるのか。
想像しただけでも眩暈がする額になることは間違いない。
そうかといって自分から格下の扱いを要求するわけにもいかないのが貴族のつらい所であった。
何といっても見栄が全てに優先する世界である。
口が裂けてもそんなことは言えないし、また身代金の減額など言えるわけもない。
それは自分で自分の価値を下げることを意味するからだ。
今のループレヒトに出切ることは、ふんぞり返ってせいぜい皇帝らしく振舞うことだけであった。
「あと如何ほどで付くのだ」
声が震えないようにという必死の努力の甲斐あって、ループレヒトはその身分に相応しい語調で問いかけることができた。
馬車の中には護衛と称した見張り役のガッタメラータが居て、二人きりである。
これは戦場で悪鬼の如き戦い振りを見せられたループレヒトにとっては拷問に等しかった。
獅子の檻に裸で入れられている。
ループレヒトはまさにそんな心境であった。
「もう、間もなくといった所です。御辛抱下さい」
ふむ、と気の無い返事を返す。
ループレヒトは何も到着までの時間を知りたかったわけではなかった。
単に緊張に耐えられなくなったのだ。
「いや、別に急いているわけではない。ゆるりと行ってよいぞ」
ループレヒトのこの言葉は本心である。
ガレアッツォに会う前にせめて心の準備をしたかった。
殺される心配は無くとも、ガレアッツォの思惑次第で今後の人生が決まるのだ。
下手をしたら一生幽閉され、飼い殺しにされる可能性もある以上、覚悟を決める時間が欲しかった。
しかし、現実は何所までも無情なものだ。
「言ったでしょう、間もなくだって。もう着きましたよ」
悪戯気な表情のガッタメラータの言葉にループレヒトは愕然とした。
ここでもまた奇襲である。
こうしてループレヒトは精神的にも不利な状態でガレアッツォの下に引きずり出されたのだった。
ループレヒトは最高級の貴賓室に通される。
そこには既にガレアッツォが待機しており、ループレヒトの到着を待ち構えていた。
「御足労、痛み入ります。何か不便な点は御座いませんでしたでしょうか?」
自身を格上に扱う、と宣言したも同然の言葉にループレヒトは無言で首を振った。
あぁやはりか、という諦観すら込められた態度である。
ガレアッツォは自分を骨の髄まで利用し尽す気で、自分はそれに抗うことすら出来ないのだ。
ループレヒトは虜囚の惨めさを感じていた。
「早速ですが、陛下。御身が帝国を出立してからここに到着するまでに些か時が過ぎました。
その間に起こった出来事をお伝えしてから身代金についての話をするとしましょう」
ガレアッツォのこの言葉はループレヒトにとって渡りに舟であった。
彼としても現在の帝国の状況は気になる所であったからだ。
大軍を率いて出立したあの日から4ヶ月程の時が過ぎている。
時勢が移り変わるには十分過ぎる期間である。
「宜しく頼む」
そう言ったループレヒトに頭を下げつつ、ガレアッツォはドイツに起こった変事を告げた。
「陛下が出陣されている間、帝国も未曾有の大乱にみまわれました。
ポーランド王ヴワディスワフ2世がドイツ騎士団領に侵攻。
迎え撃った騎士団は敗戦。
多数の騎士が討ち取られ、騎士団長ユンギンゲン殿も行方知れずとなっております。
その後、散り散りとなった兵を狩りつつ、ポーランド王は進軍。現在はドイツ各都市を落としておられるようです」
淡々としたガレアッツォの言葉をループレヒトは震えながら聞いていた。
ガレアッツォの言葉を信ずるならば、まさに未曾有というに相応しい損害であろう。
自分の敗戦も古今稀に見るものであったが、遠征での敗北であった。
しかし、ドイツ騎士団の敗北は敵に攻め入られてのものであり、今も領地を切り取られ続けている。
神聖ローマ帝国にとって、愁眉の急がどちらにあるのかは明白であった。
「これに対し、ハンガリー王ジギスムントが諸侯を束ね、防衛体制を強化しつつあるようです。
残念ながら陛下。既に諸侯の間では御身の即位は無かったことのように扱われているようです」
ループレヒトは首を絞められたかのように苦しげな声を出して呻いた。
想定し得る内で、最も最悪な事態だった。
皇帝となるためにはローマ教皇による戴冠が必須であり、ループレヒトは未だそれを済ませていない。
今のループレヒトの正式な身分はバイエルン公なのである。
ループレヒトは諸侯から見捨てられたのだ。
ガレアッツォはその絶望につけ込んだ。
「しかし、私は御身こそ皇帝であると考えております」
「何と!?」
「御身は既にドイツ王、イタリア王、ブルグント王の地位にあられます。
残すは教皇による戴冠のみ。
それも我等の手に掛かれば容易きこと。すぐに叶いましょう」
ガレアッツォは毒を流し込む。
寄る辺を失い、正常な判断力を鈍らせた男を手玉に取るなど老練な彼には容易なことだった。
「このままではジギスムントに御身の全てを奪われることになりましょう。
許せるのですか?
正当な地位は正当な者の手にあるべきなのではないですか」
奪われる。
20歳近くも年下の若造に全てを。
その事実を認識したとき、ループレヒトの心に激烈な怒りが込み上げてきた。
「許せない!!
そのようなこと、あってよい筈が無い」
その様子を冷めた目で眺めつつ、表面上だけはにこやかにガレアッツォは話し掛ける。
「御身と私の利害は一致しました。
では、私も正当な権利。御身の身柄の代償について話すといたしましょう」
ガレアッツォはそこで言葉を切ると、はっきりと要求を告げた。
「ブルグント王の地位。
そして御身が治めるバイエルンと等しい領土、あるいはそれに見合った金銭を要求いたします」
「そ、それは……」
これにはループレヒトもたじろいだ。
広大な領土である。
おいそれと渡すには大きすぎる。
かといってそれに見合った金銭など払える筈も無い。
「皇帝の身代金と考えれば、決して高く無いと思いますが」
「確かにそうである。だが、しかし……」
躊躇うループレヒトをガレアッツォは宥めすかし、意識を誘導する。
「お受け頂けるならば、責任を持って私が御身を正当な地位に就ける御手伝いをいたしましょう。
我が国の力は御身自身がよく御知りの筈。
それに御身の為すべきことを、皇帝の位を取り戻す、そのことを考えれば戦力はいくらあっても足りないのでは」
ガレアッツォは、既に皇帝の地位はジギスムントのものとなってしまったかの様に話している。
実際は、物事はそう単純に進まず、ジギスムントに反目している者もいるのだが、
情報源をガレアッツォのみしか持たない今のループレヒトにとってみれば、ガレアッツォの語ったことが真実であった。
「御身を名実共に皇帝にしてみせましょう。ミラノ公である某の名に賭けて」
ガレアッツォは頻りに皇帝、という言葉を使った。
ループレヒトがその地位に執着していることは一目で分かる。
何といっても、その言葉を聞くだけで反応が違うのだ。
これ程分かりやすい交渉相手はいなかった。
「う~む。少し、考えさせてはくれぬか」
「勿論に御座います。しかし、時は過ぎ行くもの。
時機を逸すればそれだけ望みは遠くなりましょう。決断は御早めになされませ」
玉虫色の回答を受けてもガレアッツォは小揺るぎもしない。
最後まで丁重に接し、恭しい態度で辞去する。
しかし、部屋を出てからはその態度をがらりと変えて、嘲笑を浮かべながらこうのたまった。
「さてさて、何とも俗な男だ。あれでは率いられた兵が哀れでならん」
しかし、そんな男でもガレアッツォにとっては大事な身であった。
北イタリアを手中に収めつつある今、ガレアッツォが考えるべきなのは今後矛先を何所へ向けるかであった。
更に北へ進むか、南に行くか。
ガレアッツォは北に広げることにしたのだ。
さしものガレアッツォもローマ教皇領を征服することは躊躇われた。
人々の心に巣食う宗教への畏敬を慮ったといってもいい。
何はともあれ、北へと拡大すると決めた以上口実が必要となる。
「まぁ、大人しく従ってくれればワシに文句は無い。
本当に皇帝にしてやってもよかろう」
ループレヒトはそのための大義名分なのだ。
ループレヒトが有する三つの王位の中でブルグント王を欲したのも今後を思ってのことなのである。
イタリア王を称してラディスラーオを刺激することを避けるためであるし、ドイツ王を名乗ってドイツ諸侯を警戒させ、結束されないための計らいであったのだ。
ガレアッツォの野心。
それは北イタリアでは満足していない。
更なる雄飛へ。
次に向けてガレアッツォは動き始めていた。
■
ポーランド王ヴワディスワフ2世。
彼こそ今代の東欧における英雄であった。
元々の彼は名をヨガイラといい、リトアニア大公の地位にあった。
その地位とて安穏と継承したわけではない。
即位当初、ヨガイラは叔父のケーストゥティスと共同でリトアニアを統治していた。
知識も経験も上の叔父との共同統治。
それが如何に困難なことかはヨガイラの辿った末が証明している。
ヨガイラは大公位を奪われ、追放された。
並みの者ならば地位を回復することも出来ず、失意の底でその身を終わらせるだろう。
しかし、ヨガイラは違った。
彼はリトアニアと争っていたドイツ騎士団の助けを借り、翌年には大公に返り咲いている。
更に、ポーランド王に就いた経緯も彼の優秀さを証明している。
ポーランド王国は先王ルドヴィクの死後、末娘のヤドヴィカが跡を継いだ。
ポーランドは早急に新たな指導者を迎えねばならなかった。
バルト海沿岸部に陣取るドイツ騎士団がポーランドへの圧迫を加えており、ポーランド貴族はこれに対抗するために強力な指導者を求めたのだ。
それに選ばれたのがヨガイラなのだ。
その後ヨガイラは、ヤドヴィガが死に、彼の王位への正当性が無くなった後も引き続きポーランド王に君臨している。
この事実こそ、ヨガイラが優れた統治者として支持を集めていたという証拠だろう。
ヴワディスワフ2世とはそんな人物であった。
「感無量である」
ヨガイラはシレジアを貫くオーデル川を眺めながらそう呟いた。
彼に付き従ったツィンドラムの目にも光るものがある。
彼等は長きに渡ってこの地を欲してきたのだった。
「誠、これまでの苦労が報われるようですな」
「うむ」
ヨガイラは寡黙な男であった。
尖った鷲鼻と蓄えた口髭が特徴的な厳しげな顔付きの通りの人格で、必要な時以外に口を開くことはない。
そんな彼が我知らず感動を口にした。
そこにポーランドの悲願の達成、その喜びが表れていた。
「この地も我等の帰還を喜んでいることでしょう」
手放しではしゃぐツィンドラムをヨガイラは無言で戒めた。
「これは、一人先走り過ぎましたかな。御許しを」
謝辞する部下を見るヨガイラの目には負の感情はなかった。
シレジア地方はポーランド王国発祥の地である。
ツィンドラムのような純然たるポーランド貴族にとって、この地の回復がどれ程の喜びなのか、それを察せないヨガイラではなかった。
ヨガイラ自身、王となって以来シレジア回復の機会を待ち続けてきたのだ。
「しかし、陛下。私は嬉しいのです。
これまで幾度、あの横柄な騎士団に苦渋を嘗めさせられてきたか。
それを思えばなおさら、私は此度の勝利が嬉しいのです」
ドイツ騎士団。
彼等は騎士団にして騎士団ではなかった。
それは選挙で選ばれる総長を統領とした宗教的共和国であり、東方の異教徒を征服し、多数の貿易都市を抱える一大勢力であった。
そんな彼等とポーランドの戦乱の歴史は長く、3世紀にも及んでいる。
騎士団は神聖ローマ皇帝の権威を後ろ盾にポーランド国王の権威を蔑ろにし、その領土に野心を剥き出しにしてきた。
ポーランドの歴史はその魔手からの防衛の歴史だったのだ。
それに終止符が打たれた。
「……ワシもだ」
さしものヨガイラも感慨深いものを感じずにはいられなかった。
勿論、ヨガイラは始祖の地を回復するだけで満足するつもりはない。
今この時も従兄弟であり、右腕でもある現リトアニア大公ヴィータウタスが北部ドイツの経済都市リューベック目指して進撃中であるし、
少なくとも帝国の1/3は切り取るつもりである。
しかし、今この瞬間だけは込み上げる情動に身を任せていたかった。
■
海の女王ヴェネツィアもまた件の変事によって打撃を受けていた。
いや、最も打ちのめされたのはこの国であったといってもいい。
事前準備も含めれば足掛け4年以上にも及ぶ労苦が水泡に帰したのだ。
そのために使った莫大な資金も全て無駄となった。
その上ポーランドが進駐してきているとなれば、これはもう泣きっ面に蜂というようなものであった。
「さて、如何にせん」
「まさか斯様な事態となるとはの……」
「如何様。まさか皇帝がここまで不甲斐ないとは思いもせなんだ」
これはヴェネツィアの紛れも無い本音であった。
あれ程お膳立てを整えてやったのにしくじるとは、まさに思いもしないことであったのだ。
「こうなっては我等が表に立ち、ミラノと敵対する他あるまい」
一人の者が静かな決意と共に言い放った言葉に皆が頷いた。
ヴェネツィアが裏方に回り、ミラノと直接対決することを避けたのには理由がある。
ヴェネツィア軍の本領は海戦にある。
勿論、陸戦でもイタリア屈指の実力を有しているが、矢張り海戦程に得手ではない。
そして、ミラノは陸戦こそ得意としていた。
負けはしなくとも尋常でない被害を受けるだろう。
そんな予測がミラノとの対決を躊躇わせたのだ。
それに戦が長引けば折角降したジェノヴァがまた息を吹き返す可能性があった。
かといって今ミラノを掣肘しなくては手に負えなくなってしまう。
そんなジレンマの末の策であったのだ。
しかし、それが破れた以上、自ら打って出なくてはならない。
フィレンツェを今にも降さんとし、皇帝を捕虜としたミラノはそれ程の脅威であった。
「しかし、誰を主将とする?」
「生半な者では務まるまい。敵は強大じゃ」
「だが、悩む暇はないぞ。時が経てば経つほどミラノは大きくなる」
これは真実であった。
ミラノは僅か2年でその領土を倍加させている。
もうすぐフィレンツェを降し、帝国から身代金として領土を切り取った場合、更に倍となろう。
攻めるなら今しかないのだ。
急激な伸張は歪みを生む。
ガレアッツォは必ず内政に腐心しなければならなくなるだろう。
そこを突くしかない。
その時機を逃せば、ミラノの勢力は揺ぎ無いまでに磐石となり、逆にヴェネツィアを脅かすことになるのだ。
「カルロ・ゼンしかおるまい」
「そうじゃ、カルロ・ゼンじゃ。彼ならばミラノを落とすことが出切る」
カルロ・ゼン。それはヴェネツィアが誇る英雄の名であった。
「いや、カルロ・ゼンにはジェノヴァを完膚なきまでに叩きのめし、立ち直ることが出来んようにするという重大事を任せてある。
この上でミラノまで、とはいくまい」
「何を言う。ジェノヴァなど風前の灯火、捨て置いても大勢は変わらぬ。
今ミラノに最大の戦力を当てねば必ず後悔するぞ」
「しかし、我等の本分は貿易にあるのだ。
制海権を確固たるものにすること、それを疎かにするわけにはいかん」
「では、どうするのだ!?」
各々が意見をぶつけ合う中、ドージェであるミケーレ・ステーノが重い口を開いた。
「カルロ・ゼンにはミラノに専念してもらおう。
商売をするにしても我等の故郷が戦火に曝されてはどうしようもあるまい。
今は目前にせまるミラノの脅威を取り除く、それに我が国の全てをかけようではないか」
ヴェネツィアにおいてドージェの権力は絶対ではない。
しかし、その発言には一定の敬意が払われるのが慣例であった。
「フェラーラ、マントヴァ、パドヴァに使いを出し、結束してミラノに当たるのだ。
彼等とてミラノに脅かされている身。
利害を超えて手を取り合うに躊躇いはない筈だ」
ミケーレの発言は多くの者の心を動かし、会議の大勢を決した。
こうして密かにヴェネツィアからの密使が三都市の長へと送られることになる。
イタリア半島を襲う大乱。
それが収まるまで今暫くの時が必要なようだった。
------後書き------
ヴワディスワフ2世やっとの登場であります。
紛れも無い大英雄ですので扱いに苦慮しました。
登場人物全員喰われかねないので……。
戦争も新たなステージに突入していきます。
主題から遠く離れておりますが、必ず辿り着かせますのでお付き合いください。
それでは、御意見、御批判、御感想をお待ちしています。