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アメリカの地政学雑誌に、興味深い意見が載ってます。
戦争批判、といわれれば戦争批判かもしれない。
でも検閲はクリアしてるんですよね。
NGワードだけを探し出して、そこだけ黒塗りする。ネチネチといじめるための材料にする。そんなルーチンで検閲する、某国のレベルとは比べられませんが。
その某国との戦いを現地で、ナマで味わっている、アメリカ人従軍記者の、心に生じた疑問の数々です。
連合軍兵士は、日本人捕虜をとりたがらない。
「丸裸にしてさえ、油断ならない」という理由ももちろんあります。
普段から常軌を逸した民族ですけど、叫びながら、踊りながら、繁みの中から飛び出てきたとして、気が狂ってるのか、演技なのか、その背後に別の兵が隠れているのか、わかるわけがない。
見つけ次第、動かなくなるまで、殺す。
死体の山にも、何が潜んでいるかわからないから、何度でも念入りに掃射して、早めに焼き尽くす。
洞窟の中など、腐臭もひどいし、絶対入らないそうです。
上官は調べろと言いますが、「生存者無し」と報告して、火焔放射を徹底的にやって、終わりです。
時折、中で爆発が起きたり、火だるまの獣が飛び出してくるそうです。
「ほらみろ。偵察のつもりで入ってたら殺されていたぞ」
そんな教訓を、兵たちは、実地で学びます。
将校クラスは、捕虜を欲しがる。
階級が高いのや、とりわけ英語を少しでも解せる日本兵は、とても貴重。
そこで「捕虜一人につき二週間の休暇を与える」と指令を出すと、どの部隊もすぐに山ほど連れてくるそうです。
収容しきれなくなると、指令を停止する。
その途端、また「生存者無し」報告ばかりになる。
当然ですよね。
どこに何の問題があるのでしょう。
でも記者は「それでいいのか?私たちも日本兵並みに人間性を失ってきてないか?」と苦悶する。
ウブですねえ。
連合国内でも序列は厳しいから、最前線へやられるのは
まず貧困層出身の者。
黒人やヒスパニッシュなどの非白人系。
そして
同族の犯罪に対して「断固戦います」と合衆国への忠誠を証明するために志願した
日系人たち。
これもまた、当然の話。
日本兵へ告ぐビラは、かれらが作ってるみたいですね。
裏切者といえば裏切者かもしれません。
しかし本気で心の底から
「日本人よ、一日も早くこんな戦争をやめてくれ、頼むから武装解除して投降してくれ」という思いは、切なるものがあるでしょう。
それをたしかめたいので、ビラのオリジナルを欲しいなあとずっと願っているんですけど。
さすがにハルビンまで、17号基地へさえ、そんなものはなかなか、届かないんですね。
残念です。
日本兵に殺された連合軍兵士の遺体を見つけると、腿や尻の肉を抉り取られてることが、よくあるそうです。
敵陣地を襲った日本兵は真っ先に食糧を奪っていくのがよく知られた習性ですが
敵兵士をも
食糧にするべきものとしか見ていないのではないか。
戦友のそんな遺体を見てしまうと、捕虜にするのさえ赦せない。
殺さねば気がすまない。
そんな感情が湧き起こるのも当然ですし
そう思うのは、むしろ人間性を持っているからこそじゃないかと思いますよ。
もっとも、早く終わってくれるなら、私もそれは、願います。
珊瑚礁に森林。鉱物に鍾乳洞。本物の虫たちや、けものたち。
その他ありとあらゆる貴重な天然資源が破壊されていくのを、見るに堪えないから。