<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

ナルトSS投稿掲示板


[広告]


No.9402の一覧
[0] 【本編・後日談完結】 小池メンマのラーメン日誌[岳](2015/04/25 21:41)
[1] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 一話 「知らせなき開幕ベル」[岳](2011/09/22 01:33)
[2] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二話 「出会って別れて」[岳](2011/09/22 01:34)
[3] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三話 「開店」[岳](2011/09/22 01:35)
[4] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四話 「とある木の葉のラーメン屋台」[岳](2011/09/22 01:37)
[5] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五話 「癒しを求めて三千里」[岳](2011/09/22 01:38)
[6] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六話 「暗中飛躍」[岳](2011/09/22 01:40)
[7] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七話 「橋の上の出会い」[岳](2011/09/22 01:40)
[8] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 八話 「新ラーメンと中忍選抜試験」[岳](2011/09/22 01:42)
[9] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 九話 「死の森にて」[岳](2011/09/22 01:42)
[10] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十話 「入って乱れて」[岳](2011/09/22 01:43)
[11] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十一話 「死の森を越えて」[岳](2012/03/15 21:52)
[12] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十二話 「本戦予備選、試される下忍達」[岳](2012/03/15 21:53)
[13] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 外伝の壱 とある3匹の珍道中[岳](2009/06/14 20:30)
[14] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 外伝の弐 死闘!砂の里~赤い狐と緑の狸~[岳](2009/06/15 23:05)
[15] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十三話 「人間距離」[岳](2012/03/15 21:54)
[16] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十四話 「木の葉崩しに向けて」[岳](2012/03/15 21:55)
[17] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十五話 「遭遇戦」[岳](2012/03/15 21:56)
[18] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十五・五話 それぞれの一日[岳](2012/03/15 21:57)
[19] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十六話 「嵐の前に」[岳](2012/03/15 21:59)
[21] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十七話 「中忍選抜試験本戦・一試合目」[岳](2012/03/15 22:00)
[22] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十八話 「中忍選抜試験本戦・三試合目。二試合目? え、なにそれ」[岳](2012/03/15 22:01)
[23] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 十九話[岳](2009/09/21 01:00)
[24] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十話[岳](2009/07/11 00:16)
[25] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十一話[岳](2009/07/11 16:28)
[26] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十二話[岳](2009/07/05 22:10)
[27] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十三話[岳](2013/08/14 23:24)
[28] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十四話[岳](2010/02/14 22:22)
[29] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 24.5話[岳](2009/07/15 01:55)
[30] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十五話[岳](2009/07/15 21:33)
[31] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十六話[岳](2013/08/14 23:14)
[32] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十七話[岳](2009/07/25 22:43)
[33] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十八話[岳](2009/08/01 15:05)
[34] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 二十九話[岳](2009/08/01 15:37)
[35] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十話[岳](2009/08/02 02:08)
[36] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十一話[岳](2009/08/03 07:50)
[37] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十二話[岳](2009/08/05 22:37)
[38] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十三話[岳](2009/08/05 22:35)
[39] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十四話[岳](2009/08/09 17:47)
[40] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十五話・前編[岳](2009/08/08 20:40)
[41] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十五話・後編[岳](2009/08/09 18:08)
[42] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十六話[岳](2009/08/16 23:02)
[43] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十七話[岳](2009/08/16 04:05)
[44] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十八話[岳](2010/05/02 01:14)
[45] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 閑話の1:その後、それぞれの一日[岳](2009/08/17 01:51)
[46] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 閑話の2:そして、そんな日々[岳](2009/08/18 23:35)
[47] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の1 ~我愛羅~[岳](2009/08/22 02:17)
[48] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の2 ~テマリ~[岳](2009/08/22 16:23)
[49] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の3 ~サスケと多由也~[岳](2009/08/23 19:42)
[50] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 1[岳](2009/08/31 02:43)
[51] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 2[岳](2009/08/31 02:52)
[52] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 3[岳](2009/09/05 02:05)
[53] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 4[岳](2009/09/09 18:46)
[54] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ 5[岳](2009/09/21 01:12)
[55] 劇場版 SASUKE ~大疾走!雪姫忍法帳・その虹の先に~ ep[岳](2009/09/13 22:52)
[56] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の4 ~宿は道連れ湯は色気・前編~[岳](2009/09/27 19:46)
[57] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 幕間の4 ~宿は道連れ湯は色気・後編~[岳](2009/09/21 06:09)
[58] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 閑話の3:夏祭り[岳](2010/03/16 00:36)
[59] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 三十九話[岳](2009/10/04 17:52)
[60] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十話[岳](2009/10/04 19:20)
[61] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十一話[岳](2009/10/11 15:59)
[62] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十二話[岳](2009/10/18 11:24)
[63] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十三話[岳](2009/10/14 01:45)
[64] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十四話[岳](2009/10/18 11:22)
[65] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十五話[岳](2009/10/24 16:26)
[66] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十六話[岳](2009/10/25 23:07)
[67] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十七話[岳](2009/10/27 19:39)
[68] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十八話[岳](2009/10/30 23:47)
[69] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 四十九話[岳](2009/11/07 14:45)
[70] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十話[岳](2010/02/25 00:35)
[71] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十一話[岳](2010/03/30 00:48)
[72] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十二話[岳](2010/02/14 13:24)
[73] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十三話[岳](2010/02/25 00:46)
[74] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十四話[岳](2010/02/25 00:53)
[75] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その壱[岳](2010/05/19 18:09)
[76] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その弐[岳](2010/05/19 18:12)
[77] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その参[岳](2010/05/19 18:16)
[78] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その四[岳](2010/05/23 14:07)
[79] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 劇場版・Ⅱ その終[岳](2010/05/19 18:21)
[80] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十五話 「うちはイタチ」[岳](2010/03/18 00:52)
[81] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十六話 「小池メンマのラーメン日誌」[岳](2010/03/21 17:38)
[82] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十七話 「別れと再会」[岳](2010/03/21 22:12)
[83] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十八話 「始まり」[岳](2010/03/22 21:09)
[84] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 五十九話 「因果の果てに」[岳](2010/03/28 11:12)
[85] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十話  「譲れないもの、ひとつだけ」[岳](2010/10/25 02:16)
[86] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十一話 「木の葉の忍び達」[岳](2010/04/02 21:58)
[87] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十二話 「地摺ザンゲツ」[岳](2010/04/04 18:49)
[88] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十三話 「泡沫の光彩」[岳](2010/09/15 03:49)
[89] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十四話・前 「乱戦」[岳](2010/04/07 00:59)
[90] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十四話・中 「混戦」[岳](2010/04/07 23:00)
[91] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十四話・後 「決戦」[岳](2010/04/09 23:41)
[92] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十五話 「犠牲」[岳](2010/04/11 22:16)
[93] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十六話・前 「宴の前」[岳](2010/04/17 23:07)
[94] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十六話・後 「多由也」[岳](2010/04/29 05:00)
[95] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十七話 「桃地再不斬×白」[岳](2010/04/26 00:05)
[96] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) ~章前~ 「始まりの終わり、終りの始まり」[岳](2010/05/01 22:17)
[97] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十八話 「月は見ていた」[岳](2010/05/06 00:58)
[98] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十九話 「錯綜する運命」[岳](2010/05/19 18:05)
[99] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十話  「疾走する宿命」[岳](2010/05/18 00:03)
[100] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十一話 「動き出した者たち」[岳](2010/05/19 18:05)
[101] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十二話 「薬と呪印と男と漢女」[岳](2010/05/22 11:45)
[103] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十三話 「慟哭、訪れた後に」[岳](2011/06/17 02:21)
[104] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十四話 「うちはサスケ」[岳](2011/06/17 02:20)
[105] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十五話 「事後処理と小騒動」[岳](2010/05/26 00:47)
[106] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十六話 「人の輪、外れた者」[岳](2010/05/29 09:21)
[107] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十七話 「五大国、隠れ里の動向」[岳](2010/05/30 21:40)
[108] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十八話 「木の葉にて・上」[岳](2010/07/30 01:27)
[109] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 七十九話 「木の葉にて・中」[岳](2010/06/20 22:53)
[110] 小池メンマのラーメン日誌 八十話 「木の葉にて・下」[岳](2010/07/19 02:30)
[111] 小池メンマのラーメン日誌 八十一話 「決戦を前に」[岳](2010/08/02 00:13)
[112] 小池メンマのラーメン日誌 八十二話 「最後の最後の第一歩・前」 [岳](2010/09/17 20:32)
[113] 小池メンマのラーメン日誌 八十三話 「最後の最後の第一歩・後」[岳](2010/10/11 17:49)
[114] 小池メンマのラーメン日誌 八十四話 「集結、予兆」[岳](2010/10/18 02:24)
[115] 小池メンマのラーメン日誌 八十五話 「五影会談」[岳](2010/11/03 18:56)
[116] 小池メンマのラーメン日誌 八十六話 「退けない一線」[岳](2010/11/06 18:23)
[117] 小池メンマのラーメン日誌 八十七話 「曇天、雪降る荒野にて」[岳](2010/11/21 21:15)
[118] 小池メンマのラーメン日誌 八十八話 「意志、燦燦と」[岳](2010/11/26 22:13)
[119] 小池メンマのラーメン日誌 八十九話 「その一歩、踏み出すのならば」[岳](2012/05/08 00:40)
[120] 小池メンマのラーメン日誌 九十話   「風に舞い」[岳](2010/12/11 20:25)
[121] 小池メンマのラーメン日誌 九十一話 「共に」[岳](2010/12/23 17:18)
[122] 小池メンマのラーメン日誌 九十二話 「十の尾、全の龍を前に」[岳](2013/08/15 02:48)
[123] 小池メンマのラーメン日誌 九十三話 「青い鳥となって」[岳](2013/08/15 02:51)
[124] 小池メンマのラーメン日誌 最終話 「夢の空へ」[岳](2013/08/15 03:01)
[125] 小池メンマのラーメン日誌 エピローグ 「そして………」[岳](2013/10/25 21:43)
[126] あとがきの1[岳](2011/01/31 23:03)
[127] 後日談の1 ~シカマル忍法帳~[岳](2011/02/06 16:35)
[128] 後日談の2 ~とある組織の花火職人~[岳](2011/02/18 22:05)
[129] 後日談の3 ~重なる黒と赤~[岳](2011/03/20 19:21)
[130] 後日談の4 ~帰ってきて~ [岳](2011/04/01 22:21)
[132] キャラクターシート(6/12追記)[岳](2011/06/12 23:54)
[133] 幕間 「小池メンマ 対 桃地再不斬」[岳](2012/03/15 22:04)
[134] 感想返信 (3/1追記)[岳](2011/03/01 22:18)
[135] 忍術一覧[岳](2011/06/12 23:53)
[136] 余談・裏話(6/19に追加)[岳](2011/06/19 01:32)
[137] 後日談の5・前 ~桃地再不斬と白~ [岳](2011/06/16 01:05)
[138] 後日談の5の幕間 ~密談~ (6/22・後半部を改訂、追記)[岳](2011/06/22 19:52)
[139] 後日談の5・後 ~手をとりあって~ [岳](2011/07/10 22:30)
[140] 後日談の6 ~あちこち色々ドタバタ模様~ [岳](2011/07/13 23:38)
[141] 後日談の7・前 ~サムライ達の訓練~[岳](2011/07/24 17:22)
[142] 超番外編 「MENNMA THE・MOVIE」[岳](2011/07/26 00:40)
[143] 後日談の7・後 ~サムライから侍へ~[岳](2011/08/09 23:25)
[144] 後日談の8 ~青空満月~[岳](2011/10/07 00:04)
[145] 後日談の9-1 ~永遠の意味・前編~ (1/29:タイトルだけ変更)[岳](2012/01/29 17:55)
[146] 後日談の9-2 ~永遠の意味・中編~[岳](2012/01/29 20:44)
[147] 後日談の9-3 ~永遠の意味・後編~[岳](2012/02/26 22:17)
[148] 後日談の9-4 ~永遠の意味・完結編~[岳](2012/03/20 20:52)
[149] 後日談の終 ~終わらない空に~[岳](2013/05/04 01:58)
[150] あとがき・その2[岳](2013/05/03 23:07)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[9402] 小池メンマのラーメン日誌(ナルト憑依) 六十話  「譲れないもの、ひとつだけ」
Name: 岳◆3d336029 ID:6d0af7c1 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/10/25 02:16

イタチの言葉に対し、サスケはやはりかと思いながらも、眼を閉じる。

さっき呼び出された時から、こう言われるだろうということ、サスケは予測がついていた。

だから動揺することもない。用意しておいた答えを返すだけだ。


「――――断る」


イタチの言葉に対し、サスケは首を横にふる。


「サスケ………分かるだろう。今がどういう状況なのか」


「ああ、分かっている。だけど、絶対に嫌だ」


「――――嫌だ、というだけでですむ問題ではない。あの化物を倒さなければ、忍びの世界が滅びるんだ。それに………俺には居場所がない」


イタチは虚空を見上げながら、言葉を続ける。

その空では、鳥達が飛び続けていた。あの鳥のように、何の枷も無く飛べたら―――誰もが、望むことだ。

だけど、それはできない。


「一族を虐殺した裏切り者………木の葉の上層部も、今更うちはのことを………過去の失態について、公表はしないだろう。そうなれば、里が混乱するからな。
 ………木の葉崩しからようやく立ち直ることができた今、そして緊張状態となっている今、その事実を公表することはできない」


「っ、だからって…………!」


「俺を殺せばお前は万華鏡写輪眼を手に入れられる。そしてこの眼を移植すれば、あの十尾にも対抗できるだけの力を手に入れられるだろう………」


視線をサスケの方に戻し、イタチは万華鏡写輪眼についての説明を始める。


「この眼は特別………開眼した時から、特別な力を有する………使えば使うほど、封印されていくという不都合はあるがな」

「………大きな力にはリスクが伴なう」

「そういうことだ。使い続ければ、いずれこの眼は光を失う………だが、効果は絶大だ。あの九尾をも操ることが出来るのだからな。最初に万華鏡写輪眼を開眼した、あのうちはマダラのように」

「マダラ………」

「俺の相棒、師、理解者で………宿敵であり、怨敵でもある。言葉で表すのは難しいな」

「万華鏡写輪眼については、マダラから聞いたのか?」

「ああ………かつてマダラにも兄弟がいた」

イタチはマダラから聞かされた過去について、サスケに語る。

互いに競い合い、その瞳力を成長させていったこと。やがて二人は、万華鏡写輪眼を開眼させたこと。

それはうちは一族始まって以来、初となる快挙だった―――――筈だった。

「それが悲劇の始まりだったのだ。九尾をも手懐ける瞳力………それが、何を意味するか分かるか?」

「大きすぎる力は災いを呼ぶ………霧隠れでの血継限界に対する扱いや、人柱力と同じに………」

「そうだ。マダラは万華鏡写輪眼を使い、当時無数にいた忍び一族をその強大な力でねじ伏せ、束ねていった。弟の眼を奪い、永遠の万華鏡写輪眼を手に入れてからは、更に歯止めが効かなくなった
 相対する敵に対し、やりすぎることもあった」

「大きすぎる力は、自己を見失う………それほどまでに、万華鏡写輪眼は強大な力を持っているのか」

「ああ………そして、うちはは二大勢力と呼ばれるまでに膨れ上がることになる。だがその統制は、万華鏡写輪眼によるもの。力づくでのものだった。
 慈悲と寛容を以て一族を束ねる、もう一つの勢力………千手一族の長である、初代火影――――千手柱間とは違った」

やがて、その二大勢力は互いに殺し合い、ぶつかり合いながらも統合していくことになる。

「平和になったその後、うちはマダラに居場所は無かった。力を以て人々を統制しようというマダラの考えに、賛同するものはいなかった。争いの連鎖、憎しみの連鎖に、忍び達もつかれていたのだ。
 やがて、マダラは一族から追放された」

「そして、九尾を操り里に襲撃を仕掛けた………そのせいで、うちはは中央から遠ざけられたのか?」

「ああ。木の葉設立当初………黎明期では、うちはは里の中央に関われていた。しかし、マダラの木の葉襲撃の責を取らされ、その座から転がり落とされた。
 ………当たり前だ。忍び同士の争いを無くすために設立された木の葉隠れの里、そこを人々の恐怖の対象である九尾を使い攻めたのだからな」

「一体なんでそんな事を………」

「裏切りに対する報復もあっただろうが………人々から、あるいはうちはの一部からも信望を集めた信望初代火影に対する嫉妬………それが無かったとは言い難いだろう。
 どちらにせよ、あの二人は共存できない運命にあったのかもしれない」

なにせはるか昔から続く兄弟喧嘩だからな、と言いながらイタチは皮肉げに笑う。

「そして、16年前。あの事件もそうなのか………」

「あれも、マダラの妄執だ。四代目が命を賭して、里を守りきったがな。そして結果的には、自らの息子であるうずまきナルトの中に九尾を封じ込めざるをえなくなった。四代目自身は、うずまきナルトが当代最強の人柱力として生き、愛娘と共に里の誇りになって欲しかったようだが………」

イタチは言葉を切り、隠れ家の方を見る。

「当時は人の憎しみの深さを思い知ったつもりだった。業の深さについてもな。だが、どこでどう転がるのか、分からないものだ」

「ナルトは、暗部に殺されかけたと聞いたけど………」

「表向きはな。本当のところは少し違う」

「………何か、あいつらにも知らない何かが?」

「いや、気づきながらも口に出さないだけだろうが………当時、うずまきナルトに護衛がついていたのは知っているか?」

「暗部が護衛の任についていたと聞いた」

監視も兼ねた護衛だったろうけどな、とサスケが答える

「そうだろうな。そして、護衛は二手に分かれていた。うずまきナルトと、もう一人」

「波風キリハか。しかし、何のために護衛を………ってそうか」

「ああ。九尾襲来により受けた損害は、一朝一夕で直るものではなかった。
 混乱に乗じて、四代目の才能を受け継ぐ子どもたちをどうこうしようという輩が現れる可能性もあった。それを防ぐために、護衛は“二分”された」

「………ただでさえ人が少なくなったところに、更に数が………ダンゾウは、そこをついたのか?」

「ああ。5人全てを取り込むことは難しいが、一人二人ならばどうとでもなる。三代目直属の暗部を唆し、護衛の手を緩めさせ、根特有の拷問術で自己を維持する精神を削り取っていった。そうして、自我を壊して操り人形にしようとして………秘密裏に九尾の力を手に入れようとしたのだ」

「そんなことが可能なのか?」

「九尾を制御する方法は、千手一族の肉体、もしくはうちはの眼に刻まれている。暗部のテンゾウさん………今はヤマトと名乗っているようだが、彼の例もあるしな。
 大蛇丸との繋がりもある。九尾を制御する方法については、ダンゾウ自身何かを掴んでいるのだろう」

「六道仙人の系譜か………」

サスケの呟きを聞いたイタチが、頷く。

そして、

「――――だが、恐らくはそこから………全てが、狂い始めた。そして今、忍び世界は破滅の危機に瀕している」


イタチは万華鏡写輪眼を見開く。

「元来、うちは一族は万華鏡写輪眼のために大切な人………恋人や親友と殺し合い。永遠の瞳力を手に入れられるならばと、家族と殺し合ってきた。
 そうして、力を誇示し続けていた一族だ。その業は深く、驕りもまた抑えきれないほどに高まっていた」

「………だからこその、クーデターか」

「父さんは一族を守りたかった。そして、己の一族の未来を守りたかったのだ。
 例え無数の屍の上に築かれた立場でも、何もせずに滅びるよりは………そう思ったのだ」

しかし、イタチは幼い頃から戦争を経験したせいで、その心の奥にトラウマを刻まれている。

だから、一族の行動を、その先にある動乱を、戦争を、夥しい数の死を、許容できなかった。

里を愛し、戦争を憎んでいるイタチだからこそ。

一族の行動を止めなければ――――そう、思ったのだ。


「それに、うちはには驕りがあったが………力を求める理由の中に、警務部隊の任を果たすためと、そういう想いも確かにあった。
 屍の上に力を手にいれようとしたのも、里を守るためだった。それも、決して嘘ではないんだ」

「だから――――里を裏切って壊滅したという汚名を、着せたくなかった。先祖さえも侮辱されることを、防ぎたかったから………兄さんが全て背負いこんで」

「ああ。止めきれなかった責任もある。死んでいった先達に申し訳が立たない………それに何より――――」

空を見上げながら、頭上に見える青空を眺めながら、イタチは言った。



「俺は、どっちも好きだったんだ。どんな理由があっても、裏の背景があっても。
 
 うちは一族のみんなも、穏やかな木の葉隠れの里も――――好きだった。失いたくなかった」



「兄さん…………っ」


「裏切り者の汚名をかぶるのは、俺一人。故に、あとは俺が死ねば、全てが事足りる――――だから、もう一度だけ言う」


サスケを見つめながら、イタチは言う。


「俺を殺し、裏切り者を倒したという誉を手にいれろ。そして万華鏡写輪眼を手にいれて十尾を倒し――――木の葉隠れの里を守る、英雄になってくれ」


それで全てうまくいくはずだ。

そう言うイタチの言葉に、だがサスケは首を縦には振らない。


「―――っ、嫌だ! それに、兄さんは既に万華鏡写輪眼を開眼している! ならば、俺達と一緒に六道仙人も倒せるという道を選べるはずだろう!?」


「それも無理なんだ、サスケ。俺は病に犯されている。ペインのおかげで休息もできたので今すぐは死なないが………あの化物と戦うだけの力は持っていない。
 身体がもたないだろう。それに比べ、鍛え、見事に育ったお前ならば、いかなる敵でも倒せるはずだ」

「それでも、他に手が………」


「神代より続く化物だ。他に手は無いし、探している時間もない。断るというならば………仕方ないか」

すっと、イタチはサスケの眼に視線を合わせる。

「…………っ、身体が!?」

「動けないだろう。万華鏡を持たない今のお前に、抗う術はない」

「くっ………!」

瞳術による金縛り。

サスケはそれを解除をしようとするが、身体はびくとも動いてくれなかった。


「強引で悪いが――――うちはの血塗られた運命を利用してでも。忍びの世界を、守ってくれ。それでこそ、うちはの死に意味ができる」

告げながら、イタチはサスケの腰の刀………雷文を抜き放ち、サスケの手に持たせる。

そして刀を持つサスケの手の上に、己の手をそえて――――首元。

雷文の刃を、自らの頚動脈に当てる。



「これでいいんだ、サスケ。あいつらと一緒に十尾を倒し、英雄になればいい。そしてうちはを再興し、二度と同じ過ちを繰り返すな。古来より続く血塗られた運命を――――断ち切ってくれ」





イタチは笑いながら、告げた。



「死にはしない。俺は、お前の万華鏡の中に生き続けるさ。それこそが、兄弟の絆となる――――」



いつかの、サスケに向けたものと同じ笑顔。




そして、空いている方の手、その人差し指と中指を、サスケの額に当てた。
















「許せ、サスケ………これで、最後だ」













そして、首元に当てられた刃を引いた――――――


































「ん………」

「どうした、ナルト?」

「いや、鳥が………」

隠れ家の外で飛んでいる鳥達が、騒がしい。

「うん、チャクラが………大きくなった?」

「そうなのか………大丈夫かの」

「…………」

先程手は貸せないといってはみたが、実は心配でたまらないナルト。



それに対し、多由也は笑顔で告げる。



「大丈夫さ――――だってあいつは、うちはサスケだぜ? 世界に運命に抗おうとする、生粋の―――――大馬鹿野郎だ」








































「巫山戯んな…………」





刃が頚動脈を切り裂き、血しぶきを上げようかという――――その直前。


引かれそうになった刃は、しかし動かない。





「巫山戯るな!!」




サスケが俯きながら叫ぶ。身体の制御を取り戻したのだ。


そして、イタチの首元に添えられた刀を、その命を断とうとしている刀の柄を、力の限り握り締める。




「っ、金縛りを………!?」


解いたのか。有り得ない事態に、イタチは動揺を隠せない。

その隙をつき、サスケは刀をイタチの首元から離し、鞘へ収める。


そのまま後ろへと跳躍し、イタチを距離を取る。


そのサスケの両の目の写輪眼は、勢い良く回転していた。チャクラも全身から吹き出ている。

今の心の内の激情………その怒りを、表すかのように。

サスケはその感情を隠さず、あますことなく声に乗せた。


「俺がっ…………俺が! あの隠れ家で鍛えてきたのは、修行を続けてきたのは………兄さん、あんたを殺すためじゃない!」


右手を横に振り払い、サスケは怒りのままに叫び声を上げる。



サスケの眼には、涙が溢れていた。


イタチが告げた一言により、昔の記憶を、失ったあの日々を思い出したからだ。


『こら、サスケ………先に宿題をしなさい!』

優しかった母を。


『さすが、俺の子だ』

厳しかったが、自分の誇りだった父を。




『なかなかやるな、サスケ………でも、残念』

『コラ! 無茶をしたら………』

兄を。

足を怪我して、背負われながら帰った、家路までの道を。

『許せ、サスケ………また、今度だ』

一緒に修行をせがんだ時の事を。




『お前と俺は唯一無二の兄弟だ。お前の越えるべき壁として、俺はお前と共にあり続けるさ………例え憎まれようともな』


それが兄貴ってもんだと………そういった、兄を思い出した。






「今も忘れない、あの日、あの夜に失った大切なものを………そして、新しくできた大切なものを! 守るために、これ以上失わせないために………」




どうしてこうなったのだろう。あの運命の日までに出会った、大切な人達は全て、両の手から零れ出てしまった。

二度とあえなくなってしまった。


―――だけど。残っている人もいる。想い出もまた、この胸の中にある。


「兄さん………俺は、あんたを失わない。そのために生きてきたんだ!」


サスケの叫び。それに対し、イタチは心を動かす。

だが、イタチも退かない。


「………他に手は無いだろう! あいつらは、犠牲もなく勝てるような相手じゃない! 俺の最後の責務だ………既にお前は俺を超えている。

 最後は万華鏡を手にいれれば、きっと勝てる!」


「そんなもの、無くたって勝てるさ! そのためだけに、鍛えてきたんだ………絶対に勝てる! それを、証明する!」


そう告げると、サスケはイタチの目の前に立った。


「月読だ………幻術世界の勝負ならば、互いに死ぬことは無い。そこで戦い、俺が兄さんに勝ったら………約束をしてくれ」


「一体、何を約束するというんだ………?」


「死なないでくれ………ただ、それだけだ!」


「………俺が勝てばどうする?」


「兄さんの遺志を継ぎ、万華鏡写輪眼を受け継いで、十尾を討つ………そうはならないけどな」


「………これ以上言っても無駄か」


「ああ。納得できないまま、あの化物とは戦えない。ここで負けるようならば、俺は俺の無力を納得して、万華鏡写輪眼を受け継ぎ………あいつらと一緒に戦う」


「――――良いだろう」



頷くと、イタチはサスケの眼を見て…………幻術世界に誘う。




――――月読。


万華鏡写輪眼を持つものだけが使える、至上の幻術。

己の精神世界へと相手を引き込む、最強の術だ。




「ここは、うちはの…………」



幻術で構成された世界。

そこは、かつて里の外れにあった、うちはの一族の居住地だった。


「この場所に誓おう。先程の約束を守ることをな」


「分かった。俺も誓おう」


「ああ………忍術も、問題なく使えるはずだ。それでいいだろう?」

「了解した」


じり、と二人は距離を離し、対峙する。








「分かった。では―――――」





受諾。

宣言と共にイタチは一歩を踏み出し―――







「――――始めるぞ」





次の瞬間には、サスケの背後に廻っていた。

そのまま、振り向きざまにサスケへとクナイを振り下ろす。

だがサスケはそれを防ぐ。上忍でも上位に入るだろうイタチの動きを、サスケはその両眼で捉えていた。

振り下ろされるクナイ、それを持っているイタチの手を掴んで止める。


「くっ………」


純粋な筋力のみで止めてみせたサスケに対し、イタチは力比べでは適わないと悟った。

握られた手を振りほどき、その反動を生かして回し蹴りを放つ。

サスケは上段、右側頭部に向けて放たれた蹴りをしゃがみこむことで避ける。

「―――木の葉旋風」

追撃の二段蹴り。

イタチは上段の回し蹴りの回転力をそのまま殺さず、更に勢いをつけて下段の足払いを放つ。

だがサスケもそれは読んでいた。

真上に跳躍することで下段の足払いを避ける。そして落下の勢いそのままに――――


「―――しっ!」

腰から抜き放った雷文を振り下ろす。

唐竹、脳天に振り下ろされる刃に。対するイタチは下段蹴りの勢いに身を任せ、更に身体を回転させる。

そのまま、横方向へと逃れるのだが――――サスケの攻撃はそれで終りではなかった。

外れた刃は地面を切り裂き、そのまま――――雷光を発する。

「千鳥流し!」

地面を雷が疾駆し――――横に逃れたはずのイタチを襲う。

「くっ………!」

瞬間にねられたチャクラ故、威力は小さいが、その雷はイタチの右足を捉えることに成功する。

イタチは右足に走る激痛を感じながらも、距離を開けることを選択する。



「………驚いたな」

つかまれた右腕をさすり、イタチが呟く。どういう修行をしたか知らないが、筋力だけならばサスケは自分の上を行く。

それが分かったからだ。


「どういう修行をしたんだ?」


「基礎をな。徹底的に叩き込まれた」

印を組む速さ、筋力、チャクラによる肉体強化。

体術を放つに相応しい間合い、刀を抜き放つ機会、瞬時に最適の戦術を選択できる思考能力。

多由也の笛に助けられながら、数えるにもバカらしいほどの組み手を繰り返した。故にサスケの肉体は今、戦うに最適な筋肉がついている。

「写輪眼を持つ俺だからこそ―――――基礎を極めれば、無敵になれる。そう教えられた」


「成程、最もだ――――ならば」


こちらはどうだ、とイタチはホルスターからクナイを抜き、投擲。

「こっちもな!」

イタチの神速の抜き打ちに対し、サスケは狼狽えることなく、反応して見極める。


同じくクナイを投擲してぶつけ、たたき落とした。


「…………」

その一連の動き、そして先程の体術。それを見たイタチは、複雑な表情を浮かべた。


「今の動きは………」

「自分だけの体術を修得する時に………手本が必要だったんでな」

だから自分が知る限り最も強い、また最も身体になじむ、兄さんの体術を参考にした。

そう言いながら、サスケは笑う。

「復讐に囚われていたあの頃ならば、その選択は選ばなかったけどな………」

「成程…………では、どこまで高められたか………」


見てやる。そう言いながら、イタチは手裏剣を、クナイを、千本を連続で投擲する。


「上等!」

対するサスケも同じく、忍具口寄せを駆使しながら、襲い来る凶器を全て撃ち落として行く。



「「はああああああああっ!」」


両者の叫び声と共に、鉄がぶつかりあう音が響く。

投げられては落とされ、ぶつかっては地面に落ちるクナイ達。

「―――――そこだ」

その僅かな隙。投擲の間、イタチが印を組むことで生まれた隙を、サスケがつく。

「ふっ!」

雷文にチャクラをこめながら、抜き放つ。

飛来するクナイ、その全てが吹き飛ばされ、イタチも襲い来る風に対し、踏ん張ることで耐える。


生まれた、一瞬の間。


サスケは振り抜いた雷文を右斜め前に突き出すように構え――――告げる。




「瞬迅・千鳥」


千鳥による肉体活性。高められた身体能力、その速度を活かして――――




「速い、な」



ただ一筋に、刺し貫く。


次の瞬間、イタチは距離を詰め突き出された突きを躱しきれず、その胸部を貫かれていた。


「カラス分身か………」

そして、貫かれたイタチの分身が、元のカラスへと戻っていく。

サスケはイタチが印を組み術を発動する途中、風により妨害したつもりだったが、一足遅く術の方は発動していたようだ。


「それも潰されたがな………」

呟きながら、イタチは次の戦術はどうしようか、と悩んでいた。

体術は互角か、自分の方がやや下。純粋な速度ならば、サスケには及ばないからだ。



「ならば………!」



距離を保ったまま、イタチは印を組む。

一秒にも満たず印は完成する。

最後となる結の印、寅の印を眼前に突き出し、勢い良く空気を吸い込み――――放つ。

対するサスケも同じ。

寅の印の後、うちは一族が最も得意とする火遁忍術――――そして、思い出の術でもある、あの術を放つ。




「「火遁・豪火球の術!」」

まったく同時。

互いの口から、人身大の火球が放たれた。

炎は衝突し、中央でせめぎあう。だが拮抗したのは一瞬で、勢いの勝つサスケの火球がイタチの放つ火球を押しきった。


――――だが。


「カラス――――」

押し切ったはずの向こう側で、先程と同じカラスが羽ばたく。


「しまっ…………!?」


あれも分身だったのだという事実に、サスケは驚く。

「…………!」


その側面から、イタチが仕掛ける。完全に不意を打たれた形となったサスケは、咄嗟に動けず、そこで終りと思われたが――――


「―――甘い!」

サスケは思考を止めていなかった。

“想定外はあれど、硬直するな”。自らが望む戦況にはならないと、繰り返し教えられたサスケは、今更その程度の不意打ちでやられるような弱卒ではない。

組み手中も不意打ちばかり仕掛けてくるナルトとの組み手が、役に立った瞬間だった。


流れるような動作腰元の雷文を再び抜き放ち――――


「―――せっ!」


イタチの身体を袈裟懸けに斬り裂く。



――――しかし、イタチはその上をいった。

反撃を受け、切り裂かれたイタチが――――三度、カラスと成って散る。


「これは…………」


「惜しかったな」


「…………」


賞賛の言葉を送るイタチに対し、サスケは訝しげな視線を送る。


「気づいたか………そう。ここは俺の世界。故に、俺が死ぬことは有り得ない」


「成程、先程までの分身も、全て本物だったということか………」


「その通りだ。先程の約束だが………俺程度を倒してどうにかなるほど、あの十尾と六道仙人は甘くない」

「………つまりは、この幻術世界ごと、破れと?」

「ああ。だが、お前に出来るか? 写輪眼の力………この幻術世界を構成する力があるので、その能力の全ては拘束されていないようだが………」

 自由に動けるだけで、この幻術世界は破れない。すでに術中にあるお前に、勝ち目はない」



イタチはそう告げた。




だが―――――





「それはどうかな?」



サスケは不適に笑う。

万華鏡写輪眼の世界ではあるが、自分は自らもつ写輪眼の力により、その全ては拘束されていないということ。

そして、ここは幻術世界だということだが――――




「ならば逆に、出来ることもある!」


叫び――――サスケは、写輪眼の力を全開にして、手をかざす。


「これは………!?」

イタチはサスケの手の先――――空を見上げ、驚く。



いつのまにか、空に雷雲が浮かび上がているのだ。




「写輪眼による世界――――つまりは、俺も干渉が可能だということだ―――――」






言葉と共に。


指揮者のように上げられた、サスケの右腕が振り下ろされる。




「雷を従えた………この術は」


「―――“麒麟”。そして、今は未完成だが―――――この先を見せよう。ここが幻術世界ならば、躊躇う理由もない………!」


失敗すれば、死にかねない禁術。

だがここが幻術世界ならば、そのリスクも皆無だ。




「己の持つ最大のイメージでもって、この幻術世界を…………ブチ破る!」






限界までチャクラを練り上げ、サスケは高く、空へと跳躍。



そして、雷文を抜き放ち――――空に向ける。





「下れ、麒麟!」





その刀身に、猛る雷の化身が宿る。


千分の一秒の世界でチャクラをコントロールする。



―――――本来ならば不可能だ。

これは多由也の笛の効力を活かした上でも、制御しきれるかどうか分からない禁術。

この3年で編み上げた、一つの切り札。



――――だが、ここは幻術世界。


ものをいうのはチャクラコントロールではなく、この眼、写輪眼に籠められた思い。

そして――――



(ゆるがぬ意志と――――貫くべき意地を以て!)

絶対に負けるな。あの言葉を胸に、譲れないもの全てをその両手に詰め込んで。




「雷鳴と共に集え、鳴け、叫べ、吠えろ…………!」


サスケは己の手の内で暴れる膨大な力を制御する。



「これは―――――――!?」




馬鹿げた規模のチャクラがこめられている。

非常識に過ぎるその術に、イタチは驚きを隠せない。



見上げながら――――しかし、その雷光に眼を奪われた。



雷文の刀身の内。

極限まで圧縮された雷光は、さらに増幅を繰り返し――――やがて、振り下ろされる。






「雷遁・秘術」




古事記曰く、十束剣の剣の根元についた血が岩に飛び散って生まれた三神――――火・雷・刀を司る神の内の、その一柱。




「武甕槌!」



アメノトリフネと共に、荒ぶる神々を制圧した、剣の神。


タケミカヅチの名を持つ禁術。




それは正真正銘、サスケの持つ全力全開。


写輪眼による力、鍛えに鍛えた己が持つ、最強のイメージ。





それは幻術世界のイタチの身体を貫き。






幻術世界をも貫いて。









因果を破り―――――



































「俺の勝ちだ、兄さん」



「ああ…………負けたよ。本当に成長したな」


そして二人は現世に帰還する。

互いに無傷。だがどちらも精神力を使い果たしたようで、疲労困憊となっている。


「あれなら、勝てるだろう? それに、俺達は一人じゃない。共に戦う、仲間もいる」

「ああ、そうだな………」

あんな馬鹿げた術をもってすれば、勝てるかもしれない。


(忍びの世界を救うため、俺は死ななければならないと思っていたのだが………)


イタチの思いは先程の一撃にこめられた思いにより、吹き飛ばされていた。

いっそ見事なまでに純粋な一念。雷の煌きと共に見えた、感じたサスケの想いと願いを、イタチは理解してしまった。

誰よりも弟を想うイタチだからこそ、それを汚すことはもうできなくなっていた。

(すまない、父さん、母さん………もう少し、生きてみるよ。生き恥をさらしても、サスケが進むべき道を………一緒に歩いていく先を、見たくなった)


イタチは心の中で別れを告げて、眼を閉じる。
そしてそのまま、ふらりと地面へ倒れこんだ。

月読の負荷が足にきたのだ。

サスケも同じく、写輪眼の力を使いきってしまったのか、力尽きるように地面へと倒れこんだ。

土煙が舞った後。

兄弟ふたりは、横に並び寝転びながら、一緒に空を見上げていた。

「青いな……」

「………そうだな。明日も晴れるだろう」

疲労困憊な二人は、寝転びながら他愛もない会話を交わした。

それは兄弟がまだ、憎しみの絆で繋がっていなかった頃を思い出させる。


『明日は晴れだから、大丈夫だよね兄さん!』

『ああ………仕方ないな。任務もないし、手裏剣術がどれだけうまくなったか………見せてくれるんよな?』

『ああ、見ててよ!』





「………」

「………」

無言のまま。二人は、寝転がりながらも、横を向いた。

生きていることを思い出した兄。
あの日よりずっと、本当に願っていたことを叶えた弟。

二人の、視線が交差した。

「あの頃と同じに………一緒に生きようぜ、兄さん。その荷物、俺にも背負わせてくれ」

「……木の葉隠れはどうする? 戻らなければお前も追われる身となるが………」

「……どうにかする!」

サスケは笑いながら答える。その選択を誇るかのように。

そう――――サスケは、宿業の全てを背負いながらも、笑うべき道を選んだのだった。

そう願い、突き進まんとするサスケの言葉と意志を受けたイタチは、サスケに感化され、心のままに笑った。





「――――ああ。生きて、みるか」










それを、決着の言葉として。





――――ここに、血塗られた運命は断たれた。








前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.037688016891479