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No.19828の一覧
[0] 少女の愛した狼 第三部完結 (和風ファンタジー)[スペ](2022/01/30 08:17)
[1] 命名編 その一 山に住む狼[スペ](2010/11/01 12:11)
[2] その二 出会う[スペ](2010/11/08 12:17)
[3] その三 暮らす[スペ](2010/10/23 20:58)
[4] その四 おやすみ[スペ](2010/06/28 21:27)
[5] その五 雨のある日[スペ](2010/06/29 21:20)
[6] その六 そうだ山に行こう[スペ](2010/06/30 21:43)
[7] その七 天外という老人[スペ](2010/07/01 20:25)
[8] その八 帰る[スペ](2010/07/03 21:38)
[9] その九 拾う[スペ](2010/07/12 21:50)
[10] その十 鬼無子という女[スペ](2010/11/02 12:13)
[11] その十一 三人の暮らし[スペ](2010/07/07 22:35)
[12] その十二 魔猿襲来[スペ](2010/07/08 21:38)
[13] その十三 名前[スペ](2010/09/11 21:04)
[14] 怨嗟反魂編 その一 黄泉帰り[スペ](2010/11/01 12:11)
[15] その二 戸惑い[スペ](2011/03/07 12:38)
[16] その三 口は災いのもと[スペ](2010/11/08 22:29)
[17] その四 武影妖異[スペ](2010/12/22 08:49)
[18] その五 友[スペ](2010/10/23 20:59)
[19] その六 凛とお婆[スペ](2010/10/23 20:59)
[20] その七 すれ違う[スペ](2010/10/23 20:59)
[21] その八 蜘蛛[スペ](2010/10/23 20:59)
[22] その九 嘆息[スペ](2010/10/23 20:59)
[23] その十 待つ[スペ](2011/03/25 12:38)
[24] その十一 白の悪意再び[スペ](2010/12/01 21:21)
[25] その十二 ある一つの結末[スペ](2010/11/08 12:29)
[26] 屍山血河編 その一 風は朱に染まっているか[スペ](2010/11/04 12:15)
[27] その二 触[スペ](2010/11/09 08:50)
[28] その三 疑惑[スペ](2010/11/13 14:33)
[29] その四 この子何処の子誰の子うちの子[スペ](2010/11/20 00:32)
[30] その五 虚失[スペ](2010/11/22 22:07)
[31] その六 恋心の在り処[スペ](2010/11/29 22:15)
[32] その七 前夜[スペ](2010/12/13 08:54)
[33] その八 外[スペ](2010/12/22 08:50)
[34] その九 幽鬼[スペ](2010/12/27 12:12)
[35] その十 招かざる出会い[スペ](2011/01/03 20:29)
[36] その十一 二人の想い[スペ](2011/01/07 23:39)
[37] その十二 味と唇[スペ](2011/01/16 21:24)
[38] その十三 雪辱[スペ](2011/02/16 12:54)
[39] その十四 魔性剣士[スペ](2011/02/01 22:12)
[40] その十五 血風薫来[スペ](2011/05/25 12:59)
[41] その十六 死戦開幕[スペ](2011/02/24 12:21)
[42] その十七 邂逅[スペ](2011/03/20 20:29)
[43] その十八 妖戦[スペ](2011/03/23 12:38)
[44] その十九 魔弓[スペ](2011/03/31 09:00)
[45] その二十 死生前途[スペ](2011/05/17 08:55)
[46] その二十一 仙人奇怪話[スペ](2011/05/22 21:31)
[47] その二十二 魔狼と魔剣士[スペ](2011/06/05 20:58)
[48] その二十三 真実[スペ](2011/06/20 12:56)
[49] その二十四 別離[スペ](2011/09/02 23:49)
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[19828] その五 虚失
Name: スペ◆52188bce ID:e0398f80 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/11/22 22:07
注意
今回は妊婦、母乳の二つの単語に抵抗を覚える方は4000字あたりの*から次の*に至るまでの文章をかるく読み流される事を推奨いたします。それっぽい内容なのでお気をつけ下さいませ。

その五 虚失


――『雪輝様の子供が欲しい』

 血の繋がった実の妹同然に慈しむ少女の真摯な思いの込められたこの言葉に、四方木鬼無子は、当代随一の人物画の巨匠でもなければ紙上に再現出来得ない美貌に、うっすらと懊悩の化粧を刷いていた。
 柔らかく優しく抱きしめたひなの衝撃的な発言を耳にしてから、先に戻ってもらった雪輝と合流し、鬼無子自ら仕留めた大猪と山鳥の解体を終えて一息を吐いた後である。
 鬼無子は囲炉裏の前に正座の姿勢で座り込み、左肩に三尺二寸三分の愛刀崩塵を持たせかけながら、腕を組んで既に四半刻(約三十分)ばかりうんうんと唸っていた。
 一月にも満たない短い月日ながら、すでに鬼無子は共に暮らしているひなの事を家族として想い、慈しみ、愛している。
 そしてまた、ひながあの心優しいがどこかすっとぼけた所のある白銀の狼を、心から慕っている事も理解している。
 だからひなが雪輝の事が大好き、と言った時には別段動じることもなく、ひなが正直に自身の想いを口にした事とその内容を受けれいる事も出来た。
 鬼無子自身、この国で至尊の存在たる帝のおわす都の霊的守護を担っていた頃には、ごく稀にだが妖魔と人間とが恋仲に陥った事例を、同僚や先達たちから聞かされた事があったし、直にこの目で目撃した事もある。
 また鬼無子の所属していた神夜南方を支配する朝廷は、妖魔に対しても比較的歩み寄りを見せる風潮があり、妖魔と人間が一緒に暮らしている村落なども数えるほどではあるが存在している。
 人外の存在である妖魔と人間との婚姻は、根本的に人倫にもとる話と言えば話なのだが、現在神夜国を三分している国々の中で最も歴史の古い南方の朝廷では、神代の時代にまで遡れば鳥獣や魚貝の神々が人間に化けて、美しい人間の男女と契りを結ぶ話も多々存在しており、幼少の頃からその様な話を子供の寝物語にされている。
 加えて退魔省の中には四方木の一族以外にも妖魔の血を引く者がおり、純粋な人間である他の同僚達と変わらぬ待遇を受けていて、別段冷遇されるような事もなかった。
 その様な環境にあった鬼無子は妖魔と人間の婚姻――いわゆる妖婚(ようこん)に対しては両者の間に確かな愛情があるのなら別に結ばれても良いのではないか、とさほど抵抗と禁忌の念を抱いていない。
 なのでひなが雪輝を慕う気持ちを口にする事自体は、鬼無子にとって別段問題ではなかったのである。
 実際には鬼無子以外の人間が耳にしたら、ひなに翻意するよう説得するような話であるのも事実だが、常人とは違う感性で生きている鬼無子なのでこれは仕方がない。
 簡潔にいえば、鬼無子はひなと雪輝が恋仲になる事自体は全く問題がない、むしろ歓迎する気持ちでさえある。まあ、今の関係とそう大差がない様に感じている所為もあるだろう。
 しかし

(子供か。子供は……うぅむ)

 田舎で暮らしていれば犬猫や牛馬の交尾くらいは目にした事はあるだろうし、農作業の手を休めた男女が人目を忍んでそこらの草むらや山中で睦言を交わしている場面に、不意に遭遇する事があってもおかしくはない。
 後者はともかくひなも前者の場面くらいは知っている、と鬼無子は仮定してひなが子作りに必要な行為を漠然と理解しているものと考える。

(とりあえずひなにはまだ体が小さいからもう少し待つように、というべきか。そういえばひなは初潮を迎えていたであろうか? いや、たとえひなが大人になっていようといまいと、そもそも雪輝殿の身体が大きすぎる)

 閉じていた瞼を開き、鬼無子は星々を全て取り払った夜空の色をした瞳で、ひなと戯れている雪輝を見た。
 鬼無子がこれまで目撃して来た狼や犬、狐に狸と言った獣の妖魔達の中には雪輝どころか小山のごとき巨躯や千の軍勢を容易く屠る力を誇る大妖魔もいたが、外見の美しさで言えば雪輝に及ぶものはただの一体も居なかった。
 だがこの場合で問題なのは外見上の美しさや妖力の多寡ではなく、その身体の大きさである。雪輝の体躯は四本肢を地に着いた姿勢でさえ、六尺(約百八十センチ)にも達するものだ。
 それが巨体ゆえの歪さなど欠片もなく、一つ一つの部位が狼として理想的な合理性と美しさを兼ね備えた形状をし、それらすべてが見事な調和で持って構成されているのだが、やはりどれもが大きい。
 目も口も牙も耳も尻尾も、前肢も後肢もそして……

(うん、ま、まあ、その…………男…………根…………も、おおお、大きくていいい、いらっしゃる。あううう)

 ちら、と視界の端に映った雪輝の股間部から慌てて目を逸らし、鬼無子はなんとはしたない事を考えているのか、とあまりに情けないやら恥ずかしいやらで頬に血が昇るのを感じた。ここ最近羞恥の念にごく短い期間で襲われてばかりいる。

(た、た、たとえ雪輝殿と、こ、こ、こ、事をいいいい致すのがそれがしであっても、あれ、あれ、あれは無理、無理だ。ただでさえ小柄なひなでは言うまでもないというか考えるまでもないというかそもそも挿入らないというか裂けてしまうというか……。ああもう! なんでそれがしはこんな事を考えているのだ!?)

 鬼無子が男性経験のない清らかな乙女であることや自慰経験もほとんどない事は前述したが、対淫魔対策として艶事や閨房術に関する知識と実践方法は叩き込まれているのである。
 いわば実戦経験は欠片ほども持っていないが、知識ばかりは蓄えに蓄えてしまった素人なのだ。
 人に害なす妖魔や悪人が相手であれば、艶事を前にしても鬼無子がここまで動揺することはなく、鉄壁の精神を維持できただろうが、この場合は身内同然に大切にしている少女と狼の話である。
 鬼無子にしてみれば可愛がっている愛妹が子供を産みたいと言い出したようなもので、増してや相手がその人格に対しては、鬼無子自身も全幅の信頼を置くとはいえ狼の妖魔と来たものだ。
 自分の人生でこんな事が起こるとは夢にも思っていなかった鬼無子には、動揺するなという方が無理があるだろう。
 鬼無子はうんうんという唸り声から、どれだけ知恵を振り絞ってもまるで答えの浮かばぬ途方もない難題を前にして、今度はぬおおおという地獄の底から吹いてくる亡者の怨嗟を思わせる唸り声へと変える。
 雪輝にとってもひなにとっても良い結末を迎える事の出来る答えを知っている者が目の前に現れたら、鬼無子は恥も外聞も捨てて地面に額をめり込ませるほど土下座して、答えを乞うただろう。
 鬼無子のそれはそれは深くて浅い苦悩を知らず、鬼無子に雪輝への慕情を吐露した事で改めて自分の気持ちを自覚したのか、ひなは樵小屋に戻ってから頻繁に雪輝にくっついてまわり、その毛並みに顔を埋めたりしきりに雪輝の身体を撫でまわし抱きつくのを繰り返している。
 雪輝はひながやけに自分に触れてくる事を不思議そうにしてはいたが、雪輝からすれば諸手を挙げて大歓迎する事であったから、ひなの好きなようにさせているし、また自分の方からひなの頬や首筋を舐めたり、しきりにひなの身体の匂いを嗅いでいる。
 ひなが終始満面の笑みを浮かべ、雪輝も嬉しげな表情と雰囲気を隠さずに浮かべているから、鬼無子は何も口にする事はなかった。
 普段ならば一人と一頭の戯れる姿に、鬼無子はただただ仲睦まじさに微笑を浮かべるだけなのだが、ひなが真剣に雪輝の子供を宿す事を願っていると知ってしまった以上は、素直にその戯れる姿を微笑ましく見る事が出来なくなっていた。
 鬼無子がうんうん唸って思い悩んでいるのにも気づかぬ位に、触れ合うのを楽しみ夢中になっている様子の一人と一頭を見ながら、鬼無子は脳裏に過去知り得た妖婚関連の知識を陳列する。
 多少の美談こそあれ妖魔と人間との婚姻というものは悲哀の泥濘に塗れた話がほとんどで、かつて見聞きしたそれらの話を思い起こす度に鬼無子の顔は暗いものに変わる。
 酷いものになれば愛情を交わすどころ人間の女を浚って凌辱の限りを尽くし、我が子を孕ませることを習性としている妖魔も存在し、あるいは一時の快楽の為だけに男女を問わず心と体を汚し尽くし、飽きればそのまま食い殺すものもいる。
 雪輝に限ればその様な事には絶対にあり得ないと断言できるが、気懸かりなのは仮にだが雪輝の精をひなが受けた時どうなるのか、という事であった。
 妖魔の精というものは、血液と同様にそれだけでも人間の身体が精神に強い影響を与える場合が多い。
 子供だけが親である妖魔の影響を受けて半妖にこそなれ、母胎となった女性や交わった男にはなんら変化が起きない場合。
 妖魔と交わる事で人間の方にも心身に変化が生じ、徐々に妖魔へと変わる場合。あるいは外見上には変わりがないものの、身体能力の増幅や長寿化などの影響が見られる事もある。
 雪輝の場合、そもそもが善性を帯びて発生した妖魔である事と肉体が天地万物の気で構成されているために、その妖気を何の耐性も持っていない人間が浴びても、身体的精神的障害を発症することはなく、人間に対してまったく害とはならない。
 鬼無子の場合は代々宿している妖魔の血が強力な雪輝の妖気に反応してしまい、発熱や微痛を伴う妖魔化を促しているが、これは極めて異例であるから例外と言える。
 雪輝はどうも精神状態と感情に妖気が呼応して性質を変える様であるから、もしひなに精を与える様な事になったら、それはもう溺れるほどの愛情を込めるであろう事は想像に難くない。
 ひなに対して雪輝の精は毒薬どころか、どんな怪我も万病も癒す百薬に勝る霊薬になってもおかしくはない。
 こればっかりは実践してみない事には分からないものだが、鬼無子の歴戦の退魔士としての勘は、ひなにとっては好ましい影響を及ぼすと囁いている。
 結局、ひなに何をどう言えばよいやら、分かるわけもなくて鬼無子は深々と溜息を吐いた。
 艶やかに咲き誇る大輪の椿を思わせる鬼無子の朱唇から零れた溜息は、そのまま鉛の塊となってごろりと音を立てて落ちそうなどほどに重々しい。

「鬼無子、どうしたのだね。なにか悩みごとがあれば相談に乗ろう。私でもなにか力になれるかもしれぬ」

 小さなひなに大樹の幹に等しい太い首回りを抱きしめられて、そのぬくもりを満喫しながらの雪輝であった。
 鬼無子の心を慮っての善意から発せられた言葉である事は確かであったが、ひなのぬくもりと香りに包まれて至福としか例え様のない表情を浮かべているのを見ると、流石に鬼無子の心にも苛立ちのさざ波が起きる。
 こちらの悩みも知らず、この御方は何を幸せそうに少女に抱きつかれて喜んでいるのか、とこの時鬼無子は、初めて白銀の狼を小憎らしいとさえ思った。
 だから少しばかりこの狼を落ち込ませてやろうか、と思ったのも無理のないことだったろう。
 鬼無子はこちらを見つめる雪輝を見つめ返してから、やれやれと言わんばかりに大仰に首を横に振りこう言った。

「雪輝殿、せめて三回り、いえ二回り小さく産まれては来れなかったのですか」

 はあ、と止めに盛大な溜息を一つ追加する。言うまでもないが効果は劇的であった。

「!?」

 雪輝自身気にしている体の大きさを信頼する鬼無子にああも露骨に指摘され、なおかつ残念がられている口ぶりと来たものだから、満身で感じているひなのぬくもりを押しのけて、驚愕の表情を雪輝は浮かべる。
 その反応に、鬼無子の心はしてやったりという達成感と予想以上の雪輝の驚愕に、少々やり過ぎてしまったか、という後悔の二つを抱いていた。純真な雪輝の傷つきやすさというものをいささか見誤っていたようだった。



「……などという事を言ってしまった事もあったな」

 懐かしい記憶を思い出し、鬼無子は穏やかな笑みを美貌に浮かべる。あれから幾度も季節は巡り暖かな空気の流れる、何度目かの春を迎えていた。
 妖哭山の春は常に大地を濡らす妖魔や獣たちの血を吸い、鮮やかな色をした桜の葉が舞い散る残酷なまでに美しい季節である。
 雪輝の縄張りと化している樵小屋一帯にこそ血の匂いはなく、吹き行く風の中には濃厚な草花の匂いが混ざり、大自然が醸す豊潤で濃厚な香が焚かれているかのようだ。
 二人と一頭で暮らし始めていた頃と比べて、幾度か増築を改築を重ねた樵小屋の中で、背もたれつきの座椅子に腰かけた鬼無子は、雪輝の作った妖気混じりの氷を玻璃(はり)代わりにはめ込んだ窓から吹いてくる風に靡いた髪を抑える。
 闇夜に妖しく咲き誇り月光に濡れる妖花のごとく艶やかだった美貌は色褪せることなく、むしろ妖しさの中に陽だまりを思わせる暖かな雰囲気を新たに纏う今の鬼無子は、より一層その美しさに磨きを掛けていた。
 体の線を覆うゆったりとした薄紫色の着物に身を包み、足を崩した姿勢であった鬼無子は、その両腕に抱えた小さな命に愛しさをたっぷりと込めた視線を注ぐ。

「雪輝殿の子を欲しいと言ったのはひなであったのに、まさか先に子を孕んだのがそれがしであったとは、いかなる運命の皮肉かな」

 いや、結局はひな同様に自分もあの狼の妖魔に心奪われ、身体と心を奉げる決意をしただけの事。
 雪輝の子を孕んだ順序の違いは、単に成長の過程にあったひなに対して、既に身体の成熟していた鬼無子の方が妊娠する準備が先に整っていたにすぎない。
 幸いにして雪輝の精はひなにも鬼無子にも、寿命を削る、肉体を変化させると言った様な悪影響を与えてはいない。
 それどころか鬼無子に至っては体内に雪輝の精を取り込んだ事で、鬼無子の人間の部分を蝕んでいた幾体もの妖魔の血を抑え込む働きをし、人間としての自我を維持する助けになってくれている。
 心底からの愛情と慕情を抱く相手として、またこの世ならぬ性の快楽を細胞の一つ一つにまで覚えこまされた事と、人間としての自我を維持するためにも鬼無子は雪輝なしには生きていけない肉体になっていた。
 紛れもないその事実に鬼無子は悲嘆の想いを覚えた事はない。
 むしろ幸福であった。
 心から愛する事の出来る男と出会い、子を為し新たな家族を得て女としての幸福を存分に満喫し、孤独とは無縁の穏やかな時間を過ごす事が出来ているのだから。

「ん」

 と、鬼無子は不意に鼻に掛った甘い声を零す。腕の中の小さな命――雪輝との間に設けた愛の結晶である我が子たち。
 一月前に産んだばかりの新たな命は、胸元をはだけた鬼無子の乳房に吸いつき、ちゅうちゅうとかすかな音を立てて、母から与えられる無償の愛と母乳を精いっぱい享受していた。
 元から豊かな鬼無子の乳房であったが子供達を妊娠した頃から更にその大きさを増し、溢れんばかりの母性と女性としての魅力を更に際立たせている。
 異性に触れられたことなどなく、美しい朱鷺色をしていた乳首は妊娠の影響も相まってやや黒ずんでいる。
 愛しい我が子らは勃起したその乳首に小さい命ながらに一生懸命にむしゃぶりつき、白く甘い匂いを零す母乳をこくこくと飲み下している。

「んん、雪輝殿が飲んでいらっしゃるから、お前達の分もあるといいが」

 少女と幼女と暮らし始めてからその好奇心を開花させた狼は、何につけても興味を示しており、鬼無子が出産前後に乳房の先に滲ませる母乳に対しても興味の色を隠さなかった。
 鬼無子にとっても雪輝にとっても初めてとなる子供らに母乳を与えている鬼無子に、どんな味がするのだね? と雪輝が疑問を口にしたのは至極当然の流れであったろう。
 はじめて口にする人間の母乳の味が気に入ったのか、雪輝は機会があれば鬼無子の母乳を口にしており、無論子供達の分を残すために加減はしているのだろうが毎回結構な量を飲んでいる。
 ちゃんと子供達の分を残してくれるのなら、雪輝が母乳を飲む事に鬼無子は特に気にしていない。
 問題なのは雪輝が乳首を口に含む時に夜の情事の時と同じような刺激を与えてくるので、鬼無子としてはどうしても身体の奥の快楽の火を点けられてしまい、何とかこらえようとしても下半身が疼きだしてしまうのだ。
 妊娠中の安定期に入るまでの間も散々雪輝に開発されてしまった身体が随分と夜泣きしたものだが、その時はその時なりの方法で雪輝とひなが慰めてくれたのでなんとかなったが、産んだ後は後で子供達の夜泣きなどにたびたび起こされて、なかなか雪輝との性合を楽しむ時間がつくれないのが、鬼無子のぜいたくな悩みであった。
 妖魔と人の間で子が生まれる場合、妖魔側の親の原型が人とまるで変わらない容姿をしていれば、十中八九産まれてくる子は人と変わらぬ容姿を得るが、そうでない場合はおおむね人と妖魔としての姿を半々に受け継いでくる事が多い。
 鬼無子と雪輝の子供たちの場合、そのどちらとも言えた。鬼無子が産んだのは双子の姉弟である。
 姉の方は黒い右の瞳と人間の容姿を母鬼無子から受け継ぎ、頭頂部にぴょこぴょこと生えている耳と尾てい骨の辺りから伸びるふさふさとした尻尾、それに青く濡れた満月を思わせる左瞳を父雪輝から受け継いでいる。
 左右で色の違う瞳なのだ。
 親としての贔屓目もあるだろうが可愛らしいことこの上ない人間の赤子に、狼の耳と尻尾を生やした半人半獣の外見である。
 一方弟の方はというと、これはまるっきり狼であった。
 姉同様に青い瞳を持ち、体毛の方も父と全く同じ白銀の色に染まっているが、その白銀の海の所々に母から受け継いだ栗色の毛並みが混じっている。
 あの親にしてこの子あり、といった所で産まれた時既に姉と同じくらいの大きさで、日々すくすくと成長しており将来的には父と同じくらいの体躯に至る事は容易に察せられる。
 母乳の次なる分泌を促すために乳首を甘噛みし、舌で舐めこすり、力強く吸引してくるその動きに、鬼無子は背筋で妖しく蠢く快楽の電流を感じて、うっすらと頬を赤らめて苦笑を浮かべる。
 我が子に乳を吸われながら性の快楽を覚える事への背徳感が、鬼無子の身体を甘く犯す微弱な快楽を強める。

「それがしの胸の弄び方は父君と同じだな。これでは性格の方も似ているかもしれないな、まったく。ふぅ、んん」

 抗議なのかそれとも同意なのか、弟狼がちゅう、と音を立てて強く鬼無子の乳首から母乳を啜り、鬼無子は思いがけず大きな嬌声を零した。
 雪輝と交わる度に咽喉が枯れるほど上げさせられる嬌声に、最初は鬼無子自身、自分がこんな声を上げるのかと驚いたものだが、今ではすっかりと耳に馴染んでいる。
 食欲旺盛な我が子らに母乳を与えていると、板戸を開いてひながひょっこりと顔を覗かせた。樵小屋の広場に作った畑から今夜の分の食材を採りに行っていた所だ。
 数年を経てすっかりとまだ十代ながらもその美貌の蕾を開花させたひなは、同性である鬼無子の眼からしても感嘆の想いを禁じ得ぬ美しさである。
 真っ直ぐに伸ばされた黒髪は夜の闇をそのまま映したかのように深みがあり、陽を浴びて風に靡くさまは、まるで幾万粒の宝石を纏っているかのように美しく、筆舌に尽くしがたい。
 幼いころか覗かせていた美貌の片鱗は見事大輪の花を咲かせ、眉と瞳と鼻と口とはまさに黄金比という他ない絶妙の配置がなされ、芸術を志すものなら己の手で再現したいという願いを覚えるに違いない完璧さである。
 このような妖魔の住まう山の中で埋もれている事を知ったならば、世界の男も女も悲嘆の涙に暮れておかしくないほどの、絶世の美貌をひなは見事に体現していた。
 樵小屋の今に腰かけていくつかの野菜を乗せた笊を傍らに置き、ひなは鬼無子と同じ慈愛の瞳を鬼無子の腕の中の赤子らに向ける。
 自分のお腹を痛めて産んだ子ではないが、そんなことは何の関係もなく、ひなは愛する家族が産んだ新たな家族を愛していた。

「ふふ、今日も元気ですね。これなら大きくなるのもあっという間かしら」

「ああ。あんまり貪欲に乳を吸うものだから雪輝殿には自粛して頂かないといけないかもしれないな」

「きっと残念がりますね。雪輝様は鬼無子さんのお乳の味を気に入ってらっしゃいますから。でも子供達の為ならきちんと我慢してくださいますよ」

 年月を経るたびに親愛の度合いを深めてきた鬼無子とひなのやり取りは、打てば響くように息が合っている。

「なに、直にひなのも飲めるようになるのだから、雪輝殿が残念がっている時間もそう長くはないさ」

「そうですね」

 そう答えるひなは、浅黄色の着物を内側からふっくらと押し上げている自分のお腹を、優しく優しく湧き溢れて尽きぬ愛しさを込めて撫でる。
その所作を見守る鬼無子の視線も、ひな同様に限りない愛と優しさで満ちている。
 鬼無子に遅れる事三ヵ月、ひなもまた雪輝の精を受けて新たな命をそのまだまだ幼い胎内に宿していた。
ようやく蕾から花を咲かせたばかりのひなは、既に一人の女として、そして母としての暖かさと美しさを手に入れていた。
 時折お腹の子供が動き、ひなは自分が無限の慕情と愛を寄せる男の子を孕んだ事を再認して、言葉にはし難い幸福の想いに包まれる。
 自分が雪輝によって『女』にされた事、愛する方と情交を交わせた事、そしてまさに愛の結晶である新たな命をいま自分が育んでいる事。
 ひなはこの世に自分を生んでくれた父母達に限りない感謝の念を抱いていた。色々と悲しい事や辛い事もあったけれど、この世に産まれていなければ今の幸福を知ることはなかったのだから。
 鬼無子と共に雪輝に愛されながらも、先に孕んだ鬼無子の妊娠期間は十カ月と、人間が人間を産む時と変わりはなかったから、ひながお腹の命を産み落とすのはざっと三ヵ月後の事。
 凛の手配で経験豊かな産婆が手伝ってくれるから、出産に関してひなはなにも不安を抱いていない。
 いまはただ一刻も早く自分と雪輝の愛の結晶を産み落とし、自分達がどれだけ子供らを愛しているのか、そして世界はこんなにも素晴らしいものだという事を教えてあげたかった。
 母としての美しさを輝かせるひなの横顔を見つめてから、腕の中の我が子に視線を落として、鬼無子は優しく言う。

「お前達の弟か妹も、もうすぐ産まれるのだよ。父君と二人の母と姉弟に囲まれて寂しく思う暇などないぞ?」

 母の言葉が分かったのかむしゃぶりついていた乳首から口を話して、狼耳と尻尾付きの姉と小狼の弟が揃ってきらきらと青く輝く瞳を実母に向ける。
 まだはっきりと言葉を口にする事はないが、半人半妖の姉弟達はこれ以上ないほど愛らしい顔に笑みを浮かべて、きゃっきゃっと金鈴の音も霞む透き通った声で笑う。
 子らの浮かべる笑顔と声に、二人の母も揃って笑みを浮かべる。
 扶養家族が一気に増えて一家の大黒柱としての自覚から、積極的に狩りに出ている父親の雪輝が居たら、絶対に妻や子供達と同じ笑みを浮かべただろう。



「………なこ。…………きなこ。……………………鬼無子」

「ふぁっ!?」

「どうした? 君がうたたねとは珍しい」

 自分を呼ぶ声に惹かれて目を開いて見れば、そこには囲炉裏を挟んでこちらを見つめる巨大な狼の顔がある。ひなはといえばそのお腹の極上の毛並みに身体を投げ出して、存分に感触を楽しみながら甘えるのに疲れてしまったようで、健やかな寝息を立てている。

「うたたね? それがし? えっと…………子供は?」

 思考がぼやけて焦点のあっていない鬼無子は、つい先ほどまで見ていた樵小屋の中の風景と自分や、出会った頃の姿に戻っているひなの姿に困惑の色を隠せず、先ほどまで自分の腕の中に抱いていた愛し子の姿を探す。

「うたたねしていたよ。子供は……嶽の事か? 主水らはここを訪れてはおらぬが」

 片耳をぱたぱたと動かして、雪輝は珍しいというよりは初めて見る、寝惚けているらしい鬼無子の姿に、面白がるのと不思議がるという二つの感情を浮かべていた。
 確かについ先ほどまで感じていた子供達の重さとぬくもり、乳首を吸われる事への小さな快楽の唐突な消失に、鬼無子はしばし現実との整合がとれずに瞳を瞬かせる。
 そうしてしばらく、ようやく鬼無子は胸を満たしていた溢れんばかりの幸福感と子らの姿が、夢の中のものであった事を悟る。
 いつからかははっきりとしないが、夢の世界に浸っていた時に感じていた幸福が夢の中の虚構であった事を悟るのと同時に、鬼無子の胸を満たしたのは言葉にし難い巨大な寂寥と虚無感であった。
 それはただただ幸福を願うわが子を唐突に自分の手から奪われた母の悲しみ。痛いほど胸の中で大きくなるその感情を必死に押し殺しながら、鬼無子はあれが夢だったのだと自分に言い聞かせる。
 左手で胸元の生地を握りしめてなにか辛いものに耐えているような鬼無子に、雪輝が眉根を寄せて心配を塗りたくった声を掛けた。

「どうした、鬼無子。なにか嫌な夢を見たのか? なにやら幸せそうに笑んでいたので起こすのは忍びないかと、思っていたのだが、そうではなかったのか」

「幸せそうに笑っていましたか、それがしは?」

 泣き笑いに近い表情を浮かべる鬼無子に、雪輝は首肯して言葉を重ねる。悲しみだけではない感情に、鬼無子が翻弄されているのは分かったが、それを慰める術を雪輝は知らなかった。

「ああ、傍から見る分にはこの上なく幸せそうだった。ずっとそうやって笑っていられれば、きっとこの世は極楽に違いないというくらいに」

「そうですか。……ええ、そうですね。雪輝殿の仰る通りにとてもとても幸せな夢でありました。それが終わってしまった事が無性に悲しいのでございます」

「そうであったか。これは起こすのではなかったかもしれんな。そうすればまだ夢を見ていられたであろうに」

 夢、という言葉がこの上なく鬼無子には残酷に響き、幼い子供の様に癇癪を起して泣き叫びたい衝動に駆られた。
 それでも、そうしてしまっては気の良い狼は文字通りの狼狽を浮かべて、必死に自分を慰めようとするだろう。
 その雪輝の気配りと触れてくるだろう雪輝の身体のぬくもりを感じれば、きっと胸の中の虚無はその領土を増して、より鬼無子の心を苛むことだろう。それが分かるから、鬼無子は胸中の悲しみや寂しさを、ほんのわずかでも曝け出すわけには行かなかった。

「確かにとても素晴らしい夢でございました。それはもう、それがしの人生にこれほど幸福な事があってよいのかと思うほどに、とても、とても美しく素晴らしく幸福な」

「鬼無子?」

 いままで見た事のない儚いほどに美しい笑みを浮かべる鬼無子に、雪輝は掛けるべき言葉を見つけられない。

「ですが、やはり夢は夢。虚構、幻。現実ではないのです。ですからいつまでも夢の世界に浸ってはなりませぬ。雪輝殿に起こしていただいて良かったのですよ。きっと」

 口にしていることを本気で思っているとは到底思えない鬼無子の声色に、その胸の中の苦しみが推し量れるようなものでない事を悟り、雪輝は悲しげにくぅん、と一つ鳴く。
 この上なく幸福なものであったと語りながら、それを嘘偽りであると断じる鬼無子の心が、はたしてどのような感情と思考を経てその答えを導き出したのか、それが分かれば鬼無子の心を幾許かなりと慰める事も出来たろうに。
 それの出来ぬ自分の事が、雪輝には悲しく、悲しみを通り越して怒りさえ覚えた。これほど苦しんでいる鬼無子の心ひとつ、わずかにも安らかにしてあげる事さえもできない己の無力。
 白猿王の陽動に引っ掛かり、鬼無子とひなの生命を危険に晒した時にも匹敵する己への嫌悪と憎悪は、それを抱くほど目の前の少女が悲しんでいる事を、雪輝が感じている為であった。
 そしてまた鬼無子は、己の一族が取り込んできた数多の妖魔の中の、ある個体の事を思い出していた。
 はるか昔、都の人々が眠りに落ちた先でまさしく夢に描いた理想の未来を連日夢に見て、目を覚ましてその時の事が忘れられず、仕事や家事を放棄して夢を見た者達、皆が呆けてばかりいるという事件が発生した。
 事件はそれに留まらず夢の世界と現実との落差のあまり絶望して自ら命を断つ者、現実の世界を認められず、これを壊して夢の世界に帰ろうと凶行に走る者が続出し、これらがすべて人々に夢を見せるある妖魔の仕業であると発覚する。
 当時の四方木家の祖先は、この妖魔以外にも夢を操る妖魔や呪術使いとの戦いを考慮し、多大な犠牲を払いながらこの妖魔を生け捕りにし、更に多くの犠牲を出しながら人体実験の果てに一族の中に夢を操る妖魔の血肉を散り込むことに成功する。
 妖魔を研究し、適合できずに発狂する者や命を落とすものが次々と出る中、この妖魔の見せる夢のとある性質が発覚した。
 それは……

(その者には決して適える事の出来ない夢)

 そう、夢を見た者がどう足掻いた所で、努力したとしても決して現実とする事の出来ない不可能な運命を、夢として見せて現実との落差に耐え切れずに壊れた魂を食らう妖魔だったのである。
 先ほど垣間見た夢は、鬼無子の身体の中にも流れているその夢妖魔の血が、如何なる偶然か見せたものだったのだろう。
 鬼無子には決して手に入れる事の出来ない幸福な夢を。
 鬼無子は、夢の世界の中で確かに自分の腕で抱いた我が子らの姿とぬくもりを思い出し、子らと出会えぬ己の運命を悟り、心の中で子らを思って一滴の涙を流した。
 自分には決して手に入れる事の出来ない、あまりにも残酷なほど甘美で美しい未来。見せられたそれのなんと素晴らしく暖かく、幸福であった事か。
 それを得られぬと悟った今の、なんと悲しく苦しく、終わりの見えぬ虚無が胸の中に生じた事か。
 哀しいとか、辛いとか、苦しいとか、そんな簡単に言葉に出来る感情などではない。言葉には出来ないほどの何かが、鬼無子の心にぽっかりと穴を開けている。
 雪輝の鬼無子の心を案じる瞳を見つめながら、鬼無子はいつ果てるともなく心の中で涙を流し続けた。

<続>

 私はハラボテジャンルもダメだったはずなのにと思う今日この頃。自分が何を書きたいのか、なんでこういう路線になっているのか正直わかりません。とりあえず鬼無子はエロ要員で確定ですけれども。
 以下、頂いたご感想への返事です。

>ヨシヲさま
子連れ狼の名前をもらった父狐と概ね同じ性格の狸さんです。家族から慕われているのも同じですね。家族を大切にしている所も同じだったり。たしかにこのタイミングだとそう思われても仕方ありませんね。とりあえず先のお楽しみという事で!


>taisaさま
狸の子でした。鳴き声に関してはやはり同じイヌ科の生き物という事で大差ないのでしょうね。教えていただきありがとうございます。精を受けた事でどうなるかという着眼点は素晴らしいです。私の好きな作家さんも妖魔の精を受けた女性の悲劇を書いてらっしゃいますので、意識無意識に関わらずその影響を今後物語に反映させるかもしれません。夢の中で早速語られましたがw

>天船様
江戸時代っぽい名前と考えた時に、必殺仕事人と藤田まことさんの名前が浮かんだもので、使わせていただきました。イメージとしては家に帰って妻と姑を前にしている時の主水です。
ロリ妊婦がマニアックということなので、とりあえず夢オチということで出しました。成長したと描写がありますが、夢の中のひなもロリといわれる範疇の年齢ですので。

>マリンド・アニムさま
まさしく獣姦フラグでございますだ。人化以外にも手段は考えていましたが、処女懐胎の発想は無かったです。つい最近狐女子高生が全裸かつ公衆の面前で出産をかます漫画を読んだばかりだというのに、不覚であります。

>通りすがり様
確かに倫理的に非常にまずいのです。SSだからいいじゃないかと思う自分がいる反面、限度というものがあるだろうと判断している自分もいます。いずれにせよ決断を下さなければならないのですが、もうしばし先のこととなります。


お読みくださった皆様、感想を下さった皆様、まことにありがとうございます。単純な私にとって正にキーボードを叩く指の原動力であります。今後ともよろしくお願い致します。またPV40000突破、遅ればせながらありがとうございます。次の大台50000を目指して日々精進いたします。

追記11/22 taisaさまからご指摘いただいた誤字やほかの脱字など修正いたしました。ご指摘ありがとうございます。


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