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No.16894の一覧
[0] 隔離都市物語(完結)[BA-2](2010/07/10 14:34)
[1] 01 ある勇者の独白[BA-2](2010/03/02 23:23)
[2] 02 とある勇者の転落[BA-2](2010/02/28 20:44)
[3] 03 隔離都市[BA-2](2010/03/16 20:54)
[4] 04 初見殺しと初戦闘[BA-2](2010/03/08 22:41)
[5] 05 過去の過ち[BA-2](2010/03/16 20:55)
[6] 06 道化が来たりて[BA-2](2010/03/28 22:23)
[7] 07 小さき者の生き様[BA-2](2010/04/15 16:09)
[8] 08 見えざる敵[BA-2](2010/04/20 15:46)
[9] 09 撤退戦[BA-2](2010/04/20 15:52)
[10] 10 姫の初恋[BA-2](2010/05/09 17:48)
[11] 11 姫様達の休日[BA-2](2010/05/09 17:53)
[12] 12 獅子の男達[BA-2](2010/05/09 18:01)
[13] 13 戦友[BA-2](2010/05/26 22:45)
[14] 14 形見[BA-2](2010/05/26 23:01)
[15] 15 王達の思惑[BA-2](2010/06/16 08:08)
[16] 16 マケィベント戦記[BA-2](2010/06/16 08:09)
[17] 17 名声と弊害[BA-2](2010/06/16 08:10)
[18] 18 連戦[BA-2](2010/06/12 16:12)
[19] 19 まおーと勇者[BA-2](2010/06/15 18:33)
[20] 20 自称平和な日々[BA-2](2010/06/18 23:45)
[21] 21 深遠の決闘[BA-2](2010/06/23 23:24)
[22] 22 最後の特訓[BA-2](2010/06/26 12:14)
[23] 23 故郷への帰還[BA-2](2010/06/27 22:44)
[24] 24 滅びの王都[BA-2](2010/06/29 20:34)
[25] 25 これがいわゆる"終わりの始まり"[BA-2](2010/07/01 19:18)
[26] 26 決着[BA-2](2010/07/03 20:59)
[27] 27 勇者シーザー最期の戦い[BA-2](2010/07/06 18:37)
[28] エピローグ[BA-2](2010/07/10 14:33)
[29] 魔王召喚したら代理が出て来たけど「コレ」に頼んで本当に大丈夫だろうか[BA-2](2018/04/02 23:28)
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[16894] 魔王召喚したら代理が出て来たけど「コレ」に頼んで本当に大丈夫だろうか
Name: BA-2◆45d91e7d ID:25c4d81b 前を表示する
Date: 2018/04/02 23:28
注:久々に書いてみたくなったのでリハビリです。内容には余り期待できないのをご理解ください




・・・魔王召喚したら代理が出て来たけど「コレ」に頼んで本当に大丈夫だろうか・・・



大願成就の為祈祷に入り早49日

吾輩こと神聖ドコゾノ帝国宰相サモアリナン公爵は反逆を起こすべく
切り札として魔王召喚の儀に挑んでいる
現王家には嫡出の男子がおらず、このままでは国が割れ戦乱の世が来るのは明白
国家の誇りである大鉱山群も諸国の草刈り場となろう
ならば逆族の汚名を着てでも未来の憂いを消し去って……

いや、吾輩自身すら騙せない嘘はやめよう

端的に言えば吾輩は己の野心を抑えきれなくなったのだ
だが兵を大規模に動かせば周囲に反意有りと見破られるは明白
……そのために吾輩はこの禁忌の術に手を染める


異世界より伝説の魔王を召喚する大魔術

手を一振りすれば光弾が城を砕き、両手を掲げれば流星が街を滅ぼす
斧振り下ろせば歯が零れ冷や汗を流し、その眼で一睨みされると人も魔物も平伏すしかない
纏う衣は名工の打った剣を完全に防ぎ切り、スカート丈は股下20センチ

……何か違和感があるがとりあえず今は置いておく


今は無き大国ブレーモンの古文書に記されたその召喚術
それを使うため全財産の5/3をはたいたのだ
今更失敗は許されない
屋敷のドアを叩く音が聞こえる。借金取りのような気もするが今は気にならない
……気にしてはいけない
気を取り直し、もとい気を取り直す必要もなく召喚術を完成させる事に集中する


「……meltusa-ka-i-on-aru-kanannnnn!」


古文書の最後の一ページにまるで子供の落書きのように書きなぐられていた召喚呪文
それを唱え終わると同時に床に記した魔法陣が輝きだす!
おお……これで、吾輩は……この国を……!

光があふれる。魔法陣中央から大量の煙が噴き出す
そしてその中から人影が……!


「……む?」


人影が……

屋敷のドアを蹴破り現れたのである!


「ちゃーおー!魔王代行サービスの名門アルカナ魔王代行だおー?」

「誰だお前はぁぁぁっ!?」


何故だ!?

特に……あの魔法陣からの光は何だったのだ!?

と言うか魔王代行とは何なのだ!?

魔王なのかそうでないのかはっきりせんかーーーい!?

……。


「魔王じゃないお。代行なのら」

「そうなのか」


突然現れたそれを受け入れるのに……
正確に言うとその存在自体「は」受け入れるのに30分もの時間がかかってしまった
今は屋敷の応接間で「それ」をしげしげと眺めている所だ


身長、吾輩の膝丈ほど
体重、首根っこを片手で持てば持ち上がる
特徴、白丸目玉の幼女
自称、魔王代行業(五歳)


……どうしろと言うのだ……

え?これに征服を依頼するの!?
吾輩が!?
有り得んだろう流石に


「……でもお話がご破算になったらオジちゃん身の破滅だお。ねぇアリ姉やん?」

「はい、です」


ちっこいのが増えた―っ!?
どういう事なの?
いつの間に!?
一応人払いの結界とか使ってるはずなんだが!?
吾輩何か悪い事でもしたのか!?
あ、国家反逆しようとしてた

……いや、今考えるべきはそうではなかろう?
大事な事は吾輩の大願にこれが役立つか否かだ


「ふむ。ではお前は魔王の使い、と言う事で良いのか」

「だお。お使いだお……初めてのお使い」


滅茶苦茶不安な単語が飛び出した様な……


「あのね。今度ね……アルカナに甥っ子が生まれるの。甥っ子」

「……ふむ?それに何の関係が」


「召喚された理由聞いて来たら出産祝い買うお金出してくれるんだお。ハー姉やんが」

「意味が分からんぞ!?そもハーネイヤンとは何ぞ!?」


吾輩の言葉に対し目が光り口がかぱっと開く
……いや、本当にそんな音が聞こえたのだ
そして出て来た声は信じたくもない現実を吾輩に突きつける


「まおー」

「魔王」


あまりにも不毛な会話に思わずソファーにのけ反り天を仰いでしまう
まさに子供の使い
魔王がこの件に対しどれだけの熱意を持っているか、この対応だけで知れると言うものだ


「端的に言えば、吾輩の召喚に応える気は無いと言う事か魔王は」

「違うおー。だからアルカナが来たのら!」


違わんだろう
ならば吾輩の望みをお前たちに叶えられると言うのか?


「されば魔王の使いよ!一か月以内にこの国を吾輩の物としてみせるがいい」

「お代はどうするんだお?」


「もし成功した暁には望みの物を持って行くがいい!……出来るものならな?」

「はい、です。んしょ……じゃこれ契約書、です」

「やたっ!けーやく成功だお!」


吐き捨てた言葉尻を捕まえるようにちっこいの2号が吾輩の手を掴み
親指にインクを塗りたくった……ご丁寧に契約書までご持参とは
だが我が国は広大。本当に一月で制圧が終わるものか

そう思いつつ次の手を必死に考え始める
魔王の力で一気に事を進めるのは失敗だった
資金不足と言う足かせが出来た今、これからどう動けば……


「じゃ、これ。異世界から輸入したけーたいでんわ。です」

「だおだお……もしもーし!アルカナだおー?」


ん?あのちっこい者ども、まだ居たのか……と言うか誰と話しているのだ?


「もしもし?あ、ハー姉やん?かくかくしかじかでこの国をおじちゃんの物にしたいんだって」

「成功報酬は思いのまま、です」

『ふーん。何かと思えば……まあわらわも忙しいし一発で片付けるぞ……ああ面倒くさい』


……虚空から響くこの声は何だ!?

まさか、魔王!?


……。


で、まあ結果から言うと……
一発で片が付いた


いや本当に。ふざけている


天を埋め尽くす輝く方陣
降り注ぐ流星雨
何故か出ない死人
そして、ただ一つだけ無事な吾輩の領土


「……かくなる上は其方に全てを委ねよう……ケッ」


いや陛下……いや元陛下
無表情で毒づかないで頂きたい
いや、気持ちは嫌と言うほど分かりますがね?


「新陛下……来年度の予算だ。後は宜しく。私どもは 復 興 があるゆえな」

「……う。うむ……ってあれぇ!?鉱山の産出ゼロってなんぞこれ!?」


そしてぞんざいに投げ出された予算案を拾い上げて腰を抜かす
……我が国の誇りたる鉱物資源が。産出予測がゼロとはこれいかに!?


「うむ。魔王とその使いの姉を名乗る無数の何かが全部持って行ったぞ」

「ほう。つまりこれから急ぎ産出量を増やさねばならんと」


あの後、ちっこいの共は必要な物は勝手に持って行くと言い残し姿を消した
だがおかしな事にその後調査したものの、どこかから宝物が持って行かれたとか
金庫が狙われたとかそういう話はついぞ聞かなかった

何を考えていると思っていたが、精製前の鉱物資源で矛を収めたか
おかしな連中だと思っていたが意外と可愛い所があるではないか


「いや?鉱山地下が丸ごと消えておる。あの空洞は一見の価値があるな。一見だけは」

「ファ!?」


……そう考えていた時代が吾輩にもありました……




……。



以上で吾輩の話は終わりだ

面白かったなら幸いだよ旅の人


え?その後神聖ドコゾノ帝国はどうなったか?

ははは、陛下と呼ばれた吾輩がこうして牢屋に入ってると言う時点でお察しだろう?

そしてそれをお主が知らぬと言う事自体が、な


ふむ。それで結論だが……そもそも反逆に魔王の手を借りた時点で失敗だった

つまらぬ結論だがそう言う事になる

まあ楽に流れて良い事など無いと言う事かも知れんな


……おや?吾輩を牢から出してくれる?

だがそんな事をしてお主は大丈夫なのか


まあ牢番すらあまり近寄らぬ辺境の地。囚人一人消えても誰も気にせんか

……今の吾輩の価値などその程度と言う事だな


おや?これは旅費?そこまでしてもらっていいのかね?

お釣り。か……あんな与太話にこんな大金……いや、ありがたく頂いておこう

さらばだ。もう会う事もあるまい



「……終わった?おじちゃんこれで逃げられるのら?」

「うむ。わらわもこれで最低限の保証はしたと言い張れるか、な……はぁ」



終劇





































「ところで姉ども。国中の鉱物資源残らず持ち出す阿呆がどこにいる?」

「ここに居るであります」

「いる、です」


「……楽に流れてよい事など何もない、か……全く」

「ハー姉やんもいい勉強になったのら……そのゲンコツはなんだお!?暴力はんた……プギャ!?」


これでホントに、おわり


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