『戦闘員は全員オペレーションルームに集合せよ! 繰り返す、戦闘員は全員――』
建物中に響き渡るアナウンスに急かされながら、いまだ慣れていない通路をとりあえず指示のとおりに駆け抜けていく。
「えーっとこっちが右で、さっき左を曲がったから……あとはまっすぐ、か?」
ヴェスタに渡された簡易地図を頼りに、複雑に枝分かれする基地の中心へと向かう。はっきり言って何一つ要領を得ていないが、それでも行かなければならないのだろう。
何故なら俺は既に、ここの戦闘員なのだから。
「ここか!」
ようやくついたその場所は、さっきまでの細い道から一転、いきなり大きく開かれた場所だった。ホール……というよりかは、周囲を見るに、学校の体育館といったほうが納得行くかもしれない。
「うへぇ」
そこには数十人の黒い集団が、敷き詰められるように集まっていた。
皆同じ格好をし、同じ姿勢――つまりは直立不動のまま、こちらからは背を向けて、正面先の壇上へと一点に意識を集中させている。
いや……その統率がとれすぎた集団の中にも、わずかに揺らぎは存在していた。まるで間違い探しのように、列の中に紛れて、個々の行動をとっている黒ずくめがいる。
その数はあまり多くないが、つまりは彼らが――
(……俺と同じ。自我を持つ戦闘員ってわけか)
ヴェスタによって死体から蘇生させられたのか、あるいは志願して自分からこの場所にいるのか。
何にせよまっとうな立場ではあるまい。こんな冗談じみた空間で正気を保っているんだから。
「よう!」
なんて考えていたら、横から急に声を掛けられ、思わずびくりと体を震わせてしまった。
誰かに声をかけられるなど、まるで想定の範囲外だったからだ。
「お前が新入りだろ? ようこそ、悪の秘密結社へ……ってな」
馴れ馴れしくこちらの肩を叩きながら朗らかに笑うその男は、俺より明らかに一回りは大きな巨体を持っていた。その格好は、やはり周囲と同様に全身黒のスーツに、上半身は薄手の黒い鎧のようなものを身にまとっている。
つまりはこれが、ここの戦闘員の戦闘服というわけだ。
当然俺も、ヴェスタに着せられて同じ服装をしている。
「全身黒タイツじゃなくて安心しただろ? 俺も最初の感想はそれだったぜ」
ともあれ、こんな気色悪い場所で、話し相手がいるのは正直ありがたかった。
男に苦笑を返し、肩をすくめる。
「ああ……アンタも、生き返ったクチか?」
「いや、俺は金目当てさ。馬鹿みてぇな借金があってよ。内臓売っても足りない程度だ」
「……ここ、本当に金なんて支給されるのか? どうやって調達してんだ」
「さあな。だが実際大金は渡される。こんなうまい仕事は他じゃねえよ」
うまい仕事、ね。狂気の沙汰としか思えんが。
「それよりお前、仮面はもう支給されてるか? 大将が出てくる前に正装は整えといたほうがいいぜ」
男は手に持っていた白いお面のようなものをこちらに掲げてくる。
……正直、それを装着することだけは俺に残っていた最後の羞恥心が許していなかったのだが。
「やっぱり、つけないと駄目か……?」
「色々と便利だぜ。お前だって街中で顔を晒しながらこんなことしたくねーだろ」
ごもっともな意見だった。
ヴェスタに渡された白い仮面を持ち、途方にくれる。
いやだなぁ。
「見てろよ。こうやって装着するんだ」
男は自分の顔に、静かに仮面を貼り付けた。
するとカチリと小さな音が聞こえ、次の瞬間にはどういう原理か仮面がゴムのように伸び、頭全体に巻きつくように広がっていく。
あっという間に男の頭は、フルフェイスの仮面で完全に包まれていた。
仮面の絵柄(表情とでもいうのだろうか)はどう見てもドクロのそれで、遠くから見れば顔が骸骨に見えないこともない。
「キー! キキー!」
男は仮面の下から、どこかお馴染みのフレーズを甲高い声で叫ぶ。……雰囲気に飲まれて日本語を忘れたのだろうか?
「キー! キーキー!」
こちらの仮面を指差し、続いて顔を指差す。さっさとつけろということらしい。
「うう……人としての最低限の尊厳が失われる……」
「キー!」
「うるせえ! 分かったっつうの!」
ええい、ままよ!
勢いにまかせて顔に仮面を貼り付ける。
すぐに仮面が広がり、顔全体を白い骸骨が覆う。
「どうだ? 意外と着心地は悪くねーだろ」
仮面を通して聞こえる男の声は、理解のできる言語だった。
「相手に会話内容が割れないよう、こうやってカモフラージュする機能なんだとさ。仮面をつけてれば、普段どおりに聞こえる」
「……そりゃ分かるが、なんでその誤魔化す用の言葉がよりにもよってキーなんだよ」
『ひとえに私の地球学習成果だ。地球人に馴染みやすいスタイルのほうが受け入れられると思ってな』
「ヴェスタ?」
仮面から聞こえる声は、今は周囲にいない少女のものだった。傍にいる男の声とは違い、どこか機械を通したようなくぐもった音声で聞こえてくる。
『このスカルマスクには通信機能もついている。私の自慢の発明品だ』
「うるせー。こんなもん作ってる暇があったらとっととエテル変換機発明しろ」
耳に垂れ流される罵詈雑言はスルーし、男に向き直る。
「んで、ここで集まったのはいいけど。これからどうするんだ?」
「うちの大将が状況を説明する。そっから先はなるようになれだ」
「大将?」
「指揮官様だとさ。……ほれ、おいでなすったぜ」
男は壇上に顔を向ける。俺もまたそれに習うように視線を返せば、さっきまで誰もいなかった壇上の中心に、いつのまにか一人の女性が立っていた。
グリーンを基調としたビキニアーマー風のハイレグ仕様に、黒のオーバーニーソックス。腰に携えたベルトには一振りの剣が備わっており、手足はガントレット・グリーブで完全に固められている。
美しいブロンドの髪は肩より下まで伸びており、その凛々しい顔立ちはまさしく美人と形容するに相応しい。
「すげえ……」
ハイセンスすぎる……。
「いつ見てもたまらねえな」
なにやら腕を組んで何度も頷いている隣の男は無視し、俺は思わずため息をつかずにはいられなかった。
まともじゃねえことは百も承知だけど、もう少しまともであれよ頼むから。
『ディアナ・ノワール殿だ。この地球支部の司令官にして、お前たちの上司にあたる』
「――我が《ノワール》の精鋭達よ。早速だが状況を説明する」
姿から想像していた通りの凛とした声がホール中に響き渡る。
説明は簡素なものだった。御門市の臨海公園にて目標エネルギー反応アリ。既に第一部隊を派遣しているが、先刻ルピナスのガーディアン・プリンセスが到着。第一部隊を殲滅し、目標と交戦を開始した――
「……目標と交戦?」
話では、ただ固体化したエネルギーを回収するという話だったはずだが。
『超エネルギー体は、地球上の生命体に憑依することで存在を維持する。回収するには、その憑依体を殺すことなくエネルギーと生物に分離させる必要があるのだ』
「おい聞いてねえぞ」
『言っていないからな。今言ったぞ』
あっけらかんとした少女の物言いに、ため息が増す。
その間に指揮官の説明も終わったようだった。
「ガーディアン・プリンセスに直接戦闘を仕掛ける必要はない。我らの目的はあくまで『超エネルギー体』の回収だ。奴がエネルギーと本体を分離させた隙を突いて、必ずエネルギーを確保しろ!」
「キー!!」
場の戦闘員が、一同に敬礼の姿勢をとる。数秒遅れてそれを真似る俺。
「ま、気楽にいこうぜ。俺たちゃ腕がとれようと足がもげようと死にはしない。脳さえ無事ならな」
とんとんと軽く肩を叩き、男が気楽そうに言う。
なるほど、このマスクは一応それを保護するためのものでもあるわけだ。
「……初陣か。はっきりいって、まったく実感沸かないな」
心中は、自分でも驚くほどにひどく落ち着いている。
いまだ現実に脳が追いついていないだけなのかもしれない。
それもまた、無理ない話だと思う。いきなり死んでいただの改造しただのの話を聞いて、間髪いれずに実戦だ。理解できるほうがおかしい。
『あまり派手に壊すなよ。お前は改造したてなんだからな』
耳元に届くエールともつかない声に適当に返し、俺はただ、嘆息をつくしか自分にできる術を思いつかなかった。
時に、現実がひどく空虚に思えたことはないだろうか。
誰だってそんな体験を、一度や二度、しているはずだ。
極端な境遇に立つまでもなく、ふとした日常の間で、「これは本当に現実なんだろうか?」と思うこと。それは宝くじが当たったり、野球でまさかの逆転ホームランが飛び出したり、あるいはテレビの運勢占いで1位になった瞬間でもいい。
大小、人によって様々な違いはあれど、そんな自己と現実とのギャップに戸惑うような場面が人生を歩いている限り何度かあったはずだ。
しかし今、俺の目の前で繰り広げられている光景は、そのとびっきりであると自負できる。
海に面した公園で、ばかでかい魚が尾を振り回して暴れ回り、それを器用にかわしながら、確実に魚に致命傷を負わせているコスプレ少女――
これが非現実と言わずしてなんだというのだろうか?
テレビカメラを探したほうが現実との溝を埋める一番の手がかりになるのだろうが、生憎そんなものは周囲のどこにも存在していなかった(一応探した)。
「フレイム・シューター!!」
大きく跳躍した少女がひらひらのスカートを風になびかせながら、持っているワンドを振りかざす。杖の先に埋め込まれた赤い宝石が眩い光を放ち、それが形を成したかのように一瞬後には杖の先から炎の玉が生み出され、魚にむかって恐るべきスピードで飛来していく。
魚の化け物はもろにその玉を食らい、たまらないとでもいうかのように大きくのけぞった。
その一瞬の隙を、少女は見逃さなかった。
着地した瞬間、何やら印を刻むように空中で杖を振りかざし、その軌道をなぞるように光が追随し、空中に紋章が刻まれる。
「――我、焔の主が命ず。汝在るべき姿に還れ」
詠唱により一際大きな光を放った紋章が、少女の気迫の声と共に、一気に魚の巨体へと打ち込まれた。
「封印 !!」
グオォォォォォォッ、と魚が咆哮し、全身から強烈な光を発する。
マスク越しでなければその光に目を焼かれていたかもしれない。強い輝きの中で、魚がみるみるうちに小さくなっていくのが分かった。
そして、次の瞬間には。
地面をぴちぴちと跳ねる普通サイズの魚と。
その上でゆっくりとした動きで回転する、宙に浮いたカードだけが残された。
『いまだ! 全員突入!!』
それを見計らったかのようなタイミングでマスクから司令官の怒声が響き、今まで周囲に身を隠し事の成り行きを見守っていた黒ずくめの集団が、いっせいにそのカードへと飛び掛る。
……が、刹那。
カードに誰かがたどり着く、そのなにより先に、少女から発せられた強い熱波が、衝撃波として戦闘員たちを吹き飛ばした。
「……あら、ようやく到着? それとも最後だけ美味しくかっさらおうっていう、みみっちい考え方かしら」
その声は、風に流れるように静かに聞こえてきた。
腰に手をあて、やれやれと馬鹿にするように肩を竦め、少女はふん、と勝気に鼻を鳴らした。
「何度来ようと同じことよ、悪の惑星ノワールの手先たち! この私、プリンセス・フリージアがいる限り、地球を好きにはさせないわ!」
びしっ!と少女の白い手袋に包まれた指が、一点を指す。まあ周囲にはたくさんの戦闘員が転がっているから、別に誰かを指差したわけではないのだろう。
全体的に上半身白いスーツの中に、赤い装飾が肩やスーツのラインに走っていて、下は膝まで白いソックスで覆われており、極端に短い赤のスカートをはいている。燃えるような赤い髪を腰までなびかせ、強い意志を瞳に宿したその少女は、威風堂々、数では圧倒的に劣勢であるにも関わらず、自信たっぷりに力強く叫んだ。
「さあ、どこからでもかかってらっしゃい!」
少女がだっとカードに向かって駆けていく。それを阻止するかのように、戦闘員たちが次々と行く手を防ぐが、
「とうっ! はっ! てりゃーっ!」
ある者は回し蹴りで地面に叩きつけられ、またある者は軽くいなされ、そしてまたある者は持っている杖で殴りかかられ倒されていく。
その動きは実に洗練されていて、見事なものだというしかなかった。
こうして木陰で観察している内にも、黒い男たちが寄ってたかって少女を中心に取り囲んでいるのだが、次々とその壁が切り崩されていく。
それは戦いというよりも組み手の相手……いやもっといえば、一方的な虐殺だった。
「……すごいなぁ」
『何を感心している。お前も行かんか』
もはや現実感のないその光景に見惚れるしかない俺に、耳元でヴェスタの呆れたような声が届く。
「いやそうは言うがな博士。カードの周辺見てみろよ。明らかにやばげなサークルで囲まれちゃってるじゃねえかよ」
ぴちぴち跳ねてる魚の周辺は、赤い光が円になって取り囲んでいる。
おそらくさっきから1度も魔法(としか表現できないので、そう呼称する)を使っていないのも、アレを発生させているからに違いない。
「誰かが彼女に魔法を使わせてあのサークルを消してくれれば、俺だって行くけどさぁ」
どう考えたって無謀としかいいようがない。現に目の前では、そのサークルに突貫していった巨体が、赤い光に冗談みたいに2メートルくらい吹っ飛ばされているところだった。
何もかも規格外だ。
目の前で華麗に戦う少女に、俺が持てる感想は一つだけだった。
「魔法少女かよ……」
しかも肉弾戦もこなせる魔法少女ときては、俺の地球知識も役に立たないというものだ。
そうこうしている間に何十人といたはずの同士たちは次々と倒れ、ついに最後に残った戦闘員も、少女の肘鉄に昏倒し、その場に倒れ伏せた。
「もう終わり? まったく、雑魚のくせに数だけ多いんだから」
ふう、と少女は息を整える。あれだけの数がいても、少女の呼吸を乱すことすらできなかったようだ。
「さってと、あとはカードを回収すれば終わりね」
先程までの敵意のこもった表情とは違い、魅力的な笑顔でカードに歩み寄っていく少女に、さてどうしたものかと思案する。
まあ、行かなきゃいけないんだろうなぁ。
ああでもケガするの嫌だし、博士にだってあんまり壊すなって言われてるし、なんとかこう、ビギナーってことで今回だけ見逃してもらうわけにはいかないんだろうか。
そうだよ、だいたい戦闘員とか言っても戦闘の訓練だってまだ何も受けてないじゃないか。今回は運が悪かったということで、また次回頑張るから、今日はもう退散しよう。うんそうしよう。
決断した俺は、その場から立ち去ろうと一歩を踏み出す。
ポキッ
小気味よい音が、不自然なまでに公園に響いた。
足元を見ると、ものの見事に小枝を踏んでしまっている。
「まだいたの!」
すばやく表情を切り替えた少女の強い視線が、こちらを射抜く。
うわあ、気付かれた!
慌てて茂みから飛び出し、なんとか説明しようと身振り手振り交えて少女を説得する。
「落ち着け! 俺はついさっきまで君と同じ善良なる一般市民であってだな……」
「せやあっ!」
「うわあ!」
正面から突っ込んできた少女の拳を間一髪で交わす。少女は少しだけ驚いたように顔をしかめたが、すぐに二撃目を繰り出した。今度は右足からのハイキック。
それもギリギリで腰をかがめて交わし、バックステップで少女との距離をとる。が、すぐにその差は詰められてしまった。
「いや話し合おう! 俺達は分かり合えるはずだ!」
「このっ、このっ、ちょこまかとムカツクわね!」
「まずはその無粋な拳をしまえ! 俺達は言語を持った文明人だぞ! そーいう直接的な交渉は同じ霊長類として感心できないな!」
「キーキーうるさいわよっ!」
ああっ、そうだった!この仮面をつけてたら相手にはキーとしか聞こえないんだった!
くそっ、ヴェスタのやつ、仮面の本来の用途は密告を防ぐためだな! あのやろう、帰ったら髪型をツインテールにしてやる!
「もおおっ、あったまきた! ――深紅なる炎の源よ、我が意思、我が望みと共に敵を討てっ!」
「……っ!?」
近距離で少女が振りかぶった杖から、強烈な光が集まっていく。
それは熱となり、荒れ狂う炎となって、周囲の酸素を吸って一瞬にして肥大化した。
それを目にした瞬間、本能的に理解する。……シャレじゃすまねぇ!
理解できれば、あとは動くだけだ。
脳が指令を出すまでもない、それはほとんど反射的な行動だった。
「必殺! バーニング・パニッ――きゃあっ!?」
俺は膝に力をこめ、体勢も考えず無理やり少女に飛びついた。
突っ込んでくることは予想外だったのだろう――俺の体に押され、少女が後ろに倒れる。
「やばっ! 制御が……!」
その反動で、今まさに振り下ろさんとしていた杖は本来の軌道から外れ、そこから放たれた高エネルギーの光熱波が、俺の真横を貫通した。
爆発と、光が辺りを埋め尽くす。
赤い閃光が大きく膨れ上がり、そして鳴動して音を響かせる。
砂けむりがあがり……その時点になって、とりあえず助かったことだけを実感した。
「ったく、とんでもねーな……」
光が辿った道を視線で辿ると、まず自分の右腕が肘からごっそりなくなってることに気付く。そして後方では、地面をえぐる破壊の跡が容赦なく刻まれていた。
「これがエテルの力か……そりゃ、俺らが劣勢になるわけだ」
こんなもんにまともにぶつかってかなうわけがない。
……ヴェスタのやつ、早急にエテル変換装置を開発してくれなきゃ、近いうちにマジで全滅するぞ俺ら。
「しかし派手にやられたもんだ。ま、痛覚が残ってないのが幸いだけど……指とか動かせるかな?」
失った右手からは何の感触もなかった。そのかわり、ついでのように左手の指を動かしてみれば、何やら柔らかなものが指と指のあいだにはさまる感触がある。
「ん?」
そこで俺は――ようやく、というべきか、自分がどういう姿勢になっているのかを認識した。
魔法少女の上に馬乗りになって、左手でおもいっきりおっぱいを揉んでいた。
「………………」
「………………」
視線をあげる。顔を真っ赤にした少女が、こちらも自分がどうなっているのか完全に把握できていないのだろう、口をぱくぱくさせながら俺の顔を見つめている。
しばらく、そうして見つめあう――互いに、次の言葉も、行動も、とりあぐねていた。
俺も体を動かせず、仕方なく少女の乳房を掴んだまま、そのままの姿勢でいるしかない。
やがて、ぴくぴくと眉をひそめていた少女が、ゆっくりとその可憐に整ったピンク色の唇を動かす。、
「し、し、」
「し?」
「死ねぇーーーーっ!!!」
その後めちゃくちゃボコられた。
※初回から沢山の感想ありがとうございます。
今回読んでいただければ分かるように、作者は戦闘描写がまったく書けません。
皆さんに呆れられないようがんばる所存ですが、その辺は生温かい目で見守っていただければ幸いです。
次回、組織の日常