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No.19621の一覧
[0] 【VRMMO】CuriosityOnline【非デスゲーム】[Ione](2010/07/21 02:00)
[1] 0:インタビュー[Ione](2010/06/19 23:34)
[2] 1:スイッチオン[Ione](2010/06/19 23:35)
[3] 2:スタティナオンライン[Ione](2010/06/21 23:51)
[4] 3:ゲームスタート[Ione](2010/06/19 23:35)
[5] 4:フリーフォール[Ione](2010/07/21 02:15)
[6] 5:賢者の授業[Ione](2010/06/21 23:55)
[7] 6:乙女のピンチ[Ione](2010/07/15 21:14)
[8] 7:青ルビエの花[Ione](2010/06/23 22:38)
[9] 8:初心者への依頼[Ione](2010/07/06 21:25)
[10] 9:初心者講習[Ione](2010/06/23 22:37)
[11] 10:講習の成果[Ione](2010/07/06 21:50)
[12] 11:又旅人間[Ione](2010/07/15 21:15)
[13] 12:ジェシカ先生の思考理論[Ione](2010/07/03 00:40)
[14] 13:初めての討伐[Ione](2010/07/06 21:48)
[15] 14:ランクアップに向けて[Ione](2010/07/21 01:44)
[16] 15:猫好きレベル[Ione](2010/07/21 01:55)
[17] 16:初めての戦闘[Ione](2010/07/30 03:02)
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[19621] 10:講習の成果
Name: Ione◆2fe557b6 ID:0e633f31 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/07/06 21:50
「はい、以上で講習は終了です。お疲れ様でした」

ロイさんが少し疲れた顔で言う。
俺も疲れているので軽く会釈するだけだ。
肉体的にはゲーム内なので暫く座っていれば勝手に回復する。
しかし精神的な疲れはどうしようもない。
なぜそんなに疲れているのかというと武器の数が多かったのだ。
まさかあんなに武器があるとは、総合を侮っていた。
俺が講習を受けた武器を羅列すると

小剣、大剣、片手剣、斧、片手槍、両手槍、棒、ハンマー、ナックル、弓、銃

全部で計11種類各30分ぐらいの講習だったので合計で5時間半。
疲れるはずだ。
若干ロイさんの表情が強ばっているのは疲労というより俺が原因だったかもしれない。
例をあげると

~大剣~
「じゃあこの剣を振ってみましょう」
「はい、って重!」
「あれ?あーその剣ちょっと必要スキルが高かったかな。じゃあちょっとこの剣とかえってなんでこっちにくるんですか!」
「けっ剣が重すぎて姿勢が保てないんですよ!」
「剣を持ったままこっちにこないで!剣を手放して!!!」
「あーそうですね、じゃあぽいっと」
「こっちになげないでーーー」


~銃~
「じゃあさっき説明したとおりあの的を狙って下さい。まずは一発でいいです」
「はい、わかりました」

ダーン

ダーン

ダーン

「結構反動強いんですね、腕がかなり跳ね上がりましたよ」
「ええ、そのせいで私のマントに穴が開いたんですね。というか一発でいいっていったじゃないですか!」
「いやぁ反動のせいで指がトリガーにあたっちゃって」

うん、だったかもじゃないな。
確実に原因は俺だな。
まぁ初めての戦闘スキル取得で少し舞い上がっていたということで勘弁してもらおう。
こっちは初心者だしね。

「まぁ色々ありましたがイツカさんはすべての武器の講習をしっかりと受けていただけたということでプレゼントを上げましょう」
「え?マジですか!講習って何か貰えるんですね」
「おそらくこの講習だけだと思いますよ。まぁ今まで最後まで全部講習を受けてくれた人がいないので渡すのは初めてなんですがね」

まぁ5時間半もの拘束時間を考えると途中で離脱する人もいるのかもしれない。

「プレゼントなんですがこれです」

ロイさんは一冊の本を取り出した。
タイトルは『ハーレムパラダイス伝説』

「ロイさん、あなたってそういう人だったんですか。むっつりスケベですね」
「ちちち違うんですよ。別に私の趣味ってわけじゃないんですよ!読んで貰えれば分かります」
「いやそんな、こんな恥ずかしいタイトルの本を人前で読むだなんて。ロイさん、自分の性癖を人に押し付けるのは良くないことですよ?」
「そんな性癖じゃないですよ!読んで!この場で読んでみて!」
「もう、しょうがないですねぇ」

えーっとどんな本なのかな。



「ちょっと!あなたいったい誰が本命なのよ!」
「そうですわ、私というものがありながら他の娘にまで気をやるなんて!」
「おにぃちゃんが好きなのはもちろん私よねぇ?」
「何を言ってるんだ、僕に決まってるだろ!」
「あらあら皆さん往生際が悪いですねぇ」
「あぁ?ふざけんな俺が本命にきまってんだろが。ぶっ飛ばすぞ!」
「私はご主人様に一生尽くしてよいと許可を得ました。なので私がいれば他の方々は必要ありません」
「何言ってんのよ、私だって一生そばにいるって言ってもらったんだから!」
「まぁまぁみんな聞いてくれ。僕はみんなを愛している。ひとりだけを選ぶなんてできないよ。だから平等に全員に等しく愛を与えるよ。それじゃいけないかい?」

ニコリ

「「「「「抱いて!!!!」」」」



…なんだこの頭の悪い本は。

ピコーン、チャラチャ、チャラチャチャーン

おや、何かスキルを発見したようだ。

「スキルは発見できましたか?」

え?
驚いてロイさんを見る。

「武器総合というスキルを発見しているはずです。確認してみてください」

慌ててスキルウィンドウを開くと確かに追加されている。

総合武器:ランクA
説明『すべての武器を扱うことのできる力。スキルを所持していなくても武器を扱うことができる。ただしクラスが器用貧乏時しか効果は発動されない』
取得状況『武器スキルを10個以上取得した状態で『ハーレムパラダイス伝説』を読んだ。

おおおおお!
これはすごい。
ランクAってのも嬉しいが効果が凄まじい。
これひとつで武器を使い放題か!

「その表情だとちゃんとスキルを発見できたみたいですね」
「はい!でもこのスキルすごいですね。これさえあれば武器スキル無くていいだなんてチートじゃないですか」
「チート?」
「あぁ、反則って意味です」
「なるほど、しかしそううまくはいかないんですよ」

ロイさんは苦笑しながら説明する。

「武器総合スキルと一緒に他のものも発見しませんでしたか?」

他のもの?
ログを見てみる。

解読スキルが5.0上昇した。
総合武器のスキルを発見した。
クラス【器用貧乏】を発見した。

「クラス器用貧乏…?」
「ええ、クラスの知識はありますか?」
「あーギルドカードとかに書いてあるやつですよね?」
「ええそうです。そのクラスというものはスキルと同じように特定の条件により入手することができます。クラスには何かしらの効果がありそれを付け替えることにより効率よく物事をすすめることができます」
「なるほど、でもこの器用貧乏ってクラスはなにかあんまりよくなさそうなイメージがあるんですが」
「効果はステータスのクラスを触れば確認できますよ。自分の目で確認してみてください」

言われるがままステータスを開く
クラスの欄に触れてみると別にウィンドウが開いた。

クラス:異界の旅人
説明『異界からさまよい渡りし旅人。何者でも無いがゆえ何者にも成ることができる』
効果:なし

クラス:器用貧乏
説明『あちらこちらに気をやる浮気性なあなた!どれも中途半端になってはいませんか?そんなあなたにぴったりでしょう』
効果:攻撃力が0.8倍 初級武器しか扱うことができない 初級テクニックしか扱うことができない

「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ!!!」

驚きだ、この器用貧乏とかいうクラスはデメリットしかないじゃないか。

「こんなクラス一体誰が使うんだ」
「武器総合の説明に書いてあったでしょう?クラスが器用貧乏であることが前提条件になっているんですよ」
「でもこのクラスじゃ強い武器を見つけても装備できないってことじゃないですか」
「ええ、そうですね。でも使い方次第ですよ。講習の最初に私の剣がスキル70の剣を持っていることは言いましたよね?私は武器総合スキルもありますが片手剣スキルも上げているんですよ。今はイツカさんに講習するために器用貧乏クラスをつけていますけどね。クラスは付け替えることができるのでうまく活用するのが冒険者の常識なんです」

なるほど、奥が深いな。
まぁ選択肢は大いに越したことはないしランクAのスキルなんだから喜んでおくか。
最悪使わないという選択もあるし。

「その本返していただいていいですか?そんな本ですが結構貴重なものなんですよ」

確かにこの本は内容は酷いがランクAのスキルを覚えるのに必要なんだからレアなんだろうな。
持っていることがばれると少し恥ずかしいだろうが。
そんなことを考えつつ本を返す。

「それではこれで本当に講習はおしまいです。お疲れ様でした」
「ありがとうございました」

ロイさんに別れのあいさつをして訓練室をでる。
受付のお姉さんに一応報告しておくか。

「あ、講習終わりました」
「お疲れ様です。講習を終えられましたので討伐系の依頼も受注することができるようになります。お受けになりますか?」
「えーっと取り敢えず武器がないのでまだいいです」
「そうですね。装備でしたらギルドの向かいの通りにあるエッグブレイカーというお店がよいかと思います。初心者向けの装備を扱っているところで値段もお手頃です。イツカさんは総合講習を終了なさったのでこの紙を持っていけば割引してもらえます」
「ありがとうございます。じゃあちょっと見に行ってきますね」
「いってらっしゃいませ」

ギルドをでて教えてもらったエッグブレイカーを探す。
すこし周りを歩いていると卵から剣が突き出ているデザインの看板を見つける。
名前からしてここかな。
なかに入ると所狭しと武器屋防具などが置かれている。
巨大な剣やポーションが入ったびんなどを珍しげに眺めていると声をかけられた。

「おい、坊主。なにか探しものか?」

振り向くとそこには見覚えのあるガチムチマッチョのオーガが立っていた。

「ラルゴさんここでなにしてるんですか?お店は平気なんです?」
「ん?お前は弟の酒場へ行ったことあるのか?」
「へ、弟?」
「ああ、俺の名前はゴルン。ここエッグブレイカーの店長をやっている。酒場のラルゴは俺の弟だ」

言われてみると少しこのゴルンさんのほうが背が高い気もする。
しかしそっくりだな。

「で坊主は何か探してんのか?」

ゴルンさんにも坊主呼ばわりされるのか。

「えーっと先程冒険者ギルドで講習を受けまして。受付のお姉さんにこのお店を紹介されたんですよ」
「なるほど、坊主は卵からくちばしが出てきたくらいか。なんの武器を使うんだ?」
「武器はまだ決めてないんですよ」
「講習受けた武器でいいんじゃねーのか?」
「総合の講習受けたんですよ」
「お前変わった奴だな。んーだったらいくつか武器を使って合う奴をさがすしかねーな」
「そうですねぇ、取り敢えず遠・中・近3つの距離で戦える武器が欲しいですかね」
「そーすっと一般的なところでは片手剣に槍に弓ってとこか」
「銃ってあるんですか?」
「あることはあるがひよっこにはおすすめしないぞ。銃自体が少し高価だってのもあるが撃つための弾が結構するんだよ。だからある程度稼げるようになってからのほうがいいとおもうぜ」
「なるほど」
「坊主、予算はどれくらいなんだ」
「えーっと…198ゴールド?」
「よし、帰れ」

ゴルンさんは俺に向かいしっしと手を振る。

「そんな!この店は客を差別するんですか!」
「あほか、198ゴールドじゃポーションも買えんわ!」
「えーそうなんですかぁ。というか物価がいまいち分からないんですが」
「うちの商品でいったらそこのダガーが2000ゴールドだ。片手剣は盾とセットで2500、槍は2000で弓が2200って所だ」

ぐっ結構するんだな。
ラルゴさんとこでの仕事が1時間で1000Goldだったのを考えると7時間くらい働かないと装備が揃えれない。

「あ、割引券あるんですが198ゴールドで買えちゃったりしませんか?」
「一昨日きやがれってんだ」

くそー、しょうがない。
ギルドで仕事して稼ぐしか無いか。

「わかりました、お金稼いでまた来ますよ」
「おぅ、ちゃんと割引はするから頑張って稼いできな」

新たな目標ができたな。
そういえばさっき気がついたんだがステータスのウィンドウに時計が付いている。
これはどうやら現実の時間を表しているようだ。
時刻は深夜2時35分。
さすがに疲労感があるな。
講習も6時間近くかかったしな。
そろそろ一旦現実に戻るか。
「ログアウト」
明日からはお金稼ぎだな。
そんなことを思いながらログアウトのカウントを眺めていた。





現在のスキル



筋力:10.2 ↑up
集中力:3.3
自然回復:8.7 ↑up
落下耐性:1.2
解読:5.1
小剣:5.1 New!
片手剣:5.0 New!
大剣:4.9 New!
斧:5.1 New!
片手槍:4.8 New!
両手槍:5.3 New!
棒:4.5 New!
棍棒:4.7 New!
素手:5.3 New!
弓:6.0 New!
銃:5.4 New!
総合武器:0.1 New!







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あとがき
講習終了、無事戦闘スキルをゲットしました。
まぁまだ装備何もないので意味ないですが。

話数も10話と区切りがいいのでそろそろオリジナル板に移ってみようかなんて考えております。
おそらく次回更新時に多少手直しをかけてオリジナル板に移動していると思います。
沢山の感想ありがとうございました。
もしよろしければオリジナル板のほうでもかわいがってください。


感想返し

>>通りすがりさん
確かに花売りの少女は涙目ですね
一般NPCと冒険者関係とでは消費するGoldが違うということにしておきましょうw

>>雪林檎さん
一応スキル全部ひっくるめて1000です。

>>kntさん
発見したスキルは0.0に下げてもそのままです
なので割と廃人プレイヤーとの垣根は低くなる…はず

>>はきさん
今回の講習は取り敢えず主要武器なだけで何種類あるのかは私にも不明ですw
修行風景大幅にカットしてしまって申し訳ない!

>>通りすがりの日本人さん
完全に読まれきってましたね
名前も全く同じとかオマエハオレカ



あれ、板移動するときはこっちは消していくのかしら?


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