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No.27922の一覧
[0] フェリアの大冒険(現実→異世界TS物)[貧乏狸](2012/01/12 01:21)
[1] 1話 幼女は迷子[貧乏狸](2011/05/22 04:49)
[2] 2話 幼女の旅立ち[貧乏狸](2011/05/24 05:38)
[3] 2.5話 モガ君の独白[貧乏狸](2011/05/24 05:30)
[4] 3話 幼女と神話[貧乏狸](2011/06/04 11:03)
[5] 4話 幼女とトリップ[貧乏狸](2011/06/21 20:53)
[6] 5話 幼女と平行世界[貧乏狸](2011/07/21 21:51)
[7] 6話 幼女とDQNトラック[貧乏狸](2011/08/18 21:42)
[8] 7話 幼女とサファリパーク[貧乏狸](2012/01/12 01:24)
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[27922] 2.5話 モガ君の独白
Name: 貧乏狸◆b6468db1 ID:b558551f 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/05/24 05:30


俺の名前はジェット。
誇り高きグリズベアの王の中の王。

女房に浮気がばれて、足を強かに噛みつかれ、家を追い出されてと踏んだり蹴ったり。
そんな傷心な俺を慰めてくれる、唯一の趣味のドザエモンごっこ。

今日も川を流れてドンブラコドンブラコ。
ふ、ふんだ。
王様の俺にあんな生意気な態度を取る女房なんて知らないんだからね!

ドンブラコッコドンブラコ。

でも・・・このドザエモンごっこが終わったら、人間の一匹でも捕まえて持っていってやってもいいかな。
ほ、ほら!あいつのためなんかじゃなくて自分のためだから!!!
晩御飯のおかずが一品増えて、うれしいのは俺もだから!
あいつはついでだよ、ついで。

よし、下流まで流されていって人間を捕まえてくるか。
ドンブラコッコドンブラコ。

流され続けて1時間。
なんと人間の匂いがしてきたよ。
しかも雌の子供の匂い!!!

ドンブラコッコ・・・。

突然シリアスになってすまないが、アリサ(女房)よ俺様はどうやらここまでのようだ。
王の俺様にはわかる。
今俺様の前にいる人間の雌は、絶対逆らってはいけない種類の----。
あふれ出す禍々しいオーラはまさに死神。

死んだ振りをしている俺(俺の体重は2トンほど)を片手で丘に引っ張り上げ、死んだ振りをしている俺の顔を睨みつけてきている。
あまりの恐ろしさに、死んだ振りも忘れてしてしまったが、恐ろしいまでの威圧感と圧迫感により呼吸がうまくできずにぜぇぜぇと過呼吸状態に陥ってしまう。

俺は人間から目を離すことができず、恐怖のあまり硬直してしまった。
目を離した瞬間にきっと俺様は殺されるだろう。

野生の掟!自分と同じくらいの力、あるいは自分より強い存在を相手したときはメンチを切ってビビらせるを発動させる。
俺は決死の覚悟で人間を睨みつけるがそれは逆効果だったようで、奴は俺の首のちょうど真上に手を持っていき振りかぶっている。

あぁ、オワタ。
もう完全にオワタじゃんかよ!!!
こんなことなら、アリサと喧嘩せずに巣穴でしっぽりしていればよかった。
アリサとの思い出が脳内で次々と浮かんでは消え、浮かんでは消え。
これが走馬灯って奴か・・・。
ご、ごめんよアリサ。

これから俺は殺される。
死ぬのはまだいいが、アリサを一人残して先に旅立つことを思うと目から次々と涙が溢れてくる。
アリサ、アリサ、アリサァー。
俺が完全に諦めムードに入っていると、人間はどこかへすごいスピードで駆けていった。

「た、たしゅかったのか・・・・?」

とりあえず奴がまた戻ってくる可能性もあるので、一刻も早くここから脱出しなければ!!!
呼吸が落ち着き、なんとか動けそうになったので、逃げようとした矢先に-----ズキン。

アリサに噛まれた場所に菌が入ったのか、足がパンパンに腫れ上がっていて痛くて動けない!?
くそがぁぁぁぁ、あの糞女房が。

もし生きて帰ったら顔の形が変わるまでボコボコに殴ってやる!
とにかく這ってでも逃げないと、またエンカウントしたら今度こそ命がなくなるぞ!

ザザザァーと砂煙を巻き上げ再び俺の前に立ちはだかる人間。

今度こそ完全にオワタだわ・・・・。

ちょ、なんだそのう○こ臭い物体は。
やめ---------


・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・・・

それからの日々は地獄だった。
あの臭い物体を食べさせられた俺は、なぜか体が頑丈になり前より一層強くなった。
しかしそれだけならいいのだが・・・。
例の人間にとっ捕まり奴隷としての日々を過ごすことを強要される俺様。
目が覚めたら奴のテリトリー。

逃げようとこっそり離れると俺の胴体を貫通しそうな勢いで突進してきたり、あるときは俺様の背中に乗り尻を馬鹿力で進め進めとぶってくるのだ。
王様の俺も我慢の限界というものがある。
下克上を試みようと、奴が寝ているときに攻撃したのだが・・・奴にむんずと掴まれて逆に羽交い絞めにされて身動きが取れなくなってしまったのだ。
もういい、俺は諦めるよ・・・・・。


- - -


ついにきた俺の最初で最後の好機。
奴に散々連れまわされて辿りつきしは、大きな滝つぼ。

ここに奴を叩き落せば生きて再び俺の前に姿を現すこともないだろう。
Coolになれジェット。
チャンスは一度きり。
失敗すれば確実に死が待っている。

まだ、まだだ!

5・4・3・ヒャァァもう待てねぇ!0だぁぁぁ。
俺は足を滑らせた振りをして、俺の上に乗っている奴を振り落とし滝つぼに落とそうとするのだが・・・。

ちょwおまwww
俺の毛を掴むんじゃねぇよwww

あ、あ、あぁぁぁぁぁ。



ザッパーン。

・・・

・・・・・

・・・・・・・・

なんとか生き残りました。
奴がどうなったかはわからないが、俺の第六感は生きているとビンビンと俺に警告をもたらす。

まぁ、生きていても俺のねぐらに帰ればさすがに奴とて俺の見つけることはできまい。
ねぐらに帰る道中で、グリズベアのNo.2が俺の前に立ちふさがる。

「貴様、グリズベアの王という身分でありながら人間の奴隷に成り果てていたそうだな」

「そうだよ」

「------ッ!貴様!!!」

「一つだけ忠告しておいてやる、決して奴に関わるな。命がいくつあっても足りないぞ」

「ふん、もう貴様など王ではないわ!私がその人間を討ち取り王を名乗る」

「どうぞ、ご勝手に」

「この玉無し野郎が!!!」

そう言って、下界に下りていったNo.2は二度と帰ってくることはなかった。

臭い物体食ってないからそうなるんだよ!!!!!









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